ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター ~北斗の拳~』大阪公演 2022.01.08マチネ・ソワレ

スポンサーリンク

ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター ~北斗の拳~』を観に大阪まで遠征してきました。2022年初めての大阪になります(ちなみに前日に博多から移動w)。

最初に『北斗の拳』がミュージカル化すると聞いた時にはちょっと耳を疑ってしまったんですよね。それまでの私のこの作品に対するイメージは、イカツイ男たちが拳で戦って敵が謎の言葉を叫んで爆発するっていう感じだった(笑)。それを一体、どうやって舞台化するのか。むしろ、一番ミュージカルから遠い作品だと思ってたので想像もつきませんでした。

ところが、キャストはかなりいいメンツが揃ってて…密かにFCにも入ってる加藤和樹くんも出演するということで”一度は見てみたいな”と思うようになって。そんなタイミングで製作発表の生中継を見る機会があったんです。そこには作曲家のフランク・ワイルドホーンも参加。これはかなり豪華なメンバーだなと思っていたところ、楽曲披露を見て…”これはすごい作品になるかもしれない!!”という予感がムクムクと沸き起こってきました。旋律もカッコいいし、歌に込められた歌詞の内容もすごく良い。ワイルドホーンさんの音楽がとにかくめちゃめちゃ素晴らしかった。

もしかしたら、『北斗の拳』って…、私好みの作品なんじゃない!?と直感いたしまして、気が付いたら大阪2公演と名古屋1公演確保しておりました(さらに後日名古屋もう1枚追加 笑)。

折しも新型コロナ禍の第6波が押し寄せ始めていた時期だったので、観劇遠征は再び緊迫した状況にはなってしまいました。でも、私が見た大阪公演マチソワは3階席までほぼ満席状態で静かな熱気にあふれていました。

ロビーや客席もみんな極力話し声を押さえていたし、公演が続いてほしいという想いがひしひしと伝わってくるようだった。その空気に役者さんたちも応えてくれていて、本当に素晴らしい公演となりました。

以下、ネタバレを含んだ感想です。

スポンサーリンク

2022.01.08 マチネ・ソワレ公演 in 梅田芸術劇場(大阪)

主なキャスト

  • ケンシロウ:大貫勇輔
  • ユリア:May’n(マチネ)・平原綾香(ソワレ)
  • トキ:加藤和樹
  • シン:植原卓也(マチネ)・上田堪大(ソワレ)
  • リュウケン他:川口竜也
  • トウ・トヨ:白羽ゆり 
  • マミヤ:松原凜子
  • レイ/ジュウザ:伊礼彼方上原理生 (交互で役替わり)
  • ラオウ:宮尾俊太郎(マチネ)・福井晶一(ソワレ)
  • バット:渡邉蒼
  • リン:近藤 華
スポンサーリンク

あらすじと概要

1983年~1988年まで「週刊少年ジャンプ」に連載された漫画『北斗の拳』。原作は武論尊さん、漫画は原哲夫さんによって描かれました。
私は一時期『キャプテン翼』目当てに毎週ジャンプを購入していたので(今でもコミック全巻持ってるw)、『北斗の拳』もチラッチラッと目にすることがありました。ホント、申し訳ないんですが…、あのイカついイラストが当時の私にはどうにも恐ろしくて、なかなか本編を読もうという気持ちにまでいかなかったんですよね。

『北斗の拳』をさらに一躍有名にしたのは1984年~1987年まで放送されたアニメーションだったんじゃないかなと思います。主人公のケンシロウの声は神谷明さんが担当されていました。
当時「キン肉マンの声優さんがあのケンシロウをやるのか!」と驚いた記憶が。全然キャラクター違いましたから驚いたんですよね。当時神谷さんはものすごい売れっ子声優さんで、ケンシロウのすぐ後くらいにこれまた全くキャラの違う「シティハンター」の冴羽獠を演じられていました。

でも実は、アニメのほうも殆どまともに見たことがなくて、断片的な記憶しかありません(汗)。強烈に印象に残ってるのは、ケンシロウが敵を「ア~タタタタタタ!!!」と連打突きして、最後に「お前はもう、死んでいる」と渋い声で呟いてるシーンww。あのインパクトはホントすごくて、ケンシロウは不死身だと思って見てました(笑)。
さらに強く印象に残ってるのが、ケンシロウにやられた敵キャラが彼のキメ台詞の数秒後に謎の断末魔を上げて破裂するシーンwww。今回の舞台でも登場してて思わず吹き出しましたっけ(笑)。

