大好きなロックミュージカル『RENT』が今回も大阪に来てくれました!!最初は東京のみの予定しか発表されてなかったので遠征も覚悟したのですが😅、関西にも来てくれることになって本当に良かったです。
劇場は森ノ宮ピロティホール。外見は少し古臭いのですが💦結構見やすく音響も悪くないので個人的には好みの劇場だったりします。東京のシアタークリエに比べるとだいぶステージが広く密接した空間という雰囲気は薄れるのですが、その分役者さんの動きが伸び伸びしているように感じられたので違和感はありませんでした。
最初に「RENT」の日本公演が行われたのが98年。まだ私がミュージカルに通いだして間もない頃だったのですが、その当時ロックものというのにちょっと抵抗があって。観劇を通して仲良くなった友人からは「絶対好きだと思う」と太鼓判を押されていたにもかかわらず行かなかったんですよねw。ちなみにその時のマークは山本耕史くん、ロジャーはTMNの宇都宮隆さんとまだロックやってた渡辺忠士(現・正)さんのダブルキャストでした。ナベさんが後年四季に入団した時は驚きました(退団後に行方不明に近い状態となってますが 苦笑)。
そして数年がたった後、06年に映画化されそこで初めて目にしました。そう、私とRENTの出会いは最初は映画だったんですよね。それを見た時の感動と衝撃は相当なもので…以後行われている日本公演はだいたい全て観に行っています。「だからあの時言ったのに」と友達にはいまだに言われるんですがね(彼女は私の傾向をよく分かってますww)。
海外公演もたまに来ているようですがまだ一度も行けてません。関西に来てくれれば何とかいけそうなんだけど…。いつか本場海外のRENTも見てみたいです!!
18日ソワレはチャリティ・デイとなっていて入り口で記念のマスキングテープとカーテンコールで歌われる「Love Heals」の日本語歌詞が配られました。
全く知らないでこの日のチケットを確保していたのでビックリ!めちゃめちゃラッキーでした😆。さらにロビー奥にはメッセージボードも。18日ソワレが始まる時には2枚目のボードにはまだ隙間があったのですが、19日マチネの頃には
↑2枚目の方にもかなりの枚数のメッセージが貼られていました。
↑ちなみに、この中に私も参加して貼り付けたメッセージが紛れてますw。
以下、ネタバレを含んだ感想になります。
2017.08.18ソワレ・08.19マチネ公演
in 森ノ宮ピロティホール(大阪)
主なキャスト
- マーク:村井良大
- ロジャー:堂珍嘉邦<CHEMISTRY>
- ミミ:青野沙穂(18日)、Jenifer(19日)
- エンジェル:丘山晴己
- コリンズ:光永泰一朗
- モーリーン:上木彩矢
- ジョアンヌ:宮本美季
- ベニー:NALAW<CODE-V>
ロビーにはそれぞれのキャストへのスタンド花がたくさん届いていましたが、その中で気になったのが村井君へのお花。送り主が「村井君の口角守り隊」になってて。確かに笑顔が可愛くて素敵だけど、口角に目を付けるとはさすがファンだなと😁。
ダブルキャストが多い公演でしたが、観劇のタイミングでジェニファーさんだけしかWで観れなかったことがちょっと残念でした。
全体感想
RENTの作者はジョナサン・ラーソン。完成させたこの作品がオフブロードウェイで初めて上演される当日の朝にエイズが原因の病で突然命を落としてしまいました。彼の遺志を継いだキャストやスタッフが見事にプレビューを成功させたことで大きな話題となりました。当時日本でもニュースになっていたものを目にしたことがあります。
