日本テレビ開局70年記念舞台 『西遊記』福岡公演 2023年11月21日ソワレ

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日本テレビ開局70年記念舞台『西遊記』を観に福岡・博多まで遠征してきました。

新天地に引っ越してから初めての観劇が、なんと”遠征”(笑)。この後東京公演も控えているなかなぜ博多公演の観劇になったかというと…、チケット購入時には山口県在住で関東(千葉)に引っ越しすることになるなど夢にも思っていなかったからです(汗)。申し込みした当時は「比較的近いしソワレでも日帰りできそう」という気持ちだったのですが、蓋を開けてみれば一番遠い劇場となってしまったというオチww。本当に人生何があるかわかりません。

でも、博多座さんはいつもその時時の舞台公演を全力で応援してくれてるのでこうしてまた訪れることができるのは嬉しかったです。

今回なぜチケットを確保したかというと、片岡愛之助さんと加藤和樹くんが共演という予想もつかない組み合わせにテンションが上ったからというのが一番大きいですw。私は二人のファンなのですが(後援会にも入ってるw)、まさか一緒の舞台に出演する日が来るなんて思いもしませんでした。これはもう、目撃するっきゃないでしょww!!

博多座のロビーは相変わらず賑やかで活気がありました。公式グッズ売り場はエスカレーター上がってすぐのところにあって、ラインナップを見たところけっこう品数も多かったのが印象的。そんななかで今回は、パンフレットのほかにクリアファイル、チケットホルダー、ステッカー、そしてトートバッグをお買い上げ。パンフレットとトートバッグのセット販売もあり、両方欲しい時はこちらをチョイスすると500円お得ってことになってますw。

「西遊記」トートバッグはかなり人気が高いらしく”再入荷”とありました。博多販売分は今回で終了のようで、その文言に吸い寄せられるように購入してしまった私です(笑)。でも、デザインも可愛いし使い勝手も良さそうなので観劇時のグッズ入れなどに活用していきたいなと思います。

ちなみに、いろんなお店(ほとんど飲食関係)が並ぶ中に「松平健グッズ販売店」もありました。単独でグッズ販売店を出すあたり流石スターだなぁと感動してしまった。

以下、ネタバレを含んだ感想になります。

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2023年11月21日ソワレ  in 博多座(福岡・博多)

キャスト

  • 孫悟空:片岡愛之助
  • 三蔵法師:小池徹平
  • 猪八戒:戸次重幸
  • 沙悟浄:加藤和樹
  • 玉竜:村井良大
  • 紅孩児:藤岡真威人
  • 鎮元子:田村 心
  • 玉帝/高伯欽):曽田陵介
  • 虎力大仙:小宮璃央
  • 高翠蘭:柳美稀
  • 鹿力大仙:押田岳
  • 羊力大仙:桜庭大翔
  • 太白金星・中臣鎌足:野添義弘
  • 巴山虎:横山一敏
  • 狐角老女:真砂京之介
  • 銀角:山口馬木也
  • 金角:藤本隆宏
  • 鉄扇公主:中山美穂
  • 牛魔王:松平健

伊尾木希実、岩見柾孝、内田大地、大石敦士、金井迪大、川合立統、川上そら、川田光太、菅野 充、佐藤 丈、三本木大輔、白崎誠也、鈴木翔流、高橋邦春、平野兼椰、堀田慶斗、本多剛幸、松岡 凜

  • 釈迦如来:藤原紀香(映像出演)
  • ナレーション :神田伯山

こうして並んでいる名前を見ても、キャスティングされた役者さんたちの顔ぶれがすごい(笑)。よくこの組み合わせが集まったなと驚いてしまいます。一番の驚きはやはり中山美穂さん。全くの予想外!私世代にとって中山美穂さんはキラキラのアイドルでしたから…まさか舞台で拝見することになるとは思いもしませんでした。

アンサンブルキャストさんたちの殺陣アクションは迫力満点で本当に素晴らしかったです!皆さんの活躍無くして今回の舞台『西遊記』は完成しないと思います。

あらすじ・概要

『西遊記』は中国が明と呼ばれていた時代(16世紀ころ)に大成された口語小説(全100巻)で、作者は呉承恩と言われていますが実のところはハッキリ分かっていないのだとか。物語の元になったのは唐の時代の僧・玄奘が仏教の修行のため天竺(現在のインド)へ渡った折の旅の記録。この玄奘が『西遊記』の三蔵法師のモデルになっています。

