『シェイクスピア物語~真実の愛』 2017.01.22

久しぶりのストレートプレイ『シェイクスピア物語』を観に大阪へ行ってきました。
演劇の公演予定というのはいつもとても早くて、最速だと半年前くらいから前売りのチケットが発売されることが多いのですが…この公演はなぜか初日を迎える2か月前くらいに突然降って湧いた様に知らされたんですよね。こんなに間際に公演決定の知らせが来るというのは、長いこと観劇していますがあまり例がない気がしたのでビックリしました(苦笑)。

大阪は公演期間が短いのでたったの2日間3公演のみ。まぁ、これはよくある話なので仕方ないとあきらめてはいますが…知らせが間際だったので予定を立てづらく難儀しました(汗)。
ちなみになぜこの作品に行きたかったかといえば…久しぶりに舞台の芝居をする上川隆也さんを見てみたかったのと、これまた超お久しぶりに舞台作品に名前を連ねた藤本隆宏さんを見てみたかったという2つだけの理由でしたw。なので、観劇直前までその二人以外の出演者をほぼほぼ知らなかったという(苦笑)…すみませんでした。

たった2日間3公演しかなかったからか、表の柱にいつも貼りだされるポスターが応急処置的な感じで思わず苦笑いしそうになったのですがw、宣材写真は気合が入っていてかなり綺麗な構図。

おおっ!まさに美男美女!といった感じで非常に目を惹きました。上川さんが特に麗しく写っていて素敵でした。

以下、ネタバレを含んだ感想です。

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2017.01.22マチネ公演 in 梅田芸術劇場(大阪)

主なキャスト

  • ウィリアム・シェイクスピア:上川隆也
  • ヴァイオラ:観月ありさ
  • ネッド:五関晃一(A.B.C-Z)
  • エセックス卿:藤本隆宏
  • ヘンズロー:秋野太作
  • マーガレッド:小川菜摘
  • エリザベス女王:十朱幸代

全体感想

開演前にアンサンブルの役者さんたちが客席に降りてきてお客さんとコミュニケーションをとっていて、
「みなさん、シェイクスピアって聞くだけで難しいと思ってる方もいるかもしれませんが、全然そんなことないですよ~、わかりやすいですからね~」
と触れ回っていました(笑)。たしかにシェイクスピアという名前を見だけで構えてしまうっていう人も多い(私もその一人かなぁ 汗)と思うのでこういう前置きは大事w。あと数人の役者さんはフライヤー(チラシ)をお客さんに配って宣伝活動(?)していたので私ももらいたかったのですが、後方席までなかなか来てくれなかったので上演前にゲットできず無念…。今回、公演決定が間際だったせいか梅芸のフライヤー置き場のところに前もって入っていなかったので是非とも頂きたかったんですよねぇ。ということで、公演後受付に頼んで1枚頂いてきましたw。

観る前まで物語はおろかキャストすらまともに知らなかったこともあり(汗)全く想像がつかないまま始まったのですが、アンサンブルさんのお触れ通りストーリー全体は分かりやすく見やすかったです。なんでも、アカデミー賞を受賞した映画『恋におちたシェイクスピア』をベースにしているらしいですね。私はこの映画を見ていないので比較することはできませんが、見た人の話だとちょいちょい被ってるセリフなんかもあったのだそう。

多くの名作を生み出し続けていたシェイクスピアがあるときスランプに陥って何も書けない状態に。それでも劇場主のヘンズローから役者を集め早く新作を上演するよう追い立てられる日々。とりあえず役者集めからとオーディションをやってみたところ、一人だけシェイクスピアのメガネにかなう青年が現れる。さっそく「彼」を合格させて書きかけの新作を徐々に稽古していくシェイクスピアでしたが、実はその青年は女性だった。名前はヴァイオラ。当時女性は舞台で演じることを良しとされていない時代だったものの、シェイクスピアは彼女に猛烈に惹かれそのまま周りに隠して稽古を続ける。二人はやがて熱烈な恋に落ちるものの、シェイクスピアには妻がいて、ヴァイオラには意にそぐわない婚約者のエセックス卿がいた。それでも恋心を止められず、シェイクスピアの新作への創作意欲も同時に進んでいく。
ところが、二人の関係に嫉妬の炎を燃やすエセックス卿や劇団員の誤解などもありヴァイオラが女性であることがバレて公演中止の危機に直面。果たして二人の恋は成就できるのか、シェイクスピアの新作は無事に上演できるのか?

