舞台『BACKBEAT-バックビート-』を観るため兵庫西宮まで遠征してきました。
キャストが魅力的だったのと、世界的スーパースター・ビートルズの過去のエピソードに興味があったのでチケットを確保。JアイドルABC-Zの戸塚くんが主演しているのでチケット取るの大変かなぁと思っていたのですが、けっこう良席を取ることができました。
劇場前のロビーには相変わらず綺麗なお花がいっぱい並んでいました。
中にもアレンジ花が飾られてあったのですが、そのなかに劇団四季の八百亮輔さんから鈴木壮麻さん宛てのものも。LMで大阪にいらっしゃるご縁からかな。
ちなみに、私が観劇した日は兵庫公演の初日だったので花の色も鮮やかで綺麗でした。
今回の楽しみはミュージカルで多く活躍してる加藤和樹くんと上口耕平くん。あと壮麻さん。タイタニックメンバーだしね。
また、和樹くんと上口くんが事前に二人でビートルズを探す旅でロンドンに行ったというレポも見ていたので彼らがどんなふうに”ビートルズ”を演じるのかも楽しみにしていました。
長旅だったが、ようやく着いた。
上口のこーへーと。いろいろ感じてきます。 pic.twitter.com/rvA5jgBdar— 加藤和樹 (@kazuki_kato1007) March 11, 2019
以下の感想はネタバレを含んでいます。ご注意ください。
2019.06.12ソワレ公演 in 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール(兵庫・西宮)
キャスト
- スチュアート・サトクリフ:戸塚祥太(A.B.C-Z)
- ジョン・レノン:加藤和樹
- ジョージ・ハリスン:辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)
- ポール・マッカートニー:JUON(FUZZY CONTROL)
- ピート・ベスト:上口耕平
- アストリッド・キルヒヘル:夏子
- ベルト・ケンプフェルト ほか:鍛治直人
- トップテンクラブMC ほか:田村良太
- クラウス・フォアマン / リンゴ・スター:西川大貴
- レーパーバーンの店員 ほか:工藤広夢
- ブライアン・エプスタイン ほか:鈴木壮麻
- ブルーノ・コシュミダー ほか:尾藤イサオ
アンサンブルキャストでは、レミゼでマリウスを演じていた田村良太くんがいろんな役を演じ分けていて面白かったです。特に、冒頭のシーンでゴージャスな婦人役になっていたのにはびっくりした!!もともと奇麗な顔立ちだなって思ってたけど、めっちゃ可愛くて違和感がありませんでした。
あと、気弱なDJ 役もよかったなぁ。途中で声が消えていくのが可愛い。でもその後のシーンではめっちゃテンション高いDJで登場するんですけどねww。
それからマタハリに出転していた西川大貴くんも結構重要な役で登場してました。あの役は難しいよねぇ。ビートルズの運命を左右したといってもいい。地味だけど良いポジションで芝居をしていたと思います。でも、恋人が目の前で…のシーンがありながらも彼らと普通に関われていたのはちょっと驚いた。実際そうだった人なんだろうけど…なかなかできることじゃないなと。
クライマックスでは意外な役(といっても書いちゃってるけどw)で再登場。その役としてのセリフありな西川君の芝居も見て見たかった。
あらすじと概要
オリジナルは、1994年に公開されたイギリス映画『バックビート』です。今回の舞台はその時に監督していたイアン・ソフトリーが自ら企画し制作にかかわったのだそう。
誰もが知る世界的ロックバンド・ビートルズ。彼らがまだ有名になる前の下積み時代の物語。私が知っているビートルズは爆発的人気を誇った時代からしかないので(まぁ、時代がちょっと前なのでそれすらもよく分かっていないのですが 汗)、バンドを結成してから不遇の修業時代のことは全く知りませんでした。
簡単なあらすじは以下の通り。
1960年、イギリス・リヴァプール。絵の才能を持つスチュアート・サトクリフ(戸塚祥太)は、同じ学校に通う親友ジョン・レノン(加藤和樹)に誘われ、ロックバンドにベーシストとして加入する。
