ミュージカル『ボディガード』日本キャスト版 大阪公演 2020.03.24マチネ 初日

全体感想 -2幕-

2幕の冒頭は来日版を観たときにもちょっと驚いたんですが、レイチェルとフランクが深い仲になったことがわかる場面からスタートってことになってますw。
この場面で違うのは、来日版ではフランクはけっこう上半身を出しながら正面を向いて眠っていたのに対し(ブノワさんの並々ならぬセクスィーさに釘付けになったwww)、日本版でのフランクは上半身の露出は少し控えめで横向きになって眠っていました。このときの大谷フランクの無防備な寝姿が…めっちゃ可愛くて萌えました(笑)。枕もすごく気持ちよさそうだったなぁ~w。

でも、ここで残酷なのは…ニッキーがレイチェルの部屋に入ってきてしまうこと。レイチェルは全く悪気がない感じでニッキーに「静かに」ってアピールするんだけど、彼女は姉の気持ちに気づいてないので仕方がない。だけどニッキーにしてみればこんなショックなことはないわけです。

フランクといい関係になって絶好調なレイチェルがレコーディングする場面があるんですが、来日版は舞台奥で行われていたのに対し、日本版は舞台の下手側で展開されてました。もう、新妻レイチェルのノリノリな歌いっぷりが素晴らしすぎて「そのCDすぐ買います!」って手を挙げたくなるレベルでした。
ところがそんな彼女に対してフランクはレイからカラオケバーの時の写真が拡散されている事実を聞かされて愕然としてしまう。来日版では気づかなかったけど、レイはかなりフランクの迂闊な行動に対して苦い想いをしているようでしたね。それだけになおさらフランクの後悔といったものがストレートに伝わってきた気がします。

自分のミスを気にしたフランクはレイチェルを避けるようになってしまう。来日版では心に引っかかるものはありながらもクールに彼女を突き放そうとしていたのに対し、日本版では不器用に自分の気持ちを必死に押し殺そうとするフランクの姿が浮き彫りになってました。それだけに、彼の苦悩が見ていてわかりやすかったかもしれません。
そんな事情を知らないレイチェルはショックを受けてしまい彼を追い出してしまう。そんな気持ちからの♪アイム・エブリー・ウーマン♪のショーは迫力がありました。哀しみの感情を感じさせない生き生きとした新妻レイチェルの輝く表情がとても印象的でした。

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レイチェルのライヴツアーに同行していたフランクが留守中のレイチェル宅の様子を気にかけるため電話をするシーンはとてもゾクッとさせられます。留守を守るために頼んでいた捜査官にストーカーが扮しているんですよね。
最初後ろを向いて正体を分からないようにしていて、電話に出てから正面を向いてストーカーだということを客に認識させる演出が怖かった!!来日版ではあまり小細工なくすんなり変装してるストーカーがいた印象だったので、日本版のほうが表現が細かいなと思いました。

実は一番最初に来日版を観たときに私はキャストがごっちゃになってて…レイがその場にいると途中まで思ってしまったので実はストーカーだったと知った時に衝撃受けたんですよね(笑)。今回は色々分かったうえで見てるし、入野くんのことも知ってたので迷うことなくストーカーと認識できてよかったですww。
それにしても、あのドレスとナイフは・・・何度見ても恐ろしいっ!!フレッチャーが普通に違う部屋で寝ていたっていう事情と、本物の捜査官は薬で眠らされてたってことを日本版で初めて知れてよかったw。来日版はセリフが早くて良く字幕追えなかったものでどうしていたのか心配だったんですよね(汗)。

この事件によってレイチェルはストーカーの存在を詳しく知ることとなり、フランクの指示には従わなければいけないんだという危機感を初めて感じる。ストーカーから存在を隠すためにフランクは自分の実家にレイチェル一家を連れていき匿うことにします。
フランクの実家のセットは基本的には来日と変わらないセットのように見えましたが、扉の位置が来日が下手側だったのに対して日本版は上手に設置されていたと思います(たぶん)。あと、外でフランクとレイチェルが二人で語り合うバルコニーみたいなセットは日本版ならではだったかなと。扉の向こう側にもちゃんとセットがあるというのが特徴的でしたね。