唐の僧侶・三蔵法師が孫悟空、沙悟浄、猪八戒をお供に連れて経典を求め天竺を目指す冒険物語。旅の途中で様々な妖怪などに出くわすたび、孫悟空たちが術を使い難を乗り切っていく奇想天外な展開は多くの人の心を捉えました。ちなみに、三蔵にはモデルが存在していますがお供に加わった孫悟空、沙悟浄、猪八戒は架空のキャラクターでモデルもいないとされています。
日本に最初に伝わったのは江戸時代初期と伝わっていて(家康の時代に記録があるらしい)中期になると様々な日本語訳本が出され人気が出たとされています。

以降、多くの国で翻訳され小説だけでなく映画、ドラマ、舞台、漫画、アニメ、など様々な分野で愛されてきた『西遊記』。特に日本で大きな話題を呼んだのが1978年に放送されたドラマ(日本テレビ開局25年作品)。堺正章さん主演、夏目雅子さん、西田敏行さん、岸部シローさんといったキャスティングで、ゴダイゴが歌う主題歌♪モンキーマジック♪も大ヒットしました。イギリスでも放送されたらしく、何度も再放送されるほど大人気だったそうな。

堺正章 (出演), 夏目雅子 (出演), 渡邊祐介 (監督), 池広一夫 (監督)

今回の舞台はこの1978年のドラマを元に日本テレビ開局70年記念の”令和版・西遊記”として企画制作されました。脚本はマキノノゾミさん演出は堤幸彦さんです。

簡単なあらすじは以下の通り。

数多の妖怪を打ち斃し、天竺への長い道のりを歩む三蔵一行、
涙あり、笑いあり、人間ドラマあり、
孫悟空、猪八戒、沙悟浄たちとともに愉快で摩訶不思議な旅は続く…。

<公式HPより抜粋>

上演時間は約3時間30分

内訳は第一幕80分(1時間20分)休憩30分第二幕100分(1時間40分)になります。

最初この上演時間をパッと見た時は「けっこう長いんだな」と思いましたが、始まってみればあっという間だったなという感覚でしたね。まぁ、これは個人差があると思うので感じ方はそれぞれだと思うのですが…、私個人としては楽しく笑った時間ばかりだったので”長い”と感じることはありませんでした。

休憩30分表記の下に小さく「二幕開演前にパフォーマンスあり」という謎のw補足が。何かと思ったら、虎力大仙役の小宮璃央くん、鹿力大仙役の押田岳くん、羊力大仙役の桜庭大翔くんの”三大仙”による物販アピールコーナーだった(笑)。最初はちょっと3人漫才みたいな感じで盛り上がって(桜庭君が半裸の胸にステッカー貼って遊んでたのウケたww)、「それだけじゃ物足りないだろうから」ということで歌とダンスの”三大仙”パフォーマンスも披露。三者三様の全力アピールが面白可愛くてめっちゃ楽しかったです(桜庭君の筋肉自慢がすごいww)。
だいたい2幕が始まる7分くらい前からスタートするので、少し早めに席に着くことをお勧めします。

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全体感想

「西遊記」といえば日本では堺正章さん主演ドラマが有名ですが実は私は見たことがなく(その当時既に生まれてはいましたがw)、幼い頃にアニメや漫画でサラっと触れた程度しか知識がありませんでした。ということで、観劇前に少し物語を把握しておこうとネットで軽く予習。孫悟空が暴れん坊の猿だったことの記憶は蘇ってきましたが(お釈迦様の掌の上で転がされてたことも)、三蔵法師との出会いや猪八戒、沙悟浄ら仲間たちとの経緯などはほぼ覚えてなくて(汗)。三蔵法師の旅の目的という核の部分ですら忘れてたくらいで(汗汗)事前に少しだけでも思い出しておいてよかったw。

しかしながら、今回の舞台版を見て…「予習しなくても全然大丈夫だったかも」と思いました。ハッキリ言って、『西遊記』に関する前知識とか何も知らなくても何の問題もないのではないかと(笑)。まぁ知っていて損はないのですが、舞台版だけでも十分楽しめると思います。内容は非常に”マンガ的”で、”ギャグマンガ”に近いかもしれない。博多座のお客さんはとても反応が良くて随所に笑いが巻き起こっていて役者さんたちもそれに乗ってどんどんテンション上げていくような感じでした。
なので、ちょっと硬派な内容を期待した人には合わないんじゃないかなぁというのはあったかもしれない。ほぼ8割くらいがオモシロ場面だったのでww。今年初めに堤さん演出とマキノさん脚本コンビの舞台『巌流島』(詳しくはこちらを参照)を観に行きましたが、あれとは全く正反対のドタバタ喜劇だったのが印象深いです。

