ミュージカル『ダンス・オブ・ヴァンパイア』2006.08.23マチネ -2幕-

1幕レポが長すぎたので2幕レポを分けました。 以下、8/23マチネのネタバレ感想です。(しかもまたちょっと長いです 爆)

第一幕の感想↓

●愛のデュエット
暗いなかに色々な人の写真が浮き上がっているこのシーンはけっこう不気味です(苦笑)。周りが白黒のなか、サラが現れると一気に周囲に色がついたように明るくなるこの演出はけっこう好きでした。

剱持サラ、やっぱりちょっと歌声にブレが感じられたのが残念だったなぁ。”そうよ、なりたい自由な女に”ってフレーズがすごく好きだったんですが・・・ここはやっぱり大塚サラの強い意志が感じられる歌い方のほうが好きだったかも。でも、伯爵に身を預ける時の剱持サラはひたすらセクシーだった。サラが伯爵誘惑しているように見えたし(笑)。

●夜を信じろ

上演前にCDを聴いた時からめちゃくちゃ気に入ってしまったこのシーンのロック音楽!それを生で聴ける幸せもこれが最後かと思うとなんか寂しかったですね~。いつも以上に神経集中させて観ていたせいか、気がついたらボロ泣きしてました、私。
あの大音量の音楽とロックのリズムとヴァンパイアダンサーの激しいダンス・・・どこを取っても申し分ありません

「悪夢シンガー」の皆さんも好調のようで本当にゾクゾクしっぱなしでした。このシーン観て涙流してたのって私くらいなもんかな(苦笑)。あ~もっともっと生で観たかったなぁ。
ヴァンパイアダンサーが捌けたあと、泉見アルフが十字架を立てて寝なおすのも好きでした。今回泉見くん、明るくなってから目が覚めるまでずっと立てたままだったし(笑)。

●今日は完璧

いつも以上に熱血漢な泉見アルフだったような気がします。特に紅茶を入れてくれたのはサラかな?って歌うシーン、もう思い込みが激しくて完全に夢見る”少女”みたいになってたし(笑)。それを見た駒田クコールも負けじと”○×△★※・・・・!!”といつも以上の勢いで反論して最後は「いや~~~~!」とナプキン噛みしめながら退場していきました(笑)。駒田クコが怒るのも無理ないなと。
あ、そういえば市村教授、今回は寝相が悪くて駒田クコを蹴飛ばしてましたよ(笑)。まさに踏んだり蹴ったりで可愛そうなクコなのでした。

ちなみに私は教授と霊廟に出かけるときの泉見アルフの歌い方が好きでした。浦井くんは”すべて順調、万事快調!”とウキウキして教授について行くのに対し、泉見くんは”すべて順調?万事快調?”と教授を疑いながらくっついていくんですね~。こういう比較も面白かった。

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●霊廟

コメディの色が一番濃く出ているのがこのシーンだったと思います。伯爵の棺へ行く時に高い段の上から下へ降りるまでの、教授とアルフの情けない会話が後半になって少し変わっていました。

今までは下に降りて行くアルフに苦言を言いまくるだけだった市村教授でしたが、8月中旬あたりから「大丈夫か?」と気遣う台詞を言うように(笑)。今回観劇した時は「最短距離だ」と言った場所から離れた階段を使ってアルフが降りていくため「なんだ、そっちから行くのか?」と不満を漏らしつつ(笑)「気をつけろ」と気遣いのお言葉を掛けていらっしゃいました。

で、泉見アルフが杭打ちを失敗するシーンですが・・・つい最近ここでかなづちを棺の中に落としてしまったという話を聞いていたので内心ドキドキしながら見てしまいました(笑)。それを意識してか、洋平くんもかなづち真後ろに落とすような立ち位置だったと思います。教授に出来なかったことを怒られたあとの泉見アルフ”でも出来ませぇんって浦井くん張りに語尾が上がっていたことに注目!かなづちをグリグリ回しながら恥ずかしがってる泉見アルフ・・・可愛いぞ。

