ミュージカル『エリザベート -ウィーンコンサートver-』 2007.05.16マチネ

自分の誕生日だった16日、自己祝いもかねて(笑)『エリザベート ウィーンコンサートver』を観に行ってきました。最初は”コンサート”っていうのが引っかかって行く予定に入れてなかったのですが、色々感想を見るところすこぶる良くて…ギリギリ1週間前にチケット購入に踏み切ってしまいました。

場所は新宿コマ劇場…。この劇場入るのって高橋由美子ちゃんがミュージカル初主演した『アニーよ銃を取れ』千秋楽以来!石川禅さんのフランクがものすごくカッコよくて、そのあと禅マリウスのチケット買い捲った過去が…(笑)。だからもう10年くらいこの劇場に来てない事になるんだよなぁ

でも、やっぱり正直好きになれません、新宿歌舞伎町。ずいぶん改善されてきたとは思うけど、柄の悪そうなお兄ちゃんはフラフラしてるし悪臭もあるし…夜は歩きたくない街です。それもあってマチネチケット取ったんですけどね。ウィーンの皆さんにはあまり来てほしくない環境の街だったかなと(苦笑)。日比谷の劇場が空いてればなぁ~と思ってしまうのでした。

さて、今回はなんと私の海外ミュージカルデビューでございました。もう10年以上も舞台観劇趣味にしていながら海外モノだけはなぜか避けてた部分があって…。でも、『エリザベート』は作品・音楽ともに大好きだったので今回思いきって購入しました。そんなわけで海外の役者さん情報にはトント乏しく表にあったキャスト表を見ても「?」状態(爆)。

そのときのキャスト紹介表です。

今となっては貴重なキャスト表ということになってしまいました…。

劇場入りしてパンフとエリザ海外DVDをゲットしました!特に海外エリザはずーっと欲しくて…それでも直輸入ものは値段が高くて諦めていたんです。それが、今回ついに少しお安く購入できて本当に嬉しかった。今まで涙を呑んで我慢してきた甲斐がありました(笑)。

以下、ネタバレを含む公演感想です。この日は突然のアクシデントもあったし色々ビックリすることが多かった。

主なキャスト
マヤ・ハクフォート(エリザベート)、マテ・カマラス/マルティン・パッシンク(トート)、マルクス・ポール(フランツ)、ルカス・ペルマン(ルドルフ)、ブルーノ・グラッシーニ(ルキーニ) ほか

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まず座席についてびっくりしたのが空席の多さです。

大阪ではとても評判が良かったので、東京もある程度埋まっているものだとばかり思っていたのですが・・・前方部分はほぼ埋まっているものの中央部分は嘘みたいにガラ空き(爆)。それにまずショックを受けてしまった…。値段が1万3000円と高めというのに加えてやはり“コンサート”と銘打ってしまったのも原因のひとつなのかも。私も始め「コンサートっていったらマイクスタンドの前で役者が歌うだけなのかな」とガラコンサートを思い浮かべてしまったんですが、実際に観た舞台はコンサートよりもアクティブでとても見応えがあったんです。

中央部分に70人編成の大オーケストラがいて、その周囲に動ける舞台スペースを設け、そこで衣装を着た役者が極力本場に近い動きで再現してくれるというものでした。劇場の関係からセットを置くことができなかったのかもしれませんが、ストーリーとしても十分楽しめる内容だったので”コンサート”とは違うんじゃないかなという印象を受けました。うーーーん、本当に勿体ない!!

まずはオープニング!東宝verでも特に大好きな場面なのですが、ウィーンverもすごい迫力で圧倒されまくり!!東宝で観たものと歌の構成が違うのですが、やっぱり本場ものはイイ!特に何が印象的かって・・・あの動きですよっっ!ひとつひとつの動きにものすごいキレがあって、どちらかというと振付的にはウィーンのほうがかなり好みでした。海外の素敵なキャストの皆さんがキレッキレに歌い踊る姿はもう『感動』の一言でございました。(ちなみに結婚式シーンのキレッキレの動きも好きでした!)
あとトートダンサーの羽の使い方が実に美しい!これもウィーンのほうが好みだったかなぁ。バサーッと手を振り上げた時のカッコよさといったらなかったですよ(笑)。

そのあとも舞台は順調に進み、フランツがシシィにプロポーズをするシーンにウットリ聴き入っていたところ…次にすぐ来るはずの結婚式シーンがなかなか始まらなくて妙な「間」が会場に漂いました。なんとなく嫌な予感が走ったんですが…すると舞台袖から明らかにキャストとは違う雰囲気の人(後から知ったんですが演出担当の方とその通訳の方だったとか)が出てきました。そこからは衝撃的な言葉が!!

「トート役を務めていたマテさんが先ほどのシーンで怪我をしてしまったのでこの先続行できなくなりました」

え~!?まだ2シーンしか登場していないのにいったいどこで傷めてしまったのか!?全く傍からは気づきませんでした。後で聞いたところどうやらシシィを抱きかかえて登場する時に足を捻ってしまわれたのだとか…。役者の動ける舞台スペースがけっこう狭かったので動くほうも大変だったのではないでしょうか。続行できなくなるほどの怪我とは心配…。
しかし、これで打ち切りとか言われるんじゃないかと内心ものすごくハラハラしました。でも、

「この後はセカンドキャストのマルティンがトート役を務めさせてもらいますので何卒ご理解ください」

というコメントが。その言葉にほっとひと安心…。でもマテさんは日本でも大変人気の高い役者さんだそうですし、それだけに怪我の具合のほうが気になります。大事に至っていないといいのですが。早く回復しますように…。ちなみに、マテさんのトート少ししか観れませんでしたが、かなーりロック系のトートだったのが印象的でした。なので「最後のダンス」がどうなるのかちょっと気になったんですが…それは今回購入したDVDで堪能したいと思います。
そんな大アクシデントがあった関係で、キャスト表が変更されていました。

この予想外のアクシデントで急遽トート役を演じたのがマルティンさんという方!彼はそれまでアンサンブルとしてこの舞台に参加していた役者さんのようですが・・・代役とは思えないほど素晴らしかった!!なんとも美しい歌声、しかも激しい感情もとてもセクシーに演じていたし・・・予期せず登場したのにあの堂々とした姿はもう、感動に次ぐ感動でした!!いや~、プロって本当にすごいですね。ちょっと段取りに手間取るような場面もありましたが、全然気になりませんでしたよ。ビッックリです!

