劇団四季ミュージカル『ジーザス・クライスト=スーパースター』ジャポネスクver 2007.06.13マチネ

待ちに待った「JCSジャポネスク」観て参りました!!

前回公演からもう3年も経ってたんですねぇ。なんかもっと最近観たような気がしていたんですが、自分のHP観劇記録見てちょっと意外に感じてしまいました(笑)。

もう大好きです、この作品!

ジャポネスク演出は全体的に日本風アレンジがされていて、大八車を黒子ならぬ白子さんたちが自在に動かして様々な場面を作り出しています。一見無機的なんですけど、逆に日本特有の空気を醸し出していてなんだか美しくさえ思えるんですよね。
今回で通算3回目のジャポネスクだったんですが、何度見てもあの大八車の斜度はすごい!俳優さんたちの足の裏どうなってるんだろうとか思っちゃいます(笑)。しかも、その斜度から一気に駆け抜けてくるわけですからそんじょそこらの迫力じゃないですよ、ホント!メイクも徹底的に歌舞伎塗り。写真で見ると不気味って思う人もいるかもしれませんが、これが実際に見ると舞台上ではものすごくシックリきてるんですよ。面白メイクもあるし(笑)百聞は一見にしかず!是非多くの人に見てほしいと思います。

音楽にも尺八や鐘の音、鈴の音など随所に散りばめられていて非常に日本チック。初めて観た時からものすごくストレートに私の胸に響いてきたんですが・・・何度見ても大好きですね、ジャポネスクアレンジ。心地が良いんですよ。そう感じてしまう自分はつくづく日本人なのかなぁと思ってしまう(笑)。そういえば今回、若干アレンジ変わりました?なんかそんな気がしたんですが気のせいかな?なにせCD出てないもので記憶が…(涙)。出してほしいなぁ~近年のJCSのCD!特にジャポネスクは絶対に欲しい!!

主要キャスト

ジーザス・クライスト:柳瀬大輔、イスカリオテのユダ:芝清道、マグダラのマリア:高木美果、カヤパ:青木朗、アンナス:明戸信吾、司祭:阿川建一郎・田辺容・川原信弘、シモン:神崎翔馬、ペテロ:飯田洋輔、ピラト:村俊英、ヘロデ王:下村尊則

以下、ネタバレな感想をちょこちょこ…。

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序曲シーンはもう何度観てもゾクゾクしますね!ユダの慟哭から始まってジーザスが人々を癒していくまで、もう息をつかせぬ迫力の音楽!!ここで流れるジャポネスク風の音楽が本当に素晴らしいんですよ。久々に聞いて思わず涙が出てしまいました。なんというか、心の内側から沸きあがるものを感じるんですよね。自然に身体が動きそうになるのを押さえるのに必死でした(笑)。

ホサナも大好きなナンバーですね~。民衆のパワーが本当にすごい!一度聞いたら忘れられない音楽♪ホサナ、ヘイサナ、サナサナホサンナ♪は一緒に歌いたくなります(笑)。そしてそれを見つめている柳瀬ジーザスがまたイイ!静と動のバランスが非常にいい!
そのテンションを保ったままの狂信者シモンが来るものだから、テンション上げ上げ(笑)。ただシモンは新キャストの神崎翔馬さんだったのですが♪常しえの栄光と力を得たのです♪のところで声が裏が裏返ってしまって残念でした。なんか変な意味でドキドキしちゃったといいますか(汗)。まぁまだ初日あけて間もないですから修正して欲しいところですね。ちなみに今までのベストシモンは喜納兼徳さんです。あの迫力は完璧でした。

