ミュージカル『るろうに剣心 −京都編−』2022.06.07ソワレ・06.09マチネ

ミュージカル『るろうに剣心 −京都編−』を観に東京遠征してきました。

るろ剣は漫画全巻持っているほどでしてw、アニメや実写映画も観ている大好きな作品です。過去に舞台化されたときにも劇場に足を運んでいます(宝塚は行ってませんが)。

2020年に「京都編」の上演が決まったという発表がありました。主演は剣心のイメージにぴったりだと歓喜した小池徹平くんということもあり、チケットが発売される日を楽しみに待っていたのですが…、憎っくき新型コロナ禍の影響により全公演中止が決定…。その当時はいくつかの舞台が再開していた時期でもあったのですが、るろ剣は密着した殺陣が必須条件ということで影響を考えて断念したという話を聞きました。制作発表も済ませたあとだったので本当に無念だった。

そしてあれから2年、未だコロナ禍が収まったわけではありませんが…ついに満を持して上演されることが決定。喜び勇んでチケット確保いたしましたw。

IHIステージアラウンドは初めて行く劇場。360度客席が回転することで知られていて色々と賛否両論の意見も目にしてきたので、一体どのような雰囲気なのかちょっとドキドキしながら向かいました。
最寄り駅はゆりかもめの「市場前」駅。すぐ近くにはニュースでも話題になっていた豊洲市場があります。

劇場前にはTBSのマスコットキャラクター・ブーブとブーナが!これを見て初めて、IHIステアラ東京がTBS系なのだということを知りましたw。

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入口入ってからのロビーはめっちゃ広い。客席は1階席のみでトイレが階段を上がったところにあります。ただ、入場口から客席までは他の劇場よりも遠いイメージがありました。まるでスタジアムに入っていくような雰囲気もあったかな。

客席の案内図を見ると、他の劇場と表示形式が違う。

ゾーンが4つに分かれていて、上演前にはそれぞれの場所からの避難経路についての説明もありました。それから、客席通路から中に入ったときの景色にちょっとびっくり。殆どの場合は入って正面か左側に舞台が見えてくるのですが、IHIステアラは入り口右手に舞台が見える。客席の向きも右を向いた状態なので、自分がどこの席に向かえばいいのか最初は若干戸惑ってしまいました(汗)。

そしていざ舞台が始まると…結構早いタイミングで客席と舞台前方部分が回転!最初に動き出したときはちょっとドキッとしてしまったw。あの感覚は、劇団四季「CATS」で奇跡の前方席に座れたとき以来。
ただ、CATSは冒頭の1回しか回転しなかったけど「るろ剣」はかなりの頻度でゴーゴー動いててまるで遊園地のよう(笑)。しかも1方向だけじゃなくて逆方向にも動くし、360度近く回ってる感覚があるかと思えば90度だけしか動かなかったり、はたまた15度程度くらいの時だってある。この劇場の特性をこれでもかってくらい活用していて、こんなに動くと思わなかったのでちょっとビビってしまいましたw。ちなみに、2回目の観劇で少し後ろの方に座った時はあまり”動いてる~~”といった感覚はなかったです。

このように舞台と客席が回転しまくる作品なので、途中で席を立つのは難しい感じですね。

客席通路入口のところにこんな注意書きがあるのも、IHIステアラならではの光景かもしれません。

以下、ネタバレを含んだ感想です。

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2022.006.07ソワレ/ 06.09マチネ公演  in IHIステージアラウンド東京 (東京・豊洲)

主なキャスト

  • 緋村剣心:小池徹平
  • 志々雄真実:黒羽麻璃央
  • 四乃森蒼紫:松下優也
  • 瀬田宗次郎:加藤清史郎
  • 相楽左之助:岐洲匠
  • 本条鎌足:奥野壮
  • 神谷薫:井頭愛海
  • 巻町操:鈴木梨央
  • 駒形由美:伶美うらら
  • 斉藤一:山口馬木也
  • 比古清十郎:加藤和樹