ジョナサンの経験したエピソードも盛り込まれているため、観るたびに彼の想いみたいなものをひしひしと感じさせられる作品。ここに登場する人物はみんな何かしらの心の葛藤を抱えています。その一人一人にどんな思いを託していたのかを毎回考えてしまうんですよね。生きることの意味を追い求めたジョナサンの想いが詰まった作品だと思います。
物語の舞台は1991年のアメリカ・ニューヨーク。クリスマスイブに始まりそこから1年間の出来事を追う形で展開していきます。
映像作家を目指すマーク(村井くん)と、かつてはロックシンガーだったもののエイズを患いさらに恋人を失ったトラウマからひきこもりになったロジャー(堂珍くん)。彼らは満足な暮らしもできないほど粗悪な環境のビルで同居生活を送っている。かつて一緒に住んでいたベニー(NALAWくん)は金持ちの娘と結婚して今では彼らの住むビルのオーナーとして家賃=RENTを請求してくる。払えなければ出ていけと高圧的なベニーの態度にマークたちは激しく抵抗。そんなとき、しばらく姿をみせていなかった友達のコリンズ(光永くん)がストリートドラマーでドラァッグクイーンのエンジェル(丘山くん)を連れてやってくる。誰とでもすぐに打ち解ける気さくなエンジェルに心を許すマークたち。
しかしロジャーは自らの命の期限に怯えながら生きた証となる音楽を作ろうと躍起になって追い詰められている。そんな彼の元にセクシーダンサーのミミ(青野さん・jeniferさん)が現れ誘惑。彼女はドラッグ中毒に冒されながらも日々を必死に生きようとしていた。ミミの姿にかつての恋人の面影を見たロジャーは心が動きかけるも怖気づいて彼女を冷たく拒絶してしまう。しかし、「未来も過去もない、今を生きるだけ」と必死に訴えていた言葉に心動かされ、ついに彼女を探しに外へ出る。レズビアンのジョアンヌ(宮本さん)やそのパートナーのモーリーン(上木さん)たちとの交流もあり生きることに前向きになっていくロジャー。しかし季節が移り変わっていくのと同じように、彼らの関係や状況も次第に変化していくことに・・・。
2年前と半分くらい同じキャストだったと思うのですが、その時よりも今回の方が観ていて胸にズシリと来たし素直に泣けた気がします。新しいキャストの中では歌唱力の方が多少不安な人もちらほらいたことは事実なのですが😅、前回よりもストーリーに重みが感じられたせいか気になって集中できないということはなかったかな。
変わったなと思ったのが、歌のスピード感です。基本ロック音楽調なので勢いは全体的にあるのですが、今回の公演は今まで以上に歌詞を噛みしめるように丁寧に歌いこまれている印象が強かったです。特に、アンサンブルキャストによる電話の声を歌うシーンはそれを強く感じました。早口でまくしたてる印象があって何度か見ないと内容が頭に入ってこないだろうなと思うことがこれまであったんですけど、今回はものすごく聴き取りやすかった。ジョアンヌの電話のシーンも同じです。話している相手が見えない分、歌のテンポよりも芝居に比重を置いたような演出になっていたのかも。スピード感は少し衰えたかもしれませんが、ミュージカルとして見た場合はやはり分かりやすさが大切ですからとてもよかったと思いました。
好きなシーンを上げればきりがない『RENT』ですが、特にツボった場面をいくつか挙げてみます。
ナンバーごとの感想
Rent
1幕が始まってマークの静かな語りから始まるのですが、途中で電源ヒューズが飛んで真っ暗になります。「飛んだよ!!!」というマークのイラつく声と同時に始まる激しいロック調のナンバーがこれ。この作品のテーマになっているのですが、もう、このナンバーだけで一気にその世界観に引きずり込まれる感じ。それが快感で仕方ない。毎回ゾクゾクしながら聴いてます!
