『THE MUSICAL CONCERT at IMPERIAL THEATRE』ストリーミング配信 プログラムA 2020.08.14初日

帝国劇場で上演された『THE MUSICAL CONCERT at IMPERIAL THEATRE』(略して帝劇コン)公演をストリーミング配信で観劇しました。

ちょっと前まで『ジャージーボーイズinコンサート』の公演を行っていた帝劇が、あまり間を置かずに新しい公演を打ってきました。新型コロナ禍の影響影響で眠っていた劇場がいよいよ動き出したんだなと思うと嬉しいですね。まぁ…東京でしか公演されないため(っていうか”帝劇”限定ものだし)今の時期遠征できないのがなんとも口惜しいって気持ちもあるんですが(苦笑)。

今回の帝劇コンはプログラムが「A・B・C」と3つに分かれていて(AとBは6公演ずつ、Cは5公演)、それごとにメインキャストもほぼ入れ替わるシステムになっています。3プログラム全部に参戦するのは万里生くん、瀬名さん、朝夏さんの3人のみとのこと。

この公演が発表された頃はまだ配信の話が出てなくて「遠征組の私は無理だ」と諦めモードだったのですが(苦笑)、同じ思いをされている方もかなり多かったようで5公演分の配信が実現することになりました。声を上げてくれたファンの皆様に感謝!!

私はプログラムAとBの初日、プログラムCの千穐楽(っていうかCの配信はこれのみ)を購入。後日WOWOWでの放送も決まったとのことですが、やっぱり生配信で同じ時間を共有する観劇がしたかったので後悔はしてませんw。

以下、ネタバレを含んだ感想になります。セットリスト共に振り返っています。

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『THE MUSICAL CONCERT at IMPERIAL THEATRE』プログラムA Streaming+

2020年08月14日(金)ソワレ<初日> 18時00分~ 帝国劇場より生配信 

演出:小林香

出演:

井上芳雄(MC)朝夏まなと生田絵梨花一路真輝今井清隆和音美桜加藤和樹城田優瀬奈じゅん田代万里生新妻聖子花總まり古川雄大森公美子

オープニング

1. レビュー THE IMPERIAL(モルガンお雪・マイフェアレディ<踊り明かそう>)

まずMCの井上芳雄くんが舞台階段最上段にビシっとカッコよく登場。その周りではアンサンブルさんたちが華やかに踊り、まるで宝塚歌劇団のような雰囲気になってました(井上くんも終わった後のMCで「宝塚かと思ったでしょ」と客席にツッコミ入れてましたww)。

芳雄くんに続いて万里生くんと朝夏さん、瀬名さんの皆勤賞組が登場、さらに華やかな雰囲気になり見るものの気持ちを高ぶらせていきます。『モルガンお雪』から『マイ・フェア・レディ』の踊り明かそうのフィニッシュまでの盛り上げ方が見事でした。

歌が終わった後はMC担当の井上芳雄くんのトークコーナー。相変わらず一人ノリツッコミのようなしゃべりっぷりが面白いww。

まずは作品についての説明。
『モルガンお雪』は東宝が初めて制作・上演したミュージカルだったそう(これだけだと万里生くんが何の役だか分からない、とは芳雄くん談www)。このあと東宝はオリジナル作品を8つ制作したとのことで、『ミュージカル』という名称を日本で初めて使ったのも帝劇公演だったと。ほぉ~~、知らなかった!勉強になります。

オリジナル作品を経て、ブロードウェイミュージカル『マイ・フェア・レディ』の上演へと繋がった歴史があります。帝国劇場はそんなミュージカルの変遷をずっと見つめ続けてきたわけですね。なんだかとても感慨深いです。

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東宝が帝国劇場で上演してきた黎明期時代の作品ナンバーが披露されました。

2. サウンド・オブ・ミュージック(『サウンド・オブ・ミュージック』より)

歌:生田絵梨花

いくちゃん、初期の頃よりもかなり声も出てきたしミュージカル発声の歌い方が良くなってますね。とても爽やかで聞き心地のいい♪サウンドオブ~♪だったと思います。

ちなみに私、『サウンド・オブ~』は映画は見てるのですが舞台はまだ一度も観たことがありません(汗)。何度も上演されているのですが、なんとな~く足が向かなくて・・・。いつかは観に行ってみたいかも。

3. シャル・ウィ・ダンス?(『王様と私』より)

