ミュージカル『ダンス・オブ・ヴァンパイア』2011.11.29マチネ

帝国劇場で上演が始まったミュージカル『ダンス・オブ・ヴァンパイア』を観に行ってきました。

これまでは夏の上演だったのですが、今回は作品と同じく冬。帝劇の表の扉はコウモリをモチーフにしたクリスマスバージョンに衣替えしてました。

いやぁぁ、それにしても、本当にまた再演してくれたことは嬉しいの一言!!これまで数多くの舞台作品を観てきて「この作品を見なければ死ねない」と思えるものにもいくつか出会ってきましたが、TDVはそのうちの一つでもあります。

初演の最初の頃は客入りも悪く再演は無理と囁かれてきたこともありましたが、クチコミで評判が上向き…そしてとうとう3演目に。なんだかとても嬉しいです。帝劇に一歩入れば、そこはもう、クロロック城!帝劇公演3回目ということもあってか、ロビーの雰囲気がさらにバージョンアップしておりました(笑)。


入り口すぐのところではコウモリのリー君がお出迎え。今年もバタバタと燃料が切れるまで元気に飛び回ってます(笑)。しかも、なんか、仲間が増えていた気が…!!

さらに劇場スタッフの皆さん(ほぼ男性のみでしたが)ヴァンパイアのコスプレしてます(笑)。前回『ニューヨークに行きたい』を観に行った時には皆さん水兵の格好をしていましたが、あれから一転、今度はヴァンパイア化してたよw。最近帝劇もスタッフさんを含めて色々楽しませてくれますな。

で、飲食店の看板をよく見てみると…「シャガールの店 帝劇支店」になってるじゃないか(笑)。もう、本当に帝劇ロビーがクロロック城の雰囲気になってて楽しかったなぁ~。柱には前回よりも大きな写真パネル(直筆サイン入り!)が貼られてます。祐一郎さんは前回もデカいパネルでしたけどね。


祐一郎さんのサインがヴァンパイア仕様になっていて可愛かったw。

そんな楽しい雰囲気のロビーから客席へ。<開演前の注意アナウンスは今回もアルフレートが担当。なんとも暗くジメっとした雰囲気の育三郎アルフでした(笑)。ちなみに幕間、終演後のアナウンスもアルフが担当しているのでこれからご覧になる方はちょっと注意して聞いてみると面白いかと思います。

 以下、ネタバレを含む感想になります。

 

スポンサーリンク

2011.11.29マチネ in 帝国劇場

主なキャスト

クロロック伯爵:山口祐一郎、アブロンシウス教授:石川禅、サラ:知念里奈、アルフレート:山崎育三郎、シャガール:コング桑田、レベッカ:阿知波悟美、マグダ:ジェニファー、ヘルベルト:馬場徹、クコール:駒田一、伯爵の化身:新上裕也 ほか

今回2年とちょっとぶりの再演となりましたが、やっぱりこの作品は何度見ても心の底から楽しめる!!血沸き肉踊るっていう言葉が当てはまるくらい、見ていて私の心の中のテンションが猛烈に上がるミュージカルです(笑)。

安定感のある役者さんが出ているので小芝居も楽しめるし、ロック超の音楽も最高!!さらにヴァンパイアダンサーたちの魅力溢れるダンスがさらに私のテンションに火をつけますw。まさに、サラが城に招待された時の高揚感って感じ。

それに、生の演奏はやっぱし良い!!ミュージカルはやっぱり生の演奏の魅力っていうのもあると思う。ここ最近は録音の舞台をけっこう多く見ているので(爆)なおさらそう感じてしまったのかも。

指揮者の西野さん、今回もラストはヴァンパイアの牙をつけてのご挨拶(笑)。オケピの皆さんも巻き込んで、本当に劇場一帯となって楽しめる作品だと思います。

 一帯となって楽しめるといえば、カーテンコールでしょう!私はもともとあまり積極的に参戦するような性格ではないのですが、TDVのカテコだけはけっこう積極的に立ってます(笑)。出演者のみなさん達と♪真っ赤に流れる血がほしい~、モラルもルールも真っ平~♪と歌って踊れることが本当に楽しい。
振り付けが前回までとはけっこう変わってるんですよね。なので、ちょっと今回は練習した割には不完全燃焼だった気がするw。次回はもうすこしスムーズに踊りたいww。
それにしても、客席が振り付け付で一斉に踊る光景はそれは壮観であります!これ、舞台の上から見たらさらにすごいんだろうなぁと思ってしまった。