この作品の中で重要なキャラクターの一人でもある明神弥彦は、メインとしての掲載はありませんがトリプルキャストで頑張っています。私が観た回は両日とも生出真太郎くん。小さい体を目一杯使いながらの剣術や薫との丁々発止の場面などなど、とてもイキイキしていてその姿はまさに”弥彦”そのもの。今の子役さんたちは本当にお芝居が上手くてびっくりします。

それから、志々雄一派の精鋭部隊・10本刀の皆さん。原作漫画とキャラがめっちゃ寄って驚き!再現率が高かった。

個人的にはメインでもいいんじゃないかと思った悠久山安慈役の郷本直也くんがお気に入り。原作でも注目してたキャラですが、舞台版でもあの雰囲気を大事に演じてくれていて好印象だった。
夷腕坊キャッチャー中澤さんはもう、反則級の寄せ方(笑)。特に「ぐふっ」という不気味な笑い方があの世界観のまんまで思わず吹きそうになっちゃいましたww。

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あらすじと概要

原作は、週刊少年ジャンプで1994年〜99年にかけて連載された和月伸宏さんによる漫画『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』です。この当時私も毎週楽しみに読んでいました(笑)。

その後も番外編や北海道編など本編終了後にも様々な形でのストーリーが描かれているとのこと。

1996年〜98年にはテレビアニメ化。剣心の声を元宝塚のトップ女優の涼風真世さんが演じたことでも大きな話題となりました。映画化やOAV化もされてこちらも何かと盛り上がっていたようです。私はフジテレビのアニメしか見てません(汗)。
2012年には大友啓史さん監督・佐藤健くん主演で実写映画が公開。人気作となり第5弾まで制作されました。

最初の舞台化は2016年の宝塚歌劇団雪組。このとき主演を務めた早霧せいなさんは、退団後にも松竹/梅芸主催の舞台「浪漫活劇・るろうに剣心」で再び剣心役を演じました。

演出は小池修一郎さん。今回のミュージカル版も小池さんが担当されています。

簡単なあらすじは以下の通り。

幕末の世に最強の刺客”人斬り抜刀斎”としておそれられた緋村剣心(小池徹平)。
明治維新後は不殺ころさずの誓いを立て、流浪人となり刀の峰を刃とした「逆刃刀」を手に静かな暮らしを送っていた。

そんな剣心の元に、志々雄真実ししおまこと(黒羽麻璃央)が国家転覆を計っているという報せが届く。
剣心の跡を継ぎ人斬りとなった志々雄は明治政府の裏切りにあい全身を焼かれ暗殺されかけたことを恨みに、京都の暗黒街で復讐を企てていた。

剣心は神谷薫(井頭愛海)や相楽左之助(岐洲匠)ら止める仲間を後に京都へ向かった——。
かつての仇敵・斉藤一(山口馬木也)、四乃森蒼紫しのもりあおし(松下優也)もそれぞれの想いを胸に剣心を追う。
剣心は途中で出会ったくノ一・巻町操(鈴木梨央)と共に志々雄一派・瀬田宗次郎(加藤清史郎)、本条鎌足(奥野壮)、駒形由美(伶美うらら)と対峙するも、逆刃刀を折られてしまう。

志々雄を倒すべく、より強くなる為に剣心は師匠・比古清十郎(加藤和樹)の元を訪れる……。

<公式HPより引用>

上演時間は約3時間20分(内訳は1幕1時間30分、休憩20分、2幕1時間30分)。

前回舞台化されたストーリーの続きという立ち位置ではありますが、幕末の時代から描いて剣心がなぜ「人斬り」をやめて「流浪人」となったのかといった導入部分が描かれているので、誰が見ても分かりやすい内容になっていると思います。

