ミュージカル『ファントム~もうひとつのオペラ座の怪人~』大阪公演 2019.12.16 大千穐楽

大千穐楽カーテンコール挨拶

通常カテコのあと客席全体がオールスタンディングとなりましたが、そのあとにあいさつがあるということで城田くんから「一度座ってください」とコメントがあり一同着席しながら聞くことになりました。

本当は全員からコメントを求めたかったけれど、時間の関係で代表してプリンシパルキャストが挨拶するという形になりました。以下、それぞれの挨拶の概要を。脚色して書いてるのであしからずw。

熊谷俊輝くん

子供らしからぬ大人顔負けのきちんとした挨拶から始まり、ほかのキャストが「お~」という雰囲気に包まれたのですが、「城田優さんからは人間性を教えていただき」といったコメントを言った後に何を語るのかすべて飛んでしまったようで戸惑う熊谷くん。オロオロする姿に客席からは「可愛い!」とか「頑張って!」とかいう言葉が飛び交い、隣にいた神尾さんは帽子を脱いで仰いであげたり、何とか熊谷くんの気持ちを落ち着かせてあげようとしてました。

すると、中央にいた城田くんが端っこにいる熊谷くんの隣までやってきて肩を抱きかかえながら「今思っていることをそのまま話せばいいんだよ」と優しくアドバイス。まるで本当のお兄さん…っていうか、お父さんみたいだったよ!!この二人がホントに可愛らしくてとても癒されました。最後は「この作品に出演できて幸せでした」となんとか言えて、みんなから暖かい拍手が送られてました。

佐藤玲さん

泣きそうになるのを必死にこらえている感じでコメントされてましたね。「本当はこの役は男性だったのですが、今回の城田演出で女性が演じることになって、ミュージカル初挑戦の私はとても緊張したけど本当に優しく色々教えていただきました」と感慨深そうに語っていました。「この作品に出演して、お客様の前で芝居する喜びを改めて知りました」というコメントが一番印象深かったです。

神尾佑さん

「熊谷くんに全部言われちゃったなぁ」と隣を見ながら笑う神尾さんがお茶目で素敵でしたw。最初に「全部で45公演ありましたが」と話されると、城田くんが後ろのアンサンブルさんに「45だったんだ」とちょろっと確認してたのが可愛かったw。

「今回ミュージカル初挑戦でしたが、その初めてが子のファントムという作品で本当に良かったと思っています。こんな僕と毎回飲んでくれてありがとうございましたw」とみんなに頭を下げてた神尾さん。それから、城田くんに関しては「こんなラブ&ピースな人間がこの世にいるんだと驚かされた」と語っていたのも印象的でした。

「ぼくは彼のことをとても尊敬しています。彼には今後もエンターテイメント界を引っ張っていってもらいたいです。僕もこれを機にミュージカル俳優として頑張ります(笑)」って感じだったかな。ユーモアあふれる素敵なご挨拶でした。

エハラマサヒロさん

まずは、自分が今年大騒ぎになった「あの」事務所の芸人なんですとアピールwww。その最中、このミュージカル『ファントム』のカンパニーにいられたことが本当に楽しくて幸せだったと感慨深そうに面白おかしくコメント。

そのエピソードの一つとして、東京楽の直前に通風になってしまったという体験を語られてて。その日にお寿司を差し入れして皆に食べてもらったそうですが、エハラさんは遠慮したらしい。ところが、同じ部屋だった岡田さんが「エハラさんも食べてくださいよ!!」と勧めてくれて持ってきてくれたらしいのですが…それが「イカ・タコ・エビ」の類だったと(笑)。「俺を殺す気か!とツッコミたくなった」ってオチをつけてて会場大爆笑www。このあたりの盛り上げっぷりがさすが芸人さんだなと思いました。岡田さんも横で爆笑してたしねw。最後に城田くんが「何の話やねん!!」みたいにツッコミ入れてたのもさらに面白かったw。

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エリアンナさん

最初は「皆さん”私の”オペラ座に来てくださって本当にありがとうございました」とカルロッタ風味でご挨拶。でも、カンパニーに対する想いがこみあげてきて「ここは本当に劇中に出てくる♪ホーム♪のような雰囲気で温かくてみんな優しくて…」と振り返ると次第に涙声に…。そんなカルロッタとは違うエリアンナさんの姿を目の当たりにして私も思わずもらい泣きしてしまった(涙)。「みんなと会えて本当に良かった!ありがとう…!!」ってキャスト全員の顔を見て泣いてしまうエリアンナさん、とても素敵な方!!