個人的には、素直に楽しめる舞台でしたよ。何も考えず力を抜いて気軽に楽しく大笑いできた。深く考えさせられるような展開とかもないので、この時期引っ越し事情などでけっこう疲弊していた私にとっては救いでもありました。

全体を見て思ったのは、漫画の世界をそのまま具現化したような舞台だったという事でした。ここ数年の舞台技術の向上で”LED画像”が演出の幅を広くし数年前まではできなかったようなことも上手い具合に可能になった感じ。堤演出の舞台はこれまでも映像を使った演出をかなり多く使っている印象が強かったのですが、今回はその中でも一番活用してるのではないかなと。

その技術の最先端的な演出が最初のシーンに登場。あれを最初に見た時は録画モノなのかと思ったのですが、それにしては演者同士の会話がものすごくスムーズで。そして村井くん演じる某場面を見た時に”観劇日に関する比較的リアルな蘊蓄w”をセリフに織り交ぜてきてたのを見て「もしや本当にリアルでやってる!?」とビックリさせられました。カテコで種明かしされてましたが、”アレ”は全部”生放送”でやってるのだそう。そんなこともできるようになったのだなぁと感心してしまった。
この冒頭の映像演出で一番衝(笑)撃だったのが、松平健さんのシーン。大御所の健さんにあんな演出をつけるとは…堤幸彦監督恐るべしっw。その意外性にのっけから笑いがこみ上げてきて仕方なかったですww。

映像技術もさることながら、役者さんたちの怒涛の会話劇がとにかく楽しくて最高でした(現代語満載なのも分かりやすい)!皆さん本当に芸達者な方揃いということもあってテンポがめちゃめちゃ良い。特に三蔵法師、孫悟空、沙悟浄、猪八戒、玉竜の旅仲間たちのセリフの雰囲気がすごく良くて、「本当に台本があるのか?」と思うほどスムーズで楽しい自然な(笑える)会話がバンバン弾んでた。
特に猪八戒役のシゲさんの飛ばしっぷりがすごいww。そこに色んな個性のキャラたちが絡んで凸凹なセリフの応酬があったりするわけで、もう面白くないはずがありません(笑)。

あと演出で特筆すべきことは、とにかくフライングが多いという事かな。ベテランから若手までみんな飛びまくってましたww。愛之助さんは舞台から飛んで客席をグルンと回るフライングも完璧にこなしていてすごかったなぁ。今回けっこう前方列からの観劇だったので、真上に愛之助さん悟空が来たりしてドキドキものでした。
客席降りの演出もあります。冒頭と2幕後半では最前列のお客さんとのちょっとしたキャッチボールな場面もあったりして。どちらかというと下手通路側がかなり美味しいかもしれません。私は今回幸運にもそこに座れていたのですが、超間近で和樹くんが通りかかるシーンもあったりしてめっちゃテンション上がりました。

今回博多での公演ということもありセリフの中にかなり”ご当地ネタ”も含まれてました(博多弁も随所に登場)。おそらく、大阪では大阪の、名古屋では名古屋の、東京では東京のネタが仕込まれてるのだと思われますw。北海道はスクリーン上映ということでご当地ネタが出るかどうかは微妙ですが、猪八戒役のシゲさんはほとんどリアルな北海道弁でセリフをまくし立ててたのでwwファンの皆さん的には嬉しいのではないかなと。

また、この舞台は一応「ストレートプレイ」ということになっていますが、途中で歌とダンスもちょいちょい入ってきて少しだけミュージカルっぽい雰囲気になるの演出が楽しかった。ソロナンバーを歌い上げるっていうのはなかったけど、メインキャストの皆さんは均等に歌を披露するシーンがあったような気がします。
久しぶりに愛之助さんの歌とダンス見れたの嬉しかったなぁ。大好きなB’zを歌いまくっていることもあって歌唱力あるんですよね。それから、中山美穂さんの生歌も聴けたのはかなり貴重な体験だった。まさか80年代のトップアイドル”みぽりん”をこの喜劇舞台で初めて拝見することになろうとは思わなかったよw。和樹くんはミュージカルを主戦場にしていることもあってか動きにキレがあってめっちゃカッコよかった(特にターンとか)。

そうそう、ドラマ『西遊記』で登場していたゴダイゴのメインテーマ曲♪モンキーマジック♪ですが、舞台の中でもちゃんと一カ所登場します。冒頭の一番の盛り上がりどころで出てくるのが最高!博多の劇場の熱量もあのシーンから一気に上がったような気がします。

