浪漫活劇『るろうに剣心 』大阪公演 2018.11.22

浪漫活劇『るろうに剣心』を観に大阪松竹座まで遠征してきました。

松竹座に訪れるのは久しぶりです。以前は歌舞伎を見るためにちょくちょく来ていたんですが、ここ最近はすっかり縁遠くなってしまって(苦笑)。

今回は和物ミュージカルということもあって、大阪は松竹座が劇場になったようです(ちなみに東京は新橋演舞場)。ミュージカルというとほとんどが洋物になりますが、やはりこういった和のテイストの作品というのもどんどん上演してほしいなと思います。

とはいうものの、実は、最初は「るろ剣」…観に行く予定に入れてなかったんですよね(汗)。大人気漫画が原作だし、主役の剣心が女優さんっていうことも少し引っかかってました。ちなみに映画は見に行きました。

なぜ今回舞台版を行ったかというと・・・今年夏に観たミュージカル『1789』でりょん君こと三浦涼介くんに惚れたから(笑)。

りょん君の舞台もっと観たい!!と気持ちが湧き立って気が付いたらチケット取ってしまってましたw。っていうか、りょん君の蒼紫が猛烈に見たかったんですよね。絶対カッコいいって確信があったので。

そんなちょっと不純な動機で観に行ったわけですが(笑)、ストーリーもテンポよく全体的にとても面白かったです。最初にちょっと不安に思っていたことも杞憂に終わってよかった。

 

以下、ネタバレ感想になります(だいぶ時間が過ぎてしまいましたが 汗)

 

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2018.11.22マチネ公演 in 松竹座(大阪難波)

主なキャスト

  • 緋村剣心:早霧せいな
  • 神谷 薫:上白石萌歌
  • 加納惣三郎:松岡充
  • 斎藤 一:廣瀬友祐
  • 武田観柳:上山竜治
  • 四乃森蒼紫:三浦涼介
  • 相楽左之助:植原卓也
  • 高荷 恵:愛原実花
  • 緋村抜刀斎(剣心の影):松岡広大
  • 明神弥彦:加藤憲史郎
  • 井上馨:松井工
  • 山県有朋:宮川浩

弥彦役は交互出演になっていて日によって違っていましたが、私が観劇した日は加藤憲史郎くんでした。以前は小さくてかわいらしい男の子っていうイメージでしたが、成長してだいぶお兄ちゃんになりましたね。

大河ドラマ『天地人』で直江兼続の少年時代を演じた頃のお兄さんの加藤清史郎くんとかなり雰囲気が似ていて、あ~、やっぱり兄弟だなぁって思っちゃいました。

 

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あらすじと感想

和月伸宏さんが少年ジャンプで連載していた漫画が原作。私もジャンプ購読時代にリアルタイムで読んでて、コミックも購入してました。今はコンパクトになった文庫版全巻持ってます。

幕末を「人斬り抜刀斎」と呼ばれるほど腕の立つ剣豪として生き抜いてきた緋村抜刀斎。討幕派として多くの人を斬り殺してきたことで心に傷を負った抜刀斎は、明治という新しい世の中になった時、殺さずの誓いを胸に「流浪人」の緋村剣心として生きる決意をします。

『流浪人=るろうに』になってとある町で神谷薫と出会うところからストーリーの本編がスタート。剣心がいかにして「殺不(殺さず)」の誓いを守りながら敵と対していくのか・・・スリリングで面白い展開が繰り広げられるのがこの作品の大きな魅力です。
アニメも大人気で、主題歌などもかなりヒットしました。ちなみにアニメで剣心の声を担当していたのは、元宝塚の涼風真世さんです。

実写映画化もされていて、この時は剣心を佐藤健くんが熱演してました。

2本(2本目は前後半分かれてました)とも見に行きましたが、原作漫画のコメディ的な部分はできるだけカットしてスリリングな戦闘シーンに特化したような作品になっていたのが印象的でしたね。

