劇団四季『The Bridge(ザ・ブリッジ) ~歌の架け橋~』岡山公演 2021.09.06

劇団四季のツアー公演『The Bridge(ザ・ブリッジ) ~歌の架け橋~』岡山公演を観に行ってきました。

約1週間半前には香川の高松公演を観に行きましたが、現在の居住地でもある岡山にも来ることが判明したので確保。さすがに自転車で行ける距離…とまではいかないのですが、高額な交通費を掛けずに行けるのはやはりありがたいですw。

岡山市民会館に来たのは2019年の劇団四季『エビータ』全国公演以来。

施設としてはけっこう古い方だと思うのですが、ここのホールの魅力はステージと客席とが比較的近く感じられることです。今回は真ん中より少し前あたりだったのですが、オペラグラスがなくてもハッキリと役者さんたちの表情を観ることができました。

ただ、ロビーが狭い…というか、円形状になってるのでちょっと迷路っぽい感じなんですけどねw。

検温・消毒して自分でチケットの半券を切り離して入場。入口にはマスクをした「アレすけ」「ロクタン」がお出迎えしてくれてて和みました~。アレすけは岡山・香川のTBS系列局・RSK(山陽放送)のマスコットキャラクター。数年前に全英で優勝したプロゴルファー・渋野日向子選手がアレすけのヘッドカバーを持っていたことで話題になりました。

高松公演感想はこちら↓

以下、ネタバレを含んだ感想になります。

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2021.09.06ソワレ公演 in 岡山市民会館(岡山市)

出演キャスト

味方隆司、飯田達郎、新庄真一、笠松哲朗、佐久間仁、大空卓鵬、鈴本務、ツェザリ・モゼレフスキー、千葉晃大

早水小夜子、谷原志音、大石眞由、原口明子、山崎遥香、近藤合歓、杉野早季、三代川柚姫、東沙綾

高松公演からほぼキャストが入れ替わり、また新鮮な気持ちで見ることができました。佐久間くんだけがそのまま残った感じですね。

前回は殆どキャストチェックしないまま観に行ってしまい、顔と名前を認識できる人が数人しかいないという事態に陥ってしまいました(汗)ので、今回は事前に調べてから行きましたw。そのかいあってか、半分くらいのキャストの皆さんの顔と名前が一致して(それでも半分ですが 汗)舞台に集中することができたと思います。

個人的には、新庄くんがめちゃめちゃワイルドになっていたことと、大石さんがエキゾチック美人に磨きがかかっていることに驚きました。新庄くんはソンダン55の頃から、大石さんは美女と野獣の頃から見ている役者さん(二人ともダンサーの時が多いかな)ですが、ここしばらくご無沙汰だったので、すっかり逞しくなった姿に感激です。

それから、ポーランド出身のツェザリ・モゼレフスキーさん。四季には多くの海外からの俳優さんが所属してて、日本名に改名する人が多い(ある時一斉に変わった時は驚いた 汗)のですが、ツェザレさんはそのままのお名前で活動されてますよね。美形だし、立ち姿も美しいし、やはりどこにいても目を惹く存在だなぁと思いました。
それだけに、後半のあの衣装がなんだか気の毒に見えちゃって(汗)。もっとツェザレさんに似合う衣装があっただろーがーー!!とかw。

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主なナンバー感想

休憩なしの1時間半。構成は第1場~第7場になっています。開演前のアナウンスは阿久津陽一郎さん。つい先日『アナ雪』の解説で「世界一受けたい授業」に出演されてましたね。テレビで見る阿久津さん、濃いな~と思っちゃったw。

全曲リストは以下の画像を参照してください(クリックすると大きくなります)。

いくつか印象深かったシーン、曲について。

第1場 オープニング劇団の原点

オープニング、前回はよく分からないまま見てしまったところが多かったのですが、今回はすんなりと受け取ることができた気がします。「ハングリー・キャッツ」の詩の朗読のなかに、さりげなく四季の草創期に上演されたストレートプレイ「ひばり」「オンディーヌ」のセリフを織り込ませるのは巧い演出だなと思いました。

それにしても、朗読していた味方隆司さん。もう何年ぶりだろうっていうくらいご無沙汰していたんですけど…すっかりロマンスグレーが似合うおじ様になられたなぁと。なんだか時の流れを感じてしまった。
前回の飯野おさみさんはまだ張りのある若々しい声が印象的でしたが、味方さんは良い感じに年輪を重ねたソフトな語り口だったのがよかったです。

