新型コロナの影響で舞台公演が中断されてから約半月が経とうとしています。その間、SNSでは様々な意見が飛び交っている。それについては私も思うところが色々とあって、でも迂闊なことは書けないし…、葛藤することも多い。
ただ、やはり、舞台演劇に対しての心無い言葉を目にするのはやっぱり辛いです…。なるべく見ないようにはしてるんですけどね…。と、またちょっと愚痴ってしまった(汗)。
さて、ラジオドラマ『ハプスブルクの宝剣』。第1週の3回まで聴きましたが…中川晃教くんが演じるエリヤーフーの人生がすでに激動すぎてビックリしております(笑)。特に拷問受けるシーンはきつかったなぁ。でも、アッキーの凛とした声の芝居がとても好き。
あと、第3回から登場した万里生くんのフランツがめっちゃカッコイイ!彼がどう変化していくのかも今後の見どころです。
※ハプスブルクの宝剣感想レポ
以下、ネタバレありなラジオドラマの感想です。。
青春アドベンチャー『ハプスブルクの宝剣』第4回~5回
第4回 ウィーンの魔物
2020年3月12日(木) 21時15分~21時30分 NHK-FMラジオにて放送
原作:藤本ひとみ 脚色:並木陽
出演:中川晃教、野々すみ花、田代万里生、伶美うらら、西原誠吾、林次樹、今泉舞、山賀教弘、ほか
ユダヤ人・エリヤーフーはその名を捨て新たに「エドゥアルト・アンドレアス・フォン・オーソヴィル」という名前をで人生を再出発さる。しっかしホント長い名前(笑)。ということで、ここからはエドゥアルトと改名して物語が進んでいきます。
「エリヤーフーは死んだ」という知らせはフランクフルトに広がり、アーデルハイトは自分のせいで愛する人と婚約者をいっぺんに失ってしまったことを激しく悔いていました。
彼女のもとには亡くなった婚約者の母・カロリーネから一緒にパリで暮らさないかという誘いの手紙が来ていた。しかし、彼女は息子の死に怒り狂ってエリヤーフーの拷問に加担したような人物でしたからねぇ(汗)。一緒についていけば、原因を作ったアーデルハイトがどんなひどい仕打ちをされるか目に見えている。
それでも彼女はそれは自分の背負うべき十字架だと覚悟してカロリーネとパリへ向かう決意を固めていました。悪夢の予感しかしないよ(汗)。
ロートシルト家では姿なきエリヤーフーの葬儀が厳かに行われている。一番気の毒なのは彼との結婚を夢見ていたドロテーアだよね…。愛する息子の思い出が沁みついた地で暮らすのは耐えられないということで、ロートシルト一家はプラハへ引っ越していきました。
彼が何も行動を起こさなければそこそこ平穏な生活が送れていただろうに、ほんと気の毒。のちに再会するらしいけど、いったいどんな顔で会うことになるんだろう…。
エリヤーフー改めエドゥアルトは、ウィーンで新たな人生を再出発させていた。
カール6世に謁見する機会を得たようで、全身黒づくめにコーディネートされ多少戸惑いを感じている様子。フランツの家臣であるジャカンによれば、こういったスペイン風の格好のほうが覚えがいいらしいけど…ほんまかいなとw。
それに反してフランツは華やかに着飾っているらしい。どうやらカール6世の娘で婚約者のテレーゼと3年ぶりに会うとのことで張り切ってオシャレをしたようです(笑)。しかし、周囲はフランツとテレーゼの結婚には否定的だという。
はい、ついにここで物語のもう一人のキーとなるテレーゼという名前が出てきました。のちに女帝と呼ばれたマリア・テレジアです。その娘がマリー・アントワネットなのは有名な話。もちろん実在の人物となります。
どうやらテレーゼにはほかにも「妻にしたい」と迫るライバル貴族が大勢いるらしい。というのも、跡取り男子ができなかったカール6世が娘のテレーゼに後を継がせようと法律を整備していたからだという。そりゃ、逆玉狙って貴族は押し寄せるわなw。
そんななか、なぜフランツが彼女の婚約者に抜擢されたのか不思議に思うエドゥアルト。その理由は、フランツの国が弱小だからというのがあるという。強大な国の子息と結婚するとなると後々面倒なことになるってことらしい。
しかし、フランツの領土であるロートリンゲンはウィーンとフランスとの国境にあることから、フランスは二人の婚姻が成立すれば自国の安全が脅かされると思っている。ゆえに、ロートリンゲンをフランスに譲らなければ結婚を認めないと迫っているという。
その話を聞いたエディは「本当のところはどうしたいのか」と尋ねますが、テレーゼとも結婚したいけれど祖国を捨てることもできない苦しい胸の内を吐露するしかないフランツ。お坊ちゃまだと思ってた彼も苦悩を抱えていたんだね。
どんな運命をも受け入れようとするフランツの生き方を聞いて、エディはユダヤを捨てた自分の生き方が醜く感じてしまう。そんな彼の心情を察してか、フランツは
「君は私とは違う。私の人生は風になびく風のように軽薄だ。君には激しい意志が、ほとばしる苛烈な生命力がある。君のその力をどうかわたしにも分けてほしい」
フランツ、カッコよすぎるだろーーーー!!!万里生くんの凛とした声がさらにカッコよさを増してるわ!!!文字だけ追うとかなりキザっぽいんだけどw、彼の声で聞くとなぜか爽やかに思えてしまったから不思議(笑)。
フランツは「自分は死ぬほど憎まれている貴族だ」と笑いながら一緒に王宮へ向かおうと促す。そんな彼に「ユダヤ人並みにひどい扱いを受けたときのかわし方を教えてやろう」とほほ笑むエディ。良いコンビじゃないか!