ただ、ある程度原作漫画を読んでいたほうが舞台の世界観に入りやすいかもしれません。比較的長い期間をかけてしっかり描かれている京都編のエピソードが舞台では約3時間にまとめられているので、省かれた余白の部分は原作を知っていると脳内で補いやすいというのはあるかもしれないです。

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全体感想

本当は7日ソワレのみの観劇のつもりでしたが、あまりにも面白かったのでついリピーターチケット制度を使って9日マチネも観劇してしまいました(帰りの飛行機が夜の便だったのも幸いw)。
前作の『浪漫活劇るろうに剣心』も面白かったけど、今回の京都編はそれ以上のエンターテイメント性があって約3時間半という長丁場が嘘のようにあっという間に終わってしまったと感じたほどドキドキとワクワクの連続。原作漫画で描かれている京都編の”いいとこどり”をギュギュっと凝縮して詰め込んでいて、よくここまでまとめたなと感心してしまいました。

ちなみに、9日マチネは終演後に舞台セットの一部が撮影許可(自席からのみ)される貴重な日でした。この作品には東西南北に様々なシーンのセットが所狭しと組まれているらしいのですが、今回許可されたのは「葵屋」のある京都の町のシーン。

剣心と薫の重要なシーンに出てくる巨大な”待宵月”も背景に映し出されていてなかなかに美しい光景でした。見学は舞台下からしか見ることはできませんでしたが、細部までよく作り込まれていてるろ剣の世界観が忠実に再現されているなぁという印象。
ちなみに、左奥の建物が崩壊しているのは十本刀の不二にやられた後、ということになってるからですw。その戦いの前にはちゃんと建屋が存在していました。

ロビーには舞台セットの模型もありましたが、そのセットの数の多さにちょっとビックリしました。

一つのシーンが終わると、巨大スクリーンが左右からエレベーターの扉のように閉じて背景を映し出し、その間に客席が回ってスクリーンの扉が開くと次のシーンのセットが登場するといった具合。客席が回転すると同時に捌ける場所も移動するわけで、出演者の皆さんはよほど綿密にチェックしていないとどこから出るか分からなくなったりするかもしれない(汗)。
観るほうはまるでテーマパークにいるような楽しさを体感できますが、演じる側の皆さんやスタッフさんは大変だったと思います。

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最初にも書いた通り、ストーリーはテンポもよく非常に面白かった。ただ一つ気になったのが、ミュージカルである必要性があったのかなぁと思うシーンもちょいちょいあったこと。ほとんどのミュージカルは歌と音楽が入ることによってよりドラマ性が深まり心動かされるという場合が多いのですが、今回の「るろ剣」に関しては”そこは歌と音楽に乗せないで見せたほうが良かったのでは”と感じるところがいくつかあったんですよね。
せっかくいいテンポで物語が動いているのに、”ミュージカル”としての歌が入り込むことによって逆にドラマの流れを止めてしまっていると…。特に激しい殺陣の最中に歌が挟まったシーンとかはそういう違和感が正直ありました。

それから、”ミュージカル”というくくりの中で見た時に気になったもう一つの点が、歌える役者さんとそうでない役者さんの差がくっきり見えてしまったことです。ミュージカルへの出演経験が多い役者さんはやはり歌も上手いしそこに感情がちゃんと乗っている。歌にドラマ性がある。でも、そうではない役者さんは…音程こそ何とか合っているものの聴いていて違和感は拭えない。特に、歌が上手い人と一緒のシーンになると粗が見えちゃうんですよね(汗)。

お芝居やアクションについては皆さん本当に素晴らしいパフォーマンスの連続でした。それだけに歌で違和感を覚えてしまうシーンがいくつかあったのは残念。いっそ「音楽劇」という感じにしてもう少しナンバーを減らした形(歌える人だけ歌う形にするとか)にしたほうがよかったんじゃないかなぁ。個人的にはストプレに近い形での上演のほうがさらに面白さが際立ったのではないかと感じました。

