劇団四季ミュージカル『オペラ座の怪人』広島公演 2017.10.13マチネ

劇団四季ミュージカル『オペラ座の怪人』を観に遠征してきました。広島公演はこれが2度目になりますが、なんとなく広島の中心部を把握してきました(笑)。

※1回目のレポはこちら↓

劇団四季ミュージカル『オペラ座の怪人』広島公演 2017.10.05マチネ
劇団四季ミュージカル『オペラ座の怪人』を観に広島まで行ってきました! といっても、我が家からは日帰りできる距離だし交通費も比較的安いのでこちらに来てくれたのは非常にありがたいです😄。何でも広島に『オペラ座~』が来たのは2001年以来約16年...

今回はまず前回観劇したときに購入したオペラ座の怪人グッズを紹介したいと思います。
ちなみに、さらに売り切れていた商品もありましたね。ペンだったかな?開演前と終演後は物販コーナーがかなりにぎわっているので、これから行かれる方は早めに購入することをお勧めします。


こちら、広島公演限定のファントム×メイプルのコラボキーホルダー🍁。なかなか素敵!


そしてこちらは広島限定ではありませんが、ファントムとクリスティーヌのピンバッジ。セット販売されていて、雰囲気あるデザインなのでつい購入してしまいました😜。

以下、ネタバレを含んだ感想になります。

劇団四季ミュージカル『オペラ座の怪人』感想一覧

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2017.10.13マチネ公演 in 上野学園ホール(広島)

主なキャスト

  • オペラ座の怪人:村俊英
  • クリスティーヌ・ダーエ:苫田亜沙子
  • ラウル・シャニュイ子爵:神永東吾
  • カルロッタ・ジュディチェルリ:河村彩
  • メグ・ジリー:黒柳安奈
  • マダム・ジリー:佐和由梨
  • ムッシュー・アンドレ:増田守人
  • ムッシュー・フィルマン:平良交一
  • ウバルド・ピアンジ:永井崇多宏
  • ブケー:見付祐一

全体感想

この日も客席はかなり埋まっていて盛況でしたが、大都市公演よりもやはり圧倒的に初見のお客様が多かったですね。反応が皆さんすごく素直。オークションから始まるわけですが、それが予想外だったようで私の席の周りはちょっとザワっとした雰囲気になってました。
あと拍手のしどころが掴めていないようで、東京などで見た時には起こっていた拍手が広島では息をのんだまま静かだった…なんてこともあって。それはそれで緊張感があっていいなと思いましたが、ちょっとハラハラもしたかな😓。

さて今回はメインのファントム役とクリスティーヌ役の二人がキャスト変更していたわけですが、前回観た時と受けた印象がかなり違ったのでちょっとビックリしました💦。
佐野ファントムと山本クリスティーヌの時は燃えるような赤い情熱を感じたのですが、村ファントムと苫田クリスティーヌは青白い落ち着いた印象が強かったので・・・もしも前回この組み合わせだったら以前までの演出との違いが分からなかった気がします😅。

村ファントムと苫田クリスはもうこの役に関しては大ベテランなので、とにかく貫禄がすごいw。見ていて絶対的な安心感みたいなものすら感じたんですが・・・・個人的には、もう少し粗削りでも感情がガっと表に出るほうがスリリングで好みかもしれません。
なんか、以前のオペラ座とあまり変わってないなぁというか…真新しさが少なかったのでちょっと物足りなさみたいなのは感じてしまったんですよね。これは好みの問題ですが。

カーテンコールは前回観た時と同様盛り上がってスタンディングになりました。何回かキャストが出てきてくれるたびに「おぉ~!!」とか「あらぁ~~」とか、非常に素直な反応が起こる客席が新鮮で楽しかったです😁。
最後はみんな舞台からお手振りしてくれるんですが、村さんの手の振り方がなかなかにキュートで可愛らしかったです😊。

 

主なキャスト別感想

村俊英さん(オペラ座の怪人・ファントム)

村さんは、私が一番最初に劇団四季を観劇した時にファントムを演じていた方。その圧倒的な歌声に衝撃を受けて「この演目はたしかに凄い」と思ったきっかけでもあった役者さんです。あれからずっと第一線でファントムを演じられているのがまずすごいなと、それだけで敬意を払いたいですね。
だいぶ年齢を重ねられて一時期のような張りはところどころ衰えを感じる部分はあったんですが、それでも今回も深みのある素晴らしい歌声で魅了してくださいました。

横浜公演から新演出になったとのことでしたが、村さんは基本的にこれまで演じてきた路線を崩さずに自分スタイルを貫かれているなというのを感じました。
私は個人的に感情がバっと表に出てくるようなファントムの方が好みではあるのですが、村さんが突然熱いファントムを演じるとなればそれはそれで違和感を持つ可能性大だったのでw、ご自分のスタイルを貫いて演じられたのは良かったかもしれないなと思います。

村ファントムはすごく大人の愛ですね。クリスティーヌへの想いは熱いけどそれをあまり表に出さず秘めて秘めてメラメラ来てる感じ。行動も佐野ファントムより落ち着いていて紳士的ですw。クリスティーヌに仮面をはがされたときは佐野さんよりも圧倒的に顔を隠している率が高かった。この場面を見て、そこは役者個人の感情に任せられているんだなと思いました。ただ個人的には、もう少し感情表に出してるところが見たいんですけどね😅。
グッと来たのはラストの隠れ家でのワンシーン。ファントムに結婚を無理やり迫られたクリスティーヌがかけられた花嫁ベールを捨て去るんですけど、その時の村ファントムの「なぜだ!?」といったショックを受けたかのような絶望感伝わってくる表情がものすごく切なかったです😢。捨てられたベールを戸惑いと衝撃の入り乱れた感情のまま見つめてる姿がとても印象に残りました。