第2場 劇場は夢を創りだす

前半は特にダンスが多い印象が強かったのですが、その中でもインパクトが強かったのが『夢から醒めた夢』の♪遊園地のパレード♪。ここの演出は最近振付けに回ることが多くなった松島勇気くん(第2場担当)。

おもちゃ箱のように色々なダンスシーンが繰り広げられていくのですが、特に印象深かったのは足を踏み鳴らしながらのクラッピング(手を叩く)演出です。役者さんたちの体を使った音のリズムが見事なハーモニーを奏でていてまるで音楽を聴いているかのよう。こういった統制の取れた動きはさすが四季だなと思いました。松島君のアイディア、すごく良かったと思います。

それから、特典のトークでも触れられていたんですけど、今回は男性による女性リフトのシーンがけっこう目を惹きます。CATSのダンスシーンみたいな感じ。それだけにすごく華やかなショーに見えてとても感動的なのですが、パフォーマンスしている役者さんたちは相当大変なのではないかと。最後まで怪我がないよう祈ります。

『アラジン』の♪新しい世界――ア ホール ニュー ワールド ♪は誰もが知っている聴き馴染みのあるナンバー。佐久間くん谷原さんによる美男美女の美声コンビによるパフォーマンスがとても素敵でした。
そういえば、前回高松の時には佐久間くんが一人そびえて見えたんですけどw、今回は同じくらいの背丈の人も何人かいて均等が取れた感じでした。前回はそびえていたことで佐久間くんと認識できたところもあったのでww、それはそれでよかったかも。

『リトル・マーメイド』の♪アンダー・ザ・シー&パート・オブ・ユア・ワールド♪は、最初男性シンガーが♪アンダー~♪を歌って、あとから女性シンガーが♪パート~♪を被せてくるっていう演出がとても斬新で面白かった。横一列のマイク歌唱になるシーンがあるんですが、この時男女でマイクの取り合いみたいになってるところもあって…、達郎くんが張り切ってマイク独り占めしようとしてたのがめっちゃ可愛かったです(笑)。

全体的に、ブリッジでの達郎くんはテンションが高くて表情もすごく豊か。天真爛漫な笑顔にこちらも元気をもらえます。ダンスの時にも声を出してリードするシーンもあったし、心から舞台楽しんでるなぁと思いました。
あと、目元がほんと、お兄さんの洋輔くんとますます似てきたなぁと…。なんか、達郎くんに洋輔くんが被って見える瞬間もあったりして、「会いたいなぁ…」と想いが募ってちょっと涙も出てしまった(汗)。

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第3場 子どもたちに夢を届ける

劇団四季のライフワークでもある子供のためのファミリーミュージカル紹介のコーナー。額縁のようなところから役者さんたちが飛び出してくるという謝珠栄さんの演出が面白かったです。

 たしか高松公演ではシルエットからの役者登場といった演出だったと思うのですが、岡山で見たときにはシルエットがあったかどうか記憶が定かではなくて(汗)。なんか、突然役者さんたちの姿が見える、みたいな形になってたように思えてちょっと「あれ?」と思ってしまいました。

全部で7作品を流れるように良いテンポで展開させていくのですが、ところどころ可愛い演出もあって面白い。個人的には、味方さんが帽子パフォーマンスを成功させてるのがチャーミングだったなぁと印象に残ってます(飯野さんも可愛らしかった)。

それから、「ジョン万次郎の夢」の♪漁師の道しるべ~心開いて♪のシーンでは役者さんたちが波を体現してたのも分かりやすくて面白かったですね。この作品は見たことがないのですが、すぐにそれだと分かりましたし。

第4場 劇場人として生きる

第4場に入るときに朗読された浅利慶太さんの談話の言葉、とても心に響きます。「劇場は学びたいという場所ではなく、自分がよく知っていることを確かめ味わうところだと思う」というフレーズ。演劇を愛した浅利さんらしい御言葉だなぁとも思います。”自分がよく知っていることを確かめて味わう”というのは、役者にも観客にも当てはまることかもしれないなぁと感じました。

そしてやっぱり『アプローズ』からの♪アプローズ♪は最高の楽曲!!ホント名曲だと思います。まだ本編でこのナンバーを聴いたことがないので、いつか上演されたら観に行きたい。

『クレイジー・フォー・ユー』の♪Overture ~ I Got Rhythm♪はソンダンシリーズには必ずといっていいほど登場するナンバーですが、やっぱり盛り上がりますよね。今回はダンサーさんたちのスタイリッシュでダイナミックなパフォーマンスが素晴らしかったです。

