『PRETTY WOMAN The Musical』(ミュージカル『プリティウーマン』)東京公演を観に渋谷の東急シアターオーブへ行ってきました。
この作品を観たいと思った理由は・・・映画『プリティウーマン』が好きだったからというのが大前提にあります。もう35年近く前(1990年公開)の映画なので内容はうる覚えなのですが(汗)出会いのシーンとラストシーンだけは今でも鮮明に覚えてて。特にラストシーンはテレビ放送された録画をリピートしながら見た記憶がww。
ダンディな男の色気と魅力たっぷりのリチャード・ギアと、カッコいいのに愛らしさ抜群のジュリア・ロバーツのコンビが最高です。オンデマンドにもあるので興味がある方はぜひ。
私個人的に、心に隙間風が吹いてる男性が、出会ったことのないタイプの女性と少しずつ心を通わせていく作品が大好物(←いわゆる少女漫画王道的なやつ 笑)。そういった意味では、『PRETTY WOMAN』はストライクゾーンど真ん中にくる。
ブロードウェイでミュージカル化されたことは知っていたので、2024年来日公演があったときはめっちゃ観に行きたかった。のですが…結局日程の予定が合わず断念してしまいとても悔しい思いをしました。ホントに行きたかったんですよ~。
そんな忸怩たる思いを抱えていたところ、日本版が上演されるというニュースが飛び込んできた。これは絶対に見逃せない!!ということで、チケット戦線に飛び込みました。
城田優くんやtimeleszの寺西拓人くんといった超人気者がキャスティングされてましたからチケット厳しいだろうなぁと予想していましたが、本当に激戦でございました(汗)。アイドルファンの方も大勢エントリーされていたと思われ…、2回分取れたのは奇跡。しかも1回目の今回はなんとド初日公演ですからね。運がよかった。無事に観に行けて良かったです。
この作品は、なんの前知識がなくても(映画を見ていなくても)十分楽しめます。映画が好きな人も違和感なくハマれるんじゃないかなというのが第一印象。これぞ”ミュージカル”!!っていう魅力が満載でした。観劇初心者の方にもお勧めできます。
そうそう、東京公演では【観劇を楽しむためのヒント】という小冊子が何部か置いてありました。
初めて観劇される方の参考になる内容なので、早めに劇場入りしてゲットされるのがおすすめ(休憩時間には無くなってたので)。こういう試みはどの作品にもあってほしいなと思います。観劇マナーは大切なことなのでね。
以下、まぁまぁネタバレを含んだ感想になります。初回なのであまり大きくバラしていません(たぶんw)。
上演概要
原作・作詞・作曲・脚本・演出
- 原作:1990年公開の映画『プリティ・ウーマン(Pretty Woman)』
世界初演は世界初演は2017年3月13日、シカゴのオリエンタルシアター。2018年にブロードウェイに進出。
- 作曲・作詞:ブライアン・アダムス & ジム・ヴァランス
- 脚本:ゲイリー・マーシャル & J.F.ロートン(映画版も手掛けたコンビ)
- 演出・振付:ジェリー・ミッチェル
- 日本版上演台本・訳詞:城田優
上演時間(昼公演)
- 1幕:約70分
- 休憩:20分
- 2幕:約65分
- 合計:約2時間35分
公式あらすじ
企業買収ビジネスで成功を収める実業家エドワードは、仕事で滞在していたロサンゼルスで、ハリウッド大通りに立つ自由奔放な女性ヴィヴィアンと偶然出会う。
日々の生活に追われながらも、自分の力で道を切り開いてきた彼女は、見る者の心を捕らえる存在感と、自然と引き寄せられるような魅力を備えていた。そんなヴィヴィアンに、軽妙なかけあいで心のガードを外されてしまうエドワード。
一夜限りの関係と思われたが、共に過ごすうちにエドワードは彼女の飾らない無邪気さや、時折見せる芯のある姿に心を奪われていく。
そして翌朝、社交行事や取引先との会食を控えていたエドワードは、彼女に「期間限定のパートナー」として共に過ごすことを提案する。
「取引」として始まったはずの関係は、やがて互いの心を溶かし合い、二人の物語を動かしていく…。<公式HPより引用>
公演スケジュール
- 東京公演:東急シアターオーブ(東京都・渋谷ヒカリエ内)
2026年1月22日(木)〜 2月8日(日) - 大阪公演:オリックス劇場(大阪)
2026年3月1日(日)〜 3月8日(日)