一番ほっこりするのが♪主は我らを愛し給う♪を歌うシーン。レイチェル、ニッキー、フレッチャーが肩を寄せ合って仲良く歌ってて、最後のハモる部分でフランクも参加しちゃうんですよね(笑)。すると途端に音程がヤバいことになっててwww、みんなで思わず吹き出しそうになってしまう(客席も笑ってしまうw)って雰囲気がすごく良かった。フランクが彼女たちに寄り添おうとしてる姿勢がなんとも健気で温かくて、私はすごく好きなシーンでした。
ちなみに来日版のブノワさんのフランクはただ温かい眼差しで彼女たちを見守るのみでしたね。それはそれですごく素敵だったんですけどw。

レイからの連絡でストーカーの正体が明らかになった夜、フランクと二人きりになったニッキーはお酒の勢いを借りて告白しようとする。でもフランクの気持ちはすでにレイチェルのほうに向いてしまっていて彼女の気持ちに応えることができない。「あの日どうして私のところへ来たの」っていうニッキーのセリフがとても痛々しくて泣けます(涙)。

フランクに思いを受け止めてもらえなかったニッキーは、一度だけレイチェルになり切ってストーカーと思われる最初の手紙に返事を書いてしまったことを明かします。
いつも日陰の存在だった彼女が、一度だけ表の舞台に出たいという気持ちでレイチェルに扮してしまったんですよね…。もちろん、相手がそんなんだって知らなかったわけだし。そのことでもずっと苦しんでいたなんて、もう、ニッキーが哀れでたまりませんよ(涙)。フランクはそんな彼女に「君のせいじゃない」と声をかけつつもレイチェルの声のするほうへ行ってしまった…。

このあとのニッキーに降りかかる悲劇の場面は…もう、涙なしには見れません!!この物語の中で一番報われない哀しいキャラはニッキーだって改めて思いました。シーンのラストに響き渡る♪主は我らを愛し給う♪が美しくて哀しくて…さらに泣けました…。
それにしてもフランク、この場面でも一歩遅くて失態を犯すことになっちゃうんだよねぇ…。

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悲劇の後、気落ちするフランクのもとに眠れないとフレッチャーがやって来る。この時点でフランクはフレッチャーのことを「相棒」って呼ぶんですよね。日本語で改めてこのセリフを聞くとなんだか萌えます。フレッチャーに何が怖いのかと問われたフランクは「君のそばにいられないこと」って答えるんですよね…。その言葉の響きがとても切なかったです。

レイチェルは悲劇の後も「息子に怖がっている姿を見せたくない」と言って危険を覚悟でアカデミー賞授賞式に出演することを決めます。フランクはレイチェルの覚悟を知り改めて彼女を守り抜く決意をする。二人の間には複雑な感情もあるけど、こうして繋がってる部分はあるんだよなぁと思うとなんだか少しホッとするものはありました。
その陰でストーカーが授賞式に潜入するべく身支度を整えていくシーンが出てきて…これの演出がまたホラー!!暗い目をした入野ストーカーはひたすら不気味です!!

そして授賞式当日を迎えるのですが、呼びに来たスタッフがレイチェルの部屋に大勢の人が集まる不自然さを見て「まるで新喜劇のよう」ってツッコミ入れるシーンがあって思わず笑いましたww。これって、大阪限定のアドリブじゃないでしょうかね(笑)
本番が近づいたときに彼女を支えてきた仲間たちが一言ずつ声をかけるシーンがあるんですが、みんなすごく温かくて見ていたらなんだか泣けてきてしまった。レイチェルはこんなにも愛情に囲まれていたんだなと…。これは来日版では感じなかった感情でしたね。

そしてアカデミー賞授賞式本番、レイチェルは思いを込めて♪ONE MOMENT IN TIME♪を熱唱する。もうほんとに・・・新妻レイチェルの魂の歌声って感じで・・・聴いていてものすごく心が震えて涙が止まらなかった・・・!!!本当はあの歌声を多くの人に聴いてほしい・・・!!!
それから、このタイミングで舞台後方の幕が開いてオーケストラの皆さんが客席に見える演出もドラマチックでとても印象深かったです。

しかし歌が佳境に入ったあたりでついにストーカーが牙をむく。その瞬間になるまで上手側の鉄橋の上からずっとレイチェルの様子を伺っているシーンがクローズアップされてるので、見ているこちらとしては次第に気が気ではなくなってくるんですよね。
そしてレイチェルの衣装に赤いレーザーポイントが映し出されて・・・ついに!!!