歌:一路真輝、今井清隆

『王様と私』は観てます!私がまだミュージカル観劇にハマったばかりの頃…、その時アンナを演じていたのが一路真輝さんでした(1996年日生劇場)。それだけに、今回このナンバーを一路さんが歌ってくれた時はものすごく懐かしい気持ちになりましたね。ミュー初心者時代だった自分を思い出しましたw。今井清隆さんとのデュエットもとても素敵だった。

ちなみに、王様を演じていたのが高嶋政宏さん。私が見に行った96年版の時にはまだ高嶋さんは髪の毛剃り上げてなかったんですよね。99年と02年はユル・ブリンナー系になってたので、ある意味貴重な初期の一路・高嶋コンビを見たなと思ってますw。

4. ソウ・イン・ラブ(『キスミー・ケイト』より)

歌:一路真輝、今井清隆

私はこの作品はまだ見たことがないのですが、とても素敵で壮大なバラードナンバーでした。本編ではどんなシーンで歌われるのか気になります。一路さんと今井さんのデュエット再びでしたが、お二人のハーモニーは本当に素敵でした。

5. 陽は昇りまた沈む(『屋根の上のヴァイオリン弾き』より)

歌:全員

『屋根~』はテヴィエ役に市村さんが配役されてから2度目の2006年版を観に行きました。まだ見たことがなかった時に市村さんがコンサートでこの作品に出てくるナンバー「しきたり」の振り付けを伝授するってコーナーがあってw、実際に観に行ったときに”あ~、このシーンのことか”と納得したのを思い出します(笑)。

♪陽は昇り~♪は少しマイナー調のナンバーですが、美しく胸に沁みます。キャスト全員がしっとり心を込めて歌いあげていてとても感動的でした。

6. 見果てぬ夢<騎士遍歴の唄>(『ラ・マンチャの男』より)

歌:井上芳雄

帝劇作品の中でも伝統的ともいえる作品が『ラ・マンチャ~』です。松本白鸚(元・松本幸四郎)さんが初演からずーーーっと主人公のセルバンテス/ドン・キホーテを演じ続けていることでも有名。私は97年の青山劇場公演を観に行っているのですが・・・観劇にハマってからまだ2年弱の頃だったことも影響してるかもですけど・・・全く好みに合わず、初めて寝落ちした作品として記憶に刻まれております(苦笑)。正直、内容もほとんど覚えていないという…苦い思い出しかなくて、それ以来一度も観に行っていません。

そんな中で唯一印象に残ったのが、ストーリーのクライマックスで歌われる♪見果てぬ夢♪でした。このナンバーだけはとてもドラマチックでいいなぁと思ったのを覚えてます。
今回はMCの井上芳雄くんが熱唱!すっかり貫禄もついて劇場中に響き渡る声で歌い上げてた芳雄くん、素晴らしかったです。

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第1回目トーク

参加者:一路真輝さん、森公美子さん、今井清隆さん MC:井上芳雄くん

自己紹介の時に一路さんがちょっとテンパりながら名前の最後に「で、ございます」とより丁寧な言葉を付け加えると、モリクミさんがそれに倣って自分も「で、ございます」で〆ててww、するとすかさず芳雄くんが「ございます、は、決まりじゃないですから!」とツッコミ入れてました(笑)。先輩役者相手でも物怖じしないのがさすがwww。
今井さんは「です」だけで終わらせていたので、逆に「あ、つけないんですね」っていう芳雄ツッコミも入ってましたww。

この回のトークはめちゃめちゃ笑いましたww。特にモリクミさん絶好調ww。面白かった話題をいくつか。

皆この帝劇コンがコロナ明けてから初めての舞台というなか、芳雄くんだけは「僕だけはなぜかすでに何回か舞台立たせていただいて…」と恐縮気味。そんな彼に「こんな時期に!?」と一斉に先輩方から驚きの声が次々とかけられてましたww。

久しぶりのナンバーを歌ったら「心がわさわさした」と語る一路さんに、芳雄くんが「一路さんが良るとなんだか安心する」と良いコメントしてたのですが、「え!?」って感じの表情返されてて思わず笑いましたww。
芳雄くんの初舞台は『エリザベート』初演のルドルフ役。一路さんはその時主人公のエリザベートを演じられてましたから、そういうこともあってかお二人ともすごくフランクな雰囲気でした。

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モリクミさんは『屋根の上の~』で森繫久彌さんがテヴィエを演じていた頃にアンサンブルとして出演していたのが初帝劇だったそう!!これは初耳です。で、面白かったのはここからw。