観劇感想/キャスト感想
2026年1月22日マチネ(初日)キャスト
- ヴィヴィアン・ウォード:星風まどか
- エドワード・ルイス:城田優
- キット・デ・ルカ:エリアンナ
- ハッピーマン:spi
- フィリップ・スタッキー:寺西拓人
- デイビット・モース:吉田広大
- ジュリオ:シュート・チェン
- スカーレット:可知寛子
- ヴィオレッタ:石井千賀
- アルフレード:佐々木淳平
仙名立宗、富田亜希、吉元美里衣、杉山真梨佳、伊藤広祥、井上花菜、安井聡、青山瑠里、政田洋平、中嶋尚哉
スウィング:大山怜依、白倉基陽
本編感想
今回はチケット戦線が激戦だったこともあってか、取れたのが2階席でした。オーブの2階席は傾斜がかなりあるのでちょっと怖いのですが(汗)視界良好でしたし、前方だと意外と近いと思います。
この写真からだと遠そうに感じるかもしれませんが(汗)、実際はオペラグラスを使わなくても表情が見えるくらいでした(まぁ、オペラグラスはあったほうがいいですが)。奥行きもしっかり見えるのでアンサンブルさんたちの動きなども見やすく、全体像を楽しむにはかなりの良い環境だった。
最初にも書きましたが、本当にめちゃめちゃハッピーで楽しい作品で期待以上でした!これぞ”ミュージカル”って感じ。終わった後の多幸感がすごかった。観劇が初めての方でも映画を知らない方でもリラックスして楽しめると思います。
客席の盛り上がりも、初日ということもあってか激熱。直前に優くんがSNSで「ノッてるシーンではぜひ声出しもお願いします」と宣伝していたことも功を奏し、一つ一つのナンバーが終わるごとにライブのような雰囲気になっていてキャストの皆さんも楽しそうだったのが印象的です。まさに、役者と客席が一緒に作る舞台だったなぁと。
今回、クリエイティブチームのなかにインティマシーコーディネーターの方(最近よくお名前を拝見する浅田さん)がいらっしゃいます。内容的には全年齢OKではありますが、主人公のヴィヴィアンの設定がコールガール…いわゆる春を売る女性なのでちょいちょいセクスィーな場面が登場するんですよね。なので、スタッフさんの中にインティマシーコーディネーターさんがいらっしゃるというのは安心感があります。
舞台セットは意外とシンプル。ホテルの部屋のセットとか出てきますが、必要最小限に抑えたといった感じで舞台奥にあるスクリーンの映像によって華やかさが演出されている印象でした。それゆえ、登場人物の個性や会話の内容がより濃く見ているこちら側に沁みてきてドラマ的にも没入感があるものになっていたと思います。
それにしても、最近よく見る映像演出は年々技術が向上しててすごいです。生の舞台と映像の融合が自然に見えるようになった(黎明期はけっこう違和感あったので)。今回印象に残ったのは、ヴィヴィアンとエドワードがエレベーターに乗るシーン。ここの景色がゆっくり変わっていく映像の光景がとても良かった。あと、ヴィヴィアンが高所恐怖症のエドワードの前でわざとバルコニーでふざけるシーンの時の背景映像も奇麗だったな。そこも見どころ。
そしてなんといっても素晴らしいのが楽曲。全体の7割くらいは聴いていて心がワクワクするような珠玉の名曲揃い。私の好きなロック色の強いナンバーが多かったのは非常にポイントが高い!それもそのはず、あの有名なロックスター、ブライアン・アダムスが作詞作曲に名を連ねているのです。これはかなり贅沢。
冒頭の♪Welcome to Hollywood♪から心鷲摑みされて一気に世界観に引き込まれます。
本日もご観劇ありがとうございました!
華やかでPRETTYな、Opening Partyのワンシーンをアップ🥂🍓
パーティーフォトは、公式Instagramにて近日公開します…📸#prettywomanjp #MyPrettyMoment pic.twitter.com/nCBvk65Gdl— PRETTY WOMAN The Musical 日本版 (@jp_prettywoman) January 24, 2026
ヴィヴィアンと親友のキット、ベルボーイのジュリオが歌う♪Luckiest Girl in the World♪も思わず手拍子したくなるようなノリノリの楽しい楽曲で見ていて胸が高鳴りました。1幕ラストのヴィヴィアンの買い物シーンで盛大に歌われる♪You're Beautiful♪もめっちゃ好き!