この場面の時のフランクの演出が来日と日本版で少し違ってました。
来日版では、レイチェルを背にして立ちふさがって最後はマトリックスのように背面反りして倒れていきましたが、日本版ではレイチェルのほうを向いて立ちふさがりそのまま倒れるといった演出になってました。やはりあのマトリックスな見事な倒れっぷりは、ダンサー経験豊富なブノワ・マレシャルさんだからこそできる業だったんだなと思いましたね。じゃなきゃ無理だよ、あれはw。

でも、大谷くんも見事な迫真の芝居で最後の力を振り絞って引き金を弾いた後にスーっと意識が消えていく芝居がとても印象的でした。そして新妻レイチェルが駆け寄って最後に「私を置いていかないで」って彼を抱きしめてたのがものすごく泣けた(涙)。ものすごく自然にあの言葉が出てる感じだったのでなおさら…。

数日後、事件が落ち着いた頃にサイがフレッチャーに自分の考えたストーリー構想を話すのですが、そこに内場ビルがやって来きて吉本新喜劇調で「いいいいいーーーーっ!!」ってツッコミ入れる場面が登場(笑)。わたし、吉本はほとんど見ないんですがこれも大阪ならではの演出だなと思って笑ってしまいましたww。客席はマスク越しに大いに沸いておりました(笑)。

新たな仕事でレイチェルたちと別れなければならなくなったフランク。レイチェルはそんな彼を引き留めながらも断腸の思いで受け入れる。二人が最後のキスを交わすシーンはとても美しく切ないドラマが詰まってました。

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そして、最後の最後に新妻レイチェルが歌う♪I Will Always Love You♪はもう、涙なしには見られない!!!
最初は普段着姿で歌っていますが、1番を終えたところで舞台袖に引っ込んで、その間奏の間に舞台上では男女のバレエシーンが展開されてとても奇麗でした。来日版はこの演出はなかったと思います。そしてドレスアップして下手の鉄橋に現れた新妻レイチェルがクライマックスを歌う。まさに、ありったけの魂を込めた熱唱で流れる涙を止めることができず、またまたマスクが大変なことになりましたw。本当に本当に素晴らしかったです!!

ただ、来日版では最後にフランクが舞台上にやってくる場面があったのに日本版ではそれがなかったのがちょっと寂しかったかな。映像も出てこなかったしね。新妻レイチェルを遠くから見つめる大谷フランクのラストシーンも見てみたかったです。

ラストはキャスト全員で♪素敵なSOMEBODY♪を歌い踊りながら大団円。これは来日版と全く同じです。劇中では歌がなかったキャストもこの時に思いっきりパフォーマンスしてます。っていうか、全体的に歌うのはレイチェルとニッキーとフレッチャーだけなんですけどね(フランクは除くww)。

歌がなかった内場さんもこの時は上手側でノリノリに手拍子しながら軽く踊ったり歌ったり楽しそうにしてました(歌って踊ってたって伝えてっておっしゃってたのでww)。
あと、ダンスのできる水田くんと大山くんは途中でソロパフォーマンスを披露。水を得た魚のように二人ともめっちゃ張り切って踊ってて見ているこちらも嬉しくなりました。入野くんもちょこっと歌うところがあるし、大山君に教えてもらったというタップっぽいパフォーマンスも披露していて実に楽しそうでした。

フランクが出てくるタイミングは来日版より少し早い印象かな。来日版は本当に最後の最後の隠し玉みたいな形で登場していたので勿体ないなーってずっと思ってたんですよw。大谷くんもみんなに併せて楽しそうに手拍子したり踊ったりして、その笑顔がなんだかとても可愛らしくてほっこりしちゃったw。
そして一番ラスト、レイチェルを抱きとめるんですが、大谷くん、新妻さんをすごく大事そうに抱えてしばらく離さなかったですね。新妻さんも感無量の嬉しそうな表情で抱かれたまま客席を眺めてて・・・そんな光景見てたらもう、自然と涙があふれて仕方なかったです。

