『THE MUSICAL BOX~Welcome to my home~』ストリーミング配信観劇 プログラムD 石川禅 2020.08.30

日生劇場で行われた『THE MUSICAL BOX~Welcome to my home~』プログラムD公演をストリーミング配信で観劇しました。

つい先日は東宝のミュージカルコンサート公演の配信を観劇しましたが(詳細レポはこちら) 、今回はホリプロ主催のミュージカルコンサートになります。第一報では配信予定が明記されていなかったので諦めモードだったのですが、ありがたいことに全公演の配信(2日間計6公演分)が後に決定されたことで見ることができました。
遠方組の私としては、まだ東京まで出ていくのは状況的にハードルが高い(汗)。なので、配信してくれることは気持ちの命綱になっているし本当にありがたいです。

コンサートが行われるのは2日間ですが、1日に3公演ずつ6公演を行うというちょっと珍しい形式での上演となりました。29日(土)は、田代万里生くん平方元基くん4人全員といったラインナップ、30日(日)は、石川禅さん柿澤勇人くん4人全員といったラインナップで各1時間
本当は、細かく区切らないで一気に公演してほしいと思ったのですがね(1公演ごとにお値段もするので全制覇はけっこうな出費だと思います 汗)。

ただ面白いなと思ったのは、ソロプログラム公演の時には別メンバーが「リモートナビゲーター」として声だけの出演をするというスタイル。配信の人には常に右下のワイプにその姿は映しだされていますが、現地観劇の皆さんには声のみしか聞こえていなかったようです(その代わり現地のみのカテコには登場していたらしい)。
万里生くんの時は禅さん、元基くんの時には万里生くん、禅さんの時はカッキー、カッキーの時は元基くんがそれぞれナビゲーターを務めることになっていました。司会者的立ち位置って感じかな。聞いたところによると前日はけっこうコント色が強くなってたらしいww。

本当は全公演の配信を観劇したいところでしたが、予算的に厳しかったのと前日に用事ができてしまったことから30日の2公演のみ購入。ソロは石川禅さん、そして千穐楽の4人コンサートです。禅さんのソロだけは何としても見たかったんですよね。今までのコンサートも行きたくても予定が合わなかったりで実現しなかったので、今回初めてその機会が巡ってきてとても嬉しかった。

まず今回は、Dプログラムの禅さんのソロについて感想を書いてみました。

以下、ネタバレを含んだ感想になります。セットリスト共に振り返っています。

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『THE MUSICAL BOX~Welcome to my home~』プログラムD ストリーミング配信

2020年08月30日(日) 12時30分~ 日生劇場より生配信 

演出:田尾下哲

出演:石川禅

リモートナビゲーター:柿澤勇人

1.マスカラ(『ラ・カージュ・オ・フォール』より)

禅さんが一番最初に選んだナンバーがまさか『ラカージュ~』になるとは思わなかったので、のっけからテンションが上がってしまいました!

この作品は主人公のザザ役をずっと市村正親さんが演じていて、市村さん自身がすごく大切にされてるんですよね。ミューコン形式のものに出演すると必ずと言っていいほど『ラカージュ~』ナンバー…特に♪私は私♪を歌われることが多いです。
なので、禅さんがこの作品からのナンバーを選曲してきたことに正直驚きもありました。しかも、♪私は~♪ではなくて、アルバンからザザへと変身していくときに歌われるナンバー♪マスカラ♪でくるとは!!

私には見えた…!禅さん演じるアルヴァンが徐々に「女性」へと変化しショーへ向かっていくテンションがぐんぐんと上がっていく姿が!!

非常にドラマチックな歌いっぷりで、猛烈に禅さん主演の『ラ・カージュ~』を観てみたくなりました。

トーク

歌い終わった後の禅さんはもう抜け殻のようになってましたね。それだけ全身全霊かけて歌ってたんだなというのが伝わってきてのっけから胸アツだったよ(涙)。

自己紹介をなんとかこなしたあと、タイトル説明に入った禅さん。サブタイトルが「Welcome to my home」ということで舞台のセットも大きなソファがあってくつろげる雰囲気になっていました。で、「マイホーム」という設定なら自分の私物を持って来ようと思いついた禅さんはファンの方からもらって飾ってあった某夢の国のキャラ”〇ッフィー”を連れてこようとしていたらしいw。ここ、ほんとに”〇ッフィー”って言い方してましたwww。

ところが、それを提案したところ…「権利の関係が…」と言われ断念したそうなwwww。あ、ぬいぐるみひとつとっても厳しいのね、あちらの世界は(汗)。
ということで、代わりにスタッフが用意した白いクマのぬいぐるみがソファの上に置かれていました。で、禅さん、このクマのぬいぐるみのモフモフ感が気に入っているのか抱きしめたり叩いたりだんだん扱いがハードになっていきましてwww。っていうか、ぬいぐるみのクマと戯れる禅さんがあんなに可愛いなんて新たな発見だったわ(笑)。

