昨年東京からスタートした劇団四季『ソング&ダンス65』がその後全国公演を展開。そしてついに大阪入りしました!お目当ての大好きな飯田洋輔くんもメンバーに戻ってきてくれたので遠征してきました。
今回の大阪公演は短期間ではなく約2か月留まっていてくれるので嬉しいです。
この日が来るのをとても楽しみにしていたのですが、その直前、四季にとって悲しい訃報が入りました。
劇団の創設者で元代表の浅利慶太さんが7月13日にお亡くなりになっていたというニュースが飛び込んできました。この知らせが駆け巡ったのが7月18日・・・ちょうど洋輔くんがメンバー入りして公演が新たにスタートした日でした。
当時の公演を観劇された方のレポートを見ると、鬼気迫るような熱演だったという感想が並んでいて…。なんだかそれを読んだだけでも切なくて泣けてしまった。
劇場には小さな祭壇が設けられていて、大勢の人がその周りに集まっていました。
そういえば、前回大阪四季劇場に来たときには日下武史さんがお亡くなりになったばかりの頃で同じく祭壇が設けられていたんだった…。我ながら悲しいタイミングにまた当たってしまったなあと…。
※浅利慶太さんに関しての想いは別記事にて…↓
以下、ネタバレを含んだ感想になります。
2018.07.20マチネ公演 in 大阪四季劇場(大阪)
出演キャスト
瀧山久志・島村幸大・飯田洋輔・斎藤洋一郎・厂原時也・西尾健治・松島勇気・櫻木数馬・鈴木伶央・佐々木玲旺・河津修一
岡本瑞恵・江畑晶慧・谷原志音・多田毬奈・相原萌・金友美・坂本すみれ・伊藤瑛里子・原田麦子・宮澤聖礼・相馬杏奈
前回東京で観劇した時とメンバーがちょいちょい変わっていますね。特に女性メンバーは3分の1くらいが変わったかも。
男性メンバーのダンス主流枠では、テレビにソンダンPRで登場していた永野亮比己さんが退団されたらしいということで松島勇気さんが入られていました。
主なナンバー感想
「サムホエア」ウェストサイド物語
幕開けは谷原志音さんの美しい歌声から。LMで一度舞台で観たことがある女優さんですが、素顔はさらに可愛らしい!歌い終わった後、床に映った照明をグーーっと開けていく様がカッコよかったです。
その後「バリエーションズ23」での迫力のダンスを堪能。改めて四季のダンサーさんたちの能力の高さに感嘆しました。特に力強さが感じられるのが好きですが、個人的にはやっぱり斎藤洋一郎くんのスタイリッシュでスマートなダンスが一番のお気に入りだったりします。
その後の挨拶については後述します。
「彼はお前のなかに生きている」(ライオンキング)
東京で観た時と同じくラフィキは江畑晶慧さんでしたが、シンバ役が厂原くんになりました。多くの鏡を使った演出はソンダンならではの光景ですが、動きのフォーメーションが多彩でなかなかに目で楽しませてくれます。
厂原くんの筋肉質な肉体にも思わず目が釘付けに(笑)。
「何かがやってくる」「アメリカ」(ウェストサイド物語)
島村くんのトニーはよく声が伸びて聴き心地が良いですね。いつかトニーを演じてる姿を見てみたいかも。
ソンダンのWSSシーンで特にお気に入りなのが「アメリカ」。プエルトリコ自慢とアメリカの方が素敵主張のぶつかり合いが楽しいですし、キャラも可愛いです。
「パリのアメリカ人」~「パリ野郎」
「パリのアメリカ人」は四季が次に上演する事が決まっている新作舞台なのでPRする目的があって入れてきてるんだろうと思います。オシャレでライトな雰囲気がなかなかに観ていて心地いい。「パリ野郎」の時の瀧山さんと島村くんの警察コンビがちょっと抜けてる感じで可愛いです。
フランス繋がりでここから「壁抜け男」へと繋がっていくのも好きな構成です。
「自由を求めて」(ウィキッド)
1幕の大きな見せ場の一つがこのナンバーですよね。しかもエルファバ役で本編でも多くの人を魅了した江畑さんが歌ってくれるという贅沢!!相変わらずのパワフルボイスで、最後の歌い上げの時には聴いていて心が震えました。
その興奮冷めやらぬ雰囲気の中始まるのが「フラメンコ」。足のステップのリズムが小気味いいし、徐々に激しさを増していくダンサーさんたちの動きに圧倒されます。
「僕はハンス・クリスチャン・アンデルセン」「みにくいアヒルの子」(アンデルセン)
最初にこの場面を見た時、正直、なんで『アンデルセン』にこんなに時間割いてるんだろうなぁとちょっと不思議に思ったんですよね。まぁ、個人的にはとある理由で美味しい時間にもなっているわけですが(笑)。ここはお子さんとかはけっこう喜ぶ場面かも。
ちなみに、個人的には洋一郎くんのアヒルの鳴き真似が好きw。またレベルアップしてる!?