あと覚えてるのは、ラオウが最後のほうで「我が生涯に一片の悔いなし!」という名言を残したことくらいかなぁ。シンやユリア、バットやリンといったキャラクターが登場したことも覚えてはいるのですが、彼らがどういう立ち位置にいたのか全然把握していませんでした(汗)。つまり、『北斗の拳』という作品そのものをこれまで一度もまともに見たことがなかったんですよね(すみません 汗)。今回のミュージカルを見て、初めて”こういう物語だったのか”と腑に落ちました。

スポンサーリンク

日本のオリジナルミュージカルで世界初演。作詞・脚本は高橋亜子さん、作曲はフランク・ワイルドホーンさん、そして演出は石丸さち子さんが担当。オーケストラの指揮にはシオタクターこと塩田明弘さんが就かれていました。これはかなり最強の布陣だと思います!

日本公演が終わった後は秋に中国ツアーも控えているという意欲作。その頃にカンパニーの皆さんが海外へ行ける環境になっているのかはまだ微妙なところだと思いますが…、日本発の作品が大きく羽ばたくためにもぜひ実現してほしいです。

簡単なあらすじは以下の通り。

二千年の歴史を誇る北斗神拳の修行に励んでいたケンシロウ(大貫勇輔)、トキ(加藤和樹・小野田龍之介/Wキャスト)、ラオウ(福井晶一・宮尾俊太郎/Wキャスト)の三兄弟。南斗の里から来たユリア(平原綾香・May’n/Wキャスト)、そのお付きのトウ(白羽ゆり)とともに成長していく三兄弟の中から師父リュウケン(川口竜也)は末弟のケンシロウを次の伝承者に選んだ。

折しも世界を覆う核戦争によって文明社会は崩壊し、人々は弱肉強食の時代を生きることとなった。ケンシロウはユリアとの愛を育み共に荒廃した世界を生きていこうとした日、南斗のシン(植原卓也・上田堪大/Wキャスト)にユリアを強奪され、胸に七つの傷を刻まれる。絶望の中放浪の旅に出たケンシロウは、たどり着いた村で出会った二人の孤児バット(渡邉 蒼)、リン(山﨑玲奈・近藤 華/Wキャスト)と共に旅を続ける。

一方ラオウは世紀末覇者・拳王を名乗り、世界を恐怖で支配しようとしていた。ケンシロウは女戦士マミヤ(松原凜子)が治める村の用心棒レイ(伊礼彼方・上原理生/交互役替わり)と共にラオウによって牢獄カサンドラに囚われたトキを救出するが、その後ユリアが失意の中でシンの居城から身を投げたことをラオウから知らされる。ケンシロウはラオウとの闘いの末に壮絶な最期を遂げたジュウザ(伊礼彼方・上原理生/交互役替わり)をはじめとする愛すべき仲間や強敵ともたちの哀しみを胸に、世界に光を取り戻すべく救世主として立ち上がるのだった。

<公式HPより引用>

私は殆ど原作や漫画を知らないまま見たのですが、知っている方によれば原作の良いとこどりを巧い具合につないだ作品になっているのだそうです。以下は殆どの予備知識なく見た感想になりますのであしからず。

スポンサーリンク

全体感想

東京公演の前楽と千穐楽の時に生中継配信があったのですが、今回はあえて新鮮な気持ちで見ようと思いそれをグッとこらえて大阪公演に臨みました。配信があるということはディスク化もあり得るんじゃないかと思って期待しているんですが…未だにそのお知らせがないのはちょっと不安(苦笑)。

公式の情報なども極力見ないようにして、ほぼまっさらな気持ちで観劇。想像していた以上に素晴らしい作品でした。『北斗の拳』ってこんなにも愛に溢れた熱い物語だったのかということを初めて知ったなぁ。あの有名なセリフがどんな状況で出たのかも分かったし、色々と新鮮な驚きや感動がとても多かったです。