さて、このミュージカルは吸血鬼が出てきたりとけっこうホラーみたいな雰囲気を漂わせていますが…実はコメディ的要素が非常に強い作品です。

上手い役者がたくさん出ているのでそのコメディ部分が浮くことなく素直に笑えるのが魅力の一つ。怖いっていうよりも笑っちゃうっていう作品だと思います。そして何よりも楽しい。

ストーリーは教授と助手がヴァンパイアを求めて旅をした先で様々な出来事に遭遇していくというドタバタ珍道中みたいな感じなので、あまり深い中身というのはありません(汗)。それでもこれだけ私を楽しませてくれるんだから、本当にすごい作品だと思います。これだけはあまりキャストを気にせずに観たいって思えますからね。

スポンサーリンク

特に大好きなシーンをいくつか。

●すべて順調~人類のために

ここはもう、教授役の石川禅さんの早口言葉に尽きる!!2演目ということで余裕があるからか語り口調と歌とをうまく融合させていたというのが印象的でした。「人類のためぇぇぇ」の絶叫は前回よりパワーアップしていたし(笑)、ミニカテコのところの浮かれっぷりは本当に可愛いです。

●お前を招待しよう

お風呂に入っているサラを伯爵が誘惑しに来るシーンですが、ここのロックな音楽がめっちゃ好きなんですよ!!超カッコイイっっ!!それにしても祐一郎さんのスタッカートな歌い方がまた前回にも増して力入ってたな(笑)。なんか思わず吹き出しそうになってしまったよ。

●外は自由

サラがクロロック城へと駆け出していくシーンですが、全般的にはダンスですね。ここの音楽も本っっっっ当に大好き!!ヴァンパイアダンサーさんたちの華麗なダンスも見応えあるし、久しぶりに生で観て自分の中の血液が一気に熱くなるのを感じましたw。そのくらい大好きなシーン。

●夜を信じろ

このミュージカルの中で一番私が好きなシーンがこれ!!前奏が流れた瞬間からもう自分のなかがロックになっているのを感じる(笑)。正直、このナンバーのためにお金出してもいいと思えるほど大好きです。

クロロック城で眠っているアルフレートが伯爵にサラを奪われるという夢を見るといったシチュエーション。眠っている二人を尻目にヴァンパイアダンサーが激しいロック音楽に乗せてガンガンに踊りまくるんですが・・・何度見てもこのシーンは興奮します(笑)。松澤さんキョウヤ君の歌声もすごい安定してて良かった!!

●霊廟

アルフレートと教授のコメディシーンですね。育三郎くん禅さんのコンビは初めてだったのですが、いやぁ、面白かったなぁ。杭を打てなかったアルフを責め立てる教授に今までのアルフはショボくれてばかりいるというパターンだったのですが、いっくんは「出来ないもんは出来ないんですっっ」みたいにヘタレながらも逆ギレしてたよ(笑)。これは新しいパターンだww。教授も思わず「反抗期か、お前はっっ」と返してるし(笑)。

スポンサーリンク

●ワルツ

この舞台の目玉の一つでもある伯爵の息子・ヘルベルト大活躍のシーン(笑)。今までここは吉野圭吾さんの独断場みたいになってて観るごとにバリエーションが増えてた超楽しい場面だったわけですが、今回は新人の馬場君がそれを担当。

正直、あの濃い~~吉野ヘルちゃんを継ぐのはプレッシャーで大変だろうし大丈夫かな?と心配していたのですが…全力直球勝負みたいなテンションで超頑張ってた!!黒いキャミソール姿がなんかえらい似合って可愛かったしw、アルフへの迫りっぷりも勢いで押してく感じ。禅さん演じる教授から攻撃された時の悶絶はそれはそれはすごかったよ(笑)。これは今後も期待できるかも!

ちなみに、今回のヘルちゃんのお風呂場には赤いテニスラケットとテニスボールが配置されてますww。いつこの小道具を使うのかと思ってたけど今回は出番ナシ。これ、馬場君がテニミュ出身ということでっていう遊び心の表れらしいw。私が観に行く時までにぜひこのテニスセットを活用する演出を考えてほしいです(笑)。

●フィナーレ

本当はここから立ち上がって手拍子したいほど盛り上がるラスト(笑)。「ヤヌスの鏡」の主題歌にもなっていたこのナンバー、めっちゃテンション上がります!!教授以外はみんなヴァンパイアになってるし(笑)。とにかくカッコイイし、盛り上がるし、最高!!全体的に演出もちょこちょこ変更になってましたね。