バラードもすごく良いです。エドワードのソロは彼の揺れる内面を歌うものが多いのですが、キャラクターの心情とピタリとリンクしていてめちゃめちゃ感情移入してしまった。特に彼が心の自由を求めて歌う♪Freedom♪は印象深かったです。
これらの楽曲の日本語訳詞を担当したのは、エドワードを演じている城田優くんなんですよね。彼の才能には本当に驚かされます。この作品を愛しているからこそ充てられた日本語歌詞の数々はどれも繊細でキラキラ輝いていて、見事に心を掴まれました。英語歌詞から日本語歌詞に変換する苦悩はこれまで様々な方が語られてましたが、そんな中で果敢にチャレンジして見事に成し遂げた優くんは本当にすごいと思う。彼のミュージカル愛もひしひし感じました。
ストーリーは映画版と同じ脚本家さんが担当したということもあってか、けっこう忠実に再現されていたんじゃないかなと思います(映画の記憶が半分以上薄らいだので今回オンデマンドで見直してみましたw)。ちょいちょい映画と違うシーンになっていますが(食事シーンがダンスホールシーンになってたとか、競馬シーンがカットされていたとかはあった)、映画で印象的だった場面はきちんと押さえていたんじゃないかなと。
特にヴィヴィアンとエドワードが少しずつ心の距離を縮めていくドラマは繊細に再現されていたと思います。印象深いのは、ピアノのシーンですかね(映画シーンで覚えていたものの一つ)。ヴィヴィアンに惹かれ始めたエドワードが彼女の口にキスをしようとしてしまうのを、ヴィヴィアンがやんわり止める。そこはけっこうキュンとくる。
ここけっこう映画に忠実というか…舞台としては”攻めた”演出になってるなとちょっと驚いた。クライマックス近くで二人が心から惹かれあって結ばれるシーンも”攻め”てるなとドキドキさせられたし。このあたり、インティマシーコーディネーターの方といろいろ話し合って表現されたんじゃないかなと思いました(未成年にはちょっと刺激強いかも? 汗)。
舞台1幕と2幕の冒頭には狂言回し的なハッピーマンと客席との”コール&レスポンス”的な演出もあります。特に2幕冒頭が面白かった!!『プリティ・ウーマン』といえばこの曲でしょう!!みたいに勢いよくギター弾いてやってくるおじさんに、ハッピーマンがツッコミ入れるってやり取りが最高でした。で、この初日にギターマンのアンサンブルさんがセリフ噛んじゃってw、そしたらすかさずハッピーマン役のspiくんが「おいおい!!初日に噛むなよ~!」とアドリブでツッコミ入れまくってみんな爆笑(笑)。このフランクなやり取りからも、カンパニーの雰囲気がすごく良いんだなというのが伝わってきて微笑ましかったです。
あともう1回見る予定なので、もう少し細かい感想はその時書こうかなと思います。
主なキャスト別感想
ヴィヴィアン・ウォード:星風まどかさん
星風さんは昨年のミュージカル『ラヴネバーダイ』のメグ以来。今回のヴィヴィアン役は、最初から最後までキラッキラした溌溂としたオーラ全開で魅力満載でございました。特に目を惹くのは抜群のボディスタイル!!役柄的に肌が露出するシーンがけっこうあるんだけど、完璧なプロポーションで思わず見惚れてしまうほど。よくあの体系を維持できているなと衝撃受けてしまった。
星風ヴィヴィアンは美しさと可愛さがとてもキュートで、見事に役柄にハマっていたと思います。それにちょいちょい男前なところも実にカッコいい。明るさと繊細さの演じ分けも素晴らしく魅了されるところが多かった。エドワードが惹きつけられるのも納得のヴィヴィアンだったと思います。
エドワード・ルイス:城田優くん
これまでいろいろな舞台で優くん見てきたけど、そのなかでも1番じゃないかってくらいエドワード役はカッコ良かったです!!もう心の中で何度「惚れてまうやろーーー!!」と叫んだかわからないくらい(笑)。
映画でリチャード・ギアが演じたエドワードは大人の余裕の中に揺らぎを感じさせる印象がありましたが、今回優くんが演じるエドワードは登場した時から瞳の奥の孤独を匂わせていてめっちゃ切ないのですよ。母性本能が刺激されまくりましたもんww。最初にヴィヴィアンと関係するシーンもなんだか捨てられた仔犬感があってキュンキュンくる。次第に彼女に惹かれていく芝居がとても良い。特にオペラ鑑賞のシーンでのヴィヴィアンを見つめる表情と歌は最高of最高、絶品でございました。歌もよく声が出ていて素晴らしかったです。もう一度会えるのが楽しみ。
キット・デ・ルカ:エリアンナさん
いつもパワフルな存在感で魅了してくれるエリアンナさん、今回もめちゃめちゃ弾けてて最高でございました!!いい感じに力が抜けていてセリフ回しや立ち居振る舞い方が自然。生命力に満ち溢れたキャラで、こんな友達が欲しい!と心から思わせてくれる。なんかねぇ、彼女のキット見てるとすごく元気もらえますよ。改めて、「エリアンナさんのお芝居も歌も大好き」って実感させられました。
ハッピーマン(Wキャスト):spiくん