まず特筆すべきは、キャストの皆さんの体づくり。この公演に向けて皆さんが懸命にトレーニングしたり食事に気を遣っていたりというのはSNSなどで垣間見ていたんですが、想像以上に大変だったんじゃないかと思います。特に男性のキャストの皆さんの筋肉の付きっぷりが本当に凄すぎ!!遠目から見てもムキムキになってるのがすぐ分かったほどです。
ただでさえコロナ禍でのお稽古は肉体的精神的にもキツイと聞いているので、それに加えてあの身体づくりを成し遂げたのは本当に賞賛に値すると思います。日本発のオリジナルミュージカルに賭ける皆さんの気迫みたいなのを感じました。

さらにアクションがすごい!!『北斗の拳』は武器を使うシーンは極少なくて、ほぼ自らの拳で戦うイメージがあったのですが、今回のミュージカルでもそれを忠実に再現していたと思います。男たちが拳を交えて命がけで戦うシーンは本当に圧巻の一言!!かなりスピード感あるアクションの連続で、拳の重みが客席にまでビンビン届いてきた。

動きはすごく俊敏で軽やかなのがまたすごいです。けっこう高さのあるセットも出てくるのですが、そこをいとも簡単にひらりと駆け上ったり下りたりしてる。もっとびっくりするのはバク宙しながらジャンプしてるキャラもいたりしたこと!!もう見てるだけで手に汗握りまくり。少年漫画をドキドキしながら読み進めていたあの時代に戻ったような感覚があったなぁ。

そしてやっぱり音楽が素晴らしかった!さすがワイルドホーンさんですよ。『北斗の拳』の世界観にピタリとはまる熱くてドラマチックなナンバーが目白押し。戦うシーンは力強く躍動感のあるメロディ、愛する人に捧げるユリアが歌うソロは切なさと壮大さとが入り混じった胸に迫るメロディなど、シーンごとにピシャリとハマってくる曲作りはさすがだなと思いました。

スポンサーリンク

ちょっと残念だなぁと思ったこともいくつか。

ワイヤーアクションの場面。漫画チックに見せるために随所で役者さんたちがワイヤーにつられてアクションするシーンが登場していたのですが、そこで急に展開の流れが失速したように見えてしまう。視覚的には面白いんだけど、やっぱりスピード感はこの作品にとってすごく肝だと思うので、もう少し工夫した魅せ方があっても良かったかなぁと感じました。

あと、ワイヤーが客席からけっこう見えちゃうんですよね(苦笑)。つけたり外したりといったところがちょっと目立ってたというか…、あるシーンでは外されたワイヤーがゆるゆると舞台の上に引っ込んでくのが気になっちゃってww。緊迫感あるシーンだっただけに、あれはもう少し見えない工夫みたいなのがあってもよかったかもしれないと思いました。

それから、ケンシロウの胸の北斗七星型の傷跡。舞台であれをどのように表現するのかは気になっていたのですが、シンからブスブス突かれている時は何の変化も起こっていない。まぁ、本当に突いているわけではないのでここは仕方ないかなぁとは思ったものの、光を当てるとかなにかもうひと工夫欲しかったかも。

で、呻いて下がってったケンシロウが次に出てきたときには北斗七星の傷が胸についていることになってるんですけど…、薄透明のチョッキみたいなのに傷跡の印がついたものを着てるのが丸わかりでww。最初に観た時には「なんか妙な模様のチョッキ着てきたぞ!?」と思ってしまったほど(笑)。座席的には今回どちらも遠目だったんですけど、それでもわかってしまいましたからねぇ。
傷跡もなんか白い丸のついたシールがくっついてる!?みたいに見えちゃってww。舞台上でよく見えるようにあのような形になったんだろうなとは思ったんですが、もう少し自然に見えるようにしてもよかったかもしれない…なんて。

あ、それからもう一つ気になったのは2幕開けた時に登場してくる。原作にもあるのかもしれないけど、あの場面はちょっと笑ってしまったw。出てきたときから虎さんの表情が愛らしく見えちゃってねぇ。
ケンシロウに懐いてるシーンは違和感なく見れたんだけど、ラオウに敵意を剥き出しにして襲うシーンは…猫がじゃれ合いに行くみたいに見えるというか…、バラバラになるところはちょっと子供だましみたいに思ってしまった(汗)。緊迫感ある重要な場面だっただけにあれはちょっと残念。周りの席からもちょっと失笑みたいな声も聞こえてきたので、次回公演の時はもう少し考えたほうがいいかもしれません。

