今年最後の観劇は劇団四季の『ウィキッド』でした。これにて07年の舞台観劇は打ち止めです。本当に今年はいい舞台をたくさん見れたよなぁ…。ちょっと数増やしすぎたのは反省点ですが(爆)。
劇団四季に関しては今年はなんだか色々な問題がありすぎて・・・正直今でも自分の中で消化し切れないことがあります。でも、作品は好きだし演じている俳優さんは応援したいという気持ちに変わりありません。今年開幕したこの『ウィキッド』だって本当に素晴らしい作品だと思うし・・・。それだけに四季上層部の態度は残念でなりません。来年はあまりファンを逆なでするような行動に出ないでほしいところです。
さて、年内最後の『ウィキッド』観劇になりましたが、冬休みに入ったからかやたらお子様連れのお客様が目に付きました。普段私はウイークデー観劇なのでなおさらそう思えたのかも(笑)。なんかいつもとは違った熱気が始まる前から客席に溢れていましたね。
舞台が始まってからの反応も非常に良かったです。たぶん初めて観る人が多かったのかも。笑うところでは大いに笑って、ウルッとするところではシンミリ・・・と劇場内のテンションがすごく正直で面白かったです。それゆえか、今まで見た中で一番役者さんたちの演技が気合入って絶好調のように感じられました。やっぱり舞台は客席と作るものなんですねぇ。
カーテンコールはまるで千秋楽のような盛り上り方で!6-7回くらい出てきてくれたかなぁ。最後はスタンディング状態だったし、役者さんたちもすごく嬉しそうでしたよ。年内最後の観劇が楽しく盛り上ったものになって本当によかったです。
主なキャスト
グリンダ:沼尾みゆき、エルファバ:樋口麻美、ネッサローズ:山本貴永、マダム・モリブル:武木綿子、フィエロ:李涛、ボック:金田暢彦、ディラモンド教授:武見龍磨、オズの魔法使い:松下武史
以下、ネタバレありの感想です。
今年いっぱいはほぼファーストキャストで行くのかなと思っていましたが、ついにエルファバが濱田さんから樋口麻美さんにバトンタッチしたようです。濱田さんの大迫力エルフィも大好きでしたが、今年中にセカンドキャストも見てみたいなぁと思っていたところなので嬉しかったです。それからモリブル先生も森さんから武木綿子さんに変わりました。来年あたりから少しずつグリンダやフィエロなども変わっていくのかな…。
今回4度目の『ウィキッド』でしたが、回数を重ねるごとにこの作品が好きになっていくような気がします。特にこの日は前述したとおり非常にテンションの高い舞台だったので観ているこちらものめり込んでしまったような(笑)。
で、ついにそのテンションのまま輸入CDお買い上げしてしまいました!とにかく音楽が素晴らしいです。特に一幕は名曲そろいですよ。エルファバが自分の才能を認められて喜び歌う「The Wizard and Ⅰ」や、フィエロが遊び心たっぷりに歌う「Dancing Though Life」は心がウキウキして楽しい気分になれるし、エルファバとグリンダが心通わせるシーンの「Popular」は軽い感じで耳にのここりやすい音楽です。そしてなんといっても一幕ラストのエルファバが怒りのあまり歌う「Defying Gravity」は大迫力の名曲!!これを歌うのって本当に全身全霊かけないとダメでしょうね。一番体力使いそう・・・。これを聞けるだけでもお金払った甲斐があると思います。
以下、キャスト別の感想です。
沼尾みゆきさん(グリンダ)
4回見た中で今回が一番素晴らしかったかも!声のハリがものすごくよかったし、高音もすごいきれいだったし・・・何より安定感がありました。おバカな雰囲気作りも堂に入ったもので「Popular」のナンバーでは大いに楽しませていただきました。表の顔と裏の顔の切り替えがすごく上手いですよね。それからラストシーン、エルファバとの別れはとても切なかったです。グリンダが本当に友達としてエルフィを慕っている気持ちが伝わってきました…。
いつまで演じられるのかは分かりませんが、身体に気をつけてこれからもおバカで可愛いグリンダを演じてほしいと思います。
樋口麻美さん(エルファバ)
濱田さんがかなり強烈に演じられていたのですが、樋口さんもそれに負けず劣らずのパワーを持った方だと思っていたのでとても期待していました。で、その期待を裏切らない素晴らしいエルファバを魅せてくださいました!やっぱり樋口さんもすごい。最初のソロはラストちょっとだけ苦しそうだなと思ったんですが、そのあとは素晴らしい歌声を披露してくださり・・・一幕クライマックスの「Defying Gravity」では完全に鳥肌きました!
パワーだけじゃなく、エルフィの繊細で女の子っぽいところを表現するのも上手かったですね。なんかすごく可愛かったし。グリンダとの絶妙のコンビネーションで楽しませていただきました。また見たい樋口エルフィです。
李涛さん(フィエロ)
相変わらずセリフ部分になるとお国訛りが出てカツゼツが微妙になってしまいますが(汗)それでもやっぱりカッコイイです!グリンダとエルフィが惚れてしまうのも分かる。ダンスも切れがあって見応えあるし歌声にも安定感がありました。エルフィとの恋愛シーンは特に切なくて印象的です。すごーく優しいんですよ、この時のフィエロ。
山本貴永さん(ネッサローズ)
このストーリーのなかで一番気の毒なキャラがネッサ。そんな彼女の哀愁を可憐に切なく演じられていたと思います。ニ幕では狂気に走るシーンもあるのですが、ここもすごい真に迫っていて印象的でした。これでもう一息声量があればなぁと・・・。そこだけがちょっと気になります。
武木綿子さん(モリブル先生)
久しぶりに拝見しました、武さん。いつ以来だろう~。相変わらずしっかりとした歌声で圧力をかけるシーンなどは迫力がありました!悪い魔女ウィキーッド!とシャウトするところは特にすごかったです。でも森さんと比べるとちょっと雰囲気的丸くなったかなと思う部分も。少し柔らか味も残ったように感じました。それはそれで味があってすごくよかったです。
他のキャストの皆さんも熱演でしたし、アンサンブルのダンスも切れがあってとても楽しめました!また来年も観に行きたいです。