ミュージカル『1789-バスティーユの恋人たち-』2018.06.05~06

ミュージカル『1789-バスティーユの恋人たち』を観に大阪遠征してきました!

初演の時は梅田芸術劇場で上演されていましたが、再演の今回はなんと新歌舞伎座。今回が初めての観劇劇場となります。
新歌舞伎座というと私は初代の難波を思い出してしまうのですが、2010年に上本町にある近鉄劇場の跡地に建てられた商業ビルに移転したそうです✨。


歌舞伎は「松竹」ですが、「東宝」演劇も受け入れてるのに懐の大きさを感じる。


新歌舞伎座ということで、キャストの幟がたくさんはためいてました。こういうのも「歌舞伎座」上演ならではの光景!

劇場内の印象ですが、ロビーも広くてなかなか過ごしやすいし、軽食のお店も揃ってます。

そして何よりの魅力は、舞台と客席が異様に近いこと😃😃!!
1回目の観劇の時には1階席最後方席に座ったのですが、それでもオペラグラス使わずにキャストの表情が分かったくらいでビックリ。2回目はもう少し前方だったのですが、舞台上のキャストの躍動感が振動となって直に体に響いてくるという臨場感が😂!!特にこの作品は熱量がハンパないので、まるで自分も一緒に戦っているかのような気持ちになるくらいのめり込めました。

この近さはかなり貴重!!2階席と3階席は確認してませんが、他の大型劇場と比べても相当見やすいのではないかと思います。
秋には『ジャージーボーイズ』も上演されるので、もう一度この劇場で見れるのが楽しみです(なんとか1公演確保できた)

 

さて、「1789」初演の時は音楽とセットの迫力に「わぁ~~!!」とただただ圧倒されてしまって作品自体の良さとか色々と考える余韻がなかったのですが、今回の再演を見て改めて…

あ~~、この作品、大好きだわ😂😂!!

と再確認しました。あの劇画ちっくな…まるでワクワクするマンガを夢中で読んでいるかのような感覚が体中を駆け巡って、非常に充実したひと時を堪能することができました。視覚的にも聴覚的にも存分に楽しめる作品だと思います。

以下の感想はネタバレを含んでいます。ご注意ください。

 

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2018.06.05ソワレ・06マチネ公演 in 新歌舞伎座(大阪)

主なキャスト

<06.05ソワレ(W)>

  • ロナン:加藤和樹
  • オランプ:神田沙也加
  • マリー・アントワネット:凰稀かなめ

<06.06マチネ(W)>

  • ロナン:小池徹平
  • オランプ:夢咲ねね
  • マリー・アントワネット:凰稀かなめ

<主なシングルキャスト>

  • ロベスピエール:三浦涼介
  • ダントン:上原理生
  • デムーラン:渡辺大輔
  • ソレーヌ:ソニン
  • アルトワ:吉野圭吾
  • ラマール:坂元健児
  • フェルゼン:広瀬友祐
  • ペイロール:岡幸二郎

 

あらすじ・雑感

ミュージカルの題材になりやすい”フランス革命”ですが、この作品はそれが勃発した時期を描いています。

民衆は貧困にあえぎ、貴族は贅沢に溺れる18世紀末のフランス―。
農夫ロナン(小池徹平・加藤和樹)は父を貴族に殺害されたことをきっかけに、パリへ飛び出し、革命派に身を投じる。
ロベスピエール(三浦凉介)、ダントン(上原理生)、デムーラン(渡辺大輔)ら熱き仲間を得て、新しい時代に希望を燃やす。
一方、宮廷に仕える心優しき侍女・オランプ(神田沙也加・夢咲ねね)
マリー・アントワネット(凰稀かなめ・龍真咲)とフェルゼン伯爵(広瀬友佑)の逢瀬を手引きしてパリにやってくる。
マリー・アントワネットをつけ狙う一味との騒動に巻き込まれたロナンはオランプと運命の出逢いを果たす。
決して出逢う筈のなかった二人は強く惹かれ合うも、対立する身分が壁となる。
そして、愛に悩む彼らの心を揺さぶるかのように革命の足音が近づいてくる…。
1789年7月14日、バスティーユ牢獄襲撃。
遂に革命の火蓋が切って落とされる―。