と、まぁ見た目的なところはちょいちょい気にはなったけど…、ドラマ的にはそれを凌駕するような展開が多かったので全体的には好きな作品として見ることができました。

スポンサーリンク

個人的に印象に残った場面もいくつか。

冒頭シーンでユリアがケンシロウの元へ駆けつけるシーン。この時の和樹くんのトキの表情がめちゃめちゃ切なくてのっけからグッときました。あぁ…、トキもユリアが好きなんだろうなって一瞬で分かったよ。でも、ケンシロウとユリアが愛し合ってるのを分かってるから黙って身を引いたんだよなぁ…と胸が痛んでちょっと涙しそうになってしまった。
それゆえ、この後に出てくる核の攻撃場面でトキが二人を身を挺して守るのがこれまた切なくてねぇ。どんだけ優しいんだよ、トキーーー!!!と心の中で叫んでしまいたくなった。彼がこんなキャラだったなんて知らなかった。

ケンシロウとユリアが旅を続ける中で幼かった日を回想する場面も良かったです。冒頭で呆気なくサヨナラしてしまった川口さん演じる師匠は最初の頃は髪の毛がフサフサあったのだなとw。で、幼いユリアはケンシロウと触れ合うなかで置き忘れてきた感情を取り戻す。あぁ、ユリアってそんな過去があったのかとこの時初めて知りました。
掻い摘んでしか原作もアニメも見たことがなかったので、ケンシロウとユリア、そしてラオウやトキの関係が一気に紐解かれていきましたね。彼女は唯一ケンシロウにだけ心を開いていたのかと分かったのも良かった。

それから、ケンシロウの胸にある北斗七星の傷はシンによって突かれたものだったのも今回初めて知りました(汗)。あんなこと常人がやられたら確実にお陀仏になっちゃうよ(汗汗)。ケンシロウは鍛え上げられた肉体だからこそ耐えられたんだろうなと。それにしてもこの場面でのシンは非常に冷酷で自己中なキザ男。敵キャラとしては申し分なしと思っていただけに、後半あんな展開がくるとは思いもしませんでした(笑)。

バットとリンの存在は前からなんとなく知っていたんですが、出会いのドラマは今回初めて「そうだったのか」と悟りました。っていうか、バット役の渡邉蒼くんがめちゃめちゃ躍動感があって良かった!!歌も歌えるし動きもアクロバティックで軽やか。
蒼くんは大河ドラマ『西郷どん』の少年時代を演じたときに初めて知ったんですけど、あの時から「いいお芝居する子役がいるなぁ」と注目したんですよね。まさかこんなに歌って踊れる子だったとは思わなかった!!これからどんどんミュージカルに呼ばれて欲しいです。

ちなみに、リンちゃんが牢獄のカギを置いて逃げた場面。マチネで観た時はバットがなかなかその鍵まで手が伸びなくて苦労していたのですが、ソワレでは呆気なく取れてしまって「早く抜け出そうぜ!」みたいにケンシロウを促してましたw。あれってどちらが正解だったのかちょっと気になった(笑)。

リンが捕らわれてしまった時に初めて声を出して「来ちゃダメ!!」とケンシロウを庇う発言をするシーンも印象深いです。あれは、ケンシロウにユリアが初めて心を開いた場面とリンクしてるのかなと思ったな。

で、ここで大貫ケンシロウのすっばらしいアクションが堪能できるんですが…、歌いながらあれだけの動きをしてるのが本当に驚異以外のなにものでもなかった!!大貫くん、もともとはダンサーさんなので動きの基礎みたいなのがちゃんとしててアクション一つ一つがとても美しくて画になります。筋肉の付き方もハンパない!!
それから、歌唱力が以前見た時よりもグッとアップしていたのもポイント高かった。相当頑張ったんだろうなぁと嬉しく思いました。

面白かったのは、漫画やアニメでインパクト絶大だったケンシロウと敵キャラの対峙がちゃんと再現されていたところ。私もここだけはよく覚えている(笑)。ケンシロウの「ア~タタタタタタ!!!」と敵の秘孔を突きまくるシーンの再現度もめちゃめちゃ高くて良い!!アニメで見た時と同じ声だったよ!!大貫くん、すごいわ~~~。
そして、敵キャラが「こんなの大したことないぜ」とヘラヘラしながら立ち上がってくるのもお約束通りww。そんな彼にケンシロウが言い放つ「お前はもう、死んでいる」がたまらん(笑)!!!これがスイッチになって敵キャラが悶絶してぶっ倒れるんだよね~。その倒れ方の断末魔が「ひでぶぅ~~~」ってやつwww。これも忠実に再現してくれててもう拍手喝采(笑)!!梅芸のお客さんからも笑いと拍手が同時に沸き起こって盛り上がりました。

