劇団四季ミュージカル『ウィキッド』東京公演 2024年1月26日マチネ(前楽)感想

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劇団四季ミュージカル『ウィキッド』を観に四季劇場・秋まで行ってきました。

前の記事にも書いてますが、待ちに待った超人気作だったが故にチケット取るのが本当に大変な公演で(汗)。数時間ネットと格闘し粘り続けた末にゲットできたのが今回の前楽でした。楽の抽選は予想通り落ちたのですがw、前楽を自力で確保できたのは奇跡だったなと改めて思います。

以下、かなりのネタバレを含んだ感想になります。

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2024年01月26日マチネ公演 in 四季劇場・秋(東京・浜松町)

主なキャスト

  • グリンダ: 中山理沙
  • エルファバ:三井莉穂
  • ネッサローズ:若奈まりえ
  • マダム・モリブル:秋本みな子
  • フィエロ:富永雄翔
  • ボック: 緒方隆成
  • ディラモンド教授:田辺容
  • オズの魔法使い: 飯野おさみ

【男性アンサンブル】
清川晶、品川芳晃、帶津翔太、佐野隼平、安倍大夢、見付祐一、菱山亮祐、奥村響、長友デビッド洋輔

【女性アンサンブル】
渡辺夕紀、古木瞳、小川晃世、高木千晶、倉橋由衣、藤田真由美、榊山玲子、石田真子、杉山由衣

マンチキン王国の国王、今まで岸さんで見てきたけど今回は見付さんが担当。大阪「オペラ座」つながりだなと一人ほくそ笑んだ私ですw。

※概要とあらすじについては2023年11月7日観劇レポートを参照してください。

上演時間は約180分(3時間)。ただしカーテンコールは除く。

1幕90分(1時間30分)休憩20分2幕70分(1時間10分)となっています。

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全体感想・主なキャスト感想

前楽公演ということもあってか、今公演中に観てきたなかで一番熱い舞台だったと思います。1ヶ月に1回ペースで通ったけど、キャストの皆さんの進化が本当にすごかった。特に、最初ちょっと気になった四季独特の母音法のセリフが回を追うごとにスムーズに聞こえるようになったことがとても好印象。『ウィキッド』は大好きな作品だったけど、前回公演の時までは”台詞回し”が気になる方が多かったんですよね。そのことが解消されたと感じられたことは本当に良かったと思います。

1幕

改めて思ったけど、この『ウィキッド』という作品は最初の”掴み”が本当に最高だなと。物語のラストシーンから始まる冒頭のグッドニュース♪から、グリンダとエルファバの出会いエピソードが始まる魔法使いと私♪に至るまでのドラマ、そして音楽の力がめちゃめちゃ強いんですよ。ぐぐっと心が惹きつけられて一気に物語に没入していくあの感覚がたまりません。

中山グリンダ、民衆たちが「死んだぞ、ウィキッド!」と歓喜に湧く中で一人ぐっと悲しみを堪えた表情をしてるんですよね。2回目以降にこの冒頭シーンを見るとこの場面は切なくてたまりません。みんなに悟られないように強くあろうとしているグリンダの心情を思うと泣けるんだよなぁ…。

「誰にも愛されぬまま、一人死んでいくの。それがあの子の悲しい定め」

このあまりにも悲しすぎるフレーズを歌ってる時の中山グリンダ、鳥肌モノだった。

前楽にして初めて三井エルファバに会えました。シズ大学に入学してもその容姿からみんなに避けられ敵意の眼差しを向けられてしまうシーン、本当は心が傷ついてるのにその気持を押し殺して全力で強がって見せてる姿がなんだか痛々しくて切なかったな。中山さんよりも心の寂しさが表に出てしまう素直さが印象的でした。
そんな三井エルファバがマダム・モリブルに認められたことで喜びを爆発させる場面はめちゃめちゃグッとくるものがあった。生まれて初めて人に認められた感動がストレートに伝わってきて、思わず涙ぐんじゃったよ。あの表現力は素晴らしい。