ストーリー展開は孫悟空が暴れまくった末にお釈迦様に罰を加えられるところから始まり、天上界でのゴタゴタも描かれてます。
お釈迦様役はなんと愛之助さんの奥様の紀香さんってところがウケるww。客席もお釈迦様映像が出てきた瞬間から吹き出す声多数(笑)。こちらは”録画”映像ですが、さすがご夫婦だけあって会話の息がぴったりです。天上界のゴタゴタはめっちゃコミカルに描かれててww、そのなかでも猪八戒と沙悟浄の誕生顛末が描かれてたのは実に面白かった。彼らは元々違う姿だったのだというのは今回見る前に予習して初めて知ったのですが(玉竜は存在自体予習する前まで知らなかった←ごめんよ~ 汗)、舞台版は超マンガ的だったのでめっちゃ笑いながら見てしまった。玉帝様キャラがやたらヤ●キーってのも斬新だし、手下でもある若手3人衆と太白金星の合いの手の入れっぷりも笑えました(特に野添さん、最高!)

このあと行き倒れ寸前の三蔵法師があっさりと孫悟空を救出して(あの状態で500年待ってた悟空すごすぎww)、途中で猪八戒と沙悟浄、そして玉竜とスッタモンダの末に合流。やいのやいのの天竺を目指す冒険が始まります。その途中で高兄妹と出会ってからは物語がさらに加速。まぁここまで本当に小気味いい笑えるセリフ劇やすごいアクションがてんこ盛りですっかり世界観に取り込まれた私。
一幕クライマックスでは孫悟空と因縁が深かった牛魔王の国が出てきて。その奥方が中山美穂さん演じる鉄扇公主。松平健さんと中山美穂さんの夫婦役なんて、この舞台でしか見れませんぜ、たぶんw。大変麗しいものを見せていただきました。

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2幕最初の方では牛魔王たちの是空国の華やかさが存分に描かれてる。歌ありダンス有りのエンターテイメント要素が満載。博多座に相応しい派手さが面白かったです(ちょっとクドイかもだけどw)。後半はこの是空国が主な舞台。そこに立ちはだかる鎮元子の一味たちも絡んでさらに盛り上がりを見せる(最初の登場時は敵的存在だった鎮元子を見た瞬間の高翠蘭の反応が意外すぎてウケたww)。悟空と仲間たちの会話のテンポもさらにアップ!くだらない内容もなぜかププッと吹きだしてしまうほどの面白さでした(笑)。

それから、2幕途中に猪八戒、沙悟浄、玉竜による約10分くらいの”自由時間”のコーナーが設けられてました。どうやら裏方さんの準備時間を稼ぐための即興芝居ってことらしいのですが、ここはかなり見所の一つになってるんじゃないかなと(本人たちによれば必要枠とのことwww)。
私が見た回のネタは「沙悟浄がもらった金塊をなくしちゃった」兎場胃通=某デリバリーで本人の煩悩の品物が届けられる展開があるww)っていうのと、「玉竜は競馬でけっこういい線いくんじゃないか」っていうのとw、「玉竜の”半身”はサイドテーブルにもなる」wwっていうやつだった。最後はシゲさん猪八戒の「そろそろ頃合いだろう」っていう言葉で〆になるんですが、もう爆笑に次ぐ爆笑の連続!!ツッコミの猪八戒(シゲさん)、ボケの玉竜(村井くん)、合いの手入れる沙悟浄(和樹くん)トリオのコンビネーションが最高すぎたwww。すごいのは、この”自由時間”の後に自然な流れで本編にちゃんと戻ってたこと。全く違和感なかった。さすが芸達者な三人だなと心の中で拍手しちゃいました。

ちなみに、この”自由時間”については1幕終わってからちゃんと三人で打ち合わせててw「8パターン」くらいあるらしいです(←終演後のトークにて)w。

このあと金角と銀角兄弟による邪魔だてが入ったり(最後の退散っぷりが可愛くて好きw)して、物語が後半に差し掛かると是空国の裏の顔が見えてきたりして不穏な空気に。それまでお気楽コメディ的だった流れがラストに向けて少しシリアスになっていきました。鉄扇公主の本当の姿、牛魔王の純愛、そして息子の紅孩児の純粋さがなんだかちょっと切なくてホロリときます。義兄弟として意気投合していた孫悟空と牛魔王の関係も泣けたなぁ。

そこからラストはまた明るくお気楽コメディな雰囲気へ。ゆかいな仲間たちのワチャワチャっぷりも最高だったし、最後に再び紀香さんお釈迦様と愛之助さん悟空の時空を超えたwやりとりもみられたりしてとても楽しめました。