音楽的なシーンでよかったなと思った場面ももちろんあります。それが「葵屋」。特に阿部裕さん演じる翁・柏崎念至が中心になって歌い踊る♪おいでやす京都へ♪のナンバーはのっけから手拍子が起こるほど盛り上がるし楽しめます。演出がなんかどこかで見た光景なんですが(某サンバww)、華やかだし阿部さんの素敵なイケボな歌声も堪能できるしで最高でした。
それから、葵屋の前で十本刀の鎌足が巨大カマを振り回しながら歌う♪乱弁天♪も楽しかったなぁ。「カモン、カモ~ン」っていうあのくだりは頭に残るw。基本的に「葵屋」で繰り広げられるシーンは明るいムードの演出になっていて、音楽も楽しめるものが多い印象です。

ストーリーの軸は緋村剣心と志々雄真実の対決に軸を置いていましたが、剣心と薫の関係や操と蒼紫との関係など人気エピソードにも光が当たっていて均等に楽しめる内容になっていたと思います。前回舞台化された時は蒼紫のエピソードが殆ど描かれていなくて不満を感じたのですが(苦笑)、今回はその反省を生かしたからか(←真偽は不明ww)かなり登場回数が増量。個人的にはそれが一番テンション上がったかも(蒼紫ファンなので 笑)。

それから、どうしても端折らなければならないエピソードの場面を「講談師」による語りで描いた演出方法はなかなか良かったです。
京都編は原作で分厚く描かれているので、3時間半近くの限られた時間内にはとても全部は収めきれません。ということで、剣心が直接関わっていないような場面は巨大スクリーンに寄席の雰囲気を映し出して、女性講談師が交代制で臨場感たっぷりに語るというスタイルに(前半は操を演じる鈴木梨央ちゃんが担当)。これはなかなか巧いことやったなと思いました。下手に流すよりかは語りの一場面として見せたほうがテンポが途切れないですしね。

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1幕

以下、印象に残ったシーンについていくつか。

まず冒頭。幕末の動乱期に新選組と薩長の藩士(桂、大久保、西郷)が対立するシーンが描かれるのですが、この場面に後にメインの役で登場するキャストさんが数人登場してきます。最初に見た時はビックリしてちょっと混乱しましたw。個人的には、桂小五郎役の松下優也くん若き日の新選組・斉藤一役の加藤和樹くん、そして沖田総司役の加藤清史郎くんが印象に残りました。
沖田役の清史郎くんは後の役ともリンクしているので「おぉっ」とテンション上がったなあ。めっちゃハマってた。それから和樹くんのニヒルな笑みが最高w!!最初に見た日は最前列だったのであれを間近に浴びて心臓バクバクになってました(笑)。優也くんの桂は優雅で本役の蒼紫とは全く違う雰囲気。このあたりの演じ分けはさすがでしたね。

剣心が新選組と戦って「また、血の雨を降らせてしまった」と苦い顔をする名シーンも再現。闘っている時は感情を表に出さない怖さがあるのに、全て終わった後に心の虚しさが残るんですよね。徹平くんの剣心がめっちゃクールでカッコよかった。

このあとOPテーマでもある♪幕末血風録♪のナンバーに入るわけですが、ここはミュージカルっぽくてテンションが上がりました。幕末志士たちが集結するシーンはやはりカッコいい。そして和樹くんのニヤリ顔はやっぱり最高だったw。

神谷活心流の道場シーンはほのぼの系。個人的には左之助と斉藤(この時はもう馬木也さん)がバチバチになっているところへ恵がおはぎを持って現れるのが好き。虎屏風をどけたところに微睡んでる剣心が「ほえぇ?」みたいな感じで見上げてたのが可愛すぎてツボでしたw。剣心にはこういったユルい一面もあるぞっていうのを見せてるところがいいなと思います。