スチュアート、ジョン、ポール・マッカートニー(JUON)、ジョージ・ハリスン(辰巳雄大)、ピート・ベスト(上口耕平)ら5人の“ビートルズ”は、巡業で訪れたドイツ・ハンブルクの地で頭角を現してゆく。
とある夜、スチュアートは彼らのライブに来ていた女性写真家のアストリッド・キルヒヘル(夏子)と運命的な出会いをし、二人は恋に落ちる。スチュアートはアストリッドとの出会いをきっかけに再び絵を描き始め画家の道を志すが、ビートルズは魅力的なナンバーを次々に打ち出し、評判は日に日に高まってゆく―――。
公式HPより引用
ビートルズが結成された当時、メンバーは5人いました。中心になっていたのはリーダー格のジョン・レノン。彼と一緒にバンドメンバーとして元々活動していたのが、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、ピート・ベスト。
しかし、ジョンにはどうしてもバンドメンバーに入れたい人物がいました。それが、今回の主人公のスチュアート・サトクリフ。ジョンとスチュは親友(悪友)でありながら、歩んでいた道は全く違っていた。スチュは画家をめざし絵の勉強をしていて将来を大きく期待されていました。が、ジョンの熱心な誘いと、新たな世界への興味からバンドに入ることを決意。周囲の反対を押し切ってメンバー入りします。
あらたにバンド名を「ビートルズ」と名付け(虫の名前は演技が良いからっていう意味があったのを初めて知りました)、活躍の場をハンブルクへ移すべく意気揚々と向かいますが、彼らを待っていたのは劣悪な環境での演奏活動だった。
どんなバンドにも有名になる前には様々な不遇の時代があるとは思うのですが、ビートルズのメンバーが体験したものはそのなかでもかなり酷い粗末な環境に置かれていたのだと知ってビックリしました。
宿泊場所が古い映画館のスクリーン裏で部屋も1つしか用意されてなかったとは(汗)。しかも、ほぼ休みなく1日中演奏させられて、お客も酔っ払いや夜の怪しい仕事をしてる人ばかり。あの華やかなビートルズのイメージからはあまりにも遠い修行の日々を初めて知ったのでけっこう衝撃でしたね。ここを乗り越えたからこその、スーパースター・ビートルズが誕生したんだと改めて実感させられました。
そんなある日、ビートルズの音楽の大ファンだという青年クラウスが恋人のアストリッドと一緒にライブハウスを訪れる。この時の出会いが彼らの運命を大きく動かしていくことになります。
この物語の中で、スチュアートは音楽、絵画、そして恋人という3つの選択肢の中で様々な葛藤を繰り返します。最終的に選択した道は彼にとっての本当の幸せだったのか…。クライマックスの場面を見て色々と考えることがありましたが、でもやっぱり、スチュは後悔はしていなかっただろうなとも思いました。
バンドの下積み時代を信頼できる仲間たちと過ごせたこと、心から愛せる人に出会えたこと、絵の世界に没頭したこと、そして音楽と出会ったこと・・・あっという間に駆け抜けた生涯でしたが、彼は普通の人には体験できないようなとても濃厚な時間を過ごしました。きっと、あの時とは違う人生を選んでいたとしても…結末は変わらなかっただろうなとも思う。スチュは自分の人生を生き切ったんだろうなと…。
ビートルズの成功は、創成期のメンバーがあってこそだったということが今回の舞台を見てよく分かりました。
全体感想
この作品はあくまでもストレートプレイで、出てくる楽曲は”ロックバンド・ビートルズとしての歌”という立ち位置で物語本編に歌詞が直接関わってくることはありません。
まず驚いたのが、歌だけではなく演奏もビートルズ役者さんたちが生で実際にやっていたことです。録音からではない、生の腹に響くビートが本物のライブ会場のような臨場感を出していて、まるで本当のライヴを聴きに来ているかのようなお得感がありました。
個人的にはピートを演じていた上口くんのドラムに驚いたなぁ。ダンスが上手いのは知っていたけど、あんなに本格的にドラムが叩けるとは!相当練習したんじゃないっだろうか。
