劇団四季ミュージカル『ロボット・イン・ザ・ガーデン』広島公演 2022.05.25マチネ

劇団四季の新作ミュージカル『ロボット・イン・ザ・ガーデン』全国公演を観に、広島まで行ってきました。

8月末から9月頭にかけて香川県や現在の地元・岡山県にもくることは知っていたのですが、その前に一度見ておきたいと思い中国地方最初の地でもあるお隣の広島へ足を運ぶことにしました。初演と再演がネットでLIVE配信されていた時は運が悪くどちらも予定が合わなくて観ることができずじまいだったんですよね(汗)。ようやく今回の全国公演で観劇できることと相成りました。

広島の上野学園ホールへは1月の『アンマスクド』公演以来。あの時は大好きな洋輔くんがキャスティングされていてゴーゴー泣きながら観劇したんだった、私w(詳しくはこちら)。
けっこう大きく広いホールですが、ステージと客席の距離は意外と近く後方席からも見やすいので個人的には好みの劇場だったりします(今回は前方席からの観劇)。ただ、女性御手洗だけはもう少し整備してほしいんだよなぁ。そろそろ改修できないですかねぇ(苦笑)。

今回はグッズもかなり充実していて…しかも可愛いものがたくさん揃ってて目移りしてしまう(笑)。とにかく”タング”が可愛すぎてけっこう散財してしまったw。コレクター気質の私的にはバッジの販売が嬉しい(シークレットなので何が入っているかは分からないんですけど)。

缶バッジは今回2種類ゲット。違う絵柄でしたがどちらも本当にかわいくてホッコリ。岡山公演の時も買い足しそう(たとえ同じ柄がきても嬉しいくらい可愛いw)。

客入りの方はちょっと苦労してるかなぁという印象。ビッグネームの作品というわけではないのも響いてるかも(汗)。だけど、私としてはすごく良い作品だなぁと好感触だったので、できるだけ全国の多くの人に見ていただきたいなと思いました。特に”タング”は本当に癒されるのでぜひ目撃していただきたい。

ロビーにいる広島のミニチュア”タング”は「さくらんぼもみじまんじゅう」を抱えて嬉しそうにしてました。めっちゃ可愛い!!!

ただ、地方公演で時々あるんだけど…お客さんの観劇中の問題っていうのがちょっとね(苦笑)。私が観劇した日にも1幕に集中力が途切れるような出来事がありまして…。どうにか外に出ていただけないかと思ってしまったんだけど、スタッフさん何も対処できなかったみたい。2幕は静かになったからよかったんですが、最初から落ち着いて見たかったなぁ。

以下、ネタバレを含んだ感想になります。

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2022.05.25 マチネ公演 in 上野学園ホール(広島)

主なキャスト

  • ベン:田邊真也
  • タング:長野千紘安田楓汰
  • エイミー:鳥原ゆきみ
  • ボリンジャー:佐野正幸
  • カトウ:小林唯
  • リジー:相原萌
  • ブライオニー:宮田愛
  • コーリー:カイサー・タティク
  • デイブ:ツェザリ・モゼレフスキー
  • ロジャー:鈴本務

主人公ベン役の田邊さんとタング操縦の長野さん、安田くん以外は本役とは違う役柄も多数演じていたと思います(たぶん)。けっこういろいろなキャラクターが登場してくるので早替えとかも大変そうですが、観る方としては”このシーンにあの役者さんが”と発見できる楽しみもあるかなと。ちなみに私は佐野さんばかりに目がいってしまいましたw。

あと、ツェザリさんカイサーさんは西洋出身の役者さんなのでどこに登場していてもめちゃめちゃ目を惹きます。物語の舞台がほぼアメリカやイギリスなので、彼らが出演しているだけでより説得力が増していたようにも見えて面白かった。
お二人別々の舞台で見たことはあったんだけど、一緒に共演しているのを見るのは今回が初めて。なんだかすごい新鮮でしたねぇ。日本語もとてもなめらかに語っていて驚きました。

バイプレイヤーの安斎くんは今回初めましてだったのですが、歌の迫力が素晴らしかった。ホテルのシーンではデーモン閣下級のシャウトも響かせまくっていてビックリ!!パンフのプロフィールを見てみると、高校時代にロックバンドのボーカルを担当していたようですね。よく声も出ていたしどのシーンでも存在感があってとても印象に残りました。

あと、個人的にはベンの両親役で秋本さん佐野さんが登場していたのもなんだかグッとくるものがありました。登場回数は少なかったけど、ラブラブ感がめっちゃ伝わってきて”ああ、いい夫婦だったんだなぁ”とホッコリさせられまくってた。

