昨年末以来のミュージカル『ウィキッド』を観に行ってきました。そろそろ新しいキャストになっている頃かなぁと思っていたところ、主要キャストの約半分が初見。今までとちょっと雰囲気もちがっていたしなかなかに新鮮でした。
座席は間際にチケット確保した割にはまぁまぁな場所でよかったのですが・・・私の周りの席はいつになくラブラブカップルがやたら多くてちと肩身の狭い気持ちになりました(苦笑)。が、いいこともあった!私の前に座っていたカップルが超ラブラブで終始頭をくっつけてのご観劇だったんですけど・・・おかげで男性が女性に合わせて低く座っていたためかやたら前方の視界がよかったんです(笑)。あれ、普通の男性だったら明らかに遮られてた。ラブラブカップル万歳(笑)。おかげでどっぷりと『ウィキッド』の世界堪能出来ました。
主なキャスト
グリンダ:苫田亜沙子、エルファバ:樋口麻美、ネッサローズ:山本貴永、マダム・モリブル:森以鶴美、フィエロ:李涛、ボック:伊藤綾祐、ディラモンド教授:前田貞一郎、オズの魔法使い:飯野おさみ
以下、ネタバレも含んだキャスト別感想など。
約4ヵ月半ぶりの『ウィキッド』にして5回目の観劇だったのですが・・・今までのなかで一番自分の心の中に響いてきたかもってくらい感動しました。エルフィとグリンダの友情を深めていくまでの流れとか、エルフィの孤独と喜びとか・・・なんだかひとつひとつのシーンがスコーンと入ってくる感じ。とても濃密なドラマのような気がして目が潤んでしまうこともたびたびでした。特に一幕クライマックスでエルフィが叫ぶシーンは思わず涙が・・・!あそこはいつも鳥肌立つんですけど、今回はそれ以上に身震いがして落涙してしまいました。
ラストシーンも胸が熱くなったし・・・ついについにドップリこの作品の魅力にハマッてしまったということなのだろうか。『オペラ座の怪人』の時のようにもしかしたら1ヶ月に1度『ウィキッド』なんてことになっちゃうかも?いやまだ次のチケットは確保してないんですけどね(笑)。ただ、もう少し増やしたいなぁと思ったことは確かです。
苫田グリンダ
沼尾さんのグリンダをずっと見ていたので最初ちょっと違和感を感じたのですが、声がとてもきれいだし沼尾さんとは違った魅力があってとてもよかったです。沼尾グリンダは可愛いおバカを強調していたのに対し、苫田グリンダはおバカなんだけどどこかお嬢様らしい品がある大人の女性的なところを感じさせてくれました。役者が変わると役のイメージも本当に変わるもんですねぇ。そこが複数キャストの面白いところ。一番面白かったのはパーティーのあとエルフィにお嬢様教育するところだったかな。前述したとおり苫田グリンダは少し大人の雰囲気を漂わせていたのでこのシーンでの壊れっぷりのギャップがとても顕著に顕れてて本当に面白かった。ある意味沼尾グリンダよりも笑えるかも(笑)。
それにしてもグリンダを演じる女優さんはクリスティーヌ経験者の人が多い。かなり難曲が多いから自然とそうなるのかも。
樋口エルファバ
始めのうちは差別されたりして落ち込むことが多い役なのですが、樋口さんの場合はそれに打ち勝つだけのパワーを充分秘めている感じ。いつも前向き思考でスコーンと明るく可愛いエルファバなので私は大好きですね。フィエロがエルファバに恋をするのがとてもよく分かる。そんな辛い境遇でもいつも明るく元気な樋口エルファバなだけにクライマックスのグリンダとの別れのシーンは本当に胸が痛みます(涙)。歌声も安定して迫力があるし申し分なし。一幕クライマックスでは樋口エルフィに思わず涙が溢れてしまったし・・・本当に素晴らしかったです。
森モリブル
久しぶりに森さんのモリブル先生(シャレじゃないですよ 笑)観ましたが・・・すんごいド迫力(笑)!パワー全開で本当にハマリ役!前半部分の素敵なキャリアウーマンから後半のブラックモリブルになってしまう変化の部分の演じ分けがやはりとても上手いです。
山本ネッサローズ
以前観たときよりも情熱的な部分が強調されていてとてもよかったです。特にボックに叶わぬ恋心を抱いて自ら破滅してしまうシーンは迫真の演技で惹きこまれてしまった。
伊藤ボック
お初の伊藤ボックでしたが・・・なんだかとても可愛くて好きかも!金田ボックはどこか根暗っぽい部分があってちょっとウザイかもって思ったんですが(汗)、伊藤ボックはウザさの中にも爽やかさがあって見ていても許せる感じ。グリンダに翻弄されてしまうところが本当に哀れに思えてしまうボックでした。
李フィエロ
なんか、観るたびに色男ぶりが増しているように思えるのは気のせい!?相変わらず日本語のセリフになると怪しい部分もあるにはあるんですが、本当にそれが気にならなくなりました(笑)。そのくらい魅力的です、李フィエロ。グリンダとエルフィから愛されるのも分かるわ~。それにエルフィへの恋心に目覚めて彼女と結ばれるシーンは色気も増して本当に魅力的です。囚われの身になってしまう時の哀しそうな顔も印象的だったし・・・ほんとに惚れそうになる(笑)フィエロでした。
前田ディラモンド
お初の前田ディラモンド先生。ヤギの面を被っているので表情は分かりづらいのですが(笑)優しい雰囲気は出ていてよかったです。ただ、深さからいえば武見さんのほうがよかったかなぁ。ヤギの鳴き方も武見さんのほうが上手かったような…。
飯野オズ陛下
飯野陛下も初見です。いやぁ~、イケメン陛下・・・っていうかチョイワル陛下って感じ(笑)。松下陛下はどこかホノボノしたお父さん陛下だったんですが、飯野さんはまだまだイケてるってイメージで動きも艶もすごくよかった。それにしても本当に久しぶりだったなぁ、飯野さんの舞台観るの。コーラスライン以来だったかも!?なんだかとても懐かしい気がしてしまった(笑)。