今回の舞台はベースが宝塚で2016年上演された作品だったとのことで、演出が小池修一郎さんになっていたのも納得。私は宝塚は観ないので、剣心がそこで舞台化されていたことを知りませんでした。ネットでその当時の映像をダイジェストで見ましたが、ほぼ同じだったようですね。

 

あらすじは以下の通り。

舞台の中心となるのは、明治11年 東京、薫風の章。

血に染まった剣を封印し、逆刃刀を手に流浪人となった男―緋村剣心と 「人を活かす剣」を信じる真っ直ぐな瞳の少女―神谷薫が出会う。

人を守りたかった少年が、何故人斬り抜刀斎という修羅となったのか。その男が何故、不殺の流浪人となったのか。大切な人達と出会いながらも、罪の答えを探す剣心の苦しみは続く…。

幕末の動乱を生き抜いた者達の、新たな戦いが始まる。

公式サイトより抜粋

時代がちょうど、現在放送中の大河ドラマ『西郷どん』と被っている部分が多かったというのも印象的でした。やっぱり幕末明治は面白い!

 

舞台バージョンではオリジナルキャラとして、元新選組隊士の加納惣三郎が登場してきます。彼がストーリーの中心になって事件を起こしているような展開になっているので、原作とはテイストが変わってきているのが特徴的。なので、初めて剣心を見る人も普通に楽しめる作品になっていたのではないかなと思います。

惣三郎が絡んでこない部分はけっこう原作に忠実で、「こんな場面あったな」とニンマリできるシーンも多数。特に武田観柳がガトリング砲に執着していくシーンとかは面白かった…っていうか、あれは上山くんの怪演がすごくて笑っちゃう部分が多かったけど(笑)。

剣心と薫の微妙な距離感…みたいなものも原作初期の頃のテイストがそのまま舞台に生きていて良かったです。
最初、剣心が元宝塚の女優さんだと知った時には「女性と女性で恋愛に見えるんだろうか…」といった不安もあったんですが(何せ宝塚を見ないもので 苦笑)、ストーリーが進むごとにちゃんと恋愛に繋がるような感情部分が見え隠れしていったので自分の中でも腑に落ちる部分は多かった。でも、「ただ一人、薫だけだ」と歌うシーンはやっぱりちょっと個人的には抵抗があったんですが(ここはやはり女性の役者だと説得力が… 汗)

ひとつちょっと消化不良に思ったのが、蒼紫のドラマです。
神出鬼没に色んな所から登場してくるなど、演出的には面白かったのですが…今回は軸がここに置かれていないというのもあってか蒼紫側のドラマが殆ど描かれなかったというのが残念!りょん君がめっちゃカッコよかっただけになおさら。
特に「あーー…」って思ってしまったのが、ガトリング砲と対峙する場面。原作漫画では、このシーンでの蒼紫と彼を慕う4人とのドラマがすごく感動的に描かれていて、私はあれを読んで蒼紫のファンになったと言っても過言じゃないんですよね。そこが丸々削られて…顛末すら変えられてしまったのがとても残念だった。

それにしても、加納惣三郎を出してくると考えたなと思いました。実際の新選組隊士のリストには名前が載っていなくて、実在したのかは今も謎とされているようですからね。有名になったのは司馬遼太郎の「前髪の惣三郎」(映画では『御法度』が有名)で、男色なエピソードの人物っていう印象が私の中では強かった。
しかし、今回の舞台の中ではそういったストーリーは一切なくて、アヘン取引を絡めつつ時代を掌握するために剣心を利用しようとする鋭いイメージが強かったです。妖しい魅力をいかんなく発揮しながら、野望の為なら手段を択ばないような切れ味鋭い松岡さんの惣三郎は非常に魅力的でした。

