2018年8月24日に公開されたミュージカル映画『マンマ・ミーア!~ヒア・ウィ・ゴー~』を観に行ってきました。
この作品はミュージカル舞台で上演されていた『マンマ・ミーア!』を2008年に映画化したものの続編となります。
スウェーデンの大人気ポップグループABBAの名曲を元に制作されたミュージカル舞台は、イギリスのウェストエンド公演を経て2001年にブロードウェーで開幕した後、約14年間上演されました。
日本では劇団四季が2002年から長いこと上演していて(2018年現在は上演していません)、私も何度か足を運んだものです。
劇団四季の初演から約4年間主役のドナを務めた元四季の保坂知寿さんは、今回映画のパンフレットにコメントを寄せていらっしゃいますね。
それにしても、初めて映画化されてからもう10年も経過してしまったとは!!
参考 10年前の1作目感想(旧ブログから移転しました)
あの当時はまさか続編が作られることになるなんて思いもしなかったので、今回2作目制作の話を聞いたときにはビックリしました😅。
第1作目で上手いことストーリーはまとまっていたし舞台もそこで終わっていたので、いったいどういう風に続編として繋がるんだろう?と、不安半分、楽しみ半分といったところでしたw。
以下、ネタバレを含んだ感想となります。
『マンマ・ミーア!2』作品概要
映画鑑賞日:2018年9月5日(水) ※日本公開日 2018年8月24日(金)
原題 「Mamma Mia! Here We Go Again」
監督・脚本 オル・パーカー
主なキャスト
- ソフィ: アマンダ・セイフライド
- 若き日のドナ:リリー・ジェームズ
- サム:ピアース・ブロスナン
- ビル:ステラン・スカルスガルド
- ハリー:コリン・ファース
- ロージー:ジュリー・ウォルターズ
- ターニャ:クリスティーン・バランスキー
- スカイ:ドミニク・クーパー
- 若き日のロージー:アレクサ・デイビーズ
- 若き日のターニャ:ジェシカ・キーナン・ウィン
- 若き日のサム:ジェレミー・アーヴァイン
- 若き日のビル:ジョシュ・ディラン
- 若き日のハリー:ヒュー・スキナー
- セニョール・シエンフエゴス:アンディ・ガルシア
- ルビー:シェール
- ドナ:メリル・ストリープ
ちなみに、今回日本が舞台になるシーンがチラっと登場してくるのですが、その場面のどこかに、女性お笑い芸人の横澤夏子さんが出演しています。
私はこのことをチェックしないまま見に行ったので全く気がつかなかった😅。っていうか、日本のシーンが出てきたこと自体にビックリしましたwww。
『マンマ・ミーア!2』ストーリー・キャスト感想
あらすじ
どこまでも青く輝くエーゲ海に浮かぶ、ギリシャのカロカイリ島。母のドナ(メリル・ストリープ)との夢だったホテルを、ついに完成させたソフィ(アマンダ・セイフライド)は、支配人に任命したセニョール・シエンフエゴス(アンディ・ガルシア)と共に、オープニングパーティの準備に駆け回っていた。
人生で最高に晴れやかな日を迎えたソフィだが、その心は揺れていた。ニューヨークでホテルビジネスを学んでいる夫のスカイ(ドミニク・クーパー)がそこで働かないかと誘われたのだ。ニューヨークで新たな人生を始めることに魅力を感じるスカイと、母の夢にこだわるソフィとの愛でに、かつてない危機が訪れていた。
そんななか、ソフィの妊娠が発覚!ソフィは思わず、若き日の母と自分を重ねる。ママは一人で私を身ごもった時、どんな気持ちだった?3人のパパたちとはどうやって出会って、なぜ別れたの??