ビートルズは私の年代よりも前なので全盛期の頃はリアルで知ることはなかったのですが、楽曲は知っているものが多い。劇中に登場する8割くらいは聴いたことのあるナンバーでした。1960年代の音楽が今でもこうして色褪せることなく多くの人の心に残るって…本当に凄いことですよね。
劇中では、ジョンが中心となってポールたちと名曲を生み出していく場面もいくつかあったのがすごく興味深かったです。特に「Twist And Shut」の楽曲が誕生していく過程は面白かった。ポールは最初♪Come On♪の歌詞を1回しか入れていなかったのに、ジョンがやって来て「3回入れた方がロックじゃないか!」みたいに提案するとそれが採用されちゃったみたいな(笑)。ここのシーンはなかなか面白かった。
もう一つ驚いたのが、初期のビートルズがすごくヤンチャなメンバー揃いだったこと。私の勝手な思い込みでもありますが、これまではビートルズってちょっと優等生的なロックバンドっていうイメージがあって。スーツ姿の礼儀正しい青年たちのロック…という印象が強かった。まぁ、これは私がビートルズについてほとんど無知であるが所以なのですが(すみません 汗)。
特に、ジョン・レノンのぶっとびなキャラクターは個人的には衝撃でしたね。私が思い描いていたジョンの姿とは違う、社会からはみ出さん勢いのイケイケな青年として描かれていて…ちょっと『ジャージーボーイズ』のトミーを思い出してしまった(それとはタイプは違いますが)。
ハンブルク時代のビートルズは皆どこか尖がっていてヤンチャ。女遊びを覚えるシーンとかはけっこう刺激的に描かれててww、あれ、ファンの人が見たらちょっと驚くんじゃないかと思わずドキリとしてしまう場面もありました(笑)。
髪型の変遷も面白かった。最初は皆バリバリのツッパリ系でwwまさにロックな奴らって感じ。それが、とある理由でハンブルクを退去させられてしまいリバプールに戻ったあとくらいからポールやジョージたちに少し落ち着きが見られてくる。スチュも2幕に入り恋や自分の進路について悩みだすあたりから髪型が普通の青年のようになっていく。最後の方まで尖った雰囲気だったジョンも、スチュとの関係が変化するにしたがってツッパリ系から落ち着いたナチュラルな形へと変化する。
そして2幕後半近くになってくると、ポールやジョージが写真でよく見るマッシュルームカットちっくな髪型になってた。髪型の変化は彼らのバンドの歴史でもあって…、そこに辿りついていくまでのドラマとリンクしているようでとても興味深かったです。
1幕はほとんどヤンチャなビートルズメンバーの姿が中心に描かれてて、バカな奴らだなぁと思いつつもどこかクスっとしてしまう親しみやすさがとても魅力的だった。そんな彼らの前にアストリッドが現れてスチュの気持ちが揺れ始めてドラマが動いていく。
彼女にスチュが夢中になっていくことで、バンドの関係もだんだん微妙になっていき…ついにはポールが厳しい決断を下しメンバーもそれに従うほかなくなります。過酷な環境のなかでもみんなでバカやりながらガムシャラに頑張ってた時代を辿ってきたのを見ていただけに、スチュの気持ちの変化によって関係がチグハグになっていく様子は見ていて切ないものがありました。
特に印象に残ったのは、やはりスチュとジョンの関係です。
アストリッドの登場によってスチュの気持ちが音楽からだんだんと切り離されていくシーンはとても印象深い。
彼女が登場するまでは、ジョンはおそらくスチュがずっと自分の傍らから離れないパートナーだと思ってたんじゃないかなと。バンドに半ば強引に彼を誘ったのも、ずっと傍にいたかったからかもしれない。恋愛関係ではないけれど、ジョンにとってスチュアートは自分の半身のような存在だったんじゃないかと思えて仕方なかった。
それ故に、スチュアートがバンドを離れることが決まった後もジョンは諦めきれずに彼を戻そうとアストリッドの元を訪ねたりしている。一度は親友のいない世界を受け入れたかに見えたけど、理屈ではない…どうしても離れたくないというジョンの切なる気持ちが伝わってきてとても切なかった。アストリッドに対して「スチュを奪った女」という嫉妬心みたいなのも垣間見えたんですよね。だけどその苛立ちを彼女に直接ぶつけることもできなくて…そういう心の揺れみたいな部分がリアルに伝わってきました。