『リトルマーメイド』に関しては、個人的に舞台作品はあまり好みじゃなくて1回しか見に行ってないんですけど、楽曲はこうしてソンダンで聴くと素敵なナンバーが多いなと。
特に「パート・オブ・ユア・ワールド」は今回はリプライズ版ですが、とても美しい素晴らしい曲だと思います。
『クレイジー・フォー・ユー』メドレー
ソンダンシリーズでは欠かせない「CFY」。今回はまず最初に幕が少し上がったところで足だけ見せてコミカルな動きをしていたのが面白いです。
そのあと、江畑さんと瀧山さんによる♪I Got Rhythm♪で盛り上げてダンサーさんの見せ場へ。以前まではこのナンバーをメインに使っていましたが、今回から繋ぎ的な役割になりましたね。タップダンスはもう圧巻の一言。さすが鍛え抜かれているだけあるなと思いました。
「理想の相棒―フレンド ライク ミー」(アラジン)
このコーナーは瀧山さんじゃなきゃもう務まらないですねww。それくらい客席を乗せるのが巧み。大阪のお客さんは特にノリが良いので、のっけからすごいテンションで盛り上がっててすごかったです。「ビビデバビデブー」のところも一発OKだったしww。でもあれ、実際に言ってみても舞台上の音量がすごくてあまりよく聞こえなかったりするんですけどね。
瀧山さんはこのシーンに限っては完全に”ジーニー”になりきっていて楽しませてくれました。
「行こうよ どこまでも」(アラジン)
東京で1度だけ見た『アラジン』のキャスティングがたしか島村アラジンと岡本ジャスミンだったような気がするので、今回そのお二人のデュエットが聞けてちょっと懐かしい気持ちになりました。星空の演出も立体的で綺麗なんですよね、このシーン。
「誰にでも夢はある」(塔の上のラプンツェル)
NHKのEテレで特集されていたのがこの場面だったなぁ~と、これまた懐かしく思い出しました。
大人の事情でもうこの番組の再放送も見れないだろうなと思うとなんとも言えない気持ちになりますが(苦笑)。でも、あの番組でチャレンジした女の子はけっこう素質がありそうな感じだったのでどうしてるかなぁって思います。
「変わりものベル」(美女と野獣)
このナンバー聴くと無性にBBが観たくなってしまう!!洋輔くんのビーストにまた会いたいーー!!という気持ちが沸々と(笑)。
「陽ざしの中へ」(ノートルダムの鐘)
これまでのソンダンシリーズのなかでいつも入ってきた楽曲ですが、今回も外されてなかったのがまず嬉しいですね。ノートルダムの中でも特に大好きな楽曲なので。
今回カジモドを演じてたのが厂原くん。歌いだす前の独特のモダンバレエ的な動きも目を惹きましたし、外への羨望を爽やかに歌い上げていたのもすごく良かったです!
「いつか」(ノートルダムの鐘)
江畑さんのエスメラルダと島村くんのフィーバスが目に浮かんでくるような切なく美しいナンバーでした。
「星降る今宵に」(エビータ)
マガルディを瀧山さんが歌うのですが、実際の役としてもぜひ見てみたい!と思える歌いっぷりでとても魅力的です。特に「今宵~~~」と溜めを作るところでは客席を意識した歌いっぷりが最高ww。大阪の皆さんも大いに笑って湧いてました。
『キャッツ』メドレー
♪メモリー♪は初期のソンダンの頃から必ずと言っていいほど入ってくるナンバーなんですけど、演出が55の頃からほとんど変わらないんですよね(苦笑)。グリザベラが歌うなかで女性ダンサーが踊って…。この踊りの振り付けも変わらない、たぶん。そろそろ刷新してほしい…と正直思います。ソンダンの中で唯一退屈してしまうのがここなので(苦笑)。
泥棒猫のくだりは新しい試みで楽しいし、犯罪猫のシーンもカッコいい。松島さんが演じるミストフェリーズもとても魅力的でした。
「サークル・オブ・ライフ」(ライオンキング)
ソンダン60の感謝の花束では1幕ラストに歌われていたナンバーですが、これを2幕のラストに持ってきた構成には拍手を送りたい。客席通路からラフィキ役の江畑さんがハっとするような迫力の歌声で登場するのも嬉しい演出です。
ちなみに私、毎回ソンダンでこのナンバー見るたびに…泣いてますww。
「ヴォルツ オブ ヘブン」
ソンダンのカーテンコールといえばこの曲です。ソンダン55当たりの頃までは楽限定とかでしか歌われてませんでしたが、ソンダン60の頃から毎回歌われるようになった気がします。
島村くんの爽やかなリードボーカルがラストにふさわしいですね。最後に全員で歌い上げる時には…私また泣いてますwww。なんかほんと、ソンダンのラストって泣けるんですよ。
飯田洋輔くん
※ソンダンは飯田洋輔くんを見に来ているといっても過言ではないほどのテンションで行ってるのでww、感想はかなり偏っています。ご注意を。
大阪にソンダンが来たときには名前がなかったので、もしかしたら今年いっぱいは会えないかもしれない…と悲嘆に暮れていたのですが…無事にキャスティングされる日が来て本当に嬉しかったです!!