と、こんな流れのストーリーでした。ちなみに、シェイクスピアがスランプに陥りながらもヴァイオラとの恋愛に目覚めてアイディアが浮かび完成させた新作というのは「ロミオとジュリエット」ということになってます。あの有名な悲劇の恋愛物語はシェイクスピア自身の実体験に基づいたものだったんですね~。
なので、シェイクスピアとヴァイオラが密会するシーンのシチュエーションはそれとかぶるものが多かった(「お~、ロミオ、あなたはなぜロミオなの?」と語りかける有名な場面をほうふつとさせるものとかww)。禁断の恋にハマっていけばいくほど、「これ使えるわ!」とばかりにシェイクスピアの筆が進んでいくのが面白かったです。

それにしてもねぇ、二人とも相手がいる中での恋愛ですから共感するかと言われると難しいところだったかなぁ(苦笑)。ヴァイオラは望まない結婚を強引に進められているというバックボーンがあるので、本当に好きな人が現れてそちらに走ってしまいたくなる気持ちは分かるんですけど…シェイクスピアの場合は離れた場所に奥さんがいるってことですから…。しかもその奥さんには不満があるわけでもなさそうだし、うーーん、今で言うところの、「ゲ○男」みたいな感じに思っちゃったかなぁ(苦笑)。まぁ、上川さんが演じているのでそのあたりの違和感というのはそんなに影響はしませんでしたがww。

ストーリーは分かりやすいし展開もそこそこ面白い作品ではあったのですが、なぜか漂うレトロな感覚が…(苦笑)。ひと昔前の演劇というか…古臭さを感じてしまった部分があるんですよね、全体的に。
その一つがたぶん演出だと思います。セットは大きいのですが、それがなぜか全編通してほぼ何も動きがなかった。最近はセットを動かして場面の違いなどを表現する演劇が増えていてそういう作品を多く見てきたせいか、動かないセットの中で役者さんたちが動き回ってる構図がちょっと古臭く見えてしまった部分はあります。逆に新鮮っていえば新鮮だったかもしれないんですけどw、せっかく大きな梅芸の舞台を使っているのに勿体ないなぁと。やはりセットの動きって演劇要素の中でけっこう重要なんだなってことを改めて思いました。
定点シチュエーションものとかならセット動かなくても問題ないんですが、場面転換がけっこうある作品だったのでもう少し何か工夫した魅せ方もあったんじゃないのかなぁと思わなくもなかったかも。

あと、単調さもちょっと感じたかなぁ。特に1幕。役者さんたちはすごい熱演してたんだけど、何か真新しさがないというか…ワクワク感が足りなかった。漠然としていますが、そこはちょっと残念だったかもと思います。
やはりあまりに間際に知らされた作品でもあったので準備不足などもあったのかも?もう少し小さな箱(ドラマシティーあたり)だったら感想も少しは違ったかも?…そこそこ面白かったけどちょっと残念な作品でもありました。

主なキャスト別感想

上川隆也さん(シェイクスピア)

たぶん、上川さんが主演でシェイクスピア役をやっていなければもっとつまらない舞台にいなっていたかもしれない…(汗)。そう思わせるほど、上川シェイクスピアはキラキラ輝いていてとても魅力的でした。とても50代とは思えない若々しさにもう驚嘆の一言です。
上川さんの演じたシェイクスピアはカリスマのある青年ではなく、脚本のスランプに苦しんだり道ならぬ恋に突っ走ったりと非常に人間的。嫉妬や憎しみの感情にも従順で危なっかしさすらあるシェイクスピアという一人のどこにでもいそうな青年を、存在感たっぷりに魅力的に演じられていて…もう、さすがの一言です!!
やっぱり上川さんの舞台っていいよなぁ。セリフも明瞭だし厚みのあるキャラクターを演じてくれるし、物語の不足した部分を上川さんの魅力でほぼ補ってくれたって感じでしたよ。次はもう少し骨のある作品で舞台の上川さんを見てみたいなと思いました。

観月ありささん(ヴァイオラ)

ドラマで見る観月さんは時々セリフの話し方とかが不自然だなと思う部分があるのですが、舞台になるとその違和感がなかったですね。見た目も美しく華があるし、男装姿もなかなかの美男子っぷりでカッコよかった。彼女はもしかしたら舞台に向いている女優さんかもしれません。約10年ちょっとぶりくらいに観月さんの舞台姿を今回見たんですが、なかなかの熱演で好印象でした。

五関晃一さん<A.B.C-Z>(ネッド)

舞台が終わるまで彼がジャ○ーズの子だとは気づきませんでした(汗)。なんだかやたら動きのいいキラキラしたオーラのある人だなぁって思ってみててww、あとからあのA.B.C-Zのメンバーの五関君だったのかと知って納得。出番的にはあまり多い方ではありませんでしたが、シェイクスピアの友人の中で堂々とした存在感を放っていました。劇中劇での剣捌きや身のこなし方なども華麗で見ごたえがあったと思います。