そして私が大好きなナンバー大嫌い!♪がとにかく最高!!あのシーン見てると自然と体を動かしたくなるような衝動に駆られるんですよね(必死に抑えるけどw)。同室にさせられてしまったグリンダとエルファバが「だめ!!耐えられない!嫌い!!」とお互いへの不満をぶつけまくるんですけどw、音楽がポップでとても楽しいので観てるこちらとしてはワクワクしてしまう。
でも歌の最後にはエルファバが多勢に無勢みたいになっちゃうのがちょっと切ないんですけどね。今回よく見たらボックも思い切りエルファバに敵意向けてるし(苦笑)。緒方ボック、見た目はとても可愛らしいのにキャラはけっこう残酷だったりするのが面白い。

ディラモンド先生が授業の後にエルファバから「お昼ごはん」を分けてもらうシーンは毎回オペラグラスで見てしまうw。”もらった半分”を実際にムシャムシャ食べちゃうの、面白いんですよね。あのシーンを見ると、そういえば彼はヤギだったとハッとさせられる。それにしても、アレ、実際にはどんな味してるんだろうな。いつもそれが気になってる(笑)。

エルファバとフィエロが初めて出会う人生を踊り明かせ♪のシーンも大好き。最初の印象がお互いに良くないところからスタートするっていう展開、ベタで漫画的ではあるんですけど私の大好物でもありいつもテンションが上ってしまうww。富永フィエロ、グラサンしてる姿が本当に毎回とても可愛らしくて見るたびに年甲斐もなくキュンとさせられておりました(笑)。寝起きの顔でエルファバにポワっとした笑顔で「だって、緑は”進め”だろ?」と言い放っちゃう姿にも癒やされるw。
彼の演じるフィエロはちょっと台詞回しがたどたどしいと感じるところも正直あるんですが、個人的にはそれが役にハマってるように思えて好きだったんですよね。歌もダンスも、フィエロデビューしたばかりの頃よりずっと本来のキレが出て魅力的。なんか色々惹きつけられるものを感じます。

グリンダがボックにネッサの相手をするよう仕向ける場面はいつも複雑な気持ちにさせられてしまう。もしもあのとき彼女があんなことを言い出さなければ、その後の悲劇は起こらなかったかもしれないのになと…。だけど、あのシーンがあったからグリンダとエルファバの間にあった壁が取っ払われ友情を築くことに繋がったというのもあるんですよね。そう考えると、ネッサが本当に気の毒に思えてしまうかも。
若奈ネッサも今回が初めて。序盤の柔らかくて可愛らしい妹キャラがとても印象的。エルファバのことも姉として本当に慕っている感があるし、ボックに恋をしてしまうきっかけになるシーンでの笑顔も温かい。

それにしても、ボックがあのダンスパーティでネッサに正直な気持ちを打ち明けられていたらと何度観ても思ってしまう。グリンダとフィエロがいちゃついてる姿を目の当たりにしてヤケになってネッサとダンスすることになるんだけど…、無邪気に「夢のようよ」とネッサが泣きそうなくらい喜んでる姿を見ると胸が痛くなるんだよね…。
だけどあのとき「君は素敵な人」と告げたボックの気持ちも本当だったと思うのです。”素敵”の捉え方が違うっていうのがなんとも切ない。

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心の距離が近づいたエルファバとグリンダの寝室でのやり取りも大好きなシーン。ここでグッとくるのが、エルファバから”秘密”を打ち明けられたグリンダが

「今の話、あなたには秘密かもしれないけど”真実”じゃないわね」

と微笑みながら告げる場面。中山グリンダの嘘のない自然に出た純粋な言葉も感動的だったし、その言葉にうっすら涙を浮かべて感極まる三井エルファバにも泣けた(涙)。エルファバがグリンダに心を許したのはあの瞬間だったと思う。ここのドラマが本当に素敵でねぇ…。
そのあとグリンダがポピュラー♪を歌うシーンは最高にハッピーで楽しかった。中山さんの演じるテンションがとにかく面白くてw。見るたびに動きや表情が面白くなっていったけど、前楽の今回が一番楽しめたかもしれない。ビヨンってジャンプするシーンでは三井エルファバが「え?大丈夫??」みたいな表情してたのも可愛かったw。