公式HPより抜粋

フランス発のミュージカルが日本で上演されることが増えてきましたが、この作品もそのひとつ。フレンチミュージカルの魅力は何といっても体が思わず動いてしまうようなカッコいいロックミュージックです。もちろん素敵なバラードもありますが、それもしっとり・・・というよりかはむしろ見ている側の気持ちを盛り立てていくようなドラマチックさがあるんですよね。
「ロミオ&ジュリエット」もフレンチミュージカルでしたが、「1789」はそれよりもさらにロック色が濃いめだったりします。なんというか、見る者のツボを押さえたような…常に刺激されて心のスイッチがオンになっている感覚にさせられる。

様々なフランス革命ものの作品を観てきましたが、「1789」はじっくりと人間模様を描くというのではなく、登場人物のエネルギッシュなパワーでガンガン前進していく印象。フランス革命前夜の人々の”熱””圧”が一番ストレートに迫ってくるのが魅力だと思います。
なので、見ている側も立ち止まってる場合じゃないって感じでww、舞台のキャラクターたちと共に進んでいこう!って気持ちにさせられてしまう。あの高揚感がなんともたまらなかったですね😂。

そういった意味からも、少年漫画的な側面が感じられるかな。フランス革命って何!?っていう人も、この舞台は全然違和感なく入れると思う。敵と味方の区別もハッキリしているので、単純で分かりやすい。視覚的にも圧倒されて楽しめますが、個人的にはあのスピード感あふれるストーリー展開とそれにマッチした音楽に一番魅力を感じます。

 

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全体感想

初演もすごい熱量の作品だと思いましたが、再演の今回はさらにその上を行っている印象がありました。客席と舞台が近い新歌舞伎座で観劇したのも大きかったかも。臨場感がハンパなかったので!

だけど、それだけじゃなくて・・・確実にキャストのレベルも上がっていたと思います。それぞれの個性がさらに強く目で追う人が増えたって感じかな。
「1789」は農民出身のロナンが主人公で、彼を通してのフランス革命の物語なのですが…どちらかというと主役が引っ張るというよりかは群像劇といったイメージが強い。いうなれば団体戦みたいな感じ。しかも、イケメンが異様に多い(笑)。アンサンブルまで含めて、みんななんであの扮装がそんなに似合うの!?と言いたいくらいww😍。そこに様々な個性のキャラがいるわけですから、楽しめないわけがない、みたいな(笑)。

視覚的という点では、セットの豪華さも大きな見どころの一つです。色んな大作ミュージカルを見てきましたが、「1789」はその中でも度肝を抜くような大掛かりな仕掛けがあって…初演観た時はビックリ仰天したものですw。

それが一番顕著に出てるのが、マリーアントワネット登場シーンです。ここはこの作品の中でも一番好きなところなんですが・・・セットも衣装もとにかくすごいの一言(笑)。
巨大な鏡状になってる板が太いワイヤーに巻かれて閉じたり開いたりしてるのですけど、「すべてを賭けて」の始まる直前くらいにだいたい60度くらいの角度まで上がってて、音楽が始まると同時に上にできた空間のところに超豪華すぎる煌びやかな衣装を着たアントワネットが釣られた形で登場してくるんですよ😃!!文章ではなかなかあの迫力は伝えられないのがもどかしいのですが😅😅、初演に見た時には本当に「うわ~~!!」っと衝撃受けて目が離せなかったくらいでした。