でも、この日は階段を昇っていく泉見アルフに市村教授から”汗ばっかりかきやがって”と洋平君ならではのネタでいじめられてた(笑)。泣きそうな声で”ごめんなしゃぁい”と言ってた洋平くんはちょっと可愛そうだったかも。このあとのシャガールとマグダのダンスシーン、最初の頃はここだけがちょっと退屈ゾーンだったわけですがw、今回はなかなか楽しく観る事が出来ました。やはり6回も見ていると愛着がわくもんですなぁ。

最後に棺を投げる駒田クコ、投げる間際まで裏のカラクリ窓を見せてなかった(笑)。最後のガッツポーズは何度観てもかわいいです。

●本だ!

初めてこのシーンを見たとき、どこかで見たことのあるようなセットが多いなぁと思っていたのですが・・・やはり使いまわしのものが多いようです。だって、舞台上手に置かれている地球儀や大きな本はどう見ても「エリザベート」でチビルドが乗ってたものですもん(笑)。そのほかにもどこかで見たような「本」がワラワラ置いてあるので、いつもそちらばかり気になって見てしまいます。

でも、今回はこのシーンでもうひとつ小ネタが!市村教授が「♪ジュリアス・シーザー・・・♪」と人の名前を言いまくって本棚の奥に引っ込むシーン、何と今回思いっきり本棚に頭を強打してました。すごい音がしたし教授本人も「いで!!」と悲鳴をあげていたのでこの時本気で心配しちゃいましたよ~。

で、ハプニングかと思いきや・・・そのあとのシーンで大きな白いバッテンの絆創膏を額に貼って再登場(笑)。あ~、これって市村さんのネタだったのねと納得した私なのでした。

●恋をしているのなら

ようやく見つけたサラに邪険にされるアルフはいつ見てもちょっとかわいそうなんだよなぁ。特に「あら、アンタ」と言われるシーンはかなりキツイ(普通はキャーッていう悲鳴なんじゃ・・・ 笑)。でもねぇ、いきなり女性のお風呂を覗くアルフもけっこうビックリではあるんですけどね(苦笑)。

で、そのあとの泉見アルフの「♪サラへ」はめちゃくちゃ感動的だった!この日の泉見アルフはけっこう熱血漢でテンションも高かったのでその勢いでガーッと歌いきっていたので、サラへの熱い熱い恋心が痛いほど伝わってきました。洋平くんのここのソロ、大好きだったなぁ。CDには絶対入れてほしい!
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●ワルツ

この舞台の目玉の一つ、「あの方」・・・吉野ヘルベルトの登場~(笑)。なんかもう”♪あ~あ~あ~♪”って歌声が聞こえてくる前から客席はお笑いモードに入ってました。

で、お風呂から登場した吉野ヘルは今回バスタブの上に座ってきれいな髪の毛を上げてうなじを見せておりました(笑)。胸や手の黒塗りもいつもに増して濃かったような・・・。で、泉見アルフは怖がっているんだけれども・・・以前よりも吉野ヘルを受け入れているような雰囲気がありました。だって、本を見せてるときなんかけっこう二人の雰囲気が仲良さそうで温かなオーラが出てましたよw。一緒にダンスしているときも今まで見た中で一番楽しそうだったような・・・!?泉見アルフ、ついに違う方向に目覚めたかと思ってしまったw。

でも、襲われそうになって客席に逃げてくるシーン、すぐ近くを洋平君が通って行ったのですが・・・それがもう泣きそうな表情で・・・カワイイ!!!正直、萌え~~となりました(笑)。

その間吉野ヘルは舞台上で恋愛入門の本を読んでるんですよ~。どうしたらアルフに気に入られるかっていう研究してたようで(笑)舞台に戻ってきたアルフに優しく可愛く「おかえり、アルちゃん」てな感じで本渡してました~。吉野ヘルも可愛いぞ~~!!