それから、「おはぎのこと忘れてたでござる~~」って弥彦と剣心がじゃれ合うのも可愛い。最初に見た時はおはぎのお皿を取り合いしてたけど、二日後に見たら「どれ食べる?」みたいに剣心が弥彦に優しくお皿を差し出してあげてて萌えましたw。

阿部裕さんの最初の役・大久保利通が瀬田宗次郎に襲われるシーンの描き方はなかなか面白かった。馬車の上から宗次郎が覗き込んで侵入し襲うんですけど、馬車の上の部分の鉄棒を一回転して入って行くみたいな感じ。宗次郎役の清史郎くんの身軽さがマンガちっくで良かった!

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剣心が薫の道場を出て志々雄を倒すべく京都へ向かう決意をする場面
薫は剣心に片想いしているので何とか引き留めたいんだけど結局それができなかった。剣心としては大切な薫や仲間たちを巻き添えにしたくないっていう気持ちが強かったわけですが、残される方は納得できないんですよね。「今までありがとう」と薫をそっと抱き寄せる剣心の姿がなんだかとても切なくてグッときました。

この別れに薫はショックを受けてしまうわけですが、恵が「私は剣さんに別れすら告げてもらえなかった」と悔しさを滲ませる。原作やアニメでもこのシーンはすごく印象深かったんですが、舞台版では歌で表現。ちょっと軽くなってしまったかなというのは否めなかったけど、やっぱり恵さんの心情を想うと切なかったですね。このシーンはぜひ原作を読んでいただきたい。

そしていよいよ優也君の四乃森蒼紫が登場!!戦いで命を落とした御庭番衆の仲間たちの墓に手を合わせる姿が実に美しい。般若たちのエピソードは京都編の前に描かれているので今回の舞台ではあまり触れられてなかったですね(このあたりは原作読んでほしい)。彼らと哀しい別れを経験した蒼紫はますます心を閉ざしてしまい、「剣心を倒して”最強”の称号を得る」ことに執着していく。
墓前でその決意を誓う時に歌われる♪華は添えない♪はなかなか素敵なナンバーでした。最初は切ないバラードから始まるのですが、中盤にロックな旋律へと変わっていってカッコいい。短刀を振り回しながら歌い踊る優也君の蒼紫様は本当に素敵でテンション爆上がりしましたw。

京都へ向かう度の途中、剣心と巻町操が遭遇するシーン。跳ねっかえり娘の操に剣心が翻弄される場面は面白かった。彼女が自分の身の上を歌う♪隠された微笑み♪のナンバーはこの作品の中で特に印象に残りました。操は幼い頃に蒼紫に育ててもらったことがあり、その思慕の念はやがて淡い恋心へと変化しているんですよね。どうしても蒼紫に逢いたいという気持ちだけで冒険に出ているところで、彼女は剣心と出会ったわけです。
歌詞の中に「その微笑みを見た人は誰もいない。でも本当は仲間想いで優しいの」というくだりがあるんですが、操の気持ちがそのまま歌詞に乗ってるのがすごく良い!!彼女が蒼紫に想いを寄せている気持ちが切々と伝わってきてグッときちゃった。

この後、満を持して黒羽麻璃央くんが演じる志々雄真実が登場。冒頭シーンでは人斬りを生業とする狂気の青年として出ていたけれど、新政府に存在を抹殺されるべく火に焼かれてしまい今では全身包帯だらけの姿に。これ、原作読んだ時にも思ったんだけど…志々雄の生命力の強さ、ハンパないよね(汗汗)。あんな火あぶりにされてもなお生き延びて村を襲ったりしてるわけですから…もはや人間を超えた存在だよ。
その志々雄の周りにいるキレイどころさんたちはとても華やかで艶っぽい。中でも一番異彩を放っているのが志々雄を愛してやまない駒形由美です。原作やアニメとほとんど同じキャラでビックリ!!志々雄といい、由美といい、非常に完成度が高いです。