再演の今回もあのド派手登場シーンが再び登場して・・・もうめっちゃテンション上がりました(笑)。ここは音楽もポップロックがカッコ可愛いし最高に好きな場面の一つですね。あの迫力はぜひとも実際に見て体感していただきたい。
それにしても、あの装置考えた人凄いな。アントワネット登場の時だけではなく、重要な転換シーンになるとワイヤーで板の角度が変わって全く違う世界感が繰り広げられる。平面での表現よりもドラマがより立体的に見えてくるんですよね。

特に民衆vs王侯の戦いが激化した時の場面は印象深い。平坦な板の上でうわーっと押し寄せる民衆に対して、王の軍隊は角度のついた板の上の方にいて下の群集を蹴散らしていく。いかに独裁的権力を王侯側が行使していたかというのが視覚的にものすごく分かりやすく表現されているので、見ている方はついつい民衆側を応援したい気持ちにさせられてしまう。
それが、一番クライマックスでロナンがこじ開けて・・・ゆっくりと鏡状の板が上から下へと降りていく。つまりそれは、民衆側の勝利を意味しているわけで「ついにやったぞ!!」という感動がストレートに伝わるんですよね。この板が上がった状態でロナンが駆け上がってくる場面があるんですが…あれ、相当な角度がついてるはず!!そこを全速力で駆け上がるわけですから…ロナン役の体力は相当ないとダメだろうなぁと。加藤くんも徹平くんもすごい脚力だとそういう意味でも感動してしまった私です。

あと、やっぱり私はこの作品の音楽がめちゃめちゃツボです!全編にわたってワクワクするようなロック調の音楽がびっしり。もともとロック系ミュージカルが好きなので、見ていてものすごいテンション上がります😂。
一つ一つのナンバーに力があるし、それに頭に残りやすい。複雑な旋律のものは少なくて、どちらかというとストレートに主張してくるものが多いのでなんだか終わった後も音楽が頭のなかを駆け巡っているんですよね。

特に最後の戦い直前に流れる「サイ・ラ・モナムール」は超テンションが上がります!!意味としては、「愛する人よ、きっとうまくいく」という感じらしいのですが・・・このナンバーの高揚感は聴いててゾクゾクきますね!!めちゃめちゃカッコいい!!
舞台が終わって帰るときにこの曲がロビーに流れてたのでなおさら頭にこびりついて離れませんでした(笑)。

ナンバーとともにダンスの迫力も欠かせないです!!特に民衆側の革命に燃えるエネルギーあふれたダンスは大きな見どころの一つ。人数も多いのでとにかく熱量がものすごい😃!!
特に、ロベスピエールの「誰のために踊らされているのか」からロナンが加わっての体全体で怒りを表す激しいボディダンスまでの連動が素晴らしい!!!ここもゾクゾクするほど気持ちが高揚する場面の一つです。あのボディダンスは全身で怒りを表現しなければならないので、演じてるキャストの皆さんはかなりのエネルギーを使っているはず。それなのにさらにその後も感情を爆発させながら前進していく場面が続くので・・・もう本当にすごいの一言しかないですね。

もちろん、恋愛のストーリーも見ていてグッとくる場面の連続。ロナンとオランプの恋は見ていて応援したくなるほど切なく心掴まれる感じなのですが、一つだけ再演になっても今一つ入ってこないシーンがあって😅😅。

ロナンとオランプが恋に落ちる瞬間が今ひとつ理解できないんですよねぇ。
オランプが牢獄からロナンを逃がすという行動でそのきっかけはできてるっていうのは分かるんですけど、特にお互いが惹かれあう感情表現があるわけでもなくて。逃げる途中で躓いたオランプをロナンが助けて目が合った瞬間は予感めいたものはあるんですが、それでもあそこまで恋心が募るような説得力はないw。「助けてくれたお礼だ」とロナンがオランプに突然キスをしたとき、オランプは「二度と会わないから!」って逃げていくんだけど、一人残ったロナンはもう熱い恋の歌を歌ってるww。
フランスの恋の落ち方って、なんかすごく単純なんだなぁとww。オランプも結局はロナンが忘れられずに恋に落ちてて次に会った時にはラブラブ状態でしたからね😅。なんていうか、二人のスイッチの入った瞬間がよく分からないままラブモード突入する違和感っていうのはあるかなぁ。