わたし、『北斗の拳』の今までのイメージってこれが一番強かったんですよ(笑)。実写で見られる日が来るとは思いませんでしたww。

倒されて命尽きたキャラが退場する演出は実に上手かったと思います。あそこで立ち上がられると「ウソ」に見えちゃうんですけど、倒れた直後に黒いマントを被った何体かの死神がゆらゆら近寄ってきて連れ去っていくみたいな形になってたんですよね。あれならすごく違和感なく見える。

スポンサーリンク

ミスミのおじいさんが村のための種もみを必死に守ってるシーンもとても印象深かったです。安福毅さんが、必死に生き抜こうとする姿を熱演されてて何度も心打たれました。歌声にも情感が溢れていて感動的です。安富さんは劇団四季でも活躍されていた実力派の役者さんですからね。今回こうしてスポットがかなり当たる役どころに付かれていたのを見れたことがとても嬉しかった。

ミスミに案内された村でケンシロウはレイと出会う。レイ役はマチネが伊礼彼方くんでソワレが上原理生くんだったのですが、二人とも全然タイプが違っていて面白かったですね。
伊礼君はちょっと柔らかい一面があって、村で出会ったマミヤさんに妹を重ねて茶目っ気ある一面を見せてきたりする。理生くんはひたすら硬派を貫いてて超真面目な雰囲気。マミヤさんに対しても優しく誠実に向き合ってました。どちらも甲乙つけがたいほどナイスキャラ。

ミスミさんとトヨさんがラブラブな雰囲気で踊り出して、村のみんなもそれにつられて踊りだすシーンも印象的でした。とにかくこのご夫婦カップルが微笑ましくて可愛らしい。ちなみにトヨを演じてる白羽ゆりさんは二役だったんですよね。マチネ終わった後にそれを知ってビックリしました。
皆が楽しくダンスをしているなかでケンシロウはユリアの幻を見て彼女と妄想の中で幸せな時を過ごす。愛する人と引き離されてしまったケンシロウの孤独が浮き彫りになっているようでめちゃめちゃ切なかったです(涙)。

その後村を出たケンシロウが囚われていたトキと再会した頃、シンに囲われる形となったユリアは壮絶な覚悟を決めていた。シンはユリアのことが好きだっていう気持ちは本当なんだなって思ったんだけど、愛し方が分からないから略奪で得たものばかり持っていってしまう(苦笑)。そんな一面を見ると最初の時よりもちょっと情が湧いた感じになったかなぁ。
だけどユリアとしてはそういうことにもう耐えられなくなって…。いやぁ、まさか彼女がそんな事態になってしまうとは全く知らなかったのでビックリした。

一方、ミスミさんたちの村には征服者としての敵キャラが押し寄せていて大変なことに。ここで敵のボスになっていたのが…、支障を演じてた川口竜也さんだったのでこれまたビックリw。役の振り幅がすごい(笑)。
村人たちがリンの言葉に心を打たれて一致団結して敵に立ち向かおうとする姿はとても感動的でした。強大な敵に対して無力でも心を一つに合わせて戦おうとするその姿はとても神々しく美しい。

そこへケンシロウやトキ、レイが駆けつけてきてやっと助かった…という雰囲気になるのですが、その直後になんとミスミさんが斬り殺されてしまった(涙)。ようやく助かったと思った矢先の出来事だったのでこれはショックが大きい…!!ミスミさんは身を挺して村のみんなの未来でもある種もみを守り抜いたんですよね(涙)。あと一歩ケンシロウたちが早く到着していれば…!!

それに怒りを爆発させたケンシロウは「ア~タタタタタタ!!!」と北斗神拳で敵の大将を粉砕!!突いてるシーンを幾重にも広がる光の線で表現してるのは遠めから見てすごく刺激的で面白かったです。
で、やられ方がこれまた漫画・アニメの再現率が高い(笑)。今回はケンシロウがキメ台詞を言うことなくぶっ倒れるんですが、カクッカクッと骨が次第に曲がっていくような動きをして最後に「あべしっ」で力尽きるって感じww。ここも拍手喝采でございましたね。川口さん、お疲れ様ですっ!!