この物語のナレーションを担当していたのが神田伯山さん

収録ものではありましたが、非常に分かりやすく盛り上げる小気味いい語り口調(時にツッコミを入れつつな感じで)が極上すぎました!!伯山さんのあのナレーションがあったからこそ、ギャグマンガ的な舞台『西遊記』の世界観が上手くまとまっていたというのもあると思います。

主なキャスト感想

孫悟空:片岡愛之助さん

普段はやんわりとした大阪弁をにこやかに語る愛之助さんが、孫悟空役ではバリバリの江戸っ子的なべらんめえ口調でまくし立ててたのがすごく面白かったです。ヤンチャで破天荒な悟空を若々しく溌溂と演じられてて、時折歌舞伎の型のようなアクションシーンもこなしたりと見所満載。

それから、会話する役者さんとの息の合わせ方が絶妙だったのもさすがだなと思いました。三蔵法師と接する時も徹平くんの役の雰囲気に合わせたヤンチャっぷりで受けてたし、ゆかいな仲間たちと接する時は悪友とワチャワチャするかのようなハメの外し方してたし、牛魔王と接する時は本当のお兄さんと会えたことの喜びを全身で表していた。
破天荒で持て余した心をぶつけるように暴れまくっていた孫悟空が、仲間たちや義兄弟と触れ合い旅を続けていく中で精神的に成長していく様も見事に演じられていたと思います。

なにより、愛之助さんのコメディ芝居は歯切れがよくて本当に面白い。特に猪八戒、沙悟浄、玉竜、そして三蔵法師とのやりとりはまるで旧知の仲だったのではないかと思えるくらい息ぴったりで見ているこちらも嬉しくなります。個人的には、和樹くん演じる沙悟浄と愛之助さんがガッツリお芝居で絡んでるのが見れて最高でした!また共演してほしいです。

三蔵法師:小池徹平くん

徹平くんを舞台で観たのは22年に上演された舞台「るろ剣」以来だったのですが、今回はあの時の凛々しい剣心とは180度違った役どころ。ポワッとした柔らかさと頼りなさと優しい温かみが感じられる三蔵法師でほんと見てて癒されました。特に「なぁ~~むぅ~~~」の決め台詞wが最高。

癒しキャラで頼りなさげなキャラクターではあるんだけど、なぜかお供についていきたくなってしまうような魅力が溢れてたのがとても印象的。あの猛者どもがそんな彼をドタバタしながらもなんだかんだで守り抜いていく展開に説得力がありました。
それから、2幕後半になって”兎場胃通”(←某宅配デリバリーw)の誘惑と格闘するシーンも面白かったなぁ。自身の煩悩と闘いながら必死に経典を拒絶する姿はなんだか守ってあげたくなる可愛さが満載です。

あと、クライマックス近くには大きな見せ場が出てくるんですが…あれは全部持っていっちゃった的な面白さがあった。三蔵法師に剣心が憑依したのか!?って目で見てしまった私ですww。殺陣のカッコよさはさすが。可愛さとのギャップが最高でした。

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猪八戒:戸次重幸さん

22年に上演された愛之助さんとの共演舞台『奇人たちの晩餐会』の時も素晴らしいマシンガンセリフ劇(コメディの)で魅了してくれたシゲさんでしたが、今回の猪八戒役もまさに縦横無尽の活躍っぷりでもう、ブラボーしかないですね。八戒のセリフから物語が動いていくかのような、そんな貫禄すらありましたよ。

猪八戒というと食いしん坊の豚キャラという印象がとても強かったのですが、シゲさんが演じると毒舌なのに空回りキャラって感じでコミカル度がぐんとアップw。ボヤいたりツッコミ入れたりとベシャリで場を盛り上げていく力がとにかくすごい。ひねくれてるんだけど、食いしん坊でいつも食べ物のことばかり考えて、お腹いっぱいになると寝ちゃうっていう可愛さも相まって非常に魅力的な演じっぷりでした。
個人的には、シゲさんが和樹くん演じる沙悟浄にツッコミ入れまくりながらも弟のように接していたお芝居をしてくれていたのがなんだかすごく胸アツでした。

沙悟浄:加藤和樹くん

今回チケットを確保したのは予想外な組み合わせのキャストが勢揃いしてたのに興味を引かれたっていうのもあったんですが、一番は、和樹くんが出演するからということで。つい数か月前までは哀しくも繊細で愛しいファントム・エリックを熱演してた彼が、それとは180度…いや、それ以上雰囲気がまるで違う”沙悟浄”という役をどう演じるのか、もう興味と楽しみしかなかったです。しかも、”カッパ”ですからねぇww。あの美形男子の和樹くんが!?と最初聞いた時は驚いたよ(笑)。