でもまぁ、この作品はスピード感を前面に出してる冒険活劇みたいな側面の方が強いと思うので、ちょっとした違和感も吹き消してくれるみたいなところがあるからいいかなともw。

見ている側のテンションが何度もグっとあがるくらいのパワーがあるし、敵と味方の構図も非常に分かりやすく描かれていて誰でも楽しめるような作品なので、多くの人に見てほしいなと思いました。

もう一度観に行く予定なので、細かい感想はその時に…。

 

主なキャスト別感想

加藤和樹くん(ロナン役 06.05)

初演に見た時にはただ「カッコいいなぁ」くらいの感想しかなかったのですが、今回の再演では見事に物語を牽引する力のある凛々しいロナンになっていて終始目が離せませんでした!カッコいいのはもちろんのことなんですけど、それに加えて熱さ、力強さが加わった感じ。

前半のロナンは父親を殺された怒りから誰も寄せ付けないようなオーラを発しているのですが、そこのスレっぷりが和樹くん、最高ww。金持ちのボンボンたちも手軽に声かけられないような飢えた鋭さを秘めてるロナンだった気がします。
このロナンの憤りのパワーは最初から最後までずっと持続してて、革命も彼が加わることによって民衆の熱量がさらにワンランク上がるのも納得がいくほどでした。とにかく初演の時よりもギラギラ感が増してて、彼がいればフランス革命は達成できるんじゃないかと思える説得力があったのが大きい。

それに対して恋愛場面はもうドキドキの連続w。『レディ・ベス』の時もそうだったけど、和樹くんの恋愛モードは本当に何度見ても甘くて切なくて本当美魅力的だと思います。これ、ミュージカルヒーローを演じるにあたって必須条件でもあるのでww、和樹くんには今後もどんどんこの路線を磨いていただきたい😁。

歌は前半少し掠れるところがあったけど、後半に行くにしたがってどんどん熱さが増して力強くて聴き応えがありました。確実に初演の時より歌唱力も上がってると思います。東宝の大作に出演する前から見ているので、こういう進化は何とも感慨深いものがあります。
もういちど和樹ロナンを見れるので細かい感想などはまたその時に。

 

小池徹平くん(ロナン役 06.06)

初演に見た時は「すごく頑張ってるけど牽引力としてはもう一歩かも」と思ったのですが、再演の今回は前回のようなちょっと頼りなさみたいな部分が消えて立派な「男」に成長していて少し驚きました。ほんとに一言でいうなら「男」度がアップした徹平くんのロナンという印象です。
どちらかというと可愛い顔立ちだし、民衆を引っ張っていくというよりかはついていくタイプかなぁって以前は思っていたのですが、今回観たら、徹平くんのロナンの後ろについて革命に参加したい!という気持ちにさせられたんですよね。それだけ力強さと頼もしさがアップしていて、その成長がなんだかうれしかったです。

前半のスレっぷりも単に粋がってるっていうんじゃなくて、ちゃんと自分の意見をしっかり持った青年のぶつけようのない怒りを抱えている感じが出ていて良かったし、民衆の怒りに自分自身の気持ちを重ねて想いを一つにしていく過程も印象に残りました。
特に、怒りのボディダンスの迫力は力強くてすごく良かった!!和樹くんは力強さと共にしなやかさみたいなものが感じられたけど、徹平くんは力強さと重みみたいなものを感じたかも。