実に半年ぶりくらい!?大阪来てくれてありがとうっっ!!!
ですが、前述したとおり、浅利さんがお亡くなりになった直後の公演だったので…他のキャストの皆さんも含め洋輔くんもかなり気持ち的に沈んでいるのでは…と心配の方が大きかったかな。
色々辛い想いもたくさんしたかもしれないけど、浅利さんに対する想いは私なんかが推し量れないような深いものがあると思うので、実際に舞台の上の姿を見るまでは気がかりで素直に喜んでいいのかちょっと迷ってしまいました…。
でも、舞台上では、元気に今までと同じように躍動する洋輔くんの姿があって。もう、最初に舞台奥から♪精たちの登場♪を歌いながら出てきただけで涙があふれて止まらなくなりました。
いや、いつも洋輔くん見るたびに泣いてるって言われればそうなんですがww、今回はそれまでとは違う感情が沸いてきてしまってなおさら・・・ね…。
そして舞台挨拶が始まるわけですが…これまでは日下さんが亡くなったということを客席に伝えていたのが、この日はそこに浅利さんが亡くなったということも伝えなければならない状況になってました…。
舞台の上の映像には日下さんと浅利さんの笑顔の写真…。
観劇した日は、亡くなったというニュースが流れてからまだ3日しか経っていなかったこともあり、そのことを言葉で伝えなければならない洋輔くんはとても辛いだろうなと。
「私たちの精神的支柱でもあった」っていう言葉も添えられてたかな。これを言った後、唇をグッと噛みしめるような表情になっていたのがとても印象深かった。きっと色んな想いがまだ整理できていないんだと思う。
ただ、訃報を受けた直後の挨拶の時には涙声になっていたと聞いていたので、今回はしっかりとした口調だったのは少し安堵したかな。
四季の役者さん、皆さん浅利さんの訃報には激しい衝撃を受けていると思うのですが…ソンダンは特に最初に追悼コーナーみたいなものがあるだけに他の役者さんよりも辛いんじゃないかなと思います…。
でも、それと同時に気持ちを引き締めるっていう想いも強いかもしれないですね…。最後まで頑張って走り抜けてほしいと思います。
♪彼はお前のなかに生きている♪(ライオンキング)
コーラスに参加する洋輔くん、後姿からも気合が伝わってきて胸熱・・・!!クライマックスで正面を向いたときにもすごい気合が入ってるのが伝わってきました。
♪パリのアメリカ人♪
ここでは歌はないんですけど、洋輔くんはデュティユルとして街の人に紛れてるんですよね。そこでイザベラらしき人とぶつかって、ちょっと一目惚れみたいになって追いかける…みたいな。その追いかける姿が何だか可愛くて毎回注目しちゃいますw。
♪恋するデュティユル♪(壁抜け男)
ソンダンにこのナンバー入れてくれたことは本当に感謝!洋輔くんの包み込むような温かい歌声が満喫できます。イザベルを見つめる瞳の切なさもいい!!見るたびに会いたくなります、彼のデュティユルに。
♪ラブ・チェンジズ・エブリシング♪(アスペクツ・オブ・ラブ)
デュティユルのあとすぐに舞台袖でロングコート羽織って登場するんですけど、ファンの贔屓目ですが…そんな姿がまた萌える(笑)。洋輔くんのアレックスも見てみたいよ!!ローズに翻弄される姿も見てみたいw!!