ジーザスの神殿シーンも大好きですねぇ。ジーザスの祈りの場所で民衆達が市場を開いてバカ騒ぎしている。ここの売り物とかがまたジャポネスクチックで観ていてとても楽しめます。番傘さしてたりホッカムリしてたり(笑)商品も帯とか手毬とかでなんだか日本的なんです。
ここにジーザスが怒りの突撃!『♪ここは私の祈りの場だ!』の叫びが非常に人間らしくて好きです。
私はキリスト教系の学校にずっと通っててそこで完璧なジーザスの姿ばかり教え込まれてばかりいたので、なおさらこのミュージカルに出てくる人間ジーザスに惹かれるものがあります。『♪診て下さい』とジーザスの魔力にすがる人々に『自分で治せ!!』と拒絶してしまい絶望してしまうシーンが特に印象的です。柳瀬さんの切ない表情が胸打つんですよ…。

『私はイエスが分からない』は有名な名曲ですが、高木さんはまだちょっと癒すまでのオーラは無かったかなぁ。残念。ちなみに今までのベストは鈴木京子さんと保坂知寿さんのマリアかなぁ。包み込むようなオーラが非常に良かったんですよね。高木さんも頑張って欲しいです(そういえば彼女、クリスティーヌ以来だったなぁ)。

そしてユダの裏切り。ここは何度観ても泣けます!!もう痛々しくてたまらないですよ、ジーザスとユダの関係。ユダはジーザスを裏切るけどそれは愛あってこその行動。その姿を胸が張り裂けそうな想いで見つめるジーザスですが、その感情を押さえ込まずにユダに向って爆発させるんです。ここが本当に切なくてねぇ…。二人の激しい言い合いがとにかく痛々しい(涙)。こういった人間の本性のぶつかり合いみたいな場面がこの作品の大きな魅力でもあります。素晴らしかった!!!
ユダはこの裏切り行為に耐え切れずに自殺。この自殺シーンもジャポネスクならではの演出で見応えがあります。エルサレムでは舞台中央に沈んでいくのですが、ジャポネスクではものすごい高さの大八車を後ろに滑り落ちていくんですよ!いや~、コワイ!芝さん、毎回毎回お疲れ様です(汗)。
ピラトの鞭打ちシーンは痛みをこれでもかと表現しています。特にジーザスの背中の傷が見える演出は何度見ても自分も痛くなります。でも今回、なんとなく柳瀬ジーザスの傷がポロッと取れそうになってるような気がしてそこでドキドキしてしまいました(笑)。なんとなくはがれそうになってる傷があったような…?気のせいかな。

『スーパースター』はジャポネスクでは上から尼さんみたいなソウルガールとともに芝ユダがゴンドラで下りてくる感じになってます。これが非常に面白い。でも、見切れ席では芝さんたちの足しか見えないんだとか(爆)。
ラストは十字架磔なんですけど、最期を迎えた後にマリアとかペテロとかが寄ってこなかったなぁ。あれ?ジャポネスクって最後まで誰も来なかったっけ??彼らが来るのはエルサレムだけかな?あと、釘で打たれた手足から血も出てなかったような?なんだかちょっと最後だけクエスチョンマークがついてしまった(汗)。

柳瀬ジーザス芝ユダも最初にキャスティングされた時から観ていますが、ますます深みを増していて素晴らしかったです。役が身体にしみこんだ感じがしますね。それからピラトの村さんも素晴らしかったです!『お前が望むのなら、死ね!!』と叫ぶシーンが特に印象に残ってます。あれは本当に迫力で聞いていてゾクゾクっとしました。
ヘロデの下村さんは相変わらずの独特さで楽しませてくれます(笑)。あの動きと雰囲気はやっぱりシモさんしか出せないだろうなぁ。カヤパは衣装がちょっと前回よりもスッキリした感じ。青木さんのメイクがなんだか覆面レスラーみたいで笑えました(笑)。

ちなみにアンサンブルでやたら目立ってたのが西村麗子さん。普段あまりアンサンブルに目が行かないんですが、今回は何度も目で追ってしまいました(笑)。なにげに西村さん、私の中学高校の1つ上の先輩なんですよね。いつかマリアに抜擢されたりするのかな。頑張って欲しいです。

ジャポネスクは来月楽近くにもう一度観に行くことにしました!さらに進化した舞台になっていそうでとても楽しみです♪

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