東京千穐楽まで2週間に迫った『美女と野獣』。今週のキャスト発表で飯田洋輔くんの名前が消えました…。
ということで、この日が実質的に洋輔くん東京楽ということになるんだと思います。最後までキャスティングされるかもという期待があった反面、なんだか抜けるような予感もあったので・・・"今日で見納めになるかも"っていうある程度の覚悟をもって大井町に足を運びました。
家を出る時には雨風が強い状況ではあったものの雪は降ってなかったんですよね。天気予報でも降ってもみぞれ程度だって言ってたし。ところが・・・大井町に到着してビックリ!
ここは東京ですか!?ってくらいガンガン雪降ってて、しかも積もってるし(汗)。
夏劇場の周りなどは足がズボッと雪の中に入るくらいの積もりっぷりで、四季のスタッフさんと思わしき方々が必死に雪かきをしておりました。夏劇場というよりも"冬"劇場っていう雰囲気だったw。
私は万一のことを考えて早めに家を出てきましたが、大井町に到着した直後くらいに電車のダイヤが乱れ始めたようで…舞台に最初から間に合わなかった人も多かった様子。首都圏は本当にこういった天候に弱いです(涙)。北国の人が聞いたら笑っちゃうんじゃないかと思うわけですが、雪に慣れていないこともあってかこうなるともう、どうにもならないみたいです(苦笑)。
帰りは雪はほぼ止んだ状態でしたが、千葉に向かう電車がアウト状態で・・・結局家に帰り着くまでに5時間くらいかかってしまいました(汗)。
そんな、記憶に残るような天候の観劇日ではありましたが…行けて本当に良かった!!!素晴らしい公演でした。この日限りで東京楽を迎えたであろうキャストも洋輔くんのほかに数人いたようですし…皆さん本当に熱演で。外はものすごく寒かったけど、BBの舞台はとっても温かかった。
劇団四季ミュージカル『美女と野獣』感想一覧
主な出演者
ビースト:飯田洋輔、ベル:鳥原ゆきみ、モリース:石波義人、ガストン:野中万寿夫、ルミエール:百々義則、ルフウ:布施陽由、コッグスワース:青羽剛、ミセス・ポット:遠藤珠生、タンス夫人:倉斗絢子、バベット:長寿真世、ムシュー・ダルク:川原信弘、チップ:川良美由紀
以下、ネタバレ含んだ感想になります。
このキャスボに洋輔くんの名前が無くなる日も近いのかなぁ…なんて思うとちょっと切ない気持ちになったりして。そんな予感は当たったらしく、たぶんこの日が最後になったと思う。
そういえば、絨毯役者さんが石野さんから星くんに変わったようです。
石野さんの絨毯、本当に毎度見ていて手に汗握るような感じだったんですが(汗)・・・この日初めて見る星くんの絨毯はなかなか良い感じで若々しい躍動感を魅せてくれました。が!BOGの時、なぜか脇の部分がチャック全開になっていた(汗)。けっこう良席に座っていたのでなおさら気になっちゃって…中の様子とかが見えちゃったよw。あれ、トラブルですかねぇ。上手く締まらなかったのかも。ヒューマンアゲインの時にはちゃんと脇のチャックが上がってて一安心したので。
でもやっぱり、これまで見てきて一番"おおっ"と本気で思わせてくれたのは塩山さんの絨毯だったかな。バク転も高さがあって派手だったし。今どうしているんだろう?
以下、キャストの皆さんの感想です。
鳥原ベル
鳥原さんのベルもどうやらこの日が最後だったようなので見届けられてよかったです。近くで見ると本当にお肌がつやつやで美人で可愛いベル!ちょっと勝気そうな雰囲気なんだけど、町の皆からコソコソ言われることに対してフッと寂しそうな表情になる。でもそのあと"気にするのやめよう"って感じで笑顔を作り本に没頭していく。♪変わり者のベル♪のナンバーでの鳥原さんのこの表情の変化が以前見たときよりも繊細になっていてとても好感が持てました。
一番面白いのはガストンに求婚されるときの表情だったな。坂本ベルの場合はなんだかコミカルに思えなかったんだけどw、鳥原ベルはガストンの一言一言にまるでアニメみたいな表情で反応してたんですよ。それがいちいち本当に可愛くてねぇ、大好きでした。「冗談でしょう!?」って気絶するリアクション取るときの表情なんか最高だったなぁ(笑)。逆に哀しみのお芝居も深みが増しています。この日は♪我が家♪で涙ぐみながら歌ってたので思わずグッときてしまった。
ビーストに対しては最初の頃は当りがけっこうキツいかも…って思うこともあったのですが、ここ最近はそんな棘が抜けてちょっとソフトになったなと。夕食に最初に誘われるシーンではめちゃめちゃバッサリとビースト斬り捨ててるんですけど(笑)2幕に入り彼の優しさに気付いた後はどんどん優しく温かいベルへと変わっていった。図書館で本を読むシーンは特に変わりましたよね。一番ビーストの心に寄り添ってるのがリアルに伝わってくるベルだったかもしれない。一言一言のセリフが生きていた。
笑顔が最高に可愛かった鳥原ベル。BOGでの心底幸せそうな表情は見ていて涙が零れたほど。表情豊かで若々しく素敵な鳥原さんのベル、大好きでした。
石波モリース