「この作品はとても愛が詰まってます。皆さんも身近な人にたくさん愛をシェアしてください」って最後にコメントしていたのがとても印象的でした。最後はカルロッタらしく劇中でやってた「願掛け」で締め(笑)。可愛かった。

廣瀬友祐くん

城田くんから役名つきで紹介されると「フィリップ・ド・シャンドン伯爵…でした」と天然さんぽくというかwwぽやっとした感じであいさつに入ったのがいかにも廣瀬くんらしくて癒されましたw。
あと、「城田優に出会えたことを感謝してる」って話始めたのはよかったんだけど、そのあとに「城田優を産み落としてくれたご両親に感謝します」という独特な感謝の言葉を話してたのも面白かったw。

シャンドン伯爵については、廣瀬くん的には「仲良くなれないタイプ」だそうですが(笑)「どうすれば仲良くなれるのか」というアプローチでこの役を作っていったとのこと。なるほどねぇ。それから、ダブルキャストだった木村達成くんへの感謝の気持ちも語ってました。ほんとにいいチームワークだったんだね。
律儀に「みなさん、よいお年を」で〆るところがこれまた廣瀬くんらしくてかわいかったw。

岡田浩暉さん

最初に感謝のコメントを述べたあと、横にいた背の高い城田くんの肩を持ちながら「とにかく、うちの息子!!!本当によく頑張りましたよ!!!」とすごく感慨深そうに讃えてて会場からも大きな拍手が沸き起こりました。

そんな城田くんに対して「ちょっと照れ臭い言葉になりますが」と前置きしたうえで「すべてを”愛”で乗り越えた男です!」と絶賛。「愛で乗り越えようとするといろいろな弊害が起こりがちですが、彼はそこから逃げずに”愛”と”勇気”をもって立ち向かっていた。その結果がこの作品でありカンパニーだったと確信してます」と…。この言葉は本当に胸を打ち、今思い出してもちょっと泣いてしまうくらい感動しました。
最後まで城田くんを「息子」と呼んで感謝の言葉を口にしていた岡田さんの愛情あふれる素敵なコメントがとても素晴らしかった。後ろのアンサンブルの方も数人涙ぐんでいましたね。私はそんな岡田さんも愛情にあふれた素敵な方だと思います。「次もぜひに!!」と再演を城田くんに懇願してました。ほんと、実現しますようにっ!

愛希れいかさん

愛希さんはもう、しゃべり始める前からウルウルしていて挨拶の声も震えてました。「ファントムに出演することが夢だったのでそれが叶って本当に嬉しかったです」と感慨深げだったな。城田くんと和樹くんへの感謝の言葉も口にしていて、城田くんのことは「先生」、和樹くんのことは「お父さんでもあり、お母さんのようでもあった」と形容していたのが何とも可愛らしくてちょっと笑ってしまった。

そのあとも、晴香ちゃんへの感謝の言葉や、スタッフなどカンパニーの皆さんへの感謝の言葉をかみしめるように語っていた愛希さん。最後に「私たちが演じたことが皆さんの心のどこかに響いていたら幸せです」とコメントして〆てました。愛希さんのクリスティーヌ、最高だったよ!エリザベートよりも好きだったかも。

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城田優くん

企画が持ち上がったのは2年前だったそう。そこから駆け抜けてきた『ファントム』が終わっての率直な気持ちは「謎の感情」だと話していた城田くん。私は城田くんの並々ならぬこの作品への愛情をずっと強く感じてきたので、千穐楽の日は泣き崩れて大変なことになっちゃうんじゃないかとちょっと心配してたんですよね。5年前のカテコは号泣してまともにコメントもできないほどだったし。