これまでにない、ちょっとスッキリ感のある演出もおしゃれでよかった。

越路吹雪さんの♪ラストダンスは私に♪、今回は味方さん達郎くんのコンビ。高松で見た飯野さんと立崇くんのダンディな大人の魅力あふれる雰囲気も素敵でしたが、味方さんと達郎くんのどこかホワっとした優しい雰囲気を感じさせる大人な雰囲気もグッとくるものがありました。ここのメインボーカルを男性で持ってくるあたりも、いいですよねぇ。

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第5場 平和を祈る

劇団四季の平和三部作を中心に構成されている第5場。それまで華やかな演出が多かったところ、ここにきてじっくりと深く歌を聴かせる雰囲気に変わります。平和の尊さを噛みしめるような演出になっているのも良かったです。

『李香蘭』の♪二つの祖国♪を歌ったのは谷原さん。華やかな顔立ちの美人さんである谷原さん、李香蘭役にピッタリじゃないかなぁと改めて思いました。まだ演じたことはないんだっけ?ぜひとも見てみたいなぁ。

そして、李香蘭最後の「迷いつつ、生きてきた、私の罪」からの『ノートルダムの鐘』の♪いつか♪の流れがやっぱり何度見ても感動的!

しかも今回は、実際にカジモドを演じた達郎くんがメイン歌いますからねぇ…。なおさらグッときてしまって思わず涙がこみ上げてしまった。まさに、平和を祈る最後の歌に相応しい構成です。達郎くんのカジ、また観に行きたいなぁ。

第6場 人生を謳う

全体的に少し玄人好みといった選曲が多かったブリッジですが、第6場からは怒涛のスタンダードナンバー構成で誰でも「あ、これ知ってる」っていうのが1曲はあるんじゃないかなっていう楽しめる演出になっていたと思います。

前回の高松公演でちょっと度肝抜かれた…というか、ちょっと固まった衣装問題(笑)。初めて見たときは予想の斜め上を行き過ぎててビビりまくったんですけどww、2回目にしてちょっと慣れが出てきたかも(笑)。決して「悪くないんじゃない」というようには思わなかったんですがww、衝撃が薄まった分だけ構えずに見れたところはありました。慣れって、すごい(笑)。

ただ、最初にも書いたけど…やっぱりどうしても似合ってると思えない役者さんもいたりして…そのあたりはもったいないなぁと。ツェザレさんに、あの70年代ちっくなパープルの衣装はちょっと気の毒というか…、もっとスタイリッシュでカッコいいのを着てほしかったなぁと思ってしまう。大空くんは意外とハマってたかも!?大石さんはもうドヤ顔で何でも着こなしちゃうのがすごいです。

『ライオンキング』の♪サークルオブライフ♪は前回懐かしの青山さんの迫力ボイスで聞いたのですが、今回は早水さん。青山さんとは歌うスタイルのタイプが違うので全く違う曲のように聞こえたのが面白かったです。
青山さんはとにかく鋭く前に押し出す歌の力が強かったのに対し、早水さんは包み込むような柔らかさを含んだ歌声で、周りから聞こえてくる動物たちに癒しを与えているかのようでした。

『エビータ』の♪ブエノスアイレス♪はソンダンシリーズではおなじみになってきました。今回は谷原さんがエヴァを熱演。彼女のエビータは2年前に観たことがありますが、役にピッタリでしたね。

でもやっぱりあの独特な衣装の皆さんが気には、なるよなw。

『アイーダ』の♪儚い喜び♪笠松くん三代川さん。笠松君のラダメス、精悍だしカッコイイ。苦悩の表情とか、実際の舞台で見てみたくなりました。三代川さんは今回初めて観た女優さんですが、少しアニメ声系で可愛らしい歌声が魅力的。唯月ふうかさんと似てる感じかな。笠松ラダメスの元から去っていく後ろ姿も美しかったです。
っていうか、ほんと、『アイーダ』再演してほしいですっ!!良い作品なので早いうちに是非(コロナが落ち着いた頃)!!