そこに軸を置いていたから、蒼紫の存在が薄くなっちゃったわけなので…そこは少し複雑ではあったんですけどね。

今回はミュージカルというジャンルに入る作品になっていたわけですが、特に記憶に残るナンバーというのはなかったかな。斉藤一が歌う『悪・即・斬』はちょっとインパクトあったけど、その程度。ビッグナンバーで持って行くというよりかは、ストーリーの中に溶け込んだ音楽という印象の方が強かったです。
個人的には、冒頭の剣心が歌ったナンバーが演歌調だったのが少しビックリしたw。いや、和物ミュージカルだからそういうナンバーでもいいんだけど、ずっとこの調子だとキツいかも…って思って(汗)。なので、そこから先はポップな躍動感のある歌が続いたことにホッとしてしまいましたw。

全体の展開としてはスピード感があったし、特に殺陣のレベルが非常に高かったのがとても良かったと思います。シーンとシーンの間の使い方も上手かったし、花道や客席通路など、劇場全体を上手く使った演出もスリリングで面白かったです。
見ている方が気持ちを切らさずに一気に入り込んでいけるような演出は、やはりさすが小池修一郎さんだなと思いました。

 

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主なキャスト別感想

早霧せいなさん(剣心役)

宝塚時代に剣心を演じられたことがあるということで、さすが役に馴染んでいらっしゃるなぁという印象がありました。剣心って、アニメでも宝塚出身の涼風さんが声を演じたこともあって、どちらかというと中性的なイメージがあるんですよね。そういった意味では、早霧さんはかなりそれに寄ったものがあったのかもしれません。
殺陣もカッコよかったんですが、個人的に一番印象深かったのは「おろ~~~」の言い方(笑)。マンガでも剣心が戸惑った時によく出てくるコミカルな台詞だったりするんですが、これが早霧さん、実に上手かった!!あ、剣心!!って思えたのも、あの「おろ~~」があったからかもw。

 

松岡充さん(惣三郎役)

宝塚バージョンから誕生したオリジナルキャラとのことですが、すごく松岡さんの雰囲気に合っていたと思います。久しぶりに舞台の松岡さんを見たんですが、やはり妖しい存在感というのは健在で登場するだけで目で追ってしまう引力がありますよね。
新選組隊士の役の時にも他とは違う中性的な魅力を漂わせていましたが、明治の時代になってギラギラした雰囲気を纏った惣三郎は見る者をドキドキハラハラさせるほどの危うさがあったと思います。それに何といっても、あの派手な衣装の着こなしが実に素敵!!目の保養にもなったw。
クライマックスで剣心と対峙した時、惣三郎のこれまでのクールな印象が崩れて激しさを前面に出してくるシーンがあるのですが、そこは個人的にもとても印象に残ってます。「まだ終わらない!!」と窓の外から飛び降りましたが、それでも惣三郎はまだどこかで生きているのではないかと思えたほどだったし。

 

上白石萌歌さん(薫役)

先日「ナイツテイル」でお姉さんの萌音さんは観たのですが、今回は妹の萌歌さんのミュージカルを見ることになりました。
萌音さんの歌は映画「君の名は」で一度聞いたことがあってなんとなく想像できたのですが、萌歌さんは今回が初めて。どうだろう?と思っていたのですが、なかなか音程も合っていたしシッカリと歌えててよかったと思います。雰囲気はやっぱりお姉さんと似てますね。上手だった…とはちょっと言えない部分はありますが、自然な造りこんでいない感じの素直さが滲み出ていたのはすごく良かったと思います。
薫は気の強い女の子で、誰に対しても物怖じしないキャラなのですが、萌歌さんの演じた薫はそれに加えてどこかちょっと素朴さも感じられる魅力があったのが印象的す。隣にいそうな、親しみやすい女の子って感じで。その自然な少女の印象があったからこそ、女性が演じる剣心と並んでもあまり違和感を感じなかったのかなぁと思いました。

 

廣瀬友祐くん(斉藤役)