スポンサーリンク

そしてついにラオウ登場!黒い馬は歌舞伎に出てくるような感じでしたが、相当高さがあったのであの中で操るのはかなり大変なんじゃないかなぁと思いました。しかも重そうな鎧を装着してるラオウが上に乗ってますからね。
それにしても、ラオウの迫力は宮尾俊太郎さん福井晶一さんも本当に凄かったです!!重厚感がハンパない。世界を支配する意欲満々というか、誰も敵わないオーラがすごい。あの迫力を出すために相当な稽古を積まれたと思います。

トキは残虐な行為を繰り返す実の兄であるラオウを止めようと、弱った体に鞭打って立ち向かっていく。それでもやはり万全の体調ではないのですぐにねじ伏せられてしまう。気の毒だったのはレイ。果敢に立ち向かっていったものの、3日間苦しみ続けるという技をかけられてしまう(汗)。あれは一番残酷なやつだったかもしれない。ひたすらレイが気の毒で仕方なかった(涙)。
でも、こういう非現実的なやつも漫画原作だと思えば全く違和感なく見れるというのがいいよなぁ。

ラオウは圧倒的な力でケンシロウや村人たちを吹き飛ばし去ってしまう。自分の目の前で大切な人たちが倒れていく様に絶望と哀しみに突き落とされるケンシロウが辛い(涙)。でも一番泣けたのは、バットとトヨの別れの場面です。
トヨはかつてバットを助けた過去があったけれど、バットが勝手に姿を消したので長らく離れ離れとなっていた。久しぶりに再会し息子が帰ってきたかのように喜んでくれたトヨでしたが、ラオウの攻撃に倒れてしまった…。もう彼女の命が残り少ないと感じたケンシロウがバットに「時間がない、母ちゃんと呼んでやれ」と促すシーンは思わず涙がこぼれました(泣)。

バットが勝手にトヨの元を離れたのは、実は彼女の足手まといになりたくないといった思いやりの行動からだったことが分かって…トヨさんもそれ理解してたんだよね(涙)。バットは泣きながら「母ちゃん!!」と何度も叫んで抱きしめてて…、もうあのシーンは思い出しただけでも本当に泣けます(涙)。バット役の蒼くんの切ないお芝居が本当に素晴らしかった。

そんな哀しい現実を目の当たりにしたトキが、兄のラオウへの想いとの板挟みになったかのように歌うソロがこれまた切なかった…!!和樹くんの目が本当に哀しくて切なくてねぇ…。あの立ち姿を思い出しただけでも涙が出てしまいますよ(泣)。

そして、苦しみの最中に生き残ったバットやリンやマミヤのために新しい住処を探してくれたレイも泣ける…!!彼らの前では必死に辛い苦しみを我慢して笑って見せてるんですよね(涙)。しかも、命が尽きるとされている3日目に…。彼らに心配をかけまいとするレイの気遣いが本当に泣けました。妹のように思っていたマミヤさんとはうまくいってほしかったよ…。

彼らが無事に出発したのを見届けた後、ケンシロウの前で苦しみもがくレイ…。「俺と出会わなければこんなことにならなかったのに」と泣くケンシロウに「お前と出会ったから人間に戻れたんだ」と返す言葉がまた泣ける…。最後に何があっても生きろと告げて人目の付かないところで苦しみ命尽きていくレイ…。ケンシロウの心情を想ったら辛すぎて泣けてたまらなかったです(涙)。

大切な人たちの死を目の当たりにして大きな哀しみとやるせなさに襲われるケンシロウ。大貫くんのケンシロウは本当に心が温かくて優しいキャラなので、あんなに苦しみ泣きながら歌ってる姿見たらもう、見てるこちらも切なくて仕方なくなっちゃったよ!!
でも、そのなかでもケンシロウは動き続けている。あの体の軸がぶれない激しい動きはやっぱりダンサーだった彼だからこそだなと思いました。非常に力強く逞しく、そして美しい。1幕ラスト、みんなの声を背に必死に前に進もうとするケンシロウのシーンは実に感動的で心が震えました。

2幕感想は次のページにて

error: Content is protected !!