『オペラ座の怪人』の♪ザ・ミュージック・オブ・ザ・ナイト♪ を歌ったのは前回と同じく佐久間くん。歌はうまいし声の伸びもあって素敵なんだけど、ファントム役としてはちょっと違うのかなぁと思いました。深みのある柔らかさが足りないかなぁ。
佐久間くんはどちらかというとユダのような攻撃的なキャラがハマる気がする。実際良かったし。でも一番ハマるのはやっぱり『ノートルダム~』のフィーバス役だと。あれはめっちゃカッコよかったので。

『美女と野獣』の♪人間に戻りたい♪は壮大なナンバーで後半に持ってくるには最適の楽曲。よく使われる♪ビーアワゲスト♪ではなく♪人間~♪を持ってきたのも今回のブリッジの雰囲気に合っていてとてもよかったと思います。

『ウィキッド』の♪自由を求めて♪達郎くん笠原くんのコンビ。前回見た立崇くんと山下くんのグワーーっと前に押し出すような迫力の歌声も素晴らしかったのですが、達郎くんと笠原くんによるワクワクした胸の高まりを感じさせる歌いっぷりもなかなか見事でした!二人とも、めっちゃ楽しそうに歌ってたなぁ。特に達郎くん。
そういえば、洋輔くん、これ歌いたがってたんだよねぇ…って、また今回も思い出しちゃった。

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第7場 明日をみつめる

そして最終章。

『キャッツ』の♪メモリー♪はこれまで早水さんで聞くことが多かったのですが、今回メインで歌ったのは谷原さん。とても素敵に歌い上げてくれました。でもやっぱりここは早水さんのグリザベラも久しぶりに聞いてみたかったなぁと思ったり…。

そして「ハングリー・キャッツ」の後半部分の朗読。

かれらは ついに辿りついたか?

〈否ノン〉 と〝ジェリクル〟は言うだろう
猫たちは――ぼくたちは
相変わらず飢えている と

得たものをいつも次の夢に賭け
こわしながら築き 築きながらこわすからこそ
幻の塔は 果てしなく高く
月への道は 果てしなく遠い
だから 猫たちは
永遠に青春なのだ と

劇団四季公式HPより抜粋>

この最後のフレーズが、四季の役者の皆さんたち個人個人と重なるようで…なんだかグッとくるものがありました。終わりの見えない旅、みんなまだまだ青春なんですね。

フィナーレは『コーラスライン』の♪ワン♪。キャスト全員登場で明るく楽しく華やかに締めくくります。慣れたとはいえ…やはり衣装は前半に戻したほうがいいんじゃ…とも思いましたが、構成としてはとても楽しめました。名曲ですよねぇ、♪ワン♪。

そしてカーテンコールでのあいさつ。お一人お一人の心のこもった感謝の言葉にやっぱり今回も涙が溢れてしまいました。皆、どんな想いで舞台に立っているか、どんな想いで劇場に足を運んでいるか、今のこの時代だからこその連帯感みたいな感覚がある。舞台が好き、歌が好き、演劇が好き。そんな当たり前のような感情が今はとても貴重で大切なことのように思えます。

そしてその挨拶を受けての『ユタと不思議な仲間たち』の♪生きているって素晴らしい♪はこれまた泣ける(涙)。生きているから、舞台を、ミュージカルを観に行くことができる。一日も早く、何の心配もなく劇場へ足を運べる日が来てほしいと心から思いました。

アンコールは『マンマ・ミーア』から♪ダンシングクイーン♪!!ここは客席もスタンディングで盛り上がります。数人はサイリウムも持参されていてもう何回も通っていらっしゃるのかなと思いました(高松にもチラホラ)。♪ダンシング~♪聞くと、一緒に「You can dance?」のフレーズのところリアクションをマネしたくなっちゃうんですよねw。

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後述

高松、岡山と2公演、キャストもほぼ入れ替わりで違うタイプの雰囲気を楽しむことができました。カーテンコールでの役者さんたちの笑顔がとてもキラキラ輝いてたなぁ。特に達郎くんは客席に向けて拍手を送ってくれたりして嬉しかった。

高松に比べて岡山はどちらかというとあまり劇中も手拍子を打たずにじっくり見るというスタイルでしたが、カーテンコールではかなりノリノリで最後に盛り上がってよかったです。

ブリッジの旅公演は9月いっぱいとのこと。こんな不穏な時期に全国を回ってくれること、本当に感謝しかありません。カンパニーの皆さん、岡山、香川に足を運んでくださりありがとうございました!!あと一息、皆さんの健康を祈ってます。完走できますように!!

これで9月の観劇予定終わってしまいました…。本当は『レミゼ』大阪と、『ジャックザリッパー』東京に行くはずだったのですが、レミゼは中止が決まり、JTRは泣く泣く遠征諦め(涙)。10月のアナ雪もどうなるか分からない情勢です(泣)。早く心置きなく遠征観劇がしたい…。