モリクミさんがあるとき森繫さんから「あなたは絶対売れるからあとで楽屋に来なさい」と誘われたことがあったと。で、行ってみると・・・新しい芸名「雷電為子」と書かれた色紙を渡されたらしいですwww。横で聞いていた一路さんは大爆笑しまくっていたのですが、芳雄くんはその意味がいまいちわかっていない様子。
そんな彼に説明するモリクミさんww。江戸時代に「雷電為衛門」という最強力士がいたので、それにちなんだ名前を付けられてしまったというわけ(笑)。

「私思わず森繫さんに向かって、この〇〇ジジイ!!って言っちゃったのよ!!」

これにはもう爆笑が爆笑を呼ぶ状態にwwww。横で聞いてた今井さんがソーシャルディスタンスを忘れてモリクミさんに「何言ってんだよ~」みたいにド突きに行っちゃったほどでしたからwww。もう、モリクミさんのエピソード、面白すぎ(笑)!!!

「これを機に本当に”雷電為子”に変えてみようかと思って」と嘘か本気か分からない発言をして暴走気味なモリクミさんに芳雄くんもタジタジでしたねww。一路さんはもう倒れるんじゃないかってくらいウケまくってたwww。

さらに話題は帝劇で講演した『イーストウックの魔女たち』に。一路さんとモリクミさんが”帝劇を飛ぶ”という触れ込みで当時大きな話題を呼んだ作品です。私は見に行けなかったんですよねぇ。
で、モリクミさん曰く「お客様が一番怖かったと思う」とwwww。たしかに、大きなモリクミさんが客席すれすれまで降りてきて飛んでたりしたら・・・ビビるわな(笑)。実際に悲鳴上げられたこともあったらしいですwwww。その話を一路さんはまた大爆笑しながら聞いてましたww。

叩けばいくらでも出てきそうなモリクミさんの爆笑思い出話ww。芳雄くんも回すのに四苦八苦ww。「また機会があれば教えてください」みたいな感じでようやく今井さんに話題を振ることにw。でも、さんざん爆笑話が続いてきた後だったこともあり「そんな面白い話何にもないよ~」と苦笑い状態ww。

今井さんは『ラ・マンチャの男』に20代前半の頃アンサンブルで出演していたことがあるそうです。
その当時、違う役を演じていた方が舞台上で骨折してしまったことがあり急遽翌日から代役で演じてほしいと頼まれたそうな!!すると横にいたモリクミさんが「思い出した!一緒に出てたね!」と発言。なんとお二人、若い頃にアンサンブルで出演していたことがあったのね~。

頼まれた代役は一晩で覚えられるようなセリフ量じゃなく「今だったら3年はかかる」ほどだったらしいのですが(ほかの人探したほうが早いと芳雄くんのツッコミwww)、当時は若かったこともあり全部覚えて代役を演じられたと語っていました。そういう経験があるからこそ、今の今井さんがあるんだなぁと思いました。
モリクミさんも「やってたねぇ!」と懐かしそうに思い出して笑ってました。

濃厚爆笑トークもようやくここで〆となりましたが、芳雄くん、次のプログラム紹介の文言思わず間違えちゃっててww。いや、この回のホントめちゃめちゃ大変そうだったから気持ちわかるよ(すでにだいぶ予定時間越えてたっぽい 笑)。ということで、再び歌の世界へ。

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AGE1 - 2

ここからは大ヒット作『レ・ミゼラブル』までの作品を一気に。

7. ビッグ・スペンダー(『スイート・チャリティ』より)

歌:朝夏まなと

この作品はまだ未見なので内容は分からないのですがサビの♪ビッグ・スペンダー!♪のところはテレビのCMでもよく流れてくる旋律だったので、”あ~、あの曲ってミュージカルのやつだったんだ”と納得しました。

朝夏さんがセクシーな黒いドレスでカッコよく歌いあげてました。ちょっと鋭い顔つきをされているのでなおさら見応えありました。

8. 明日は(『アニー』より)

歌:和音美桜

ミュージカル『アニー』は子役の登竜門的作品で、上演が決まるたびにテレビで子役のオーディション風景などが放送されるので知っている人も多いと思います。私は舞台版はまだ見に行ったことがないのですが(基本的に子供が主人公の作品が苦手なので 汗)、映画版のほうは見ました。そこでようやく物語の内容を把握した次第。

♪明日は♪はトゥモーロー、のフレーズでもおなじみの名曲ですね。和音さんの歌、久しぶりに聴きましたが、とても爽やかに歌い上げてくださってました。

9. グイードの唄(『ナイン』より)

歌:田代万里生

『ナイン』は05年のアートスフィア(現・天王洲銀河劇場)で上演されたバージョンを観に行ったことがあります。その時主人公のグイードを演じていたのは別所哲也さんでした。懐かしいな~。
そのあと映画化もされたのも観に行ったんだよなぁ。私の大好きな作曲家、モーリー・イェストンの作品。やっぱり彼の作ったものは外れがありません。2020年には城田優くん主演での再演が決まっています。大阪公演もあるので、そこには何とか見に行きたい…!!