最初登場した時はカッパ味がなくてクールでカッコいいお兄さん。それが、あることがきっかけで”カッパ”に変身したとたんにツンな”オネエキャラ”に。さっきまでバリバリ逞しかったのに、天上界を離れたら一転して綺麗なお姉さまになっててビックリ(笑)。和樹くんの女性メイク、初めて見たかもなんだけど…本当にすごくセクスィ―――で美しい!!
突っかかるような台詞も多かったんだけど(腹の内を隠さない感じ)、それでも下品にならずに品の良さが漂っていたのが素晴らしい。仕草の一つ一つが柔らかく手指の先まで女性的な動きが細やかに表現されていました。それに、立ち姿がめちゃめちゃ綺麗。背が高いこともあってスラッとしたモデル体型のお姉さんって感じ。その美しさから、ガーーっとツッコミ的なセリフとか飛び出してくるものだから、そのギャップがたまらなく面白かった。

あと、殺陣がめっちゃカッコイイ!!あのデカい武器wを振り回しながらも最後はピシィッと型が決まってピタッと構えてる姿なんか天然記念物並みに美しかった。

いやぁ、なんていうか、和樹くん、こんな役柄もこなせるんだねってすごい新鮮だった。特にシゲさんが演じる猪八戒とは兄弟分みたいな関係性がしっかりと築かれていて、あのマシンガントーク的なツッコミも良い感じで受けて投げ返していたのがなんかファンとして感動的だったよ。それに、悟空役の愛之助さんともテンポのいい掛け合いのお芝居してたし…なんだかそんな姿見ただけで感無量。この二人の共演が実現する日をこの目で観れたことがホント嬉しかったです。

玉竜:村井良大くん

最初にも触れた通り、予習するまでは三蔵法師のお供に”玉竜”という存在があることを知らなかったので(三蔵がいつも白い馬に乗っているのは見たことがあるけど)村井君の初登場シーンには度肝抜かれましたww。宣材写真の姿で出てくるかとばかり思っていたら、なんと”ケンタウルス”状態ではないですか(笑)。「ハリー・ポッター」のキャラでいうとベインみたいな(舞台「呪いの子」を見ればわかります)。で、どう見ても胴体部分には神経が通っておらずwwつまりは、村井くん玉竜の腰にくっついてる半身レプリカといったところか。もうこの予想外すぎる姿にのっけから吹き出しまくってしまいました(笑)。
劇中ずーーっと”ケンタウルス”な格好の村井くんを見てたので、次第にその姿に慣れてしまった自分がいたww。次に彼の舞台を見た時にどこか姿に違和感を感じてしまわないか心配になるレベルww。

猪八戒もま~~よくしゃべるキャラでしたが、玉竜も負けず劣らずめっちゃセリフ多かったですね。語尾に「~でやんす」ってつけてるのがとにかく可愛くて。三蔵法師の旅のお供としてトコトコ4本足wで歩いてる姿もめっちゃ癒された。途中フリータイム芝居wwの時に仲間たちから「歩くのが遅い」って指摘された時「本気出したらめちゃめちゃ早いからわざと皆に合わせてるの」ってムキになって反論してたのとか笑えたなぁ~(ここから玉竜は競馬に出たら勝てるのかという話題に繋がってた 笑)。

個性豊かでゆかいな仲間たちに囲まれるなか、マイペースながらも忠実に三蔵のお供をしてる姿も癒されまくり。アドリブと思われるセリフにも柔軟に対応してたし、殺陣やお芝居もしっかり芯が通っててカッコよかったです。

紅孩児:藤岡真威人くん鎮元子:田村心くん

牛魔王と鉄扇公主の一人息子の紅孩児を演じた藤岡くんは、藤岡弘、さんの息子さんだそうで。今回初めて見たんですが…めちゃめちゃ美形でビックリ!!お姉さんの天翔愛さんも美人さんでしたが、弟さんもホント美しいイケメンでした。
悟空たちと出会う前までは偉大な国王のお父さんと美しいお母さんに愛されて真っ直ぐ純粋に育った青年だった紅孩児。それが、物語が進むにつれて両親の秘密に触れることになり切ない展開に。大物二人の息子役として大変なことも多かったと思うけど、そこに食らいつくような熱演が光っていました。今後の活躍も注目していきたい若手役者さんです。