王宮に到着すると、さっそくフランツに対する嫌味の応酬が展開される。あまりにも酷い中傷の数々に、エドゥアルトは思い切り皮肉交じりに「フランツがハプスブルク家の当主の座につきました暁には、幾倍にしてお返しいたしましょう」と言葉を投げつける。その言葉に思わず怯んでしまう貴族たち。
さすがエディ!嫌味返しが鮮やかですなw。しかしフランツは「ケンカを売ってどうする!?」とかなり動揺している様子。でもあれくらい言ってやりたくなるエディの気持ちはよくわかるよ。
そうこうするうちに謁見の間に辿り着いた二人。カール6世陛下とフランツとの関係はかなり良好なようで他愛のない会話もスムーズです。エドゥアルトもフランツに紹介されて恭しくあいさつを交わす。
するとカール6世はエディの眼帯に注目。さらに全身スペイン風にコーディネートしていったことが功を奏してかなり興味を持ってもらえた様子。ジャカンの予想が的中しましたw。
ところが、スペインに行ったことがあるのかと問われたエドゥアルトは「スペインをネタに皇帝に取り入ろうとしてると思われるかも」と咄嗟に判断して、スペインに関する知識は語らずに自らのコーディネートの経緯を話すにとどめる。
それでも皇帝はエドゥアルトを大いに気に入り「いつでも私の居室に来るがいい」と寛大な許可を出す。聡明なエディに皇帝もノックアウトされたということかw。
すると、謁見中にもかかわらず奥のほうからテレーゼが「いつまで私のフランツを独り占めなさるおつもり!?」と駆け寄ってきた。かなりのおてんば娘っぽいw。
フランツはそんな彼女を心から愛しているようで、皇帝の前であるにもかかわらず彼女に贈り物をして喜ばせるなどイチャイチャし始めた(笑)。それを許すなんて、めっちゃフランクな皇帝陛下だな。
そんな二人の様子を見ていたエドゥアルトとテレーゼの瞳が一時交錯する。その瞬間、お互いにシンパシーを感じ合ってしまい目を逸らすことができなくなってしまう。
これは、めちゃめちゃ嫌な予感しかしませんぞーーww!!フランツに悲劇の予感がーーー(汗)!というところで次回につづく。
第5回 将軍オイゲンの密命
2020年3月13日(金) 21時15分~21時30分 NHK-FMラジオにて放送
原作:藤本ひとみ 脚色:並木陽
出演:中川晃教、野々すみ花、田代万里生、磯部勉、伶美うらら、水野ゆふ(語り)
王宮でエドゥアルトとテレーゼが恋に落ちそうな雰囲気で前回終わったのでどうなることかと思っていたら、第5回にはすでに帰り道になっていてちょっと安堵しましたww。
フランツはエディにテレーゼについてどう思うか尋ねると「わがままで気の強いお姫様だ」と冷めた感想が返ってくる。それに関して苦笑いするフランツでしたが…今はこんな調子で済んでるけど今後どうなるかと思うとハラハラする(汗)。
どんな女性が好きなのか聞かれたエディは、ふと不本意な別れ方をしてしまったアーデルハイトのことを思い出す。「女を愛するには力が必要だ」という結論に達していたエドゥアルトは権力を追求していこうと改めて心に誓う。
いや…その考えはかなり危険な予感がするぞ(汗)。人格がどんどん変わってしまいそうでなんだか恐ろしい。アッキーの危険な香りのする声色にちょっとゾクっとしました。
フランツとエディが「好きな女論」でワチャワチャしていると、ある老貴族とぶつかりそうになってしまう。彼はエドゥアルトの眼帯を見て「身分のある者ではないな」と察してしまう。
何を求めてここまで来たのかと尋ねられたエディが「ウィーン宮廷での地位と身分、そして力を」と毅然とした態度で答えると、突然大笑いされその気概に好意を持ってもらえたようです。何事にも怯まない態度がいい方向に向かってる気がしますね、ここまでは。
すると、フランツが親しげに老貴族に向かって駆け寄ってくる。彼の名はサヴォイア家のプリンツ・オイゲンで、皇帝軍の最高司令官だという。この人も実在した人物です。
オイゲン将軍はその背の低さからフランスでは蔑まれる存在だったことから、新しい人生を始めるためにウィーンに移ってきたのだと語る。その話を聞いてエディはユダヤを捨てて新しい人生を生きる自分と重ね合わせ親近感を覚える。
「君は何ができる?」とオイゲンに問われたエドゥアルトは銃には自信があり、剣もひととおり使え、語学もできると答える。改めて聞くと、エディってものすごく多彩なキャラですよね(汗)。