カーテンコールではひと際大きな拍手が贈られました。モチロン私も大拍手しましたよ!キャストの皆さんもマルティンさんを支えていたっていうのがすごく伝わってきたし…とても感動的なラストでした。

あとでパンフで調べてみたところ、その経歴たるやすごいもので…有名ミュージカルの主演級の役どころをいくつも演じられているんですよね。そんな方がアンサンブル!?あまりにも勿体ない!と思ってしまう私なのでした(笑)。

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エリザベート役はマヤさんという、日本でも人気の実力派の女優さんが演じていたのですが・・・これまた素晴らしかった!!演技の強弱がすごく分かりやすかったし、繊細でいてそれなのに激しくて…もうそこにシシィがいるって感じでした。特に1幕クライマックスでの額縁の絵と同じポーズで登場した時、あれ、鳥肌きました!!なんとも気高く美しいマヤさんのシシィ!やっぱり本場はオーラが違いますねぇ。

東宝の一路さんも素晴らしかったんだけど、個人的にはマヤさんのほうが好きかなぁ。オーラもあるし、なんと言っても歌の安定感が抜群だった!「私だけに」のナンバーは神々しくさえあったし…。日本でこんなレベルの高いシシィを見れてとても幸せでした。

フランツ役はマルクスさん。優しくてちょっと気の弱い可愛いフランツでした(笑)。日本の綜馬さんや禅さんのフランツも大好きなのですが、ウィーン版のフランツはとてもリアリティがあるように見えました。やはり本場の人間が演じるとそこに「本物」感があるんですよね。シシィを説得するシーンとか特にリアリティがあって、なんというか当時の出来事がそのままスクリーンに甦っているような感覚すらありました。晩年のお髭姿が特に印象的だったなぁ~。やっぱりマルクスさんのほうが似合う(笑)。
舞台上ではとても老けた感じがあるのに、パンフで見るマルクスさんはとーーっても男前!!素敵な方でございました~。

青年ルドルフ役はルカスさん。この方も日本では大変人気のある役者さんのようで、来月には中川アッキーと共演したり来年にはファントムで大沢たかおさんと共演するんだとか!うーん、国際的になったなぁ日本も(笑)。
なるほどルカスさんは本当に素晴らしいカッコよさ!透明感のあるルドルフでした~。しかも歌声もこれまた美しくてしっかりしているのでトートとのデュエット「闇が広がる」の迫力ったらなかったですよっっ!!もう鳥肌立ちまくりました!あと、マイヤーリンクの場面もとても印象的だったな。日本と違ってトートダンサーズが銃を持ちまわしてルドルフを翻弄するんですね。それを最後にトートが奪ってルドルフにキスをする…これがまた大変美しいシーンでして…哀しい場面なのにウットリとしてしまいました(爆)。

今回主要キャストの中で一番の大ヒットだったのがルキーニ役のブルーノさん!もう、文句なしにカッコイイし素敵でございました!!完全に私の好みの役者さんですわ(笑)。今までルキーニは高嶋さんのクドいパターンしか見たことなかったので(苦笑)そのカルチャーショックったらなかったですよ。なんて言うんだろう…皮肉たっぷり言いまくりのキャラであることは同じなんですが、やる事なす事全てがイヤらしくないんですよね。“魅せる”って感じ。それにすごくオチャメで時々可愛く見えたりするのもポイント高し!

一番印象的だったのがマダム・ヴォルフのシーン。娼婦館について説明のフレーズを歌う場面があるのですが、一度ドイツ語で歌った後になんと日本語で歌ってくれるんですよ~!しかも茶目っ気たっぷりに。それだけでモロ感情移入しまくり(笑)。
あと日本版ではクドくてあまり好きではなかった「キッチュ」もブルーノさんの歌だったら何度も聞きたいわ~なんて思っちゃったし(爆)。客席から登場して、日本とは違って何か客席に撒いてましたね。あれなんだったのかな?私は遠めの席だったので残念ながら近くで見れなかったので気になります。
パンフで経歴を見てみますと…どうやらイタリアの方のようで!あの陽気さはそこからきていたのね~。とにかく本当に素敵なルキーニでした。また来日して欲しいな。

と、アクシデントがあったにもかかわらずレベルの高い素晴らしい舞台でした。日本の東宝バージョンと比べながら見れたのも大きな収穫です。もう日本では何回かリピートしているのですが、どうしても脇の字幕見ちゃう(笑)。そうすると、微妙に日本とニュアンスの違う言葉とか出てきてとても面白かったですよ。
あと思ったのが、内野トートはウイーン版をよく研究していたんだなということ。ウィーン版トートに一番近いのは内野さんだったんじゃないかな。内野さんに抜群の歌唱力があれば(笑)…なんて感じてしまいました。

今回は脇に流れる日本語歌詞を観ながらの観劇でしたが、いつかドイツ語のニュアンスが分かった上で本場舞台を観てみたいなと思います。もう一度本気でドイツ語勉強してみようかな…。