田村君は今年初めの舞台『巌流島』で初めて見た役者さんですが、とても整った顔立ちでクールで硬派なキャラクターがぴったりとハマっていました。最初に登場した時には悟空たちの”敵役”のような存在だったのですが、物語が進むにしたがって実はそうじゃなかったみたいな展開が面白かった。
どちらかというとカタブツくん的な鎮元子でしたが、翠蘭を前にするとちょっと動揺したりオタオタしちゃうギャップがたまらなく萌え可愛かったですw。

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玉帝/高伯欽:曽田陵介くん高翠蘭:柳美稀さん

曽田くんは前半の玉帝役と中盤からの高伯欽役を熱演!玉帝は常にハイテンションでけっこう狂った独裁者っぷりを発揮。オラオラ的で意にそぐわない者を躊躇いもなくスパーンスパーンと蹴落としていく迫力がロックですごかったw。その後は、悟空たちが出会う兄弟のお兄さん伯欽役で登場。帝とはまた180度違ったちょっと臆病なナヨっとした柔い雰囲気でw、その落差が面白かったです。あと、めっちゃ美形!!

柳さん演じる翠蘭は宣材写真やパンフレットのイメージしかなかったので、実際のキャラを目の当たりにしたときはビックリしました(笑)。あの写真の雰囲気に騙されてはいけないww。兄の伯欽よりも超男前な性格で…っていうか、ガサツな男子キャラでか弱いイメージゼロ!あの振り切り演技は実に潔い。常にギラギラしてて紅孩児をも翻弄しちゃうばめんとかすごく面白かった。

虎力大仙:小宮璃央くん鹿力大仙:押田岳くん羊力大仙:桜庭大翔くん

休憩中のパフォーマンスも頑張ってくれた三大仙を演じた小宮君押田君桜庭君。それぞれ動物にちなんだ名前がついてるのでそれを思わせる扮装をしてるのですが、これがまたみんなよく似合ってて可愛いやら面白いやら。特に桜庭君が羊っていうギャップが最高でしたww。

太白金星/中臣鎌足:野添義弘さん

野添さんは昨年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』での頼朝の従者・安達盛長役がとても印象的だったベテラン俳優さんですが、今回の舞台では二役を演じ分けられていてどちらもキャラが立っていて非常に楽しませていただきました。

太白金星は玉帝の補佐的なキャラで、帝の命令を忠実に実行。次々に邪魔な存在を「おまえクビ」といって容赦なく蹴落としていくことになるのですが、時折博多弁のセリフを交えたり若者言葉を絡めてきたりしてところどころめちゃめちゃ面白い。怖いキャラなのにおもろいオッサン的な雰囲気が最高でした。

中臣鎌足は2幕の後半にちょこっとだけ登場するんですが、どちらかというと閑話休題のような存在でw。クールなキャラなんだけど悟空たちには全く相手にされず…みたいなオチがめっちゃ面白かった。最後は「俺を独りにするなーーー!!」と悟空たちが立ち去った舞台袖に泣きごとをシャウトされてたりして(笑)。その孤軍奮闘っぷりがあまりに可愛くて客席からは笑いと拍手が。すると野添さん鎌足、暗転していく中で満面の笑みを浮かべながら「皆さん、本当にありがとうございますっ」と嬉しそうに去って行かれました。その姿が本当に可愛らしくてキュンときちゃいました。

銀角:山口馬木也さん金角:藤本隆宏さん

金角と銀角は三蔵法師一行の前に立ちふさがる悪役的存在で、1幕後半ではやり込められた後に悔い改めたような様子を見せるものの、二幕ではまた悪さするため復活みたいな展開になるのが面白かったです(お前たち、全然反省してないじゃん、みたいなww)。

馬木也さん藤本さんがこのアクの強いキャラを濃く熱演。お二人の兄弟っぷりは本当に息ぴったりでなんだか雰囲気も似てる。何か起こるたびにお互い頭をワシワシしながら支え合ってる姿を見てたら自然と癒されてしまってw。なんとも麗しくも逞しい兄弟愛を見させていただきました。

鉄扇公主:中山美穂さん

最初にこの舞台のキャストに中山美穂さんがいると分かった時は本当にビックリしました。ここ最近ではあまり表舞台での活躍を見なかったということもありましたが、あの80年代のキラキラアイドルだった美穂さんがコメディ舞台に出演とはどういうこと!?といった驚きの方が大きかったかも。まさかこの舞台が初の生・中山美穂になるとは思いもしませんでした。