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概要・あらすじ

原作は2015年にイギリス人作家のデボラ・インストールが執筆した小説『ロボット・イン・ザ・ガーデン』。ベルリン国際映画祭の時に「ぜひ映画化したい一冊」と大きな評価を得たそうです。以降シリーズ化されており、2020年の秋には第4作目となる『ロボット・イン・ザ・ファミリー』が出版されているとのこと。2022年8月には二宮和也くん主演『TANG』として日本での映画化が決まっています。

デボラ インストール (著), Deborah Install (原著), 松原 葉子 (翻訳)

今回の作品は、劇団四季が『南十字星』以来16年ぶりに手掛けた新作の一般向けミュージカル。台本・作詞は長田育恵さん、作曲・編曲は河野伸さん、演出は読売演劇大賞を受賞したこともある小山ゆうなさんが担当。
また、振付担当には四季の俳優でもある松島勇気くんが入っていました。ここ最近は裏方として活躍することが増えてきたようですね。

簡単なあらすじは以下の通り。

アンドロイドが人間に代わって家事や仕事を行う、今からそう遠くない未来。
イギリスの田舎町に住むベンは両親を事故で失って以来、無気力な日々を過ごしていた。妻・エイミーとの夫婦仲もうまくいかない。

そんなある日、庭に壊れかけのロボットが現れる。
「きみの名前は?」「…タング」
ロボットに不思議な魅力を感じ、ベンはあれこれと世話を焼く。そんなベンに愛想を尽かし、ついに家を出て行くエイミー。ショックを受けるベンだが、タングを修理するため旅に出ることを決意する。

アメリカ、そして日本へ。やがて、ある事実が明らかになる……。

<公式HPより引用>

上演時間は休憩含めて約2時間40分

心にトラウマを抱えてなかなか前に踏み出せない男・ベンが、庭先で出会った壊れかけのロボット・タングと一緒に旅をしていく中で前向きに生きる希望を見出していく心温まる物語。どちらかというと、大人に向けたファンタジー作品という印象です。

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全体感想

本編が始まる前の舞台の上にポツンとへたり込んでいるロボットのタング。まるで夕暮れの都会の片隅で一人寂しくたたずんでいるかのような哀愁がありました。

今回の作品も自分の席からのみの開演前撮影が許されていたのですが、背景のライトがブルーになったり赤茶色に染まったりしていてなかなか奇麗。だけどなんだか寂しそうなタングがポツンといるので見る前から切なくなってしまう。

開演時間直前に”機長”からの開始を告げるアナウンスが流れ、客席が静まったところにタングに命を吹き込む男女二人のペアが上手と下手から登場。その後ろに回ったかと思ったら、まるで電源が入ったかのように滑らかな動きで歩行して舞台袖へ歩いて去って行きました。

私個人としては、パペットものの作品はあまり好きな方ではないんですよね(汗)。どうしても後ろで操縦してる生身の役者が気になって集中できないことが多い。なので、冒頭のシーンには正直ちょっと違和感みたいなものは感じてしまいました(アナ雪のオラフもまだ慣れないところがあるくらいだしw)。
ただ今回は不思議と後ろの動かしている側が次第に気にならなくなったんですよね。それくらいタングがとても自然体に見えた。これはかなり凄いことだと思います。

もう一つ凄いと思ったのが、出演者の皆さんが舞台セットのほとんどを自力で動かしながら芝居をしていたことです。一部スタッフさんも混じっている場面はありましたが(マスクをしているので分かりやすい)、稼働型の階段セットなどけっこう大掛かりなものからソファや椅子の出し入れなどほぼ役者さんが歌いながら動かしてた。あれはかなりの体力を使うと思う。ましてや、一人何役もこなしている方ばかりですから相当大変な作業なのでは(汗)。

面白いなと思ったのは、ベンと出会ったばかりのタングがカンシャク起こして暴れまわり家の中のものをぐちゃぐちゃにしてしまう場面。相当派手にやらかしちゃうのですが、控えていた役者さんが出てきてごみ箱の中身を飛ばしたり椅子をひっくり返したりといったアクションを担当していました。あえて人が散らかしている裏側を見せてしまう演出がなんだかすごく斬新で楽しかったな。
あと、ベンが吹っ飛ぶといった漫画チックな演出も出演者の皆さんが持ち上げたりしててなんだかすごいアナログ(笑)。思わずクスリと笑ってしまったんですけど悪くない。こういった手作り感がこの作品に温かみを加えているのかも知れないと思いました。