すると、「痛い…もっと丁寧に扱ってよ」という声がどこからともなく聞こえてきた。それが、今回リモートナビゲーターを担当するカッキーこと柿澤勇人くんの声でした。

くまのぬいぐるみの声担当っていう設定らしいのですがww、配信ではずっと右下のワイプにカッキーの姿が映っておりました。

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ひとしきりクマと戯れた後、曲についてのコメントがありました。

OPに『ラ・カージュ~』のマスカラをチョイスした理由はと聞かれた禅さんは、「お客さんに元気になってもらう歌は」と考えたら真っ先にこれが浮かんだと答えてました。コロナで影響を受けて苦しんでいる人たち(ラカージュの世界のようなショーパブも含め)を励ましたいという想いがあったと語っていたのがすごく禅さんらしいなと思ってグッとくるものがありました。

また、『ラ・カージュ~』でずっと主演を演じている市村正親さんとのエピソードも大変興味深いものがありました。

『ミス・サイゴン』初演で市村さんと共演していたある日(禅さんはアンサンブル出演していました)、突然、数日だけ『ラ・カージュ~』の稽古場代役をやってほしいと頼まれたことがあったそう。あまりにも突然の信じられない申し出だったので動揺しまくったらしいのですが、その時に市村さんから「お前しか考えてない」と言われたと!!
このエピソードは聞いててちょっと鳥肌きましたね。その頃から市村さんは禅さんのミュージカルの才能を見抜かれてたんだなぁと感動してしまった。

この時に稽古場で実際に市村さんのザザの芝居を見たときに♪マスカラ♪というナンバーにとても魅せられたのだそうです。こんな深い理由があったとは知らなかった。
そしてもうひとつ、市村さんとの深イイ話がありました。

『回転木馬』で主人公のビリー役が決まった時、市村さんはジガーというビリーの悪友の役を演じることになっていました(海外の演出家からぜひにと声がかかっていたらしい)。
ある日、本番中に市村さんから呼ばれたとき「さっきのお前の芝居の場面、俺だったらこうする。お前はどうする?今のは違うと思う」と指摘されたことがあったそう。”こうしたほうがいい”というアドバイスではなく”お前だったらどうする”という指摘をされたことがすごく印象深かったと。

この時に「自分にしかできない役をもっと追及する」ということを学んだそうです。市村さんから多くのことを学んで、今の禅さんに繋がるんだなぁと思うとすごく胸が震える想いがしました。
そんな禅さんをカッキーは「歌役者」って表現してたな。私も本当にそう思う。

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2.過去への旅(映画『アナスタシア』より)

禅さんが出演した最新作からということで、2020年3月~4月に上演予定で途中で公演中止が決まってしまった『アナスタシア』から1曲披露されました。もうこれ、ほんっとに観たかった作品だったんですよーーー!!東京公演も含めて4公演チケット確保してめっちゃ楽しみにしていたのに、全てアウトになってしまいました(涙)。
それだけに、この作品をチョイスしてくれたことが本当に嬉しくて思わず涙ぐんでしまいました。

観ていないのになぜこの曲を知っているかというと、ミュージカルの元となったアニメ映画が大好きで何度も見ているからです。映画では主人公のアーニャが孤児院から出て新たな希望を夢見ながら旅に出るときのナンバーでした。
禅さんはこの映画のなかでアーニャの相手役となるディミトリ役の声を充てていました。歌とセリフ両方担当されてたんですよね。これがもう、絶妙で!!禅さんのディミトリは本当にカッコいいので未見の人にはぜひチェックしてほしいと思っています。

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そんな大好きな作品を、禅さんの歌で聴けるなんてこの上ない喜び!!めちゃめちゃドラマチックに歌い上げてくれて、アナスタシアの世界が目の前にバーっと広がった感覚になりました。

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トーク

歌い終わった後に禅さんが明かしてくれたのですが、今回披露したバージョンは舞台の基盤になったアニメ版の歌詞を採用したそうです。あ~!どうりで歌詞がすんなり私の中には行ってきたはずだよ!禅さん、映画版を歌ってくれて本当に感謝感謝です(涙)。

禅さん曰く「こっちの歌詞のほうが好きっていう意味じゃなくてw、映画版(日本語吹き替え)のほうが前に向かって前進していくという希望を強く感じさせるものだったから」とのことでした。

ここでカッキーが『アナスタシア』日本公演中止に至るまでの経緯について触れてきました。それについて禅さんがどう思ったかと聞くと「前代未聞のことだらけで大変だった」と。

一番大変だったのは、コロナの問題が深刻化してきたときに海外から来ていたスタッフさんたちを帰国させざるを得なかったことだそうです。今回の舞台は海外スタッフさんが特に多くかかわっていたとのことなのですが、初日の直前に帰国させた後でのゲネプロは苦労も多かったし不安も大きかったようです。

その後、初日が延びたり中断したりを繰り返した時は「生きた心地がしなかった」そう。でも、そのあと軒並み予定されていた舞台作品が中止に追い込まれる現状を目の当たりにして「数回でもやることができてよかったと思うしかなかった」と語っていました。
この話を聞いたカッキー(くま)は思わず言葉を失って涙ぐんでしまってましたが、同じ役者としてその時の禅さんたちの心情が痛いほどわかったんだろうね。私もその時の皆さんの辛さを想うと本当に胸が痛くなります。

でも「僕は泣いてます」って言葉にしてカッキーくまが喋ると「言葉にすると嘘っぽい」って禅さんがツッコんでたのは面白かったww。

で、話はがらりと変わって「自粛期間中に再放送があったドラマあったじゃないですか」と振ってくるカッキーw。時間が迫るなか強引に次の曲へと繋げて「僕、その曲聴きたいなぁ」とw。え!?ってことは、次は、あれ歌うんですか、禅さん!!!