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剣心を追う左之助が安慈と出会い”二重の極み”を会得する場面。ここは正直ちょっと退屈しちゃったかも(汗)。原作の描き方がけっこうドラマチックなだけに、舞台版だとなんだか色々と貧相に見えてしまって。石が割れるあたりとか”ハリボテ”って見えちゃうからなんだか少し白けてしまうんですよ。左之助の見どころシーンではあるんだけど…、もう少しカッコいい魅せ方してほしかったなぁと。

♪十本刀集結♪シーンはひたすらカッコいいです!!いかついメンバーがずらっと横並びに揃うさまは圧巻の一言。しかもどのキャラクターも原作にすごく寄せてきているのがイイ!!
才槌さんののっけからのブレイクダンスによる回転ヘッドは度肝抜かれるし(あの爺ちゃんのどこにそんな技が!?みたいな意外性ありwww)、刈羽蝙也の脅威のジャンプ力にもびっくりさせられた。不二はとにかくデカい!!筋肉もあるから原作並みの迫力が感じられます。夷腕坊の癒し系不気味キャラや、硬派な安慈もカッコいい。宇水は視力を志々雄に奪われたことで「いつか復習してやる」とメラメラ敵意を燃やしてる。外見が原作とソックリ!

鎌足さんはこの時点ではちょっとおとなしめww(志々雄様ラブはアピールしてますが 笑)、方治さんはもうのっけからネジが外れた感じで突き抜けてるのが最高。は関西弁が炸裂するキャラ。聞いていて全く違和感なしっ。ツンツン頭もやたら似合ってましたw。
そして十本刀のなかで一番異彩を放っている瀬田宗次郎。「楽」の感情しか持ち合わせていないのでいつもニコニコ楽しそうだし、それでいながら残虐なことも平気で成し遂げちゃう怖さがある。もう、見るからに只者じゃない感が満載です。

こりゃもう、剣心がいくら強くても太刀打ちできないんじゃね!?と思えるような頼もしい十本刀さんたちの登場シーンはすべてがアッパレでした。

最初に勝負を挑むのは。剣心が宗次郎との勝負で折れてしまった逆刃刀を作ってもらうために訪れた先である事件が発生。ちょうどここのくだりをCSのアニメ再放送で見たばかりだったのでちょっとテンション上がりましたww。
剣心と張の対決シーンは殺陣の迫力がめちゃめちゃすごかった!!本気の立ち合いです。一歩間違えたら大怪我するレベル。コロナ禍が深刻な時期に「稽古の密着度が高いから」と上演を断念した理由が理解できてしまった。

この戦いの中で剣心は新しい剣を手にする瞬間があるのですが、その時に「殺不の誓いを破ることになってしまうのでは」と心に迷いが生じて抜くのを躊躇うんですよね。この時歌われる♪破壊♪のナンバーはなかなかドラマチックで良かったです。
でも、ある瞬間に剣心の感情がグワッと動いて張に対して剣を抜いてしまう。この時の張がすごかった!!階段の上からバク宙して床の上に倒れるっていう…普通の人がやったら死んじゃうんじゃね!??と思うようなすごいアクションを披露(演じた才川コージさんはSASUKEで1stステージ突破したことがあるツワモノらしい)。あれにはかなり度肝抜かされました。楽まで怪我がないよう乗り切ることを祈ってます…!!

1幕ラストは♪剣心はどこへ♪で出演者がほぼ総出演して圧巻の光景。さらに強くなるために師匠の比古清十郎を探す旅に出る剣心。それに呼応して他のキャラも歌う。こんなにも乞われて登場する和樹くんの清十郎よ!!!満を持してというか…ラスボス感というかww、とにかく最高の登場シーンだったなと思いました。和樹くん、小池先生に愛されてるよね~。

長くなったので2幕感想以下は次のページにて。

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