恰幅が良くて懐の大きい石波さんのモリース。とにかく元気がいいです!鳥原ベルのお父さんっていうのが一番しっくりくるモリース。ちょっとヤンチャな一面を見せたりするのが特に。歌は松下さんのほうがお上手ですが、人間のぬくもりみたいなものがストレートに伝わってくる石波さんのモリースのほうが個人的には好きだったかも。
前回は薪割りに苦労してましたが今回は成功(笑)。大きな体を一生懸命動かしながらベルへの愛情を惜しみなく注いでいる姿がとても印象的でした。
野中ガストン
悪の色が強めに出ている野中さんのガストン。でもこの日はプロポーズの場面ではちょっと愛嬌あるなって感じさせるところもチラホラとw。あ、でも、自分の肖像画を出すときにちょっと服の紐に引っかかっちゃっていたっけな(笑)。「ベルを嫁にするぞ!」とシリーガールズを尻目に立ち去っていくシーンは田島さんはドカドカ退場するのに野中さんは普通に大股で引っ込んでくんですよね。ブーツの存在感が野中さんだと薄いw。
酒場ではもうすでに悪の気配がむんむん出ています。「ビールいる?」と聞かれた時に思わずそっちに気を取られちゃうのは可愛いんだけどw、「逆らいやがって!」と怒鳴っている時はなんだかもう近寄りがたい存在。なので皆が必死に励まそうと歌っているのはご機嫌取りの為なんだろうなと思わせる。このあたりも田島ガストンとは違うんですよね。マグダンスの時には掛け声を人よりも大きく出してる野中さん。そこは好きなんだよな。皆と呼吸合わせようと引っ張っている感じが頼もしいリーダーって感じに見える。
ただ、野中ガストンは近くで見るとけっこう年齢が…(汗)。若者というよりも怖いおじさんって見えてしまうこともあったりしてw。個人的には最後は田島さんで観たかったかも。
百々ルミエール&青羽コグスワース
この二人が並ぶとあまり上下関係があるように見えないんですよね(笑)。なんていうか、腐れ縁の悪友同士みたいな雰囲気w。青羽コグスワースが見た目ちょっと若々しいからでしょうか。セリフ回しも明瞭で聞き取りやすいしコミカルで可愛らしい。マイペースな百々ルミエールに振り回されている様も面白い。年齢差を感じさせない分、チームワークの良さも滲み出ていたりして楽しいコンビだなぁと思いながら見ていました。
百々ルミエールは最初の頃本当に苦手だったんですけど(汗)ここまで長く見ていると愛着も沸きましてw。バベットに翻弄されたり弱気なビーストにヤキモキしたりするときのコロコロかわる表情が今ではとても愛しく思えるようになりました。
布施ルフウ
一つ一つの動きがとても分かりやすく、セリフ回しもいいので見やすいルフウだったと思います。ただ、全ての動きがなんだか機械的と言いますか…自然な演技に見えなかったのが残念だったなぁ。流れがないというか…プログラミングされた動き…みたいな(汗)。芸達者な役者さんたちが多いとなおさらそれが目立ってしまう。もう少しなめらかで自然な芝居を頑張ってほしいなと思いました。
遠藤ポット夫人
いやぁぁ・・・この方のポット夫人、最っ高でした!!登場した時から温かい母親のオーラが全開。何なんでしょうか、あの母性は。息子のチップに対してはもとより、お城の召使たちやベルに対しても万遍なく愛情を注いでいます。セリフではない部分も細かいお芝居をしていてさらにキャラクターが確立されていってたし。そして深みのある優しい歌声も素晴らしいです。あの穏やかな笑顔で歌われた日にゃ・・・ホント、涙止まんないですよ。
たぶん、これまで見てきたポット夫人の中で一番愛情深いのが遠藤さんだったんじゃないかなと。ビーストに対する「やっと、愛することを知ったのね」というセリフや、人間に戻ったチップを「私の息子、坊や」と抱きしめる場面など見ていて思わず涙が溢れてしまうこと多数。本当に素敵なお芝居と歌をありがとうと伝えたいです。
倉斗タンス夫人&長寿バベット
倉斗さんの明るいおばさんキャラなタンス夫人、可愛かったですw。人間に戻った時のゴージャスさもよかった。長寿バベットは色気で勝負、みたいなところが面白かったな。百々ルミとのシーンは大人を感じさせましたしw。
川原ダルク&川良チップ
長かったですよねぇ、川原さんのダルク。最初に観たころは1幕のどこに川原さんがいるのか分からなかったんですけど、壁抜け男以降はすっかり判明して追いかけて見ることが多くなりました。なのでなおさら、あのダルクが川原さんなんだと思うと毎度ビックリしてしまうw。ディズニーメイクのすごさを実感(笑)。
川良さんも牧野さんとずっとローテーションでここまできて本当にお疲れ様でした。川良さんのチップはちょっと女の子っぽくてかわいらしさがあって好きでした。
BBは魔法が随所に現れる魅力的な作品。音楽も素晴らしいし演出も見応え充分です。特に1幕のマグダンスとビー・アワ・ゲストは大好きでしたね。マグダンスでは自分もマグもって鳴らしているような感覚にさせられたしw。BOGは回数重ねて見ていくごとになんだか感極まって涙してしまうことが多くなった(特に鳥原ベルの時に涙する確率が高かった)。いとうあさこさんのチャレンジ企画を見ていたせいもあるかも。いろんな楽しい思い出がたくさんできました。次は北海道で多くの人を魅了してほしいと思います。
以下、飯田洋輔くんについて。内容は濃いし長いですw。興味のある方以外はスルーしてください。