ミュージカル『アナスタシア』東京公演 アフタートークショー 2023年9月24日ソワレ後

2023年9月24日のミュージカル『アナスタシア』東京公演ソワレ後にアフタートークショーが行われました。

禅さんが出演するトークに外れ無し!といった確信があったのでこの日のチケットを取ったというのもあったのでw、この日が来るのをとても楽しみにしていました。

だいたい20分ちょいくらいの短い時間ではありましたが、たくさんの興味深い面白い内容だったのでちょこっとレポしたいと思います。

2023年09月24日の感想はこちら↓

アフタートークということなのでネタバレが相当含まれています。ご注意を。なお、トークのコメント部分は私の脚色がだいぶ入っていますのであしからずw。

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ミュージカル『アナスタシア』東京公演アフタートークショー 2023.09.24ソワレ後

トーク参加者:木下晴香さん相葉裕樹くん石川禅さん(下手からの着席順)

まず最初に自己紹介。本当はこの日のアーニャ役は葵わかなさんでトークにも出演予定だったので、3人とも「わかなちゃんのエピソードもお話しできれば」と気遣いコメントしてて…その優しい世界に心がジンワリ熱くなりました。

舞台が終わった直後ということで「役から切り替わるのは難しい感じですか?」と質問された晴香ちゃんでしたが、「舞台裏では絶えず走り回ったり着替えたりして気が抜けないのでまだ自分に戻るといった感じじゃないかも」と語っていました。それに対して相葉くんと禅さんが「わかる」と実感こめて頷いてたのが可愛かったw。

着替えに関しては相葉くんもかなり大変なようで、特に1幕最初のシーンではけっこう分厚い衣装を着なければならず、その脱ぎ着に苦労してるとのことでした(晴香ちゃん曰く「マイナーチェンジが多いよね」とww)。

禅さんに至っては「着替えだけが大変じゃないんですよ」と(笑)。舞台袖への捌け方も尋常じゃない慌ただしさだそうで、上手に引っ込んでからすぐに下手から登場というシーンも多いのだとか。中でも一番大変なのが1幕の列車から3人で飛び降りるシーンだそう。曰く「おじさんにとってはあそこから飛び降りることがまず大変」とww。さらには舞台セットの柱と列車のセットの鉄骨に必ずと言っていいほどぶつかってるらしく(汗)「飛び降りてからが本番なんですね!?」と促されると「そう!!!」と前のめり気味になってたの、ちょっと面白かった。
でも、あのシーンはホント怪我しそうな演出だよなぁとは確かに思ったんですよね。しかも飛び降りた直後に急いで舞台裏に回って下手から再登場って感じになってたので、「あそこで息を切らしてるのはリアル」らしいです(←相葉くん曰く「運動会」状態と 汗笑)。あまりにもそのエピソードを禅さんが興奮気味に語ってるので吹き出しちゃったんですがw、大きな怪我だけはしないよう注意して頑張っていただきたいなと思いました。

以下、質疑応答のような形で。

Q.1 東京公演中日を迎えた感想は?

晴香ちゃんは「初日に比べたら良い意味でだいぶ力が抜けて演じることができる感覚」とコメント。「初演の時の14公演数を越えられたのが嬉しい」と顔をほころばせていたのも可愛かったです(拍手)。

相葉くんは「キャストの組合せが多彩なので、受けの芝居も違ってくるのが楽しい」とコメント。今回の再演ではキャスト一人一人に独自の演出が入っていたそうで(これが初演と変わったところみたいなこと言ってたかな)。禅さんと一緒の時は「今日は色々あるな」と思ってるらしい(笑)。それに対して禅さんが「私は色々やらかしてるので何も言い訳できません」と苦笑い。これに慌てた相葉くんが「良い意味でですから!!」と強調してフォローしてたのがめっちゃ可愛かったw。彼が言いたかったのは、禅さんは毎回自然に違うリアクションで返してくれるのでディミトリを演じていて楽しいということだったみたいです。
そんな相葉くんに優しい笑みを浮かべながら「大きくなったね」と返してた禅さん。その言葉を聞いてめっちゃ嬉しそうに「ありがとうございまぁすっっ」と目を輝かせてた相葉くんにほっこりしちゃったよ。まるで親子みたいな光景だった。「禅さんとはもう長い関係なので」と照れながらもニコニコしてたのすごく印象的だったな。

Q2. わかなちゃんのアーニャの印象は?