あと、キスシーンでは佐野ファントムは1回目の後衝撃から目を大きく見開いてましたが、村ファントムは最後まで目を開けることをしませんでした。このあたりの演じ方の違いもなかなか興味深かったです。

録音音源で歌う村ファントムは今回初めて見たのですが、ちょっと歌いづらそうだなと思ったのが「ミュージックオブザナイト」。村さんの歌うテンポと流れてくる旋律とのタイミングが途中少しズレが生じてしまって、強引に音楽の音に村さんが歌声を軌道修正してると感じることがありました。後半は上手く合っていてホッとしましたが、序盤は少しドキっとしました。

 

苫田亜沙子さん(クリスティーヌ)

苫田さんもすごくお久しぶりです。なんというか、ものすごく落ち着いたベテラン味のあるクリスティーヌで見ていて妙な安心感がありました(笑)。ただ、ちょっと年齢的に上の雰囲気を感じてしまったので💦、メグと一緒の場面とかは少し違和感持ったかなw。同年代の友達の関係には見づらかった、みたいな😅。

苫田クリスは常に雲の上を歩いているかのようなフワフワ感があったのが特徴的でした。「いつも何かを夢見ているかのような娘」というセリフがピッタリくる感じ。なんかこの世の人じゃないような気配すら覚えたほどです。
それだけに、村ファントムとのコンビがすごくしっくりきていたかも。大人の静かな色香が漂っていて、日本人的な情緒みたいな雰囲気を感じたい人にはすごくドンピシャな二人だったように思いました。そういった点では、私は激しめのほうが好みなので少し物足りなさを覚えたかもしれません😅。

歌声はもう圧巻の一言。ものすごく余裕を持った発声だったし、見ている方も安心してその歌声に身をゆだねられるようなそんな雰囲気がありました。こういうのをどっしりとした安定感っていうのかもしれないw。
常にフワフワ感があった苫田クリスではありましたが、後半に行くにしたがってだんだん情緒不安定さが出てくるところがとてもスリリングで見ごたえがありました。支配人室で「ドンファン」を巡って揉めているときの「やめてちょうだい!!」は楽譜が折れるんじゃないかってくらいの勢いで叩きつけてたし(笑)、出演を強要された後の「嫌!!!」もすごい激しかったのでちょっとビックリ😯。こういった落差の芝居もなかなか面白かった。

一番感動したのは最後の隠れ家でのキスシーンの時。その寸前まではファントムに憎しみをぶつけていたのですが、「選べ!」と告げられた後にふっと表情がゆるんで穏やかになるんです。そして「絶望に生きた哀れなあなた」と歌う時には聖母のような慈しみ溢れる表情に!あの変化の芝居はグッと心を掴まれて思わず涙しました😢。
長い間クリスティーヌを演じているからこそ出てくる表情だなぁと。とても感動しました。

あ、そういえば、「イルムート」での召使役。山本さんは足を終始バタバタさせてましたが苫田さんはあまり足を動かさず従来通りの雰囲気出してました。ここも演者さんに任せた演出なのかな。

 

神永東吾さん(ラウル)

苫田クリスティーヌとのコンビで初めて見ましたが、前回以上に「熱さ」みたいなものを感じてちょっとビックリしました。山本クリスとのコンビでは「この二人将来的に別れるんじゃないか」的な神永ラウルだったんですが(笑)、苫田クリスとだと彼女に一生懸命尽くして熱くなる熱血漢溢れた子爵に思えたんです。
演じる相手が違うだけでこれだけ印象が変わるのかと、そこはすごく面白いなぁと思いました。

苫田クリスがベテラン的余裕があるようにみえたからか、今回の神永ラウルは年下王子のようw。彼女のために一生懸命に尽くそうとしているように見えて、前回観た時よりも好感度が上がりました😜。特に抱きしめ方が紳士なんですよね~。以前はキザに見えたのに今回は「素敵な騎士」に見えちゃったから不思議w。
神永ラウルとカップル的に好感度持って見れるのは苫田クリスかなぁと今回思いました(笑)。

ただ残念だったのが「マスカレード」でクリスティーヌを肩リフトしなかったこと。あの場面けっこう好きなんですが、やる場合とやらない場合があるんですよね。前回山本クリスのときには肩まで持ち上げてくれてたけど、苫田クリスだった今回はそれがありませんでした。
ここはラウルとクリスの気分次第ってことなんでしょうか😅。

 

永井崇多宏さん(ピアンジ)

前回以上に可愛くて、もう、永井さんは癒し系ピアンジと名乗ってもいいんじゃないかなw。貫録はないんだけど、行動の一つ一つがとにかく愛らしくて見ていて思わず笑顔になってしまいます😊。
今回のお気に入りは「ハンニバル」でカルロッタが堂々とソロを歌い出した時の表情。「僕のパートナーはすごいだろ!」って言いたげなドヤ顔でニッコニコしまくってた(笑)。なんかちょっと子供っぽい気はするんだけどww、私はそんな永井ピアンジが大好きですよ☺。チャーミングな河村カルロッタとのコンビも息ピッタリで。この作品の中の癒し的存在です。

後述

オペラ座の怪人が上演されている上野学園ホールのすぐ横、アストラムライン沿いには「被ばくしたクスノキ」が12本植えられています。移植されたそうですが、あの原爆を目撃した樹木なのかと思うとなんだか胸が痛みました。


上野学園へ訪れた際にはすぐ脇に並んでいるのでぜひ目を向けてほしいと思います。

広島公演も来月まで。一応あと1回予定しているのですが、行けるかどうか微妙な情勢になってきました😅。広島は日帰りできる場所でもあるし、町も気に入ったのでできればもう一度だけ行きたいなぁ…。

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