まず思ったのは、年を重ねられた今もとてもお美しいということ。肌艶もよく何とも若々しい。それから、フライング姿も実に華麗だった。飛んでる姿はなんとも軽やかで綺麗で思わず目を奪われてしまうレベル。鉄扇公主はかなり大きくて重そうな扇を常に持っているのですが、その状態であのフライング技術は本当に凄いなと思いました(冒頭のキャスト紹介的なシーンでのフライングもインパクト絶大です)。
後半は正体が明らかになり衣装もチェンジ。肌が見えるような出で立ちでしたが、美穂さんのスタイルの美しさにまた驚愕!本性を現した後のさらなる美と相まって本当にカッコイイ。眼福でございました。

今回はストプレの中に歌とダンスも織り交ざっている演出だったので、美穂さんの生歌もちょこっと聞くことができすごく貴重なものを観れたなという感動も大きかったです。このタイミングで美穂さんの生歌を聴けることになるなんて思いもしなかったw。

牛魔王:松平健さん

演劇界の中では重鎮としての存在感を増している松平健さん。それが、あの冒頭の「白牛」演出からの登場でしたから…ほんとめちゃめちゃビックリしたし、その意外性に思わず笑いがこみ上げてきてしまったww。あんな役柄もサラリとこなしちゃうんだから、やっぱり健さんは重鎮でありながらもエンターテイナーだよなと思いました。

1幕の後半から牛魔王として本格的に登場。悟空との再会に「おお!兄弟!!」と気さくに嬉しそうに肩を組んだ場面とかなんだか胸アツでしたね。胸アツと言えば、クライマックスに行くにしたがって切なさを増していく牛魔王の場面。純粋に妻を愛し抜いたが故に狂ってしまうお芝居は圧巻の一言。見ているだけでこちらの胸も痛んで仕方なくなってしまうレベルの感情表現がとても印象深い。
それから、悟空との殺陣の場面もすごかったです。愛之助さんと健さんが剣を激しく交えていく展開していくシーンは激熱で見ていてドキドキしました。お二人とも殺陣の達人でもありますから、それはそれはすごい迫力でした。

牛魔王はクライマックスがけっこう切ない感じになるんですよね。健さんのお芝居が本当に感動的で…やっぱり流石だなぁと胸打たれまくりでした。

巴山虎役の横山一敏さんは鎮元子の部下として登場。あまり目立った役ではありませんでしたが、鎮元子の忠実な配下としていぶし銀の味で支えていらっしゃいました。

狐角老女役の真砂京之介さんは歌舞伎の(悪役系の)女形的な雰囲気がありました。荒くれ者である金角・銀角兄弟のお母さんということの説得力がすごかったです。

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後述

カーテンコールも大盛り上がり。3回目くらいの時にはスタンディングオベーションになったほどでした。本当に皆さん大熱演で全力のコメディを楽しませてくださいましたから、ここまで熱く盛り上がってる光景を見るのはとても嬉しかったです。

ちなみにカテコでは愛之助さんが連続バク転を披露!!歌舞伎役者さんは若手の頃はトンボ切ったりしますからアクロバットできるのは知ってましたが、実際に愛之助さんのバク転を観たのは今回が初めてだったのでめっちゃテンション上がりました!かなり久々のチャレンジだったとのこと。
あと、和樹くんも華麗にアクロバットで登場!!だったのですが、私が見た回はちょっと回転した時に失敗しちゃったらしく沙悟浄のカツラが半分ずり落ちちゃって。それを涼しい顔しながらちょっと慌てて直して客席にお辞儀してた和樹くんがめっちゃ可愛かったw。

最後には客席に向けて愛之助さんが代表挨拶。
猪八戒、沙悟浄、玉竜による”自由な時間”については「あれは本当に脚本に台詞なくてフリーのお芝居なんですよ」とネタ晴らし。また、巨大セットやフライングは全部スタッフさんたちが手動で操作してくれていることも明かしてくれました。仲間たちや縁の下の力持ちの方達へのリスペクトを熱く語っていた姿がとても感動的。そういった感謝の気持ちを素直に言える愛之助さんってやっぱり素敵だなぁと思いました。

思いがけない”遠征”での博多公演観劇となりましたが、ホント楽しいひと時を過ごすことができました。予想した以上に面白かったので…東京公演の追いチケしてしまった(笑)。本当は名古屋の年末年始特別イベント付きの公演っていうのもめっちゃ気になったんだけど(和樹くんの地元だしね)、そこは財政的理由により断念。来年の東京公演でまたさらに進化した笑い満載の『西遊記』に再会することを楽しみにしています。

ソワレ公演後にはトークショーもありました。次の記事でちょこっとレポします。

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