あと、歌唱力がすごくアップしていたのに驚きました!!めっちゃ力強い良い声響かせていたのがとても印象深かったです。

ねねさんのオランプとの恋愛場面はちょっと主導権が奪われてるような感じはあったかなw。俺がお前を守るっていうよりも、オランプがロナンの熱さを理解して支えていくような雰囲気。これたぶん、沙也加ちゃんとのセットだったらもう少し恋愛モードに見えたかもしれない😅。
あと、ソニンちゃんと並ぶと・・・お兄ちゃんっていうよりも「弟」にどうしても見えてしまって「兄さん!」って呼ばれるたびにちょっと「ん!?」って思ってしまうのはあったかなww。オトコ度がアップしたといっても、やはり徹平くん見た目が可愛いのでつい😁。

 

神田沙也加さん(オランプ役 06.05)

可愛らしい外見とは裏腹に、しっかりとした自分の考えを持っているオランプをとても魅力的に演じていました。自分の役目をしっかりと理解していて、どんな妨害が起こっても揺らがない強い信念がストレートに伝わってきたのがすごく良かったです。ヒーローマンガに出てくる”頼もしい女の子”的なキャラでとても分かりやすい。

沙也加ちゃんのオランプはしっかり者のなかにどこかちょっとチャーミングでお茶目な一面が見え隠れするのが最大の魅力かも。特にラマールから迫られてる時のあしらい方がコケティッシュでなんとも可愛らしい。あんな子だったらたとえ邪険にされても追いかけたくなっちゃうよね~ってラマールの気持ちが分かってしまうくらい(笑)。
和樹ロナンとの組合せで今回見ましたが、恋愛モードに入った後は信頼しきって彼の胸に身を預けている雰囲気だったのでラブラブっぷりに何度もときめかせていただきました😁。

 

夢咲ねねさん(オランプ役 06.06)

ねねさんのオランプは沙也加ちゃんとは違って女性らしさオーラが全開です。可愛らしいというよりかは清楚なお嬢さんといった雰囲気。王侯貴族の中に混じっていても何の違和感もないような気品を備えていて、あぁ、さすが宝塚の女役だった女優さんだなぁと思ってしまった。

歌声は沙也加ちゃんよりもしっかりしたものではないんだけど、柔らかくて相手を包み込むような印象があります。徹平くんロナンとの組み合わせでみたのですが、ねねさんのオランプがその柔らかさで彼に癒しを与えてるように見えましたね。
コメディ的な場面でもあまり大きなリアクションはとってなくて終始真っ直ぐと凛とした女性キャラというのを貫いていたように思いました。

 

凰稀かなめさん(マリー・アントワネット役)

初演の時は確か、宝塚の男役を卒業されてすぐの頃だったと思いますが・・・その時に比べると「可憐な女性らしさ」オーラがかなり増していたように思います。あの超ド派手な衣装を着ても違和感なく見れるというのがさすがだなと。
フェルゼンとの恋に対するアントワネットの苦しい想いも切なさを増していたし、オランプに対する優しさには包容力が感じられたのもよかった。

すごく印象的だったのは、2幕の革命前夜にルイ16世が新しいギロチンを開発したとアントワネットのところへやって来たときに「まぁ、素晴らしい」と優しく微笑みかけた場面。二人とも自分の身がどうなるのか分からない不安ななか、あの母性あふれる気品ある一言はとてもグッとくるものがありました。アントワネットの王妃でありつづけようとする強さも感じられる一場面でしたね。この時の凰稀さんの表情がとても印象に残りました。

ただ、歌唱力という点で・・・高音が不安定になるのがとても残念でした。低い音程のところは普通に聞けるんですけど、高い音程の歌になるとちょっと苦しそうというか・・・何度か手に汗を握りかけたので😅😅・・・そこだけは惜しいなと思った点でしたね。

 

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三浦涼介くん(ロベスピエール役)