相葉くん曰く、天真爛漫度が120%とのこと。すると禅さんが補足で「あんな可愛い顔してるのに、中身はけっこうヤロウだよな?」と同意を求めてきて思わず吹いてしまったwww。禅さん、その言い方(笑)。わかなちゃん、そんなに男前だったのか!

晴香ちゃんは「私は身長がけっこうあるので体で強さを表現できる部分があったりするけれど、わかなちゃんは背が小さいのにもかかわらずめちゃめちゃ強さを演技に生かすことができていて本当にすごいと思います」と目を白黒させながら語っていました。

「わかなちゃんが元気になったら皆さんぜひ彼女のアーニャも見てください」とアピールしてた3人。今回の話を聞いて次回観劇の時に会うのが楽しみになりました。

すると禅さんが「初演の時にすごい偶然の出来事があって!」と思い出したように切り出してきて。別の舞台も同時進行で立ってた時期で(相葉くんと同じ舞台やってたって言ってたから「ダンスオブヴァンパイア」かな)、歌稽古を途中抜けることがあったそうな。そして大阪へ向かうべく新幹線に乗り込んだところ、偶然にも違う仕事で向かっていたわかなちゃんとバッタリ遭遇してお互いにビックリしたんだとか。「あれは奇跡だった!!」とその当時のを振り返り興奮気味に熱く語ってた禅さんが面白かったww。

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Q3. 好きなシーンは?

相葉くんは禅さんのヴラドがディミトリが捌けた後にソロで歌うシーンがとても好きなのだそう。♪ヴラドの後悔♪のシーンのことかな。あの時の包容力溢れる歌に愛情を感じて毎回感動してるそう。するとこのコメントを聞いた禅さんが「いったい何を求めてるの?何も出ないぞ??」と返してきて皆大爆笑www。可愛い後輩に褒められての照れ隠しだってみんな分かってるからw。

禅さんは特定のシーンではなく全体的に魅力的だと思う点を挙げてくれました。
原作となったアニメ版は子供も楽しめるようなファンタジー要素があったけれど、ミュージカル版にはラスプーチンのような極悪キャラや可愛いキャラクターを出さないことで大人向けの作品に書き換えられてるのだと。グレブという青年将校のキャラクターを新たにメインに加えることによって、ロシア革命期の厳しさや人間関係のドラマが芯になっているところに魅力を感じる、といったようなコメントをされていました。これは私も観劇していてすごく感じたことだったので、心の中で頷きまくってしまいました。

ヴラドとディミトリの設定に関してはアニメでは宮廷で仕えていた人物(ディミトリはその子供)だったのがミュージカル化したらそれとは全く違う背景になっていると。「ヴラドに限ってはどこの誰だかすら分からないことになってる」と苦笑いしてた禅さんに思わず吹いたwww。そういわれてみればそうだなとww。台本には何もト書きがなかったらしいので、禅さんと賢也さんとでは演出の付けられ方が全く違ったと。稽古の時も演出家から「ほかの役者のダメ出しは聞かないように」と言われそれが徹底されていたというのは驚きました。
このやり方は初演とは全く違っていたとのことで、再演の方がより役者の個性が生きる雰囲気になっているのかもしれないなと思いました。

これに関しては晴香ちゃんも「一人一人の役者に対する演出が本当に違うので、公演ごとに受け取る印象は変わってくると思います」とコメント。それに絡めて「何度でも楽しんでいただけるように」とさりげなくリピート観劇を客席に促していたのが可愛かったw。

Q4. 列車のシーン以外で大変だったり苦労したシーンは?

晴香ちゃんは2幕後半の夢にうなされていたアーニャが「自分がアナスタシアなのだ」と自覚する場面とその後のドタバタ舞台裏のことを挙げてましたね(♪幾千万の群衆の中♪のシーンのことだと思う)。暗転した後猛ダッシュで舞台袖に戻り美しいドレスに着替えなければならなくて、ここの早替えがとにかく大変なのだそう(汗)。最初の頃は手袋が上手くハマらず指が入りきらないこともあったらしいのですが、今ではチームワークも整い失敗もなくなったとのこと。それでも未だにこの早替えの時はドキドキしてしまうとコメントしてました。たしかにあの場面は捌けてから再登場までの時間が短かったから相当大変だと思います(汗)。

早替えの舞台裏の様子はYouTubeにもあるので(ブロードウェイ版)ぜひチェックしてみてと相葉くんがコメントしてたので調べてみたら…ありました!