フラメンコシーンでは後半からラストにちょこっと登場。黒いマントをバサバサっと振り回してからの最後のキメがカッコいいです(ファンの贔屓目ですがw)。
『アンデルセン』メドレー
何といっても、マリンバ叩いてる時の洋輔くんの笑顔がとにかく最高すぎて泣ける。たぶんこのシーンで泣いてるの私くらいしかいないと思いますがww、でも、あの楽しそうな柔らかい笑顔見てるとこみ上げてきちゃうんですよねぇ。
♪みにくいアヒルの子♪での洋一郎くんとちょっと目線合わせたりするシーンも可愛い!某氏を拾ってあげた流れでハンスの原稿をちょっと覗いちゃったりしてね。めっちゃ癒されます、ほんとに。
♪深海の秘密♪(リトルマーメイド)
荒くれ者ばかりの海の男の一員として登場するのですが、バンダナ姿がやけにハマってて思わず頬が緩んでしまうww。あの体格も海の男としてピッタリ!?皆で合わせて歌っていても、ちゃんと深みのある洋輔くんの歌声が客席まで届いてくるのが嬉しいです。
『クレイジー・フォー・ユー』メドレー
どちらかというとダンスがメインなので、洋輔くんは黒子的な役割が大目かな。タップダンス用の台を動かしたりしてるんですけど、それすらかわいい(笑)。
♪Naughty Baby♪からコーラス参加してるんですけど、女性陣との絡みっぷりが…やっぱり可愛らしく見えちゃうww。歌声は深くてすごく良いんだけどね~。でもその後の♪Stiff Upper Lip♪は超ノリノリで!!最後のキメポーズもめっちゃ気合が入ってました。
♪変わりものベル♪(美女と野獣)
2幕目の最初の大きな見せ場がBBのこのナンバー。本編ではビースト役の洋輔くんですが、ソンダンではガストン!!東京で初めて見た時には、あまりの可愛さに萌えまくったのですがw、今回もホント…愛しくて仕方ないガストンでした。
しかも、前回観た時よりもリーゼント系な髪型をさらに誇張しまくるように頭に手をやってることが多くて思わず笑っちゃったww。ナルシストが増しております。特に「ありゃっ」って歌うところがもう・・・萌えwwww。最後胸を思い切り張るところもめっちゃ張り切ってましたがな(笑)。最高オブ最高!!
♪こいつはサーカス♪(エビータ)
つい先日、来日公演の『エビータ』でラミンが演じるチェに骨抜きにされてきたわけですが
それとは別に、洋輔くんのチェはもう、どこまで進化するんでしょう!!ってくらい素晴らしい歌いっぷりで本当に感動してしまって涙が…。特に「歌え、馬鹿ども~」ってところから激しいロックになるんですけど、ここのイケイケな歌いっぷりが最高です!!ちょっとエキセントリックな雰囲気になってて、東京で観たよりもさらにチェの激しい血が洋輔くんの中に流れているのを感じました。
朗々と歌い上げるような歌を得意としてる洋輔くんだけど、こういうロックなナンバーも全然違和感なく聴ける。前のソンダンでJCSのスーパースターを歌ったのもいい経験になってるかもしれないね。
♪オペラ座の怪人♪(オペラ座の怪人)
前回も思ったけど…ホント、今ならイケるよファントム役!!まぁお芝居も伴うのでそこは難しい部分もあるんだろうけど、歌の表現は観るごとにレベルアップしていて。今回はさらに力強さが加わったなぁというのを実感。瀧山さんとのデュエットでもぜんぜん引けを取ってなかったです。
洋輔くんのファントムがいつか本当に実現してほしい…!
♪サークル・オブ・ライフ♪(ライオンキング)
ここはもう、無条件で涙涙・・・。このナンバー歌ってる洋輔くん見ると、自然と感情のスイッチが最大限まで上がってしまってw。全身で思い切り表現しながら歌ってる洋輔くんがとてもとても愛しい存在に思えてやっぱり今回も泣きまくってしまいました。
カテコでキャストを一人一人紹介していくのもほぼ洋輔くんの役割ですが、あの声に癒される。仲間たちを温かく迎えているような包容力ある声がホント魅力だなぁと改めて。
そして最後の♪ヴォルツ・オブ・ヘヴン♪。リードボーカルではないけれど、コーラスの声からも洋輔くんの声が伝わってきて心が温かくなりました。
やっぱり舞台の上の洋輔くんに会えることはこんなにも嬉しいんだと実感した公演となりました。
後述
今回は公演の最中に劇団員の皆さんにとってはとても悲しい訃報が入ってきて、特に18日の週は気持ちの面でも舞台に立つことはしんどかったかもしれません。
そんななかでも、最高のパフォーマンスを見せてくれたカンパニーの皆さんに心から拍手を!!
大阪公演はもう少し続きます。私もあと1回遠征できる予定なので楽しみです。
本編後には出演者によるトークイベントがありました。いくつかメモってきたので次の記事で紹介します。