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ストーリーについて。

人々の生活の中に普通に”アンドロイド”があるという近未来が舞台。おそらくそう遠くない時代にこういう現象は起こるのかもしれないと思いながら見ました。
印象的だったのは、最初の方に”アンドロイド”と”人間”との対立が描かれていたこと。人間よりも優れた能力を発揮する”アンドロイド”に”人間”たちは仕事を奪われていき大きな不満を募らせている。これもなんだか現実に起こりそうだと思えてちょっと怖くなりましたね…。なんでも機械化することが果たして良いことなのかとか、色々と考えてしまう。

そんな時代の最中、夫婦仲が微妙になってきたベンエイミーの家の庭に突然古びたロボットがやってくる。人型の優秀な”アンドロイド”が主流になっていたこの時代の中で、少し錆びついた鉄製の四角い形をした”ロボット”は明らかに時代遅れに見える。でも、なぜか温かみも感じられるんですよね。ベンはそこに心惹かれるものを感じたのかもしれないと思いました。
でも、エイミーは効率のいい最新式の”アンドロイド”を欲しているわけで、錆びついた古いロボットには興味を持つことができない。過去のトラウマから抜け出せずに無気力な生活を送っていた夫のベンがなぜかそのロボットにかかりきりになってしまうわけで、イライラが募って家を出て行ってしまうのもちょっと納得かなと思う部分はありました(汗)。

エイミーに離婚を突き付けられてさらに精神的に傷ついてしまうベンでしたが、ヤンチャだけど憎めない古びたロボットの「タング」の存在を放っておくことができなかった。なぜか心通う予感を感じたベンは、”修理”して元気にさせるための旅に出ることにする。

作品の紹介のところで”心に傷を抱えた男が旅を決意する”みたいな文言があったのですが、ちょっとそれとは違うかなぁという印象はあったかも。たしかに両親を事故で失い夢も諦めてしまったというバックボーンはあったけれど、奥さんがいて世話もしてくれてた部分は大きかっただろうし(そのストレスもあって出ていかれたわけですが 苦笑)言われているほど「傷」が大きいわけでもないんじゃないかなぁ…とは思ったw。

ベンはタングの修理をしてもらうという目的のために旅をします。ロボットと一緒の旅は最初は戸惑いの連続。

アメリカに飛ぶための飛行機で、タングが倉庫へ行くことを断固拒否したため超高級な座席を取らざるを得なくなる展開はビックリしたw。ベンって金持ちだったんか!!みたいな。舞台版ではあまりはっきりとその背景は語られていたようには思わなかったんですが、どうやら両親の遺産が相当あったらしい。
さらにはレンタカーもかなりの高級車をチョイスせざるを得ずww。タングはただベンと常に一緒に居たいだけなのですが、そのためにはかなりの財力がないと難しいわけだなと思いながら見ましたw。ちなみに、車の旅は車輪付きの椅子を縦横無尽に動かすシンプルな演出で表現。これもすごいアナログ的だなと思いましたが、躍動感が出ていて面白かったですね。

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タングの修理をしてくれる人はなかなかうまく見つからない。

タングのボディに書かれた”会社名”のような名称を頼りに訪れたアメリカのカリフォルニアにある研究所には、陽気なプログラマーのコーリーが応対してくれましたが、彼はタングの部品に興味を示すのみで修理には関心がないように見えた。あのまま託していたら、きっとタングはばらばらに分解されていたかもしれない(汗)。

次に訪れたヒューストンでは宇宙博物館博士のリジーが応対。彼女は明るく快活でロボットにも優しく接してくれる女性。
リジーは古い犬型のロボットのカイルと一緒に暮らしていて、ベンにも理解を示してくれる。この犬型のロボットも役者さんが動かしているのですが、動きが本当のワンちゃんみたいでめちゃめちゃ可愛い!!特にシッポを一生懸命振ってリジーに甘えてる姿には本当に癒されました。あれは愛着湧くよね。

カイルには実は哀しい過去があって、それもあってリジーは家族のように接してきていました。自分は本当の”マスター”ではないといううしろめたさも感じていたリジーでしたが、そんな彼女にタングは”彼の本当の気持ち”を伝えます。
たとえ”マスター”ではなかったとしても、救ってくれた彼女と過ごした時間はかけがえのない大切な記憶としてインプットされていたのです。年数が経っていてもうすぐ止まってしまう運命にあることを知りつつもリジーと一緒に居たいと望む気持ちはとてもいじらしくて、思わずこみあげてくるものがありました(涙)。