いや~~~、ビックリしました、原作に忠実過ぎて!!廣瀬くんがこんなにも斉藤一とマッチするとは思わなかったので本当に嬉しい驚きでしたよ。本当にマンガから抜け出てきたかのようなキャラ作りで、見ていて全く違和感がありませんでした。
声の出し方といい、殺陣の「牙突」の構えといい、前髪の垂れ具合といいww、どれをとっても最高でした!そういえば、カーテンコールの時にも前髪をヒラヒラとさせてお手振り代わりにしてたな(笑)。

 

三浦涼介くん(蒼紫役)

神出鬼没で色んな場所から出てくるんですが、それのどれもが違和感なく見れるのがすごい!最初は舞台の下手上の方からロープで下に降りてくる形で登場、最後は舞台上手上の方から登場…と、出番は少ないながらも非常にインパクトある存在感を放っていたのが印象的です。
それに何より・・・やっぱり、予想した以上にカッコよかった!!蒼紫スタイルのあのロングコートも見事に着こなしていたし、意思の強い瞳もドキっとさせられることが多かった。回天剣舞を舞台上で生で見れたのも興奮しましたっ!!
それだけに、メインストーリーにあまり絡まなかったことが本当に勿体なかった!!りょん君の蒼紫、もっともっと見てみたいっ!!なんとか原作寄りで剣心との対決場面を実現させてほしいな~。その時のりょん君の蒼紫役が猛烈に見てみたいですっ!!

 

上山竜治くん(観柳役)

最初、上山くんが観柳役と聞いたときには「イメージがちょっと違うなぁ」と思ったのですが、蓋を開けてみれば、こんな適役はいない!!って思えるほど超ハマっててビックリしました(笑)。っていうか、あそこまで振り切って弾けてる上山くんを見たのが初めてだったのでww、最初はめちゃめちゃ衝撃受けましたよ(笑)。
いや~~~、上山くん、水を得た魚のようだったなぁ。こんなにも悪役がハマるなんて…っていうかテンションがイッちゃったキャラが違和感なく見れるなんてねぇ。新しい一面を発見しちゃいましたよ。特にガトリング砲を初めて見つけた時の自己紹介するシーンは面白すぎて爆笑してしまったほどwww。笑うと言えば、花道から走り去るときに斉藤のことを「前髪を切れーーー!!」って叫んでたのが一番面白かったな(笑)。
なんか、他の作品でもこんな上山くんを見てみたくなりましたww。

 

高荷めぐみを演じた愛原さんは、かなり原作に忠実な印象があってとても良かったです。左之助を演じた植原くんは、あそこまでワイルドな役柄を見たのが初めてだったのでちょっと驚きました。ちょっと線が細いかなぁとも思ったけど、なかなかの熱演だったと思います。
剣心の影を演じた松岡くんはとにかく殺陣のスピード感が素晴らしかった!!早霧さんと雰囲気も似ていたし、「影」の存在として違和感なく見れたのがよかったです。

ベテラン組の井上馨を演じた松井さんと、山県有朋を演じた宮川さんも舞台を引き締める存在感を出していて非常に印象的でした。特に宮川さんの山県は「実際にこういう人物だったのでは」と思えるようなリアルさがあって良かったです。ホントはソロで歌も聞いてみたかったですけどね。

 

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後述

浪漫活劇『るろうに剣心』ダイジェスト映像

カーテンコールも盛り上がって、3回目くらいにはスタンディングになってました。

その時に早霧さんが「どうかそんな気を遣って立たないでください」みたいに恐縮したコメントしてたんですが、その直後に「あ、立ってない人見つけましたww!」とか言い出して(笑)。隣にいた松岡さんが思わず早霧さんの前に出て「さっきと言ってること全然違うじゃないっ!」ってツッコミ入れてたのが笑えましたww。

そんな様子からも、カンパニーの雰囲気もとても良かったんだなっていうことが伺えてホッコリしました。

 

素敵な舞台をありがとうございました!いつか続編ができることを期待したいです(その時はぜひメインに蒼紫をーーw!)