さらに、大千穐楽の朝にはすごくセンチメンタルなツイートもしてたので(現に始まる直前も泣いてたらしいし)、公演が終わった後には放心状態みたいになっちゃうんじゃないかとすら思ってしまってた(汗)。
でも、「劇中で泣き疲れちゃったからかもしれないけど」とは言ってましたがw、終わった後の素直な感想はただ「幸せです」と。とても爽やかにやり切った感のあるいい表情でコメントしてた。「カンパニーの皆さんは僕のことをすごく褒めてくれてたけど、僕の方が皆さんの愛に支えられていました」と感謝の気持ちを語る城田くん。
さらに、企画の段階からかかわったスタッフさんや劇場スタッフさんと隅々にまで心からの感謝の気持ちを伝えてましたね。劇場スタッフさんもキャストの一員にしたいという城田くんの強い願望で、劇場スタッフ皆さん衣装来て対応されてたんですよ。

最後に「ちょっと大げさかもしれないけど想いを伝えたい」と静かに語りだした城田くん。

「今この時代に生きているタイミングでファントムという作品に出会えて、そこに込められた愛を伝えられることができた。人間の持つ様々な感情や素晴らしい音楽で、こんなにも美しく哀しい物語を演出させてもらえて、心の底から幸せでした。お客様の拍手も力になりました。悔いはありません。機会があればまたこの作品を上演したいと思っています」

”今この時代に生きているタイミングでファントムという作品と出会うことができたことに感謝”という城田くんの想いは、私が思っていたそれと同じものだったので、この言葉が出てきたときには言いようのない感動を覚えました。涙が止まらなかったよ…!!

カテコの挨拶は感動のうちに区切りとなり、その後は数回幕が開いて拍手にこたえてました。一番最後は、城田くんと愛希さんが二人で出てきて、幕が降り始めるタイミングで城田くんが愛希さんをぎゅーーっと強く抱きしめて感動的だったな。
でもそのあとすぐにっこりピースサインしてたりして(笑)。最後に可愛い城田エリックを見ることができてよかった!

すべてが終わって客席から出るとき、幕の向こう側から〆の拍手音が聞こえてきました。たぶんそのあと記念撮影とかしてたのかも。あ~~・・・・本当に終わったんだって、その様子を少し想像しながらやっぱり切なくなってしまった。ちなみにこのカテコの様子はDVDに収録されるようなので、詳しくはそちらをご覧ください(笑)。

和樹くんはこのタイミングでカンパニーの皆にお祝いのロールケーキを送っていたようです。

一足早く別の舞台のお稽古のために抜けてしまったけど、ちゃんと魂はファントムカンパニーと一緒にいたんだなって思えてとても嬉しかった。

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後述

2019年版のミュージカル『ファントム』が幕を閉じました。一番最初に東京で城田演出版を見た時、”これは、本当に心からファントムという作品を愛した人による演出だ”って思ったんです。
5年前、初めて城田くんがエリックを演じた時…彼の中では何か引っかかるものが残っていたのかもしれない。その時の”忘れ物”みたいなものを、今回演出して演じることによって取り戻したんじゃないかな。それくらい、城田くんのなかで「ファントム」という作品がずっと息づいていたんだろうし、大きな存在だったと思います。そんな彼が生み出した作品に出会えて、私は本当に幸せ者だったと思う。

2008年に初めて大沢たかおさんのエリックに出会い雷に打たれたような衝撃と感動を受け、それ以来、私の中では大沢さんのエリックが常にベースとして生き続けていました。それゆえ、2014年に新しい城田優くんのエリックを見た時は、正直違和感のほうが大きかったんですよね。大沢さんの演じ方とあまりにも離れていたので…。もうあの感動は得られないのかもしれない、というちょっと諦めに似た思いもありました。

でも今回、城田くんは「ファントム」の世界を自分で一から構築してこんなにも愛溢れる素晴らしい作品として世に送り出してくれた。その世界で生きた城田くんなりのエリックと、和樹くんなりのエリック。特に、和樹くんのエリックを引き出してくれたことは本当に本当に感謝してる。
それに、改めて『ファントム』という作品そのものを以前にも増して私が愛せたような気がします。大沢さんの時は、作品よりも”大沢エリック”への想いのほうが強かった感覚も正直あるので、作品そのものへの愛を高めてくれたのは今回が初めてだったかもしれません。

大千穐楽最初のカーテンコールで城田くんが出てきたとき、真っ先に心の中で「ありがとう」って言葉が浮かんできました。ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。

城田優くん、ファントムカンパニーの皆さん、本当にありがとうございました!また近い将来、必ず再会する日が来ますように…!!

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