『銀河鉄道999 さよならメーテル~僕の永遠』東京公演 2019.04.28マチネ

主なキャスト別感想

中川晃教くん(星野鉄郎役)

アッキーは鉄郎よりも実年齢が20くらい上になるわけですが、全然そう感じさせない雰囲気作りをしているのが本当に凄いと思いました!もともと年齢より若く見えますが、それ以上に、「星野鉄郎」という一人の熱い想いを抱いた少年がそこにいるって実感させてくれる芝居を最後まで見せてくれたことに感動です。
メーテルへの信頼と友情と…そしてちょっとの初恋とが入り混じった感情、クレアに対する淡い想いやハーロックに対する尊敬の念など…どの表情もとても魅力的だったしリアル。

歌はもういうまでもなく安定感抜群です。今回はあまりへんなリズムで歌うこともなかったしw(ジャージーの時にはけっこう自分アレンジで歌っちゃってたから 汗)とても聴きやすかった。相変わらず歌い方も爽快感溢れていてカッコいい。
芝居にも余裕があって、特に車掌役のお宮の松さんに対してはけっこうアドリブみたいなイジリで客席を笑わせてましたww。特に、2幕でラーメン一緒に食べようって誘った時のやり取りは面白かったなw。

ラストシーンは涙なしには見れなかった…!!アッキーの魂のこもったありったけの叫びを聞いた時、どうしようもなくこみあげてくるものがあって…気が付いたらぼろぼろ涙が零れてた。あそこはDVDでももう一度確認したいところです。

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伊波杏樹さん(メーテル役)

前回公演の時はメーテルがどちらかというと影が薄い印象があったのですが、今回はしっかりと存在感があってよかった。メーテルはWキャストで私が見れたのは伊波杏樹さんのみ。伊波さんのメーテルは謎めいた雰囲気がすごく出ていて、それでいて常に哀しみを秘めた表情をしていたのがとても印象的だった。
鉄郎に対しては時々笑顔を見せるんだけど、いつもどこか遠くを切なそうに見ている。セリフが少なくても思わず目で追ってしまうようなメーテルだったな。

歌もなかなか綺麗に歌えてたし、ミステリアスな声も魅力的。声優さんのお仕事もされているということで納得です。

前山剛久くん(機械伯爵役)

機械伯爵は今回は時間軸のズレのシーンのみの登場でしたが、前作の染谷くんが演じた雰囲気をうまく継承している感じで全く違和感がなかったです。エキセントリックに叫んで狂った芝居が迫力があって圧倒されたなぁ。
それとは真逆のキャラクターだったのがハミル。あまりにも雰囲気違うので最初は違う役者さんが演じているのかと思ったくらい。演じ分けが素晴らしかったです。ハミルは悲しみを背負った青年でしたが、鉄郎と意気投合して共に溌剌と歌う姿は爽やかで可愛かった。

凰稀かなめさん(クイーン・エメラルダス役)

前回も好印象だったけど、今回はさらに役の背景も描かれていたのでエメラルダスとしての深みもまして見応えがありました。クイーンだった頃と海賊になったあとの芝居の違いもメリハリが効いててよかったです。
海賊になったエメラルダスの雰囲気は、どことなく宝塚の男役さんの感じも滲み出てましたね。低い声で歌うシーンも多かったので、1789のマリー・アントワネット役の時より安定感があったのもよかったです。

クライマックスのエメラルダスとプロメシュームの対峙は迫力があった。冒頭のシーンでは逃げ出してしまった彼女が、海賊としての旅を経て母に向き合った時の凛とした揺るぎない姿が特に印象的でした。

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平方元基くん(キャプテン・ハーロック役)

今回も元基くんのハーロック、カッコよかったな~!なかなかあの衣裳が似合う人も出てこないと思うんだけど、彼は見事に着こなしていた。
前回はヒーローとしての顔が主に描かれていましたが、今回はちょっと普通の青年っぽい雰囲気が垣間見れるシーンもあったのが面白かった。海賊船のなかで仲間たちとワイワイやってた場面を見て、彼も元は普通の若者だったのかなって思えたし。

鉄郎に対しては本当に頼れるスーパーヒーロー的存在。アッキーは元基くんより年上だし先輩だけど、ハーロックとして対峙すると全くそれを感じさせなかった。鉄郎を包み込むような温かさや強さを感じさせるお芝居がとても良かったです。

松下由樹さん(プロメシューム役)

今回、体調不良のため降板されてしまった浅野温子さんの代役として急遽プロメシューム役に抜擢された松下さん。突然のことで大変なことも多かったと思われますが、全くそんなことは感じさせない貫禄あるお芝居は本当に圧巻でした。

冒頭シーンでのエメラルダスと真っ向から対峙する場面からすごいオーラ発光しててビックリ!!まさにラスボスと呼ぶにふさわしい貫禄っぷりで、これはエメラルダスは勝てないだろうなっていうのが雰囲気だけで伝わってきました。
台詞の迫力もすごくて、劇場の支配者のよう。何度もゾクゾクさせられました。少し演じ方のテイストに浅野温子さんっぽい雰囲気も垣間見えたかも。松下さんを通して浅野さんが演じるプロメシュームの姿も想像できたので。

一番印象深かったのはクライマックスでエメラルダスと対峙したシーンのラスト。それまで悪のオーラがこれでもかってくらいメラメラしていたのに、エメラルダスの行動によってそれがスーーっと抜けたのが分かった。
その、悪のオーラが抜けた後の「無」の状態になったプロメシュームの表情がものすごく清らかで神々しくすら見えたんです。あの芝居は本当に凄いなと、ちょっと鳥肌が立ちました。

出番としては冒頭とラストの2回だけといった感じですが、十二分に存在感を見せてくれていました。松下さん、素晴らしかった!
浅野温子さんの体調も、一日も早く回復することを祈っています。

クレア役の美山加恋さんは今回も可愛らしくてホッコリしました。クレアはクライマックスで思わぬ悲劇を迎えることになるのですが、その時も悔いのない表情をしていて…鉄郎のことを本当に慕っていたんだなって思えてとても切なかったです(涙)。

リューズ役の矢沢洋子さんは今回も謎めいた独特の雰囲気でしたね。ギターの弾き語りも素敵でした。

車掌役のお宮の松さんはいつも場を和ませてくれるお芝居で、鉄郎とのやりとりなどはけっこう笑わせてもらいました。

メーテルとエメラルダスの父親役の塚原さんは今回は声のみの出演(ペンダントになってるので)。録音出演だったと思うけど、威厳のある声のお芝居は印象深かったです。

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後述

色々と見所盛りだくさんで、前回よりも満足度の高い作品でした。ちゃんと物語の顛末まで舞台で描かれて良かった。特に曲が本当に良くて、CDも出してもらいたいくらい。DVDも劇場で予約してきちゃったのでww届くのが楽しみです。

カテコでは鉄郎役のアッキーが最初にエメラルダスに「マントに入れて」みたいにアピールしてたんだけど拒否られちゃって(笑)。それで反対側にいた元基くんのハーロックにもの惜しげな顔をして見せたら「入れてやるぜ!」って感じでバサーーッとアッキーを包み込んで去っていきましたww。ハーロック、男前!!ツンなエメラルダスもカッコよかったw。

今回は台本も購入できたので、改めてまた読み直してみたいと思います(ミュージカル台本ってこういう感じなのかと感動しております)

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