でもそのあとの豹変振りがけっこう怖いんですけどね(苦笑)。泉見アルフが襲われていると市村教授が助けにやってくるのですが、その驚いた時の足の上がり具合がすごい!!後半に行くに従って足がどんどん上がっていった(扮装写真で出てきたあんな感じ)のですが、あれは市村さん以外には出来ないですよね、きっと。

で、教授が指十字架を作ってヘルを追い出すんですが・・・今回の吉野ヘル、ぐお~っと苦しみぬいた末に「父上ぇぇぇ~~~」と助けを求めながら退場していきました(笑)。もうこのあたり、リピーター大喜びですよ!楽しかったなぁ~ほんと。

助けられた泉見アルフが市村教授にアリボリの理論のことを話そうとするシーン、泉見くん、興奮冷めやらなかったのか『教授の言ってた』って最初に言えないで『ヴァンパイア』って言いかけてました(笑)。すぐに言い直してましたけど、最初に「ヴァン」って言っちゃったのを多くの人は気づいてしまってるんだよ~(笑)。でも可愛かったから許せちゃいますけどね

そのあとの教授と伯爵の対決シーンの音楽もめちゃくちゃ好きでした!それに祐一郎さんも市村さんも二人の掛け合いで歌うのがとても楽しいのかイキイキしております。

そんななか、伯爵に『アルフレート』と言われた泉見アルフが何かにとりつかれたように自分を見失った演技をしているのがとても印象的でした。ヴァンパイアの引力に惹かれているって感じだったかな。後半への布石になっているような気がします。

●永遠

このシーンでずっと思っていたのは・・・音楽のリズムが『水戸黄門』だっていうことです。”ダッダダダダッダダダ”っていうあの前奏聴いているとあの棺の中から黄門様ご一行が出てきそうな気が毎回しちゃうんですよね(爆)。

あそこで前奏のあとに”♪じーんせい、楽ありゃ、くーもあるさぁ~♪”と歌いたくなっているのは私だけじゃないはず(笑)。現に、うちのダンナにCDを聞かせたところ「これって水戸黄門の音楽?」って真っ先に言ってきましたからw。それにしても、ヴァンパイアさんの数って本当に多いですよね~。舞台いっぱいにコワメイクした人たちが溢れてて、舞台全体がとても狭く見えました。

歌い終わったあとにヴァンパイアさんたちが客席に降りてきて脅しまくってるんですけど、今回私たちは脅されそうで脅されない微妙な座席位置だったのでちょっともどかしかった。やっぱりイジッテもらいたい気持ちはありました。過去2回襲ってもらった私としては最後も・・・なんて思ってしまうんですよね。で、うちの母はこういうのは苦手かと思いきや、観劇後に「私もガーッてやってもらいたかったわ」と意外な一言を(笑)。なにげに似たもの親子な私たち!?

●抑えがたい欲望

祐一郎伯爵のジーンとくるソロナンバーですが、今回は特に感情が込められていて伯爵の寂しさみたいなものが伝わって良かったと思います。やっぱり墓場のふちに座って歌っている姿が一番いいよなぁ。立ってるとどうしてもあの『手』が気になっちゃいますし(苦笑)。

 でも残念だったのはクライマックスで伸ばすところ。あそこはライティングも一層明るくなる一番の見せ場でもあるのですが、祐一郎さん、ガーッと伸ばしに掛かる前の音の切り替えのタイミングを誤ったのか、一番いい所で声が揺れまくってしまいました。そのあと何とか持ち直してガーーッといけたのですが、あそこは流れるように伸ばさないといけないと思うのでけっこう違和感ありましたねぇ。残念!

ちなみにうちの母は、祐一郎さんの歌声よりも新上さんのダンスにみとれていたとか。たしかに、あのゾンビのような踊りは何度見ても本当にすごいと思います。

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●舞踏の間

ここも大好きなシーンのひとつでした!祐一郎伯爵の”舞踏会だぁ~”っていうヴァンパイアっぽい歌い方も好きだったし、他のヴァンパイアたちに”満足か?”と問いかけてそれに対して”満足なはずはない”と返ってくるあの旋律もゾクゾクして大好き!