結局この時にジョンはスチュと会うことができなくて彼のいないバンドで生きる道を選択するわけですが…、その時のどうしようもない心の寂しさみたいなものはもしかしたら彼の生涯でずっと消えずに残っていたんじゃないかなとも思いました。
そしてクライマックスに突然永遠の別れが訪れる。前半のテンションの高いコメディな展開を見てきただけに、このシーンは哀しくて仕方なかったです。特に、それまで平静を保って悲しみのそぶりを見せてこなかったジョンが糸が切れたように号泣する場面は切なすぎて…見ていて涙が止まらなかった。
ジョン自身、離れていてもおそらくずっとスチュの存在は心の中にあったと思います。違う道を選んでいてもいつか笑って会える時が来ると信じていただろうに…本当に残酷だなぁと見ていて胸が痛みました。
最後の演奏はスチュに捧げる鎮魂歌のようにも聞こえた…。そしてさらにラストシーンの演出はものすごく印象的。「あ…」って見ていて言葉を失ったというか…。そう来たか!みたいな。あれはなんか、今思い出しても泣ける…。
キャスト別感想
戸塚祥太くん(A.B.C-Z)
戸塚君の演じるスチュはバンドをやってる時のヤンチャな一面と、画家の世界に没頭する芸術家的な一面とを繊細に演じ分けていてとても印象に残りました。ビートルズとしてバンドメンバーとバカ騒ぎしたりしていながらも、どこかそこに没頭しきれていないような空気も醸し出していたのが特によかったです。それによって、アストリッドという恋人の出現で自分が本当に進みたい「画家」としての道に進むことになる展開が違和感なく自然に思えました。
ジョンとの関係も微妙になる時期がありつつも、どこか彼の魅力から逃れられないといった気持が出てて、ラストシーンで”再会”したときの晴れやかな笑顔に説得力がありましたね。
画家の道に進んだ後、スチュの身に異変が生じていくのですが…この時の苦しみもがく芝居がとてもリアルで見ているこちらまで苦しみが伝染してくるようでした。苦しみのなかで精神的にも崩壊し恋人に暴力を振るうシーンは衝撃。このあたりの芝居もすごく繊細で印象深い。
アストリッドに依存するスチュの切羽詰まった気持ちや、ジョンに対する複雑な感情など…色々な表情を演じ分けていてとても良かったと思います。
加藤和樹くん
ストプレで和樹くんを見るのはもしかしたらこれが初めてだったかも。これまでミュージカルで正統派なヒーローの役を多く見てきたので、今回の役柄は非常に新鮮で衝撃でした。あんな尖がって弾けまくってる和樹くんの役を見たの初めて!こんな表情もできるんだなぁと驚きとともに感動を覚えました。
バンドシーンではギターとリードボーカルを担当していたのですが、歌い方がこれまた今まで聴いたことがないようなハードなロックで…!役者行と並行してアーティストとして全国でライヴ活動も行っているという和樹くんですが、私はそちらの顔は見たことがないので、今回のジョンとしての爆発力のある激しい歌いっぷりはビックリしました。
あれだけテンションの高い歌を歌って、さらにキャラとしてもガンガン押していくようなロックな感じだったので…あれは終わったあと相当体力消耗するんじゃないかと(汗)。今回のジョン役は和樹くんにとっても大きなステップになるんじゃないかなと思います。今後がますます楽しみです。
上口耕平くん
最初の方にも書きましたが、上口くんがドラムをあんなに本格的に叩けるとは知らなかったので初めて目の当たりにしたときには「おお!!」という感動がありました。リズムの合わせ方もドラムのビートの鳴らし方もめちゃめちゃカッコよかった。
ピートはやんちゃなメンバーが多いなか、どちらかというと一歩引いて冷静な立ち位置にいられる少し優等生的なキャラでした。テンション上げるために危険なドラッグにメンバーが手を出してしまうことがあっても、ピートだけはそれに乗らなかったりね。これまではちょっとヤンチャ度が高い役柄で見ることも多かっただけになんだか新鮮だったなぁ。