ちなみに、本来はこの日は初日ではなかったので予定してなかったのですが、図らずも初日となったことからか入り口で光るブレスレットがお客さんに配られてました。

あの場にいたお客さんたちがキャストさんたちに賛美を送るかのように光るブレスレットを振っている光景はとても美しく、忘れられない瞬間でもありました。キャストの皆さんもすべてが終わった後にその光景を目の当たりにして嬉しかったんじゃないかなと思います。

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主なキャスト感想

新妻聖子さん(レイチェル役)

チケットを買う時から、新妻さんのレイチェルは絶対にハマるという確信がありましたが…もう、それ以上でした!!歌だけではなくてお芝居がすごく魅力的。映画とは雰囲気が違うのは否めませんが、等身大のレイチェルをすごく自然に表現していてとても見ごたえがありました。特に印象的だったのが、フレッチャーとの親子の場面。実生活でも結婚してお子さんもできていることもあってか、今まで以上に母性を感じさせるお芝居がすごくリアルだったと思います。

歌はもう、何も言うことがないくらい…圧倒的パフォーマンスでした!まさにありったけの魂のこもった歌声で…聴いているだけで知らず知らずのうちに涙があふれて仕方なくなる瞬間が何度もありました。こんなにもすごい歌唱表現力を身に着けたんだなぁと…。聖子ちゃん、本当に良い女優さんになりましたね。
公演を重ねればさらにすごいレイチェルへと進化していきそうな予感があっただけに…なんとかそれが実現できるよう祈るばかりです。

大谷亮平くん(フランク役)

最初に大谷くんがミュージカル出演と聞いた時には「え!?歌とか大丈夫なの?」と心配したものでしたがww、来日版を観たときに「あ、歌えなくていいんだ」ってことが判明したのでそこの不安はなくなってはいましたww。日本版は違うものになるみたいな前振りを聞いていたので、もしかしたら違うソロがあるかも?みたいに心配もしたんですが、結局変わらなかったのも結果的に良かったw。

初日に当たるこの日はめっちゃ緊張してたとのことでしたが、そんなこと全然感じませんでしたよ!

大谷くん、これが初舞台なんですよね!?それが信じられないくらい舞台の上で堂々とフランクとして生きていて…正直こんなに舞台の上で違和感なく見れると最初思ってなかったので(ごめんなさい 汗)驚きました。セリフの間や抑揚なども自然だったし、チャーミングさも随所に感じられて本当に魅力的でした。特にカラオケシーンとか可愛くて萌えたしw。
ちょっと不器用でまじめというキャラクターが見事に大谷くんにハマっていたように思います。今後は違う舞台での大谷くんもぜひ見てみたくなりました。

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AKANE LIVさん(ニッキー役)

来日版でニッキーを演じたミシャさんはソウルフルな歌い方をしていた印象が強かったのですが、日本版のAKANEさんはとてもソフトで優しいまろやかな歌いっぷりが心地よく、とてもすてきなニッキーだったと思います。全体的にとても穏やかで癒し系の優しさが溢れる印象だったので、2幕でフランクに愛を迫るシーンはとても鬼気迫っていてその後の悲劇がとてもショッキングでした。

スタイルも素晴らしく見惚れるようなAKANEさんのニッキー。今回見ながら改めて報われて欲しかったキャラだなぁと思ったなぁ。でもカテコの時の弾けるような笑顔を見てちょっとホッとするところはありました。

入野自由くん(ストーカー役)

これまでいくつか入野くんの舞台を観てきましたが、ストーカー役に抜擢されたのはすごく意外でしたね。本人も言ってたけど、今までは爽やかな役柄が多かったのでなかなか想像ができないところはありました。それに、来日版のフィルさんはムッキムキの筋肉ですごいガタイの方だったのでなおさらですw。