Tango: Maureen
気まぐれなモーリーンについてジョアンヌとマークがタンゴを踊りながらアーダコーダ語り合うちょっとコミカルなナンバー。これまではそんなに大好きってほどの場面ではなかったんですがなぜか今回はツボりましたw。このナンバーでモーリーンの人となりが浮き彫りになっていくのが面白くて好きです。マークがジョアンヌをタンゴに誘う場面は毎回何かしらの笑いがあったのですが今回はスタンダード。そのまま普通にやり過ごすかと思ってたら、最後ジョアンヌが電話口でモーリーンからプーキーと言われたときに「イヒヒヒ」と笑って馬鹿にするシーンがあって面白かったw。なにげにマークとジョアンヌは元彼・今彼女ですからライバルだったりもするんですよね😁。
Life Support
エイズに冒された人々が集まって生きる意味を歌う感動的な場面なのですが、私はマークの気持ちになって毎回見てしまいます。記録映像として残すために取材にやってきたのですが、自分だけ場違いだと感じて戸惑ってしまう。あの時のなんとも居心地の悪い罪悪感に似た気持ちがすごく分かってしまって辛い…。
そのあと、ホームレスの女性に声をかけたら拒絶されるシーンもあるのですがそれもすごく心が痛いです。
Another Day
『RENT』の中で私が一番大好きで期待しているのがロジャーが葛藤しながら歌うこのナンバーです。堂珍くんがすごく繊細に歌いこんでくれて…2年前に観た時よりも倍泣きました😭。あぁ、この感情に浸れることが幸せなんだよなって今回すごく思いました。
La Vie Boheme
クリエイターたちが集まって自由を謳歌するナンバーでベニーたちへの反抗の意味合いの強い場面になっています。言葉遊び的な一面もあるのでたくさん色んなフレーズが出てくるのですが、ちょっと公には書けないことが多い(笑)。書けるものとしては、「紅茶の金額まだもらってない」とウェイターに言われてマークが「そうでした」と縮こまるのが可愛かったw。あとモーリーンが子供を産み落とす真似をマークと共同作業で行う場面がよりコミカルになってて面白かったですw。
とにかくこのナンバーは内容を考えるよりもその勢いに任せるのが正解かな😅。
Seasons Of Love
映画では一番初めに歌われますが、舞台では2幕が始まってすぐに歌われます。一瞬一瞬を大切に生きることの素晴らしさをキャスト全員で合唱するのですが、客席からも大きな手拍子が自然に湧き起り一体感を感じられる素敵なナンバーとなってます。今回もすごく感動的でした。
Happy New Year
仲間たちが一堂に揃い新年を迎えるのですが、この場面が大きな分岐点となります。とても良い関係だった仲間たちの前にベニーが現れてロジャーの前でミミとの関係を疑わせるようなことをわざと歌うのですが、私はこのナンバー好きなんですよね。ジリジリとロジャーの嫉妬心を煽るように攻めていくベニーの歌いっぷりがなんか見ててゾクゾクする。
ナンバーが始まったばかりの時は超ラブラブだった二人が、この時を境に微妙な関係になってしまうわけで…。それは観ていてとても切なかったです。
Take Me Or Leave Me
パフォーマンスの内容を巡ってモーリーンとジョアンヌが大喧嘩に発展するナンバー。明るくポップな印象の旋律なのに二人のやり取りはどんどん険悪な空気になっていくといったアンバランスさが面白くて好きです。まるで猫の大ゲンカみたいに見えたw。
でも、その二人の様子を無表情で見つめているマーク、ロジャー&ミミ、そしてコリンズ&エンジェルがいて…。静寂さと喧騒さが同居したなんとも言えない空気感がとても印象的でした。
Without You
「あなたがいないと、私は死んでしまう」
どんどん体が弱っていくエンジェルを献身的に支えるコリンズと時を同じくしてミミとロジャーが言葉にできない想いのもどかしさを歌う、とても見ていて胸が苦しくなる場面です…。エンジェルの命の火が小さくなっていくことと壊れそうなお互いの気持ちを何とか支えようともがくロジャーとミミの姿が重なり…切なくてものすごく泣けました😭。エンジェルはコリンズに抱きかかえられて舞台中央へ行くのですが、これまで見た中で一番リアルに衰弱しているように感じました。あぁ、エンジェルの命がもうすぐ消えてしまうんだなって一番実感したかもしれない…。泣きながら抱きしめるコリンズも切なかった。これまで静かに抱きしめていた印象があったんですが、今回はかなり感情を前面に出していてリアル感が伝わってきた気がします。