今回メインキャストの中では初参加となる三浦くんですが、めちゃめちゃ良かったです!!っていうか、彼が出ているシーンは終始目が離せなかったくらい魅力的でした😍。もともと綺麗な顔立ちをしているのであのカツラと衣装がめっちゃ似合ってて…それだけでも超目の保養だったわけですが(笑)、それ以上に歌と芝居がとても素晴らしかったんですよね。

見た目は美しさと可愛らしさとが同居していてちょっとか弱そうにも見えるんですけど、いざ革命への機運が高まってくるとものすごいギラギラした表情になって・・・2幕冒頭の「誰のために踊らされているのか」のナンバーでの躍動感がハンパなくカッコいい!!スタイルもいいこともあって身体のキレも最高に美しい。
歌も少しハスキーな声がとてもセクシーで・・・ロック調な音楽にすごく合ってる。あれでさらに声が前にもっと出たら最高だなと。

クライマックスでの感情表現は一見の価値あり!!私は彼のあの泣き顔を見てもらい泣きしたくらいです。

そういえば、今更知ったんですけど・・・彼のお父さんって俳優の三浦浩一さんだったんですね。全然気が付かなかった。良い二世俳優さんになったなぁと改めて思った次第です。

 

上原理生くん(ダントン役)

彼の魅力は何と言ってもあの力強い迫力ある歌声です。あの声の吸引力はハンパない!というのを今回再確認。どんなナンバーも軽々と歌いこなしてしまうあの技術は本当に凄いと思います。
ダントンは革命軍のトップリーダーではないのであまり前面に出過ぎないようにするのが難しいところだと思いますが、理生くんはあの迫力を持ちながらも常に後ろで支える立ち位置をキープ。少し勿体ないなと思いつつも、こういう役柄も貴重だよなという感じで見てしまいましたw。

 

渡辺大輔くん(デムーラン役)

初演で見た時に、この素晴らしい歌声の役者さん誰!?と気になるくらい存在感があった渡辺君。あれから色々な舞台で観るようになって・・・さらに逞しさが増したデムーランを演じ切ってくれてました。
彼の魅力は、この人がリーダーならばどんな苦難が待っていても付いていきたい!と思わせるような頼れるアニキ的存在感だと思います。色んな相談にも乗ってくれそうだし、この人に付いていけば良い未来が待っているといった夢も見させてくれる・・・みたいな。
今回も如何なくその魅力を発揮してくれていて非常に頼もしかったですね。

 

ソニンさん(ソレーヌ役)

ロナンの妹のソレーヌはものすごいパワーを秘めた女性なのですが、あの爆発力はソニンさんにしか出せないだろうなっていうくらいの迫力で演じてくれるので見ていて非常に気持ちがいいです。
感情の出し方もすごく激しくて周囲の男性たちに全く負けてないのがすごい。特にパン屋を襲う時の迫力はゾクっとするほどの凄味がある。まさにハマリ役だなと思いました。あと、一番最後の場面で感情が高ぶりすぎたのかずっと手の震えが止まらなかった様子だったのも目を惹きました。

 

吉野圭吾さん(アルトワ役)

この作品の中で『悪』の部分を一番担っているのがアルトワ。吉野さんの演じる悪役ってすごい独特の空気があって怪しさ満点なんですよね。ネットリした感じかと思いきや、時にはドキリとするくらいの色気も出してくる。そしてたまにどこかコミカルでw、なんだか目が離せないんですよ。
催眠術を出してくるシーンとかは特に面白い。そういうことやりそうって雰囲気ムンムンなのでww。人間であって人間じゃないみたいな・・・そんな怪しさを出せるのは吉野さんならではだなと思いました。

それにしても、アルトワってホント悪いヤツですよねぇ~~ww。

 

坂元健児さん(ラマール役)