そうそう、髪の毛「キラキラ〜〜」の場面。最初のグリンダのお手本を見た三井エルフィーの投げやりな「キラキラ」wwが、初演の濱田めぐみさんと同じような感じだったので何だか懐かしくなってしまった。
そのあと律儀にグリンダのレッスンを復習して髪の毛揺らす練習をするエルファバが可愛らしいのですが、それを見た富永フィエロの”真似っ子”がこれまためっちゃオモロイ(笑)。前楽が一番派手にやってるように見えたかもしれないww。そんな彼が好きだよ。でもこのとき彼がエルファバに告げる

「君はそのままでいいのに」

っていうセリフはとても印象深いんですよね。グリンダがかけてくれた「真実じゃないわね」っていう言葉と同じくらいフィエロの「そのままでいい」という言葉にエルファバは心揺さぶられたような気がするのです。あのとき彼女の中で彼への印象が変わったんだろうなと。

エルファバとフィエロがライオンの子供を逃がそうとする場面。このときに二人がお互いを初めて意識してドギマギしてしまう。この変化がすごく好き。ここまでホワワンとした雰囲気だった富永フィエロが動揺してアタフタとその場を立ち去る姿が可愛すぎる(笑)。で、そんな彼の姿を見て戸惑いながらも恥じらいの表情を見せていた三井エルフィーがまた最高!初な二人って雰囲気にめちゃめちゃ癒やされました。
ほのかに芽生えたフィエロへの想いをエルファバが歌う私じゃない♪は、この時点では彼女が叶わぬ恋と歌っているけれども後半ではグリンダの歌として登場するのがとても印象深いんですよね。『ウィキッド』はリプライズナンバーの使い方がとても巧みだと思う。

雨の天気を魔法で一気に晴れに変えてしまうマダム・モリブルのシーン。秋山モリブル、魔法をかけた時の最後のキメポーズがめっちゃかわいいドヤ顔してて萌えました(笑)。前回見たときよりも凄みがましてきたなという印象だったけど、ふとした時にキュートな表情を見せてくれるのがとても可愛らしくて好きでした。エルファバを送り出すときのハグも母親のような柔らかみがあって。その後豹変していくけど、あの時のエルファバに対する気持ちは純粋なものに思えるんだよな。

エメラルドシティに旅立つエルファバを見送りに来るグリンダとフィエロの場面。この時点でグリンダはフィエロの心変わりを敏感に感じてたように思います。でもそれを認めたくなくて必死に彼を自分の方に向かせようとしてて、そんな涙ぐましい努力が何だかいじらしい。
富永フィエロは本当はエルファバに気持ちが傾いているんだけど、グリンダが自分に向けてくれる好意に申し訳無さもあって彼女に笑顔を見せてるって感じかな。すごく優しいんだよね。だけど最終的にはやっぱりエルファバに惹かれる気持ちを騙しきれなくて逃げるように帰ってしまう。そんなちょっと情けないところも可愛くて萌えるw。

♪エメラルドシティー♪での華やかさは何度見ても心が踊ります。キャッキャしてるグリンダとエルファバがとにかく愛らしい。
そんななか、エルファバが誰からも後ろ指をさされない初めての体験に直面し「ここが私の居場所なんだわ!」と感極まるシーンは印象深いです。三井エルフィー、心から自分を受け入れてくれる世界に感動してる気持ちがストレートに伝わってきて、見てて何だか泣けてきてしまった。これまでどれだけ心のなかでずっと孤独な気持ちを押し殺してきたのかと思うと…、本当に良かったね(涙)って気持ちにさせられてしまう。

ついにオズ陛下とご対面の場面。飯野おさみさんのオズ陛下、懐かしい!!最初10年ぶりくらいか〜なんて思いながら見たけど、後から調べてみたら最後に見たの2009年…つまり、約14年ぶりだった(汗)。