印象的だったのがクロロック伯爵が歌う♪神は死んだ♪では、客席から登場するのは変わりませんが、歌い終わった後も客席から立ち去るといった形に変更されてました。祐一郎さんのファンの方でその付近に座られていた皆さんは嬉しかったのではないでしょうか。ちなみに上手側です。

それと、この舞台は1階席の客席を使うパターンが多いのですが、アルフと教授がシャガールの後を追いかけるシーンではその付近からは盛大な拍手が沸き起こってました(笑)。禅さんも「なんだなんだ?拍手が聞こえるぞ?」みたいなリアクションしてたw。

フィナーレでは禅さんが駆け抜ける際に近くの席の人たちとハイタッチしてくれるんですよね。実は私、その座席を狙ってこの日のチケット取ったんですが(笑)、タッチできたのはになってしまったw。暗いからなかなか上手くできないんだよな。あと1回そのチャンスがあるので次回はちゃんと手にタッチしたいw。

キャストさんたちの詳しい感想については次回レポートしようと思いますが、今回がマイ楽になってしまった人もいるのでその方たちについて少々。

スポンサーリンク

アルフレート@山崎育三郎くん

o0800045011643291092.jpg
ちょっと浦井君とキャラがかぶってしまうのでは…と最初心配したのですが、けっこう新しいタイプのアルフを熱演してくれて楽しかったです。教授には頭が上がらなくて基本的にヘタレなんですけど、時には自分の意見を主張したりするような雰囲気だったのが印象的。霊廟で教授から文句を言われてる時のプゥゥッてむくれた顔が本当に子供っぽくてやたら可愛かったです(笑)。

あと、客席を通る時のリアクションも面白かったなぁ。教授とシャガールを追いかけるシーンでは盛んに「寒い寒いっっ」って震えてたし、ヘルちゃんに誘惑された時には必死の形相で全速力だったw。表情一つ一つがとにかく可愛くてとても魅力的でした。

ただ、ナンバーの歌い方はちょっと地味だったかな?もう少し個性を出してもいいかもしれません。「サラへ」は前回の泉見くんの熱唱が頭にこびりついていたので…あれを超えるのは無理かもしれないんだけど…。残りの公演もがんばってほしいです。

サラ@知念里奈さん

前回見た時にけっこう気の強さが前に出ていてちょっと苦手だった彼女のサラ。ところが、今回はその違和感を感じませんでした。ちょっと大人びていながらもアルフが惹かれちゃうようなキュートさもあったりしてとても魅力的でしたね。祐一郎さんの伯爵との釣りあいもちょうどいい感じかもしれない。

伯爵の化身@新上裕也さん

シャープなダンスが魅力の新上さんが大好き。特に♪抑えがたい欲望♪でのモダンバレエ的な動きは相変わらず素晴らしかったです。伯爵の孤独を表現するダンスの途中で体育座りみたいな形をとるシーンがあるのですが、あれがなんだかとても切なかったなぁ。ここのナンバーではいつも新上さんに目がいってしまう私です。できればもう一度観たかった。

スポンサーリンク

そうそう、今回も幕間のクコール劇場は健在ですよ~。

毎公演違うネタをやっている駒田さん、お疲れさま!

休憩時間が始まってすぐ、クコちゃんが舞台上に降りそそいだ紙吹雪をパタパタ掃除しにやってくるのですが、その作業が終わった後に毎度ネタを披露してくれます。TDVファンはクコちゃん劇場と呼んで親しんでいるんですが私もその一人w。

で、今回はパタパタしている途中で上に着ていた衣装を「暑い~」と言って脱いでたクコちゃん。掃除が終わった瞬間にその脱いだ上着を「あらよっ」って感じで着るという早業を見せてくれました(笑)。素であれはすごいと思ったぞ!まぁ、ちょっと地味なパフォーマンスでしたけどねw。

クコちゃん、次回も楽しみにしておりますよ♪

で、本当はあと1回のみの観劇予定だったのですが…観終わったあとに我慢が効かなくなり…リピーター特典付という言葉にも釣られw、もう1回だけ追加してしまいました。なにやら特製ハンカチを配布する日でもあるらしいので楽しみです。

ちなみにリピーター特典は好きな出演者の扮装写真プレゼント。私は禅さんのアブロンシウスもらっちゃいました。禅さんの教授姿、インパクトあって可愛いし。

次回の舞踏会、本当に楽しみ!!やっぱり最高のミュージカルだなぁ、TDVは!

error: Content is protected !!