ミュージカル『モーツァルト!』2010.12.21マチネ

2度目のミュージカル『モーツァルト!』を観に行ってきました。

作品は好きだし曲も魅力的で個人的にお気に入りのミュージカルなのですが…ここ数日の無謀な観劇の疲れがたたったせいか…半分以上記憶を失ってしまっていた(爆)。もうひとつの原因はオペラグラスを忘れたこと…。後ろのほうの席なので裸眼でも観える事は観えるのですが…やはりあれがあるとないとでは疲れが違う(汗)。かなり目を凝らしているうちに頭が重くなってきて…みたいな(爆)。あ、いや、これらは言い訳だって分かってるんだけど。

キャストの皆さんの芝居も歌も前回より良くなっている人が多いので作品的にもすごく進化してたのに…惜しいことをしたなぁ。

主な出演者

ヴォルフガング・モーツァルト:山崎育三郎、コンスタンツェ:島袋寛子、ナンネール:高橋由美子、ヴァルトシュテッテン男爵夫人:香寿たつき、コロレド大司教:山口祐一郎、レオポルト:市村正親、セシリア・ウェーバー:阿知波悟美、アルコ伯爵 :武岡淳一、エマヌエル・シカネーダー:吉野圭吾 ほか

以下、ネタバレを含んだ感想になります。

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1幕はけっこう舟こがずに見てたんですけど…2幕の記憶がほとんどありません(爆)。そんなわけでほとんどまともな感想が書けないので…キャストごとに簡単な私見を…。

ヴォルフガング@山崎育三郎くん

前回観た時よりも芝居も歌もずっと良くなっていました。余裕が出てきたからかなんだか動きも軽やかによりアクティブになっていてヴォルフガングの心の中にある爆発しそうな感情というものを上手く演じてたんじゃないでしょうか。お芝居的にちょっと中川ヴォルフを思い出させるような溌剌さがあったかも。

家族を捨て切れない甘さ、天才アマデに依存しつつも離れたいと苦しむ複雑さ、快楽のほうへ簡単に向かってしまう危うさ、そして自己崩壊へ…。幼い頃に天才としてもてはやされながらも大人になるに連れて自由を渇望しやがて破滅の道に進んでいってしまう哀しさを育三郎君はかなり繊細に演じていたと思います。

生き生きした表情が可愛くてよかったし、家族への想いとの間で板ばさみになって苦しんでいる姿も胸打たれるものがありました。大阪での更なる飛躍を期待ですね。見られる皆様、お楽しみに。

コンスタンツェ@島袋寛子さん

3年前に比べると芝居も安定してきたしいいとは思うのですが、歌に疲れを感じてしまいました。歌だけ聞くとちょっと3年前に戻ってしまったかなぁ…みたいな(汗)。単独キャストだし長期公演ですので管理は難しいと思いますけど…頑張ってほしいですね。可愛さは十分あるので歌と芝居をもう一息頑張ってほしいところです。

ヴァルトシュテッテン男爵夫人@香寿たつきさん

涼風さんもすごいハマリ役だとは思ったのですが、温かみを感じさせる深い歌声が魅力のタータンさんも素晴らしいですね。好みでいうと、彼女の男爵夫人のほうが親しみがもてていいかなぁ。涼風さんは冷たさを強調していたように思えたので。今年は「ガラスの仮面」での熱演も印象深いですしいい活躍をされていたのではないかと思います。

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ナンネール@高橋由美子さん

改めてナンネールの曲を聴いてみると…かなーーり音程を取るのが難しそうなんですよね。それをよくあそこまで歌えるなと感心してしまいました(笑)。高橋さんは私と同世代ですしミュージカルデビューも観ているので自然と応援したくなります。姉としての弟への複雑な感情を覗かせる後半が特に魅力的でした。

レオポルト@市村正親さん

前回は滑舌について書いてしまいましたが…今回はかなり改善されていてセリフも以前より聞き取りやすくなりました。ご自分でももしかしたら自覚している部分があったのかもしれません。そのあたりをきっちり修正してくるところはさすがだなと思いました。息子や娘への愛情はより一層深くなっていて感動的。厳格な中にも父の愛がしっかり詰まった芝居に胸打たれました。

シカネーダー@吉野圭吾さん

弾けっぷりがまた一段とパワーアップしてました。2幕冒頭のシーンではサリエリに対してかなり悪態ついてましたし(笑)。それにキャラクター的にチョコッとTDVのヘルちゃんが混じってきているような!?この人の歌声はちょっと篭ってしまうので声量が…と思ってしまうことが以前まであったのですが、ここ最近はかなりそれも改善されてきたように思います。

コロレド大司教@山口祐一郎さん

出番がたくさんあるわけではないのに強烈な印象を残す祐一郎さんのコロレド。馬車のシーンはもはや名物と化しているようで、初演から見ている私としてはあそこの祐一郎さんの動きがやたら激しくなってきて笑えてしまうのです(笑)。ただですねぇ、やっぱりこの人の芝居は好みじゃないんですよね。やたら声を上げ下げして感情表現してるんですけど、それがどうしてもわざとらしく聞こえてしまう。そんなくらいだったら普通に朗々と歌ってた方がいいんじゃないかとすら…(爆)。

今回の感想はこんなところで(汗)。

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