Contact
映画には出てこない場面ですが、生と死がハッキリと描かれているシーンでもありとてもインパクトが強いです。ちょっと言葉で書くのは難しい場面ではあるんですが…、「終わった」という最後の言葉とエンジェルの死がリンクした瞬間のなんとも言えない虚しい雰囲気が胸を刺しました…。
I’ll Cover You (Reprise)
エンジェルの葬式シーン。ここで一番印象的なのがモーリーンが最後に語りかける「出会えて一番ラッキーだったのは私たちだった」というコメントです。私はここで涙腺が決壊しました…。
Good Bye Love
マークとロジャー、ロジャーとミミの心がひりひりするようなやり取りがあります。私はマークの立場にすごく同調してこのミュージカルを見ている節があるので、ロジャーがマークに「本当は仲間が欲しいくせに自分はカメラを回しているだけじゃないか!」と叫ぶ台詞が一番堪えます😭。
RENTの登場人物の中で一番ノーマルな存在として描かれているマーク。抱えている心の荷物が多い人物が多い中でマークは恵まれているように見えるのですが、そのことが逆にマークの孤独感を浮き彫りにしているんですよね…。衰弱するミミから逃げようとするロジャーを責めるマークに対してロジャーは容赦なくマークの心の内側を突いてくるような言葉を浴びせてしまう。それが図星だったりするからなおさら辛い…。逆にお互いを想っているからこそ出てくる言葉なんだけど、ものすごく切ないです😭。
What You Own
気まずいまま別れてしまった二人が、それぞれの場所で自らを振り返り本当の自分を見つけていくナンバー。自分が本当にいる場所を見つけようともがく中で、セットの上と下に別れているマークとロジャーの手が重なるような演出があります。私は毎回そこにグッと心を掴まれてました😢。激しく言い争って別れた二人だったけど、心の中は繋がっているんだと再認識させられるんですよね。
Finale B
物語が始まってから1年後のクリスマスイブの出来事。クスリとの葛藤で弱り切ったミミがロジャーの前で息を引き取るかに思われるクライマックスは、初めて見た人にはすごく違和感があるかもしれません。私も最初観たときはビックリしたので😶。
だけど、あのラストにジョナサン・ラーソンの本当の想いが込められているのかもしれないと書かれてあったのを読んでからは素直に感動することができるようになりました。ジョナサンもこの作品を書きながら常に死を背中合わせに感じていたはずです。そんな彼が『RENT』にこめた希望があのラストなんだと思うと・・・涙なしには見られません。キャスト皆の笑顔がマークのカメラに収められていくラストに毎回号泣していました😭。
「未来もない、過去もない、ここで終わりじゃない」
NO DAY BUT TODAY
今この瞬間を生きることが奇跡であることを教えてくれる素晴らしい作品です。
主なキャスト別感想
村井良大くん(マーク)
前回に見た時はマークとしての影がちょっと薄いかなぁと思うところもあったんですけど、今回再び彼のマークを見た時、その人物像がくっきりと浮かび上がってくるような繊細な役作りをしていたのでビックリしました。マークが抱えている繊細な心の孤独みたいなものも感じ取ることができたし、ロジャーと言い争う場面は心がひりひりするような熱演で思い切り感情移入してしまいました。
それから、歌声がものすごく進化していたのにも驚かされました。ハリのあるしっかりとした歌声でちゃんとマークの意思を感じ取れた。本当にすごくよかったです!!
堂珍嘉邦くん<CHEMISTRY>(ロジャー)
堂珍くんのロジャーも今回2度目だったのですが、やはり前回に比べてロジャー役としての骨格がすごくハッキリ芝居にあらわれていて確実に進化していました。いつもおびえたような目をしていて、色んなことから目をそらそうとするロジャーの繊細で弱い部分のお芝居が特によかったです。そのため、前回はあまり泣けなかった大好きなナンバー♪Another Day で号泣することができました。気が付いたら涙があふれてて止まらなかった。こういう感情にさせてくれるロジャーを待ってたんです!!