それが、ふたを開けてビックリ!暗い目をしてレイチェルのドレスを抱きしめながら陶酔する場面などは戦慄するほどの不気味さ!!顔が少し童顔ということもあり、姿と行動のギャップも激しくてなおさら恐ろしいキャラが構築されていたような気がします。ラストのレイチェルに迫った時の狂気に満ちた表情もすごく印象深かった。
それだけに、カテコでパーカージャケットを着ながらにこにこダンスして歌う入野くんを見たときには心底ほっとするものがありましたw。歌える役者さんでもあるのでそこでしか見られないのはちょっともったいないですけどね。

水田航生くん(サイ役)

来日版ではキャラクターがよくわからないまま終わってしまったので(汗)、水田くんのテンション高いサイは分かりやすくてとても面白かったです。レイチェルにとっては少し鬱陶しい系なキャラですが、オーバーリアクションをしてみたり一生懸命プロモーションのためのアピールをしたりしていて見ていてなんだか憎めない。見た目もカッコいいので色々と好印象でしたw。

カテコでのショーの場面は水を得た魚!キレッキレなダンスをこれでもかってくらい踊ってて実にカッコよかったです。歌う場面がないのは入野くんと同じく勿体ないですけどね。

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大山真志くん(トニー役)

来日版のトニーを演じたグレイグさんはめっちゃ厳つい印象が強く武骨でほとんど口を利かないようなキャラだったと思うのですが、大山君の演じたトニーは気が付けば何か食べてるようなちょっとお茶目なキャラだったなと(笑)。それだけに親しみやすさがあって、フランクを鬱陶しく思ってる場面でも、それでも彼に従ってしまうというのが納得いくような人物だったと思います。それに何気に可愛らしかったしw。

カテコのダンスソロは水田くんの次ということもあってか、張り合うようにめっちゃハイテンションで踊ってましたね(笑)。あの大きな体であそこまでの動きができる大山君ってほんとすごいと思います。歌のソロがないのは同じく残念ではありましたが。

青山航士さん(レイ役)

青山さんは今回サブのメインキャストという立ち位置だったようですが、この役はかなり本編でもいろんなところに絡んでくるので正式なメインキャストとしての立ち位置で良いと思います。どちらかというとアンサンブルでの出演が多い青山さんだけに、今回のようなキーになる場面にちょいちょい絡んでくる役柄で登場されてたことが個人的にとても嬉しかった。

フランクと連絡を取り合うシーンが主な登場だったわけですが、ものすごく頼りがいのある兄貴的な存在感をいかんなく発揮。活舌もいいし芝居のメリハリもいい感じでレイというキャラクターがちゃんと舞台の上で生きてました。

内場勝則さん(ビル役)

吉本新喜劇でお馴染みの内場さんがミュージカルに初出演ということで開幕前から大きな話題となっていましたが、実際のところはほぼストレートプレイで歌うところはカテコのショーしかありませんw。ご本人的には少しその部分は残念とするところかもしれませんが、それでもカテコショーの時はめっちゃ張り切って歌って踊ってて可愛らしかったです。

感想にもちょこっと書きましたが、ストーリーのなかでいくつか内場さんならではの新喜劇っぽいアドリブが挟まってきてたのが面白かった。これ、東京公演の時はどうするんやろw?
でも、それ以外のお芝居はレイチェルへの優しさが前面に出ていてグッとくる場面が何度もありました。常にレイチェルの身を案じている様子も伝わってきたし、彼女のことを大切に想っていると感じさせる温かいお芝居が胸を打ちました。

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後述

カーテンコールの時に初日の挨拶がありました。

鳴りやまない拍手の中、感無量ですぐには言葉が出ない様子だった新妻さん。「客席にお客様がいらっしゃる状態でパフォーマンスさせていただき、舞台ってこういうものだなって改めて身に沁みました」と万感の想いを込めてコメントしていた姿がとても印象的でした。

その横で並んでいたアンサンブルさんたちの数人は目に涙を浮かべていて…その姿を目の当たりにして思わずもらい泣きをしてしまいました。初日であんな表情で涙しているキャストさんを観たのは初めてでした。
とてもとても不安な中で迎えた初日だったと思うので、この瞬間は忘れがたいひと時なんだろうなと…見ていてなんだか胸がいっぱいになってしまった。