公式HPより引用
まず全体的な感想。
前作は、ものすごいパワーと熱量で見る者の心をグイグイ引っ張っている印象が強かったのですが、続編はどちらかというとしっとりとした雰囲気の方が多かったような気がします。
ABBAの名曲がズラリと出てくることは変わりないのですが、今回はノリノリなナンバーよりもバラードを中心に構成している感じでしたね。
ちなみに、知っている楽曲は前作のほうが圧倒的に多かった(笑)。続編はABBAが大好きな人しか知らない名曲が多めだったのではないかと。
ただ、前作に出てきた超有名ナンバーも数曲ちゃんと入ってきてます。あとで触れますが、「ダンシング・クイーン」や「マンマ・ミーア」のシーンは気持ち的にもグッと上がってワクワクさせられる演出になってます😆。
それから、前作でカーテンコール的なラストに流れた「恋のウォータールー」が今回は本編の中で登場。こんなシーンで登場するとは!ってちょっと驚きましたがww、とても楽しい場面になってました😊。
続編の肝になっている部分は、「母と娘」ですね。前作もクライマックスで繊細に描かれていましたが、今回はさらにその上を行く・・・というか、ほぼ全編がそう感じさせられる展開になってます。
というのも、冒頭である事実がいきなり明らかになるんですよ・・・!もう、ほんと、ビックリしました😮😮。え~~~、そこからなのか!みたいな。
ソフィはオンボロホテルを大幅にリニューアルさせて新たなスタートを切ろうとしているわけですが、その過程の中でちょいちょい母親のドナに想いを馳せています。そこで若き日のドナの時代に遡って、前作ではセリフの中でしか明かされなかった彼女の「歴史」がドラマとして展開していくんですよね。
過去と現在とが忙しく交錯していく構成になってはいましたが、意外と頭が混乱することもなく分かりやすかったと思います。
特に私は『マンマ・ミーア!』の舞台も前作映画も見ていたからかと思うんですが、初めての人にもそんなに難しい展開にはしていなかったんじゃないかなと。ただ、前作を知っていた方が続編で楽しめる割合は大きいと思います。「あの時ドナが語っていた出来事にはこんなドラマがあったのか」とか色々腑に落ちるシーンもあるので。
どちらかというと、後半からクライマックスのドラマ展開がかなりグッとくるものになってます。「母と娘」のドラマの集大成になるのがラストシーン。私はあの場面で涙が止まりませんでした😭😭😭。これはズルい!!!って感じでしたねぇ。
前作の展開と場面的にもリンクしている部分もあるので、なおさら泣けたかも。ぜひ映画館で確認してほしいところです。
ただ、前作の設定が生かされてなかったような場面もちょいちょい(笑)。
一番不思議に思ったのが、ハリー。彼にとってドナは最初で最後の女だったって前作で語られてて、たしか、ゲイ告白もあったような・・・。最後の最後に男性の恋人見つけてハッピーになってたはずなんですが、今作ではその彼氏についてはスルー😅😅。設定そのものがなかったことになっているかのようになっててちょっと戸惑ったかもw。
あと、ロージーやターニャが実は若かりし頃にサムやビルと遭遇してたっていう展開もちょっとビックリ!たしか前作で彼女たちがギリシャのドナに会いに来たとき、彼らとは「初めまして」な状況だったはずなんですよねw。
まぁこれは、若い時に会ったと言ってもサラッとしか接触していなかったので忘れちゃったのかもって思えるんですが(笑)。だけど、けっこう二人とも肉食系女子丸出しにしてたから覚えてても不思議じゃない気もするんですけどねwww😅。
今回の続編の中で、ドナは3人の男性に対してどんな感情を抱いていたかというのがけっこうハッキリすることになります。それを知ったうえでもう一度前作を見ると、さらに面白いと思えそうかなと。
ネタバレ的に言うと、ちょっと気の毒なのは、ハリーですw😅。若き日の3人の中で彼に一番感情移入しちゃったかも。
そうそう、今回の映画では最初にも書いたように「日本」が出てくるんです。ハリーが日本に仕事で出張してたっていう設定。
で、渋谷のスクランブル交差点の映像が出てきたんですが・・・薬局の上あたりのところの看板がアニメ「NARUTO」になってた(しかもそこだけ色合いがかなり派手www)。
あと笑ったのが、会議室にあった社名??みたいなやつ。『整合性』ってwwww。いったいどこからその言葉チョイスしてきたんだよ😅😅😅。会議室の雰囲気も妙に「間違った」日本的なセットだったし、なんかもう、笑ってしまったw。
続編で嬉しかったのは、前作と同じキャストが勢ぞろいしたことです。現在パートのキャストは誰一人変わることなく出演しています😆😆。あれから10年という時が過ぎて、みんなちょっと老けたなぁって思うところもあったけどw、でも誰も欠けることなく元気にスクリーンの中で躍動してたのを見れたことが本当に感動的でした。
特に、ハリー役のコリン・ファースはカッコいいし天然ボケな一面もあったりしで、相変わらず魅力爆発😂😂。愛しいキャラでした。
カッコいいと言えば、現在パートに出てくるホテルの支配人シエンフエゴスを演じたアンディ・ガルシア!!超ダンディーでめっちゃカッコよかったです!!!そりゃ、ターニャもロージーも目の色変えるの納得だよって思いましたから(笑)。
