ミュージカル『MA ~マリー・アントワネット~』2006.11.30マチネ

前回観たとき、個人的にはかなり“微妙”な感想だった『MA』でしたが(苦笑)今回はあらすじも分かっていたこともありちょっと良好な印象をもてたような気がします。

ということは、この演目は1度ではなく2度以上見ないと良さが伝わってこないということなのか(爆)!?そういうことだと、興行的にはあまり良くない気がするんですが…。これからご覧になる方は、ある程度概要を知った上で観たほうがいいかもしれません。

で、感想の前に…またまた愚痴を(爆)。

この前の歌舞伎観劇の時も客席運が悪かったわけですが…今回もかなりヤバかったです

私の隣に座った4人グループのオバチャンたち、ふと見ると膝の上にみんなコンビニ袋が乗っているではないですかっ!!イヤ~な予感がしつつ1幕が始まってみると、「ガサガサ」音が案の定始まった(爆)。しかも、4人のうち3人は特にそれが激しくて気が散って仕方がない(涙)。何度かため息ついたりガン飛ばしたりしたんですが暗かったし上演中なので効果なし(苦笑)。しかも上演中継続的にずーっとでした。ホンッとにイライラしました

で、2幕になってもそうなったら大変だと思ったので休憩時間に帝劇の蛍嬢に訴えて私が席を外した隙に注意してもらい改善しました。できれば1幕前の見回りのときに注意してほしかったんですが・・・。

上演中のコンビニ袋の音って本当にもんのすごくイライラします!私はいつも椅子の下に置いたりして周りに気を遣ってます。こういう暗黙のマナー、守ってほしいですね。

と、愚痴の怒りを書いたところで(爆)ネタバレ感想に続きます。

 

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主なキャスト
マリー・アントワネット:涼風真世、マルグリット・アルノー:笹本玲奈、アニエス・デュシャン:土居裕子、アクセル・フェルセン: 井上芳雄 、ルイ16世:石川禅、ボーマルシェ:山路和弘、オルレアン公:嶋政宏、カリオストロ:山口祐一郎  ほか

 

最初にも書いたとおり、前に1度見てあらすじが頭に入っていたので以前ほどストーリーに違和感を抱きませんでした。前回見たときは『マリーアントワネット』という主題に捉われて頭の中が「?」だらけだったのですが(苦笑)、『MA』なんだと思って改めて観てみるとそれほど強い違和感はなかったと思います。
そう考えると、やっぱりこの作品の主題は『マリー・アントワネット』じゃなくて『MA』であることのほうが相応しいような気がするんだよなぁ。

いいなぁと思えた点から言うと、まず音楽。前回はストーリー展開に頭がいっぱいで堪能する余裕がなかったんですけど(苦笑)、今回はけっこうじっくり音楽に耳を傾けることができて・・・「かっこいいなぁ」って素直に思えました。やはりリーヴァイさんの音楽は素敵です!
革命に入っていく下りのロック調な音楽や、牢の中でルイが”鍛冶屋になりたかった”としみじみ語る音楽など胸に響いてくるものがたくさんありました。これはCD化(決まったようですが)したら購入するかも(笑)。

それから舞台セット。地味なように見えてかなり斬新です!ギロチンをイメージした斜めの柱など、ストーリーの核となる部分が感じられるのもいいなぁと思いました。王宮のシーンではひたすら電球をつけまくって華やかさを演出してたり(笑)、カリオストロのシーンでは柱からバチッと火花が出てきたり(笑)、なかなか面白いですよ。
一番ゾクッとしたのは最後のマリーアントワネット処刑シーン。アントワネットの上から特大のギロチンの刃がジワジワと降りてくるんです~!あれはコワイ!!

納得できない点はストーリーの進行の仕方。1幕と2幕では別のストーリーのような感じになってしまっている作りも問題ありかなと。特に1幕は流れが悪いんですよ。ブチッブチッと間隔が切られてしまっているような感じ。これがすごい違和感。

その原因となっているのはやはりカリオストロの存在ではないかと思うんですよ。
いや、祐一郎さんが悪いというわけではなく・・・カリオストロが登場するとストーリーの流れがそこで止まってしまうんですね。やっぱりカリオストロは必要ないんじゃないかと思えて仕方がないんだよなぁ。アントワネットとマルグリットの運命を自在に操っているようには残念ながら全然見えない。演出の問題でしょうかね。

それからマリーアントワネットの描き方が希薄すぎる

濃くなってきたのは投獄されてからなのですが、それまでの人生があまりに軽く描かれている為にイマイチ感情移入できないんですよ。フェルゼンとの恋愛関係も最初のほうで説明しきれていない為になんだか釈然としない。フェルゼンがアントワネットに何故あそこまで惹かれているのかがどうしても理解できないんですよね。

夫であるルイはアントワネットのお飾り的存在としてしか描かれていないのもちょっと違和感。アントワネットとルイは結局最期まで運命を共にしたわけだからもう少し二人のドラマがあってもいいんじゃないかなと思いました。まぁ、これは私が禅さんのルイをけっこう好きだからというのもあるんですが(笑)。

 

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最後にキャストの感想を少し。

 

涼風真世さん
素晴らしかったです!特に2幕後半の演技は鬼気迫るものがあって胸にくるものがありました。気持ちがアントワネットに乗り移っているって感じだったかな。それに若くてきれいで可愛い~。井上くんと並んでも遜色ないとは素晴らしい(笑)。歌声もきれいでした。次回も期待です。

笹本玲奈ちゃん
想像していたよりも柔らかな感じが好印象でした。強気ななかにも弱さがあって可愛かったです。でも、パワーのあるナンバーになったときに歌声がちょっとキンキン声になってしまうのがちょっと頂けないかもなぁ。

井上芳雄くん
井上君はこういう貴族っぽい役柄が本当に似合いますねぇ。まさにハマリ役ではないでしょうか。歌声もしっかりしていたし、「モーツァルト」のナンバーよりもキーが合ってる感じ。ただ、演技的な部分で…アントワネットの手紙が陰謀の内容だったと知った時の嘆きがちょっと違和感あったかも。

石川禅さん
さすが演技派の禅さんです。登場してくるシーンの動きや台詞回しなど、お人好しのルイを濃密に表現していらっしゃって感動ものでした!牢獄で歌う「もしも鍛冶屋だったなら」は感情がこもっててすごく温かいナンバーに。出番をもっと増やしてほしいくらいです(笑)。

山路和弘さん
山路さんらしいキャラクターではないでしょうか。愛嬌もたっぷりだし物語の進行役も巧い!ロアン大司教を「老けたサンタクロース」と言ったり(前見たときは「まっかっかオジサン」だったのに 笑)、途中でマエストロの塩田さんとぼやきトークを展開したりと本当に楽しませていただきました。語り部は山路さんのボーマルシェだけで十分だと思うんだけどねぇ。

ほかにも、土居裕子さんは清楚で素敵ですし高嶋政宏さんはひたすら不気味なイメージでしたし、祐一郎さんの歌も絶好調でした。とにかく役者さんは皆さんそれぞれ大熱演で素晴らしかったです。

3回目はまたもう少し良好なイメージになるかな?