立ち位置的には決して前に出るようなキャラではありませんでしたが、あまり目立たないながらもさりげなくメンバーのことを支え尽力していて存在感を出していたのはさすがです。
そんなピートが、スチュが抜けた後のビートルズの中で大きな悲劇に見舞われてしまう。彼はビートルズが有名になって羽ばたく直前、バンドのドラムとしての魅力が足らないという理由でメンバーから外されてしまいます。
この決断を、仲間たちからではなくプロデューサーから聞かされたことへのどうしようもない怒りと悲しみと悔しさが痛いほど伝わってきて、本当に切なすぎて思わず涙が零れました…。この時の上口くんのラストのソロドラムがさらに泣けるんですよね…。このあたりの芝居の繊細さがとても良かった。
辰巳雄大くんもJアイドルとのことですが、バンドの中ではいつもムードメーカーのような存在で舞台を常に明るくしてくれっていました。ちょっと周りに左右されっぽい雰囲気もあるお調子者的なキャラでいたが、それが憎めなくて何だか可愛かった。
JUONくんのことは全く知らなくて、最初は日本人じゃないのかと思ったくらいw。調べてみたら、お母さんがリリィさんで、奥さんがドリカムの吉田美和さんだと知ってビックリしました(汗)。
彼が演じたポールは、最初はジョンと一緒にバカ騒ぎしたりはしゃいでましたが、ストーリーが進むにつれてビートルズ人気が出ると曲作りに真剣にのめり込んでいくキャラでした。ギターを手に新しい楽曲作りに没頭してる場面はとても真摯で、将来ビッグスターになっていくであろう片鱗が見えるようでした。
夏子さんはメインキャストの中では紅一点でしたが、只者じゃない感が登場した時から漂っていて思わず目を惹きました。顔のパーツがクッキリとしていてスタイリッシュで立ち姿がすごくカッコいい。モデルさんということでその容姿には納得です。ただ、セリフになるとちょっとまだ感情が入りきれてないかなぁ的な違和感があったかなぁ。ビジュアルがすごく良くてスチュが惹かれる説得力もあっただけに、どこか一本調子なセリフ回しは少し残念でした。
鈴木壮麻さんと尾藤イサオさんはベテラン枠として様々なシーンに色々な役柄で登場。
特に壮麻さんはほぼ7割は本役とは違う姿で登場していたような気がするw。一番面白かったのはやはり、ビートルズがバックコーラスで入って歌入れを行う場面かなぁ。彼らの演奏が気合入りすぎちゃってて「俺の声が聞こえない!!」って怒って帰ってしまうやつ(笑)。あれ見た時、『ジャージーボーイズ』でも似た場面があったっけと思い出しました。
尾藤さんは前半のハンブルク時代にビートルズが最初に雇われた小屋のオーナーとしてインパクトを残してました。途中でテンションが上がったオーナーがソロで歌う場面があるのですが、その迫力が凄い!あの場面は完全に舞台を支配してましたね。やっぱり本物のロックシンガーは違いますねぇ。すごく良いものを見させていただきました。
後述
ビートルズの初期の物語に興味があって今回の舞台を観に行きましたが、期待以上に楽しませてもらいました。特にスチュがビートルズのメンバーから抜けてからの物語は、それまでのテンションとは違う人間ドラマが浮き彫りになっていて非常に見応えがありました。
カーテンコールは3回くらいあって、最後は戸塚君と和樹君が二人で肩組みながら「ビーバッパルーラ!!」と客席に向かって叫んでさらに盛り上がりました。劇中で二人がテンション上がりながらこの言葉を叫んだりしてたのでね。ここでは「俺たちは仲間だぜ!」みたいな意味かなと。
ちなみに「Be-Bop-A-Lula」はもともとはジーン・ヴィンセント&ヒズ・ブルー・キャップスが発表した楽曲で、ポール・マッカートニーが初めて買ったレコードでもあるそうな。後に、ビートルズによってカヴァーされました(公式にはレコード化されてないらしい)。
キャストによる生演奏も素晴らしかったし、まるで彼らと一緒にビートルズの世界を旅しているかのような気持ちになりました。近い将来、ぜひ再演してほしい作品です。