彼にはクライマックスで見せ場があるのでぜひ注目してほしいです。
過去パートに出てくるドナやロージー、ターニャも本当に魅力的でした!!ロージーとターニャは現在パートの二人と並ぶとけっこうそっくりで、終わりのカーテンコールシーンで二人並んで歌ってるのを見た時にはちょっと感動的でしたね。
若き日のドナを演じたリリー・ジェームスは見事でした!!!もう本当に明るくてサバサバしててカッコよくて・・・あんな子だったらそりゃ、男の子たちは吸い寄せられちゃうよねっていうのが納得😃。
どこにも嫌味なところがなくて、明るいんだけど心の中はけっこう繊細で壊れやすい部分もあり・・・。そんなドナの魅力を余すところなく演じてくれていました。彼女が今回の映画のもう一人の主役になっているのですが、あの魅力があったからこそ成功した作品なんじゃないかなと思います。
そうそう、前作同様に今回もABBAの二人がカメオ出演してましたw。けっこう分かりやすい場面に出てきますよ😉。
あと、エンドクレジットが全て終わった後にとあるシーンが1つ出てきますw。あれたぶん、NGで本編で使われなかったやつかもしれない(笑)。面白いのでぜひ最後までご賞味あれ。
『マンマ・ミーア!2』楽曲感想
続編に登場する楽曲は全部で20曲あります。そのなかにはボソボソっと呟くように歌われているものも入ってますので、実質的には18曲くらいかな。
サウンドトラック
When I Kissed The Teacher
若き日のドナたちが大学の卒業式でハメを外して歌う場面。ここはかなり楽しいシーンとして作られていて、最後に校長先生もハメ外して歌いだしちゃうところは思わず笑ってしまいました😂。
歌の最後に皆でジャンプするシーンは、前作でドナが海に飛び込むシーンを彷彿とさせるものがあってちょっとグッとくるものがありましたね(なにせ、冒頭に衝撃事実が明かされた後なのでなおさら・・・)。
恋のウォータールー
ハリーの強引なアプローチが光る場面で登場w。レストランの従業員がなぜかフランスの軍隊の格好だなぁと思ってたら、このナンバーに合わせてだったのかと納得しました😁。
ちょっと引っ込み思案系のハリーが自分の殻を破ったかのように躍動するこのシーンはけっこう好きでした。それまでちょっと大人しいバラードのシーンが続いていたので(現在パートのソフィとスカイの関係が微妙になったりね)、久し振りに心が躍るワクワクする場面になっていると思います。
Why Did It Have To Be Me?
ギリシャの島に渡る船に乗り遅れてしまったドナが、たまたま近くにいたビルの船にのせてもらってお互いの距離を縮める場面。
船に乗り遅れる…っていうのは前作にも出てて続編でもそれがちょいちょい出てきたのが面白かったですね。
この時ビルはめっちゃドナにアプローチかけてくるんですけど、それをドナが上手くかわしてるのがなかなか楽しいシーンになってます。
ビルが諦めざるを得なくなったきっかけの「海に飛び込む花婿と花嫁」の場面は特に面白かった!これがだいぶ時間が経って現在パートに入ってから生きてきたのにはビックリですww。
Angel Eyes
嵐でせっかく用意していたホテルパーティーの準備は台無しになり、さらには夫の素かいとの関係に悩むソフィをロージーとターニャが励ますナンバー。
三人の息がピッタリで面白いのですが、一番の見どころはロージーですね。相変わらずな展開が本当に可愛くてたまらないですよ😊。
Mamma Mia
やっぱりこの作品にこのナンバーは欠かせません!!!よかったーーー出てきて!!って思いましたよ。最高!!!!
今回は若き日のダイナモスがめっちゃハイテンションで熱唱してます。もうこの曲やシーン見ただけで感無量の心境になりました😂😂😂!!
Dancing Queen
このナンバーも「マンマ~」には絶対に欠かせません!!なかなか出てこなかったのでいつかいつかと構えていたら・・・あんな感動的な場面に!!!
わたし、前作では涙出なかったですが、続編で「ダンシング~」の場面見た時は涙が出ました😂。めっちゃ心震えました!!
ちなみに、船の上のサムとビルにご注目ww。まさかの”タイタニック”が見れますww。最初見た時思わず吹き出しました!!
この場面に繋がるのが、若き日のビルとドナが助けたあのカップルだったっていうのも面白かったです。
悲しきフェルナンド
この場面は本当に最後の最後のほうに出てくるんですけど、シェリーとアンディ・ガルシアの二人の姿に圧倒されて惚れ惚れしました…!!特に、アンディ・ガルシアがダンディすぎてめっちゃカッコいい!!!
それにしても、突然現れた祖母と支配人さんがそういう間柄だったとはビックリ(笑)。
っていうか、ドナの母親なのにあの若さは奇跡でしょw。シェールさんの美しさにも圧倒されたシーンでもありました。70越えてるのが信じられん!!
若き日の三人のパパについての動画を最後に。イケメン度でいうと、やはりサムが一番かな~。めっちゃカッコよかったですw。
ちなみにキャストが全員集合するカーテンコールは「Super Trouper」です!!めちゃめちゃハッピーで楽しいラストになっているのでお見逃しなく😀。