spiくんは昨年の「ジャージーボーイズ」でのトミー役がとても印象深かったけど、今回また一つハマリ役が増えたなと思いました。ハッピーマンは映画には登場しない、いわゆる舞台では狂言回し的な立ち位置なのですが、場面によって変装して登場するんですよね。そのたびに色んな表情で楽しませてくれて最高すぎた!!あの、いい感じに力が抜けて心から舞台を楽しんで駆けまわってる姿が何とも言えずカッコいいし愛しい。客席と舞台を繋ぐ役回りを見事に果たしてくれていると思います。
ホテルマンの時の真摯だけどちょっとコミカルさを滲ませたキャラも良かったし、オペラの指揮者で突然出てきて得意満面の顔で客席に拍手を求めてるお芝居も楽しかったなぁ。多種多様なspiくんが楽しめるといった意味でもこの作品はとても美味しいぞと思います。
フィリップ・スタッキー:寺西拓人くん
寺西くんの舞台を見るのは『四月は君の嘘』初演以来3年半ぶりくらい。その後アイドルグループに所属して一気に知名度が上がりましたね。劇場にもかなり多くの寺西くんファンと思しきお客さんを見かけました。
今回の寺西くんの役柄としては…、ファンの方にとってはちょっと複雑な心境になっちゃうかもみたいな立ち位置。作品の中で唯一”悪役”というキャラですし、メインの中では唯一歌うシーンがなくセリフのみで出番自体も多くはありません(1幕は特に少ない)。ただ、映画版では器が小さそうなやり手のおっちゃんみたいな雰囲気でしたから、それに比べると格段に男前です。3年半前に見た時とは違ったキラキラしたオーラを放っているように見えたのは、やはりアイドル活動をやっているからこそなのかなと思いました。歌がなかったのは残念だけど、舞台は以前から出演経験があることもありセリフの通りもいいし”敵役”としてのお芝居も良かった(特に2幕最後のアレはファンの方はビックリするかも!?)。
ちなみに、スタッキーは”悪役”って言われてるけど、今回見て個人的には「彼にも気の毒な点はあったんじゃないかな」と思いました。一緒に組んでるエドワードは最初はお金重視の冷徹男でしたからね。
デイビット・モース役の吉田広大くんの誠実さがにじみ出てる存在感が印象深かった。彼は歌も抜群にうまいのでソロも欲しかったなぁ。
ジュリオ役のシュート・チェンくんはとにかく可愛らしい!!どこかで見たことあると思ったら、「ムーラン・ルージュ」のベイビー・ドール役やってたのを思い出した。あのキュートさに納得。
可知寛子さんは本役以外にも色々と登場されてますが、その中でも一番印象深かったのは高級ショップの店員さん。映画のキャラそのまんま(笑)。あの独特の間のお芝居とか最高すぎた!
石井千賀さんと佐々木淳平さん。このお二人のメインは何といっても2幕のオペラシーンです。ミュージカルを見ながら、本物のオペラを体験できたと感じられたのはこのお二人の圧倒的な歌唱力あってこそ。客席からも大きな拍手が沸き起こってました。ぜひ注目してほしい場面の一つです。
ほかアンサンブルの皆さんも生命力あふれるパワーで多くの場面を魅了してくれていました。ダンスシーンも観応え十分。
後述(カーテンコール)
今回は公演開始前にSNSでカーテンコールレクチャーがありました。
\Let’s Sing “OH, PRETTY WOMAN”/
『OH, PRETTY WOMAN』をカーテンコールで皆さまにも一緒に歌っていただけるよう、歌詞入りレクチャー動画をアップ🗣️🎤
ご観劇予定の方は予習に✏️
劇場でのご観劇が叶わない方も、映像をみて楽しんでください✨城田さんの訳詞にもご注目👀#prettywomanjp pic.twitter.com/GH37Gx9WqT
— PRETTY WOMAN The Musical 日本版 (@jp_prettywoman) January 21, 2026
客席が総立ちでめちゃめちゃ盛り上がってました。まだ初日ということもあって歌ってる方は少なかったと思うのですが、日を追うごとにさらに盛り上がっていくのではないかなと思います。
22日マチネは一番最初の初日公演ということもあり、カーテンコールに演出のジェリー・ミッチェルさんをはじめとした海外のクリエイターの方たちが参加してくださいました。ジェリーさんは興奮冷めやらぬといった感じで、通訳さんの言葉を待たずに客席に熱い想いを伝えたくて仕方ないといったご様子。本国のクリエイターの方をそこまで感動させた日本版のカンパニーがとても誇らしく思えました。
ちなみに、ジェリーさんは城田優くんをかなりリスペクトされていたように見えました。「キンキーブーツ」の時に意気投合したようですね。彼は今回日本語訳も担当していますし、海外クリエイターさんの信頼も厚いと思います。本当にすごいこと!!
次回はWキャストの違うバージョンで観る予定です。また印象が変わるかもしれないのでとても楽しみ。
※開演前、休憩中、終演後の写真撮影が許可されています。これは終演後の光景。