剱持サラのドレス姿は毎回本当に見とれてしまいますねぇ。細いし美しいし、本当にヴァンパイア界のって感じ。その剱持サラにヴァンパイア牙を装着して(笑)噛み付く祐一郎伯爵もすごくセクシーです!でも祐一郎伯爵、噛み付くというよりも「パクつく」って感じに見えちゃいました(笑)。このあたり、お人柄が出たのかも?

●メヌエット

ここで注目すべきは泉見アルフと吉野ヘルのご対面シーンでしょう(笑)。変装してもぐりこんできたアルフですが、ヘルはもうアルフだって分かっててものすごいセクシーな目つきで迫ってきてます(笑)。このときの吉野ヘルがなんだかとっても乙女チックでかわいいのです!それなのにワーワー言いながら逃げてる泉見アルフもまた可愛かったりするし。

●荒野2

ヴァンパイアたちに正体がばれて逃げていく教授たち、それを追いかける駒田クコール・・・このあとの顛末がとても悲しいんですよね。
駒田クコは追いかけている間に狼たちに襲われてしまう・・・。
今回舞台で狼に囲まれた駒田クコにけっこう明るいスポットが当ってていつもよりも分かりやすかったような気がします。だからなおさら、襲われてしまうシーンはとても悲しい。この6回の観劇ですっかり駒田クコに感情移入してしまった私はここで号泣状態に。好きだったよ~駒田クコール~~~!

●外は自由

せっかくお城から逃げてきたのに、結局アルフレートは吸血鬼になってしまったサラに噛まれてヴァンパイアになってしまうラスト。この作品で理解されない部分のひとつだと思います。ミイラ取りがミイラになって結末がありませんから、なんかスッキリしない部分もあるというのも分かります。

でも、私はそれはそれでひとつの物語の形かなって感じで納得してしまったんですよね。ここで割り切るか割り切らないかでこの作品を楽しめるかどうか分かれてくるのではないでしょうか。
私はこのラストの、泉見アルフが噛まれて血を舐めたあとに”悪くないねぇ”と今までのアルフレートの性格では考えられないような台詞を突然言い出すシーンがとても好きでした。アルフがどうなってしまったのか分かりやすいし。突然ロックっぽい洋平君になるのがとにかくカッコよくて好きだったな。

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●フィナーレ

もう、ここは何もいうことはございません!!無条件で大大大好きなラストでございます!!今回は私、またしてもここでゴウゴウ涙流しながら手拍子打ってましたから(笑)。特にクライマックスでヴァンパイア化したアルフ、サラ、シャガール、レベッカが出てきて前面に来るところは個人的にも最高潮状態になります。血脇肉踊るっていうのはまさにこのことを言うんだなと、改めて思いますね(笑)。

最後に伯爵の”あかんべー”が降りてきてフィナーレになるシーンも本当に最高!!!
あの音楽をとにかく生で、劇場で、大音量で浴びられたことが何よりも幸せでございました。あ~もっと浴びたい~~~!

●アンコール

これこそ、まさに何も言うことはないです!!!最後の花火を存分に楽しんでまいりました!!ヴァンパイア最高です!!!!
ちなみに、すぐちかくに佐藤シャガールが来てくれました♪ハイタッチしたかった~
★カーテンコール
みなさんのテンションもかなり上がっているんだなということを肌で感じました。とにかくとても楽しそうで、メインキャストはみんなターンして挨拶してましたよ~。祐一郎さんだけは体でターンしないで指でターンしてて笑いを誘ってましたけど(笑)。
ラストは市村さんの掲げた十字架にさらされた祐一郎さんが高速で頭をガクガクさせて狂い死んでおりました(笑)。

あ~~~本当に楽しいミュージカルだった!やはりロック音楽のミュージカルは最高ですね。 素敵な夏をありがとう、「ダンス・オブ・ヴァンパイア」!

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