しかし、可能な語学のなかで「ヘブライ語とイディッシュ語」が含まれると話すとオイゲンの顔色が一気に変わる。エドゥアルトはそうなることを見越してわざとこの言語の名前を挙げていた。オイゲンがユダヤ人である自分を受け入れてくれるかどうか試したようですが…かなり危険な賭けだなぁと(汗)。
結局オイゲンはそのまま立ち去っていく。何もされなかったということは、エドゥアルトを受け入れる気がゼロではないということかもしれない。
このやり取りを脇で見ていたフランツは「寿命が縮んだ~」と冷や汗をかいていた。そりゃそうだw。あえてユダヤ人であることを告白したようなものだったからね。あの場でエディが殺されていてもおかしくない状況だった。そんな心配してくれるフランツに対し「いつか恩を返す」と語るエディ。
その後、フランツに付いて宮廷に足を運ぶ機会が増えたエドゥアルトはその中での立ち居振る舞い方など様々なことを学び対処法に頭を巡らせていく。もともと医者で頭がいいので吸収は早そうですが、それと同時にどんどん野心家になっていきそうで怖いな(汗)。
そんなある日、オイゲンから館に会いに来るようにという知らせが届く。道中すれ違うユダヤ人に対し「そこに留まりたい者は留まればいい」と冷ややかな目を向けるエディ…。次第に彼はユダヤ人を蔑むようになっているような気がして心が痛い。
オイゲンの館に着くと、彼はかつてトルコ戦争へ行ったとき自分を支えてくれたなかにユダヤ人商人がいたことを話す。戦争の資金は全部彼が融通してくれたのだという。そして…
「実力のある人間なら、私は出生、身分、階級を問わない」
と告げ、エドゥアルトの力を借りたいと言ってくれた。その言葉に感激したエディはオイゲンに忠誠を誓います。ユダヤ人差別が横行する世の中でも、フランツのほかにこうやって受け入れてくれる人もいたというのは救いになりますね。
近々戦争が始まるということで、エドゥアルトは皇帝軍として従軍するというオイゲンと共に出兵することになりました。エディはそのことに胸を高まらせ「どうかわたしを最前線に!」と目を輝かせる。
しかしオイゲンは「君の役目はもう決めてある」と笑いながら答え、プロイセンの王太子フリードリヒの監視役を任命する。つまりはスパイ活動をして随時報告し、オーストリアの動きを悟られないようにという指令です。それはそれで最前線並みにけっこう危険な任務ですな。
エディはその役目をしかと受け止めプロイセンへ向かう決意をしました。
父と違って戦争に積極的だというフリードリヒをオイゲンはかなり警戒していました。
かつては手なづけるために牢獄に閉じ込められた彼を助けたことから文通する仲にまでなっていたようで、その手紙をエドゥアルトに預けその人となりとを研究するよう伝える。フリードリヒがオイゲンに対してどういう感情を抱いているのかは気になるところ…。
ちなみに、プロイセンのフリードリヒ…これはたしか、加藤和樹くんが声を担当するはず!!出番は近い!!と名前聴いただけでめっちゃテンション上がりました(笑)。
オイゲンの館から戻ってみると、フランツがテレーゼとイチャイチャ木登りに興じていましたw。呑気なもんだねぇ(笑)。二人の仲は超ラブラブモードでのろけ全開w。それだけに、その後の展開のことを予想するとなんだか恐ろしい…。
そんなフランツにエドゥアルトはオイゲンと共に戦争に参加することを報告する。戦争に向かうと知ったフランツは一瞬動揺しますが、止めても無駄なことも分かっているので快く送り出してやることにする。
ところが、「戦争」という言葉を聞いたテレーゼは青ざめて「死ぬかもしれないのになぜそんなに笑っていられるの!?」とエディに詰め寄ります。それに対して「オーストリア人として戦えることを誇りに思うからです」と凛としながら答えるエディ。
それでもムキになって命を捨てても構わないと語る彼を否定するテレーゼ。
「あなたはとても素敵で…魅力的な人ですもの!!」
婚約者であるフランツの前で、エドゥアルトに対する秘めた想いをぶつけてしまったテレーゼ(汗)。エディは「あなたには価値がある」と彼女に告げられた言葉に動揺し、気持ちがどんどん彼女のほうへ引きずられて行ってしまう…。
「戦争になんか行ってはイヤ!会えなくなるのはイヤ!死んではイヤよ…!!」
おいおいテレーゼさんよ、あーた、傍に婚約者のフランツがいることをすっかり忘れてやしませんか!?さっきまで超イチャイチャしてたよねww!?幼さがあるとはいえ、これはもう、泥沼になる予感しかしませんぜww。マリア・テレジア…このストーリーの中ではけっこうなトラブルメーカーだと見たw。フランツが不幸にならないことだけを願いたい!!ということで次回へ続く。