人とロボットも、それまで築いてきた時間の積み重ねで想いが通じ合うんだなぁと思うとすごく温かい気持ちになる。ベンはリジーとカイルの絆を見つめながら、いつの間にか欠かせない存在となりつつあるタングとの関係をより深く実感していくようにも見えました。

ベンとタングの旅と同時進行で、ベンとの別れを切り出して家を出てしまったエイミーのサイドも描かれていきました。エイミーは親友でベンの妹のプライオニーのところに身を寄せている。でもプライオニーにはラブラブな旦那様・デイブがいてちょっと肩身が狭い。
このデイブがコーヒーを入れてくれる場面があるんですが、「モーニングティーは濃いめ♪」ってどこかで聞いたことあるフレーズを呟きながらやってくるんですよ(笑)。「CATS」のスキンブルシャンクスのナンバーに出てくるワードじゃないか。デイブを演じるツェザリさんがスキンブルに見えてしまったww。

エイミーはプライオニーに「新しい恋を見つけたら?」と促されて、戸惑いながらもロジャーという青年と距離を縮めようとすることに。だけど、明らかにエイミーはまだベンに心残りがあってロジャーに幸運の予感は感じられず(汗)。それがちょっと気の毒に思ってしまった。
一方のベンはカイルを大切にする明るくて優しいリジーに少し心が揺れてしまった模様。彼の方はエイミーを諦めてしまった感があったので、フラフラっと傾きそうになってたな(笑)。

結局リジーでもタングを修理するための方法を見つけられなかったのですが、その代わり彼女はかつての研究仲間だったというカトウという人物を紹介してくれました。
リジーはカトウに想いを寄せていた節もあって、それを感じたベンは思い止まるんですよねw。ここでリジーと良い仲になっちゃってたらどんな結末になったんだろうかとか思ってしまうw。

ベンはタングと共に日本に向けて出発する。このシーンの時に佐野さん演じる機長が登場するんですが…、めちゃめちゃカッコよかったよ!!思わず佐野機長に目が釘付けになった(笑)。あんなにパイロット姿が似合うとは~。

「日本までは20分後」ということで、ここでうまい具合に休憩時間w。ま、ヒューストンから日本までそんな早く着くわけないんですが(笑)休憩前にこんなアナウンス入れたはなかなか粋だなと思いました。

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休憩明けて日本に到着したベンとタング。ここで描かれていた”日本”は”秋葉原”なのですごい近未来的な進んだ世界として描かれていました。おそらく、外国の人が想像する”日本的”な雰囲気はなかったかとw。カリスマ的アイドルにファンの人たちが群がってヲタ芸をしている光景はけっこう刺激的。時代が進んでもこういう文化は続いていくのかもしれないと思った。

混とんとする雑踏の中で、ベンとタングはなんとかカトウと会うことができた。タングは秋葉原の若者たちに囲まれてピンチになりかけるのですが、カトウが何やら操作して脱出する。
あの時カトウさんはいったい何をやったのだろうか?「お前たちはこれが好きなんだろう」みたいなこと言ってたけど、あれは彼らの興味を引くネットニュースをばらまいて気をそらせたという解釈でいいのだろうか?このあたりちょっとわかりにくかった。

カトウはベンとタングを優しく迎え入れてくれましたが、彼にも修理をする手立てがないのだという。その代わりに「タングを作ったかもしれない」ボリンジャーという男の名前を教えてくれました。
その名前を聞いた途端、タングの表情に緊張が走る。カトウも「このままタングと幸せに暮らしたいのなら会いに行かないほうがいい」と真剣な表情で伝える。このあたりからドラマが大きく動いていく予感がありました。「もしボリンジャーに会えば、タングと戦わなければいけなくなるかもしれない」というカトウの言葉にベンの気持ちは大きく揺れる。

悶々とするなか、ホテルでシャワーを浴びたあと短パンに履き替えたベンは(タングが荷物の中からズボンを出して投げ入れるの、めっちゃ可愛かった!!)ポケットの中にコルクが入っていたことに気づく。それは、エイミーと初めて出会ったときに彼女が飛ばしたものをキャッチしたときのものだった。
コルクがきっかけとなり、エイミーと気持ちを通わせ彼女への想いが募っていったことを思いだすベン。ようやくエイミーが自分に欠かせない大切な人だと気づき慌てて電話を掛けますが、時すでに遅し。彼女からロジャーと新しい関係を始めるつもりだと告げられてしまう。