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3.馬と鹿(米津玄師 <ドラマ『ノーサイド・ゲーム』主題歌>)

なんとーーー!!!禅さんが、ドラマ『ノーサイド・ゲーム』の主題歌で米津玄師さんの『馬と鹿』を歌ってくれましたーーーーー!!!!これはビックリな選曲でめちゃめちゃテンション上がりました。

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禅さんは『ノーサイド~』で最終的には洋ちゃん演じる君島の敵役となる脇坂室長役で出演していたんですよね。最初のほうは味方のような顔して助け舟出しまくっていたのに、ふたを開けてみれば自分の権力の為だけに動いていた男、みたいな感じで闇落ちするキャラでしたw。
私、このドラマ大好きでブルーレイまで買って持ってますw。

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いやぁ・・・なんかもう、言葉にならない迫力がありました。米津さんの刹那的な歌い方とはまた違った角度から攻めてきていて・・・まるで、一つの舞台作品を見させてもらっているかのような臨場感がすごかった。『馬と鹿』の世界観にさらにもう一段階深みが加わったような感じ。最後の伸び方なんてめちゃめちゃ壮絶だった!!
終わった時には感動で心が震えて涙がこぼれましたよ…!これを聴けただけでも禅さんの配信選んでよかったって気持ちになりました。

トーク

聴き終わった後開口一番カッキーが「ミュージカルのワンシーンを見ているようだった」と感想を述べてましたが全く同じ気持ちでしたね。本当にすごい圧倒的な表現力だった。

ドラマの放送第1回目は「ぶるぶる震えながら見ていた」という禅さんww。出演が決まった時もめちゃめちゃ驚いたそう。で、エンディングで米津さんの『馬と鹿』を聴いた時に「なんてすごい歌なんだろう」と率直に感動したのだとか。

で、最初の内は歌詞の内容が分からなくてドラマのテーマになっていた「ラグビー」について調べたという禅さん。「花の名前」というのは「日本代表ジャージの桜」のことで、「かかとの傷」というのは「ラグビー選手の走り込みによって負った傷」のことだと理解したそうです。「かかとの傷」についてはその病気の名前のことまで調べててビックリしました。

色々と歌詞の内容を調べた結果、「俺もお前も結局はラグビーバカだよな」ということを歌っているのだと理解した禅さん。「これは芝居の歌だな」って思ったと。米津さんの歌のすごさを改めて思い知ったというようなことを語っていました。
そこまで深く理解しようとしていた禅さんもすごいと私は思うよ。探求心がすごい!!だからあんなドラマチックな歌が紡がれるんだろうなと感じ入りました。

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ここでカッキー(くまw)から「声優、俳優として演じ分けてることとかあるんですか?」との質問が。すると禅さん「君だって”がんばれーー!!”っていうのに出てるじゃない」と(笑)。最初何のことかと思っちゃったじゃないかwww。いや、これ、NHK連続テレビ小説の『エール』のことですよね(笑)。

で、ここからは真面目な芝居に関するお話。

禅さんたちの世代は「客席の一番後ろまで届くような声や仕草で」と指導されてきたそうですが、最近は映像と舞台の芝居がリンクしてきたと思うって語ってました。ここでクマさんをつかって芝居のワークショップ実技のようなことを実践。
時計台の時計を見るとき、一番後ろのお客さんまで「この人何か見てるな」と思わせるような体の動きはどうすればいいかと。カッキーに「実践してごらん」と無茶ぶりする禅さんww。それに対して「開脚?」って答えてぬいぐるみの足を広げさせ「やだーー!恥ずかしい」って・・・なんだこの、ワチャワチャした可愛いやり取りは(笑)。

と、それは置いといてw。答えは、横に歩いていてふと立ち止まったり、後ろを振り返ったりすること。表情は変えずに「何かを見ている」と伝えるためにはその技法が一番説得力があると。なるほどねぇ!勉強になるわ。
これが今は映像の世界で実践してもあまり違和感を抱かれないようになってきていると禅さん。最近の舞台演劇では映像で求められていることも取り入れることが多いと感じているとのことでした。

舞台ではマイクもつけていることもあり、ミュージカルは特に大劇場でも声を張る必要がなくなったと。それゆえ、最近の若い役者さんたちは禅さんたちのように「後ろまで届くような声で」ということを求められなくなってきているなと肌で感じているそうです。

と、ここで時間の関係でまたまたカッキーが突然「僕、あの曲聴きたいな~」と進路変更(笑)。「君は急に話を切るな」と禅さんもアセアセしてて面白かったwww。

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