藤本隆宏さん(エセックス卿)

なんと9年ぶりの舞台だそうです、藤本さん!もうそんなに経つのかぁ…とまずはビックリ。NHKの大型時代劇に抜擢されて以来すっかりテレビドラマでの活躍が中心となっていて、もう舞台には戻らないのかなぁと少し残念に思っていただけに今回の復帰は個人的に嬉しかったです。
今回演じたのはヴァイオラの婚約者役ということで、ストーリー全体からみると悪役のポジション。嫉妬のあまり色んな妨害行動に出るのですが、それがことごとく裏目に出たり失敗したりしてある意味哀れな男でしたねぇ。シェイクスピアにコテンパンにやり込められるシーンでは思わず同情しちゃったよ(汗)。あまり舞台で人に敵意を向けたキャラを見たことがなかったので、そういう意味ではとても新鮮でした。あと、衣装がすごく独特で…ちょっと笑ったw。
またミュージカルの舞台にも出てほしいな…と思ったら、夏ごろに決まっているらしい。ちょこちょこ舞台に戻ってきてくれてるようで嬉しいです。

秋野太作さん(ヘンズロー)

独特のセリフ回しをする方なので、ちょっと聞き取りづらいセリフが多かったりもするのですが(汗)それも秋野さんの味かなぁと。シェイクスピアに翻弄さてアタフタしまくる姿がとても面白かったです。

小川菜摘さん(マーガレッド)

表向きではヴァイオラのお母さん役のマーガレッドということになっていますが、実は娼婦宿の主人も演じていた小川さん。貴族の母親と娼婦宿のママという全く違う役を見事に演じ分けていてすごいなと思いました。はじめ同一人物が演じてるって思わなかったくらいですのでw。ダウンタウンの浜田さんの奥さんでもある小川さんですが、舞台女優としても存在感のあるお芝居を魅せてくれていて、あらためて才能のある人なんだなって思いました。

十朱幸代さん(エリザベス女王)

十朱さんも二役を演じられていますが、どちらも出てきた瞬間からのオーラが違う!!たびたびシェイクスピアの前に現れちょっとした助言をしていく男装の女優の亡霊役は真っ黒な衣装なんですけど、なぜかすごい目を惹くんですよね。貫録がすごい。
さらにすごい貫禄を表していたのがエリザベス女王役です。まさにはまり役ではないでしょうか!!本当にエリザベス女王が現れたっって錯覚してしまいそうなほどすごい存在感で見ていて圧倒されました。

このほかにも、松尾敏伸さん和泉崇司さん黒川ティムさんなど見ごたえのある面白い芝居をした役者さんが多かったです。和泉くんは上川さんの事務所に入っている後輩さんなので色々と勉強して頑張ってほしいです(エンジェルハートでの役が印象的だった役者さん)。

後述

大阪公演はこの日が千穐楽(といっても幕が開いたのが前日でしたがw)だったということもあり、カーテンコールで何人かのキャストさんから挨拶がありました。上川さんが座長として皆に高速ツッコミしてたりして楽しかったです。

上川さん
昨日初日を迎えたこの舞台も本日千穐楽となり(笑)これもひとえに我々の努力のたまものだと思っていますwww。いや、皆様が来てくださったおかげです。ありがとうございました。

黒川くん
上川さんから「今日が誕生日なんだよね」と振られて恥ずかしそうに嬉しそうにしていた姿が本当に女の子みたいで可愛かったです

藤本さん
上川さんから指名されたときに「僕はいいですよ~」と遠慮していたら上川さんが光速で「なんか言えよ~」とツッコミ入れていて笑ったww。
僕、もうカーテンコール2回目から泣きそうだったんです、本当に…。とウルウルしながら挨拶している姿は悪役エセックス卿ではなく人の良さそうな優しい藤本さんの顔でした。

五関くん
上川さんから最後に「みなさんお待たせいたしました!」と振られてて。この時点で彼がまだJの子だと知らなかったので「上川さん、なんでそんな紹介したのかな?」と思ってしまった(汗)。満を持してみたいな感じで紹介されてしまった五関君はアワアワしながらもw「先輩たちに囲まれた恵まれた環境で芝居ができて」と感無量っぽいご挨拶。泣きまねみたいなこともしてたら上川さんから高速でスコーーンとはたかれてましたwww。

舞台全体としてはちょっと違和感のある作品ではありましたが、なかなかに楽しい観劇となりました。

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