その後、日本版の演出と振り付けを担当したジョシュアさんからの手紙がAKANEさんによって朗読されました。ジョシュアさんはアメリカからの帰国要請を受けて初日を観られることなく断腸の想いで帰られたとのことでした…。それを聞いただけでもなんだか泣けてしまったなぁ…。

手紙は最初英語で、次に日本語訳で読まれました。その手紙のなかで「お客様なくして舞台芸術は成り立ちません」といったような文面があって…それを聞いた時に私はすごくこみ上げるものがあって涙があふれて仕方なかったです(涙)。カンパニーの皆さんへの心からの感謝も最後に書かれてあって…もうあれは、涙なくしては聞けませんでした。

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そのあと、大谷くんと内場さんから「初舞台」と「初ミュージカル」の感想を聞くコーナーも。

まず初舞台を踏んだ大谷亮平くん。紹介されてからちょっと照れながらも初日にたくさんの人が来てくれたことに感激しているとまず挨拶してました。「フランクは大阪の人間なので」って自分のことを語ってて横で新妻さんが思わずツッコむ一幕があったのは面白かったww。
大谷くんは大阪出身ということで、彼の初舞台を気にかけていたお母さまやお友達もこの日に駆けつけていたそうです。でも「今見つけられるかと思ったけどお客様が多くて見つけられない」ってすごくうれしそうに語ってましたね。「皆さんとこの時間を共有できて幸せです」といった感じで〆っくくってました。

そして初ミュージカル出演となった内場勝則さん。迷惑かけてないか心配と語っていながらも「ほとんど歌って踊ってないんですが」と自己ツッコミしてて笑いを誘っていましたww。内場さん的にはソロで歌を聞かせられないのが残念みたいなことをおっしゃってましたが、実際のところどんな歌を歌われるのかは聞いて見たかった気がします。
まだ見てない人には「内場は歌って踊ってたで!と宣伝して」って話しててww。これ、カテコショーの時のこと言ってます(笑)。

最後に新妻さんが「皆さん、どうぞお元気で。またどこかのステージでお目にかかりたいと思います」とあいさつしてたのが印象的でした。このご時世ですから、すすんでまた見に来てくださいって大きな声で言えなかったと思います。それでもまたいつかみんなと同じ感動を共有したいっていう想いが込められてるような気がして…またウルっときてしまいました。

その後ミュージシャンの皆さんたちによる音楽が演奏されて。ソロで演奏するときにはそれぞれにスポットライトが当てられたりして盛り上がりました。

音楽が終わった後、またキャストの皆さんが出てきて…最後にミュージシャンの皆さんも和に加える段取りになっていたようですが、それを忘れて帰りそうになってた新妻さんが慌ててミュージシャンの皆さんを呼び込んでいたのが笑えましたww。
皆でそろって改めて客席にあいさつした後、「最後は内場さん〆てください!」と新妻さんが無茶ぶりww。突然振られてビビってた内場さんでしたが、そこはさすが新喜劇の元座長w。ふつうにあいさつしたあと・・・

「ごめんやしておくれやしてごめんやっしゃー」

と言って、出演者全員をコケさせてましたwwww。これ、新喜劇見てないと即座に反応できないやつですよね(笑)。なので新妻さんがみんなよりワンテンポ遅れて倒れこんでたのが可愛かったw。ま、私も新喜劇ほとんど見たことないので何が起こったのかわかりませんでしたがww、大阪らしいというのはバッチリ伝わってきて笑いましたよ。
ちなみに、大阪出身の大谷くんや水田くんはまっさきにすっ転んでましたね(笑)。

こうしてミュージカル『ボディーガード』日本版初日が幕を閉じました。
舞台を開けること自体に賛否両論の意見が出るなか、それでもそこに立ち続けてくれたカンパニーの皆さんに心からの感謝を。本当に忘れられない公演となりました。

この先舞台演劇がどのような道をたどっていくのか、今は全く不透明で不安な日々が続くと思います。「すごく良い舞台だったから皆さん是非見て!」って声を上げることができない今の状況が本当に悔しい…。
『ボディーガード』も状況によってどうなるか分かりませんが、幕が開く以上はどうかカンパニーの皆様、健康にだけは気を付けて頑張っていただきたいなと思います。心から応援しています

終演後にはトークショーもありましたので、次の記事で報告します。

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