電話口では平然を装ったものの、切れた後にショックのあまり泣き崩れてしまうベンはなんだかとても人間臭くて切なくなってしまった。ようやく周りのことが見え始めて大切な人のことにも気づけたのにねぇ…。でもそれが人生なのかもしれない。そんな彼を必死に励まそうとするタングのいじらしさがまた泣けるんだよなぁ(涙)。

改めて自分が色々な人のに囲まれて生きていたことを悟ったベンは、これまでずっと旅を一緒に続けてきた愛しき相棒・タングへの想いがより一層募っていく。たとえどんな結果が待っていようと、1パーセントでも直る可能性があるのならばボリンジャーのもとを訪れたい。一日でも長くタングと一緒に居る時間を作りたいというベンの切なる想いに胸が熱くなりました(涙)。

ベンの固い決意を知ったカトウはその気持ちを尊重してくれました。この時彼はリジーが誰かと付き合っているのではと探りを入れるのですが、思わせぶりなことを言ってからかうベンの言葉に翻弄されてしまう姿がめちゃめちゃ可愛くて萌えてしまった(笑)。相手が犬型ロボットだと知った時の「あぁ~~」っていう安心しまくった顔が可愛すぎたww。

このあと、雨の中をベン、タング、カトウで楽し気に歌い踊るシーンになるのですが(「雨に唄えば」のオマージュみたいな場面だった)、なぜかこの場面で涙がボロボロ出て止まらなくなってしまった(泣)。
3人の気持ちがすごく温かくて、特に自分が止まってしまうかもしれない時が近づいていることを感じながらも無邪気にはしゃぐタングの姿が泣けて泣けて仕方なかったんですよね。あんなに号泣してしまうとは思わなくて自分でもびっくりした(汗)。それくらい素敵なシーンでした。

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ついにパラオまで足を延ばしたベンとタング。お目当てのボリンジャー博士とは意外に呆気なく出会うことができます。最初は穏やかそうで紳士的な態度のボリンジャーでしたが、家に招きベンと食事をしているうちに徐々に恐ろしい本性を出してくる。

ここで驚いたのは、ずーっと長い旅の間探し求めていたタングの命をつなぐ燃料がすごい身近なものだと明らかになったことでした(汗)。なんでこれまでみんな持ってなかったんだろうと思ったほどw。たぶん、特殊なやつだったからだと納得させましたけどね。タング、自分で自分を直しちゃってww。これには広島のお客さんもちょっと呆気に取られて笑ってたなw。

ボリンジャーの野望を目の当たりにしたベンは大ピンチに陥りますが、タングは彼を守るためにある強硬手段に出ようとする。カトウが恐れていたのはたぶんこのことだったのかもしれないなと胸が痛んだ…。
ボリンジャーとタングの対峙する場面はこれまでのほのぼの展開が嘘のように緊迫したサスペンス的雰囲気になるのですが、悲劇の予感が漂いまくっていて…なんかもう、祈る気持ちで見守ってしまった。愛する存在だからこそお互いにお互いを守ろうとしたベンとタング。二人にとっての最後の試練のこの場面は大きな肝になっていたと思います。

それから、ボリンジャーの抱いている野望というのがなんだか昨今の世界情勢(大きな戦争)とも重なって見えてなんだか怖かった。アンドロイドと人間の密接な関係が深まるにつれて彼のような黒い感情を抱く人も出てきてしまうかもしれない。そういう世の中にならないようにと願わずにはいられませんでした。

そしてラストシーンへ。ボリンジャーとの顛末はちょっと呆気ないかもとは思いましたが(汗)、愛する存在をしっかりと認識して前を向いたベンに待っていた出来事にはとても心が温かくなりました。
ただ、あの展開は”いつの間に!?”ってちょっと思ったな。タングとの旅はけっこう長期間にも思えたんだけど、実際はそんなに長くはなかったということなのか?

でもまぁ、そういう細かいことも気にしなくていいやと思えるほど素敵なラストだった。物販の中にお花を抱えるタングのステッカーが売っていて思わず購入してしまったんだけど、あれはこのラストをイメージして描いたんだとわかって涙があふれてしまいました。

ちょいちょいオリジナルミュージカルならではの粗みたいなシーンもありますが、全体的にはとても心温まる素敵な作品だった。特にタングの存在が本当に泣けた。一瞬、私が推しを見て感極まるのと同じ感覚が湧き上がってきたほどだった(つまり感情がMAXまで振り切れる瞬間があったという意味w)。人間とロボットの間でもこんなに温かい心の交流が成り立つ世界。私はとても素敵だなと思う。

キャストの感想は次のページにて。