過去のトラウマから引きこもりがちになってしまったロジャーが戸惑いながらも必死に前を向いて生きようとする姿には何度も涙させられました。歌以外での堂珍くんの表現力が上がっていたことが今回とても嬉しかったです。
青野沙穂さん(ミミ 8/18ソワレ)
今回お初の青野さんのミミでしたが、とてもキュートでどこか日本人らしい柔らかそうな雰囲気を感じさせたのがとても印象的でした。激しい一面を持つ反面、とても繊細で感情をはっきりと表に出してきた青野さんのミミ。ロジャーと良い関係になってモーリーンのパフォーマンスを一緒に見る場面では堂珍ロジャーの腕に抱かれながら楽しそうに笑うことが多くて、なんかその様子を見ているだけでこちらも嬉しくなっちゃいましたよ。♪飛べばいいの、ジャンプ!の歌の時には堂珍ロジャーが青野ミミを抱えながら彼女をジャンプさせたりしててホント微笑ましいくらいにラブラブだったのが素敵でした。
ロジャーに向けて激しく怒りをぶつけたり、薬を止められずに苦悩して涙したり・・・本当に感情表現が豊かで、本気で生きているなというのが伝わってきたのがとてもよかったと思います。
jeniferさん(ミミ 8/19マチネ)
12年の公演の時からずっとミミを演じ続けているJeniferさん。もう役が染みついているからか出てきただけでミミだって認識できてしまいます。なんというか、貫禄すら感じさせるという。初めて登場したときは分かりづらかった歌詞の部分も公演を重ねるごとに丁寧さが増していって、今回も一言一言がとてもよく聞き取れたし気持ちの変化も伝わりました。
青野さんに比べると感情表現はそこまで豊かではありませんが、やはり彼女はミミだって思えるんですよね。特にダンサーで歌う場面で髪の毛を振るとキラキラしたものがパーッと飛び散る演出は健在でかっこよかったです。
丘山晴己くん(エンジェル)
初めてのキャストさんでしたが、雰囲気はとてもよかったです。エンジェルとしての心の広さや温かさというものが常に伝わってきて、みんなから愛される人というのが納得できました。雰囲気が常に柔らかい感じだったかな。死が差し迫った時の感情表現がとてもリアルで見ていてすごく胸が痛みました。あの元気で明るく可愛かったエンジェルが…と思うと涙が出てしまって…。特に天に召された後のドラムを抱えた姿がとても柔らかく優しい雰囲気で思わずコリンズたちと一緒に号泣してしまいました。
ただ、ひとつ、惜しむらくは・・・歌がちょっと不安定だったことかなぁ。前回観たIVANよりかはずっと良かったんだけど(苦笑)高音部分になると急に声が出なくなってしまって歌声も揺れ気味。それが本当に残念でした。
光永㤗一朗くん(コリンズ)
光永君も初めましてのキャストさん。懐の大きい優しいコリンズのキャラに合っていてなかなか見ごたえがありました。冒頭でカギを受け取るシーン、今回から天井から落ちてくる演出になったせいか18日に見た時は受け取り損ねて落としてしまってましたねw。19日に見た時はちゃんと受け取れていてよかった。まぁ、あの場面は落としてしまってもちゃんと物語として成立するから問題ないのですがw。
ちょっと歌が弱いかなと思う部分もありましたが、低音の柔らかさを含んだ歌声はとても素敵だったと思います。あと、エンジェルの葬儀での涙の熱唱もとても感情が溢れていて感動的でした。
上木彩矢さん(モーリーン)
上木さんのモーリーンは前回に続いて2回目だったんですが、こんなに濃いキャラだったっけ!?と思うくらいすごいインパクトが出ていてめちゃめちゃ楽しませてもらいました。特に見せ場である♪Over the Moonでのパフォーマンス力が格段にアップしていてびっくり。ディレイがかかるたびに脇にいるジョアンヌに「やった~!」と無邪気に喜んでみたり、ミッキーマウスが出てくる場面では客席に向かって「ちゃんとミッキー出てる?」と確認して見たりwもう見ているだけで楽しくて仕方ない。全体的に客席とのキャッチボールを楽しむといった演技プランになっていて本当に面白かったです。客席も巻き込んで「むぅ~~!」と鳴く場面では「長く伸ばさなくていいので」とか「やってる私の方が恥ずかしいので皆さんやってください!」って言ったりとかwww。大阪のお客さんはノリがいいので最初からいい声で鳴きまくってて上木モーリーンもノリノリでしたw。