このナンバーを万里生くんが熱唱!めっちゃ張り切ってグイードになり切って歌ってたのがすごく良かったです。生き生きしてたもんね。

10. オール・ザット・ジャズ(『シカゴ』より)

歌:朝夏まなと、瀬奈じゅん

『シカゴ』は何度も再演されている作品ですが、舞台版はどうもあまり食指が動かなくて(汗)。でも、映画版は見ました。ストーリーは好みじゃないんですが、曲とダンスがカッコいいんですよね。ボブ・フォッシーの振り付けも有名です。

朝夏さんと瀬奈さんによる元宝塚コンビが本舞台さながらの雰囲気でカッコよく歌いあげてくれました。ファンの方にとってはかなり美味しいシーンだったと思います。

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11. コーナー・オブ・ザ・スカイ(『ピピン』より)

歌:城田優

『ピピン』はかなり前の作品だというのは知っていましたが、76年の日本初演が帝国劇場で上演されていたのは知りませんでした。
2013年にブロードウェイで再演されたときに大きく演出が変更されたことで話題を呼び、15年には日本でも来日公演が行われました。私はこの来日公演を観に行きましたが、とにかくすごいアクロバットの連続でストーリーよりも視覚に圧倒されたことをよく覚えています。

その後2019年に城田優くん主演で日本版が再演。リニューアルされたBW版と同じくサーカス演出を取り入れたものになっていたので、日本人にもこれができるのか!と驚かされました。ストーリーも分かりやすく、とても思い出深い作品となりました。

その時以来の、城田優くんの♪コーナー・オブ~♪に感激!今回も繊細に伸び伸びと奇麗な歌声で熱唱。

一時期とっても哀しい出来事があって優くんの様子がとても心配だったのですが、この日は天に届くようにという想いをすごく強く感じたな…。なんだか聞いていて涙が出たよ。きっと、三浦春馬くんも天国で拍手送ってたと思う。

12. 心は愛にあふれて(『レ・ミゼラブル』より)

歌:生田絵梨花、田代万里生、新妻聖子

13. 民衆の歌(『レ・ミゼラブル』より)

歌:今井清隆、和音美桜、新妻聖子、生田絵梨花、森公美子

AGE1の最後は大ヒット作『レ・ミゼラブル』から2曲。帝劇にとってレミゼはやっぱり外せませんよね。3-4年おきに再演を繰り返しているミュージカルの金字塔。この作品から羽ばたいていった役者は数知れず。私も97年版から上演されるたびにほぼ通っています。

ちなみに97年にガヴローシュを演じていた浅利陽介くんは今は俳優として様々なドラマに引っ張りだことなっていてすごいなと思います。しかもすでにお父さんなんですよねぇ。子役時代から「この子は大物になる」といった予感を抱かせていた(出待ちのファンもいたくらいだった)彼の成長が嬉しい。

ただ、2000年代に入ってから突然、私がいつも泣きツボにハマっていたフレーズがごっそりカットされてしまったことでちょっとテンションが落ちました(苦笑)。初めてそれを目の当たりにしたときはショックのあまり放心状態だったもんなぁ…。いまだに、なぜあのフレーズがカットされたのか謎のままです…。今でも復活してほしいと思ってる…。

♪心は愛に~♪は、いくちゃんコゼット、聖子ちゃんエポニーヌ、万里生くんマリウスの組合せが実現!個人的には聖子ちゃんのエポがすごく好きだったのでこうして再び会えたことがすごく嬉しかったです。3人のハーモニーも素敵でした。いくちゃんの声が二人の声に負けないかちょっと心配だったけど(汗)、そのあたりはうまく調節されていたようでホッとしました。カメラワークも良かったです。

♪民衆の歌♪はレミゼの代表曲の一つ。今井バルジャン、好きだったんだよなぁ~!また会えて嬉しい。そして聖子ちゃんの力強い歌声も魅力!それぞれが自分の持ち役以外のパートも歌っていてすごいレア感もあり素晴らしいナンバーとなりました。

ただ欲を言えば・・・『ワンデイモア』も聴きたかったなぁ。

長くなってきたので次のページへ。

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