この作品のコメディ的部分を全て担っているのがサカケンさんが演じるラマールです。アルトワの手先としてあれやこれや邪魔に入ってくる秘密警察トップですが、ほぼお笑い担当的ポジションww。
基本は悪役でオランプが好きで追いかけ回したりしてウザがられてるんですが、たまにアルトワから守ろうとする正義感もチラっと見せてくれたりするところが可愛いくて憎めないんですよね~。特にオランプの代わりに催眠術にかかっちゃう場面は何度見ても面白い(笑)。

面白いと言えば、この舞台は客席に降りてくる演出が多いのですが、その過程で最前列真ん中のお客さんをいじる場面がありましてw。そこの台詞は毎回即興で演じてるっぽくてなかなかに楽しませてくれますよ。でもあんな間近でジーっと見られたら目を合わせられないかも😅。

 

広瀬友祐くん(フェルゼン役)

今回の再演で初演に比べて一番顕著に成長したと思ったのがフェルゼンを演じた広瀬くんです。初演で見た時には「カッコいいんだけど印象に残らなくて残念だったな」って思ってしまったのですが、再演では素敵な一人の女性を愛するナイトとしての存在感を感じることができました。
フェルゼンって出番的には多くないので難しい役どころでもあると思うのですが、今回は「マリーアントワネットを愛する一人の男」としてしっかりと爪痕を残していて・・・なんだか感慨深いものがありましたね。

ここ数年で色々な大きい舞台を経験する機会も増えたことで広瀬くんの表現力も格段に上がったんだと思います。本当にすごく良かった!!

 

岡幸二郎さん(ペイロール役)

国王側の軍隊のトップとして常に民衆を弾圧する立場にあるペイロール。この作品の中で圧倒的強烈な『悪』オーラを発しているのですが・・・岡さんのあの支配力の芝居がとにかくすごすぎます!!「レミゼ」のジャベールの時の迫力の倍近くは出ているんじゃないかってくらいの迫力!
この作品の一番最初の場面で歌い出すのが岡さん演じるペイロールですが、あの第一声から劇場全体を支配する歌声がたまらない!あれで見ている者は一気に舞台の世界に惹きつけられる。岡さんの存在感はこの作品の土台骨を大きく支えてるんだなって改めて思いました。

 

増澤ノゾムさん(ルイ16世役)

増澤さんのルイってもう本当に魅力的で目が離せない!!最初に出てきた時は世間知らず的なお坊ちゃま感を前面に出しててめっちゃ可愛いのに、荒ぶる民衆を前にしたら王としてのプライドが上に立ってしまって非情な判断を下してしまったりする。憎めないんだけど、人間的な弱さといった面も出してくるとても魅力的なキャラとして繊細に演じてくださってるんですよね。
あと、歌も少しだけですがソロであるんですけど・・・初演よりも歌唱力上がってました!!なんかもう一節でも二節でも聴きたいって思ってしまった😃。機会があればぜひ。

それと・・・やっぱり何度見ても・・・上川隆也さんと似てるよww。見た目も声もホント似てると思ってしまう。いつかお二人の共演舞台が見てみたいです。

 

後述

再演を見て、改めて面白い舞台だったなぁと再確認しました。歌もダンスも最高です!出てくるキャラは皆カッコいいし、ストーリーもスピード感があって分かりやすいので初めての人にもお勧めできる作品だともいます。

そうそう、再演版のDVD発売も決定してます。どちらのバージョンも欲しかったんだけど、金銭的な問題もあり😅、私は和樹君バージョンの方を予約してきました。届くのが今から楽しみです。

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もう一度観劇する機会があるので、ナンバーごとの感想などはその時に書きたいと思います。

6月5日ソワレは観劇後にトークショーが行われました。

ミュージカル『1789』大阪公演 06.05アフタートークショー
ミュージカル『1789-バスティーユの恋人たち-』大阪・新歌舞伎座公演、6月5日ソワレ観劇後に行われたアフタートークショーのレポートです。出演は加藤和樹くん、神田沙也加さん、凰稀かなめさん。

次の記事でその模様を少しレポートしてます。よろしければぜひ。

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