2018年7月13日、劇団四季の創設メンバーであり2014年まで代表を務めていた浅利慶太さんがお亡くなりになりました。奇しくも劇団創立65周年の前日のことでした。
このニュースが駆け巡ったのが7月18日の夜のこと。その2日後に四季の舞台を観に行ったら、祭壇が設けられていて多くのファンがその周りを囲んでいました。
浅利慶太さんに関しては亡くなられた後に報道で美談が色々と語られていましたが、それとは全く逆の話も私はこれまで数多く耳にしていて…納得できかねないことや憤りを感じるような出来事も多々ありました。
なので、聖人君主のような立派な人とは今でも思えません、正直。
それでも、今現在、日本の演劇界…特にミュージカル界がここまで大きく育ったのは、浅利慶太さんという存在がなかったらあり得なかったことだろうと強く思っています。日本の演劇界にしっかりした土台を築いてくれた功績は果てしなく大きい。
訃報のニュースが飛び込んできた後、SNS上には四季出身の役者さんたちによる悲しみの声が寄せられていましたが、その人数の多さに改めて驚きました。浅利さんが鍛え育てた四季出身の役者さんのなんと多いことか!!
今や演劇界には欠かせないと言われるような役者さんばかりです…。在団している役者さんはSNSを公開していない人が多いですが、想いは同じだと思います。
皆さんおそらく、四季にいる間に良い事ばかりではなく限界を感じるような出来事も多々あったと思います。でも、出てくる言葉はただただ「感謝」そして大きな「喪失感」。浅利さんがいたからこそ今の自分たちが存在できていると…。
そのような言葉をたくさん目にして、改めて、浅利慶太さんという人物がいかに大きな存在だったかというのを思い知らされたような気がしました。
私も四季ファンの一人として色々な想いもありましたが、今はやはり感謝の気持ちが本当に大きいです。
日本に素晴らしい演劇の世界を確立させてくださった功績に心から感謝を伝えたいです。あなたがいたから、私は素晴らしい舞台の世界を知ることができた。
浅利慶太さん、本当にありがとうございました。そして、お疲れ様でした。
四季の初期メンバーの皆さんと、向こうの世界で新しい演劇をまたたくさん創ってください。心からご冥福をお祈り申し上げます。
劇団四季には、これからも多くの素晴らしい作品を世に送り出すべく頑張ってほしいと思います。