あと、♪La Vie Bohemeでベニーたちに生のお尻を披露する場面があるんですけどw、大阪楽の時にはそのまま舞台前方を一周回るという破天荒さを発揮しててびっくりww。本当にいろんなシーンで楽しませてもらいました。そうそう、ニューイヤー場面での猫耳ルックス、めちゃめちゃ似合ってました!あんなに猫耳が似合うキャラもそうそういないんじゃないかと思うくらい可愛かったです。
宮本美季さん(ジョアンヌ)
前回に続いて2度目の宮本ジョアンヌでしたが、抜群の安定感で安心して見ていられました。なんといっても、歌声が常にしっかりしていて聞き取りやすいのが魅力なんですよね。どんなに激しく歌っても全くブレがない。そしてさらにそこに確実に感情を乗せているのでジョアンヌという人物像がすごく分かりやすい。
分かりやすいと言えば、電話での早口やり取り場面。以前はもっと早くまくしたてるように話をしていた印象があったのですが、今回は一人一人ときちんと会話をしている雰囲気が伝わってきてとてもよかったです。
NALAWくん(ベニー)<CODE-V>
初めてのキャストさんでしたが、まず最初に思ったのが…すごいイケメン!ってことでしたw。グラサンかけて登場してくるときもめちゃめちゃ似合ってて雰囲気があって、とにかくカッコよかったです。後から知ったのですが、彼は韓国のダンスグループのメンバーとして活躍しているそうですね。動きもなかなか良かったですし、歌もすごく安定していました。
ただ、セリフ回しがちょっと感情が乗り切っていないかも?と感じることも少しあったのが残念だったかな。だけど日本語セリフを語る時もとてもスムーズで、言われなければ韓国で活躍してる人だってわからないレベルでした。すごく勉強してきたのかな。クールでカッコいい素敵なベニーでした。
後述
8月18日のソワレはチャリティ・デイに設定されていたのですが、その特別イベントとしてカーテンコール1回目の写真撮影が許可されることになっていてビックリしました。「ビックリですよね、僕もビックリです」って挨拶した村井君が可愛かった😄。「携帯の電源立ち上がるまで時間かかりますよね」と客席の携帯が起動するまで待っててくれたりして。そしていざ撮影開始。「たくさんのシャッター音での拍手お願いします」という言葉通り、ものすごいカシャカシャ音が響く特別カーテンコールになりました。
私はこんなイベントがあることを全く知らなかったので携帯写真も上手く調整できず…何枚か撮れたものの画質悪いし明るすぎて顔見えないしでダメなのばっかり😅。「SNSなどに載せて拡散してください」というお許しもあったので、何とか見れるかもとというものを2枚だけ紹介します。
あまり顔も判別できないような写真ですみません🙇。
この後いったんキャストが袖に下がって写真撮影はそこで終了。2回目に出てきた時、チャリティ・デイの本来のイベントである「Love Heals」をキャストの皆さんが言語で素敵に歌い上げてくれました。この歌は、ジョナサン・ラーソンがHIV団体のために作った曲ということで、彼の意思が込められているのを感じました。劇場全体が一つになったかのようで、とても感動的なひと時でした✨。
※東京公演の動画です↑
8月19日マチネはモーリーン役の上木彩矢さんが大阪千穐楽ということでカーテンコールで一言挨拶がありました。上木さんのモーリーン、大阪では3回だったんですね。私はそのうちの2回を見れたわけです。「大阪で頂いたたくさんの愛を福岡でパワーに変えて頑張りたいです」と元気に語られてました。上木さん、素敵なモーリーンをありがとうございました😀。
魂が震える作品『RENT』。また近い将来必ず上演してほしいです。待ってます!!