いやぁ…、これは本当に大変そうだ!!まさにチームワークあってこそですよね。ちなみに、相葉くん曰く「スペイン版よりも僕たちの方が5秒くらい早い」とのことw。めっちゃドヤ顔しながらアピールしてたの可愛かった(笑)。

そんな相葉くんが大変だと思うシーンは♪やればできるさ♪の時の黒板に顎をぶつけるところだそう。ヴラドが黒板を回転させたときにゴチッとぶつかっちゃうやつね。あれのタイミングを取るのがめちゃめちゃ難しいらしいです。セリフと歌との兼ね合いもあって毎回ちょっとずつタイミングも違うので「なんだかんだであの場面が一番難しいかも」と苦笑いしてましたねw。
すると禅さんが「あれは一番緊張するシーン」とフォロー入れてきて。海宝ディミトリと組んだ本番中に上手くタイミング取れずズレてしまったことが一度あったそうで「あの時の海宝くん、シレッと何事もなかったかのようなすまし顔して立ってたな」と(いざという時のために何パターンか決めてるらしいwww)。その日の回目撃したかったわーーー(笑)。黒板シーンが終わるとホッとしちゃうとコメントした禅さんに「それだいぶ前半ですよ!?」とツッコミ入れてた相葉くんが面白かったww。「あの黒板シーンは実は一番ストイックに稽古した」という裏話は意外でちょっと驚きました。

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禅さんにも改めて大変だったシーンは?という質問が投げかけられたのですが、それに対しては「ほぼほぼ全部ですよ!!」と(笑)。リリーとダンスするシーンに至っては「あんなに踊ったことこれまでになかった」と苦笑いでしたね。かなり前に上演してたミュージカル『カンパニー』の時もけっこう動いてた印象あるんだけど、それ以上だったということなのか!
それからやはり触れてきた2幕冒頭♪パリは鍵を握っている♪のダンスシーン。オーディションでは「なんで自分がセンターで踊ることに!??こんな踊るなんて聞いてない!!」と戸惑いまくったのだそうです(笑)。いやでも、本番中のあの軽快な足さばきとか本当にすごいですよ、禅さん!!

このダンスシーンを含めかなり運動量が多い『アナスタシア』に出演し続けていくため、現在も8キロのウォーキングと300回の腹筋を毎日やっているのだそう!!これには客席からも大きな拍手が。「来年還暦なんですけどね!?」とおどけて見せた禅さんですが(もうそんな年齢だなんて、それもビックリですよ)、ものすごい努力ですよね。改めてプロの舞台役者さんって本当にすごいなぁと感動してしまいました。

最後にひとこと

ここで質疑応答のトークもタイムアップ。それを聞いて真っ先に「まじで!??」とツッコミ入れてた禅さんが可愛かったw。さらに最後に一言ずつご挨拶ということになったのですが、順番が晴香ちゃん、相葉くん、トリに禅さんという決まりになっていたらしく(笑)「えぇ!?うそ??」とビビりまくってたのも笑ったw。

晴香ちゃん

「わかなちゃんのアーニャも本当に素敵だし、作品の世界観も素晴らしいのでぜひぜひまた劇場に足を運んでください」

相葉くん

「東京公演はまだあと半分残っているので、ぜひリピーターチケットを購入してまた劇場に来ていただければ。たくさん組合せがあるのでその化学反応を楽しんでいただけると思います」

禅さん

「2幕に登場する1920年代のパリは”狂騒の時代”と呼ばれるほど世界中の人が集まってきた都市でした。初演の時、3人のシーンは感涙しながら歌いたいと演出家に提案したら”喜びに変換してほしい”と言われました。そこから3年が経過し世の中が大きく動いて様々な悲劇や事件が起こり、みんなの心も荒みがちになってしまった。そんな時代に自分たちは何を届けられるか考えた時に浮かんだのが”生きる喜び”でした。その気持ちを届けることが我々全員の祈りです。どうか最後まで応援よろしくお願いします」

挨拶の前はあんなにおどけていたのに、こんな素敵なメッセージを届けてくれた禅さん。「今舞台を通して伝えたい想いは”生きる喜び”だ」というコメントは本当に心の奥底に響いてきて思わず涙が溢れてしまったよ(泣)。その気持ちが何よりうれしかったし、禅さんの優しさが沁みわたりました。

最後の最後まで『アナスタシア』カンパニーを応援したいと思います。どうか大阪公演の千穐楽まで途切れることなく上演できますように。お疲れの中、楽しいトークを届けてくれた晴香ちゃん、相葉くん、禅さん、本当にありがとうございました!!

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