飯野さんを拝見したことも本当に久しぶりだったので、見た目はだいぶおじいちゃんになられたなとも思ったのですが(汗)あの艷やかでハリのあるお声は健在でした。センチメンタルマン♪のナンバーも穏やかであり色っぽさも滲ませた素敵な歌声で。
でも最初にエルファバたちに接するときは優しい雰囲気だったのが、チステリーへの魔法がきっかけで本性が暴かれると彼女たちに向ける視線がものすごい鋭い冷たいものに変わっていてゾクッときました。このあたりのお芝居の変化がやっぱり飯野さん、さすがですね。

なんか久しぶりに飯野おさみさんの陛下を拝見して…、これまで観てきた歴代の陛下の役者さんたちを思い出しちゃったな。色んな意味で面白かったあの方の陛下、もう会えないと思うと淋しい…。さみしいよ、ほんとうに…。

喜びから一転して追い詰められることになってしまうエルファバ。やっと自分の居場所を見つけたと歓喜した姿を見たあとだけに、運命の残酷さに胸が痛む。オズ陛下に逆らった彼女のことを最初は理解できなかったグリンダでしたが、親友を見捨てられないという気持ちが勝って一度は一緒に”戦おう”と決意する。だけど、強がっていながらも本心では怯えてるエルファバを見てその手を取ることができなかった。それでも一緒にいてあげてほしかったと思ってしまうけど、グリンダの怖気づく気持ちもわかるのが切ないんだよなぁ。
囚われたグリンダを救うために”敵役”となる決意をしたエルファバの強さには毎回本当に泣かされる。というか、自由を求めて♪のクライマックスのこれでもかというほどの力強さと迫力が圧倒的すぎて…!!三井エルファバ、ほんと圧巻だった!!見ていて涙が止まらなかったよ(泣)。

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2幕

悪い魔女への憎悪を深める民衆を前にグリンダが突然フィエロとの婚約発表をしてしまう場面♪魔法が迫る~この幸せ~♪。何度見ても、グリンダの強引なフィエロ獲得作戦にびっくりさせられますw。悪気があるんじゃなくて、何としても彼との幸せを手に入れたい一心だというのが伝わってくるからなんか憎めないんですよね。ビビるフィエロにマイクを抑えながら「あとで話しましょう」とコソコソ説得する中山グリンダが可愛い(笑)。

富永フィエロはこの突然のグリンダの強引な作戦に驚きながらも、彼女を傷つけたくないという気持ちがあるからなのか表向きは一生懸命笑顔を作っていてなんとも痛々しい。でも、モリブルが民衆に対しさらにエルファバへの憎悪を煽ったことで我慢の限界に。グリンダに苛立ちをぶつける時の富永くんのセリフの力強さが以前よりグッと増していてとても良かった。

もう一つ印象深いのは、グリンダが「私の希望とは少し違うけれど」と今の状況に違和感を感じつつも「幸せだわ」と自分に言い聞かせるシーン。
まだ”本当の幸せ”がどういうものか理解できない彼女は、自分に言い聞かせるように”みんなから愛され大好きな人とも婚約できた”ことが「幸せ」なんだと納得しようとするんですよね。だけど素直に喜べなくて…。中山グリンダの最後の笑顔が何だかとても切なかった。

エルファバがネッサに助けを求めに行く場面。1幕では柔らかみのある可愛らしい妹キャラだったネッサだったのに、父の跡を継いでマンチキン国の総督になった彼女は一転して心を閉ざした冷酷な女性に変わってしまっていた。こうなってしまったのも、姉がお尋ね者である上に父親もなくし、なにより愛するボックがそばにいながらも自分を見てくれない焦りともどかしさがあったからなんだと思うと本当に胸が痛い。
そんな妹に歩くことができる魔法をかけて「やっと救えた」と喜んだエルファバでしたが、ネッサは彼女に感謝して姉妹の関係が改善する…という展開にはならなかったのがこの作品のシビアなところだなと思います。1幕のようにお互いを想う関係になれなかったのは本当に無念。

更に悲劇的なのは、ボックは最後の最後までネッサに心を許すことができなかったこと。ずっとグリンダから中途半端にあしらわれ続けるだけでついに自分の気持ちを告白できなかったボック。そのモヤモヤを抱えたままネッサに束縛されることになってしまったことで、彼自身もすっかり心を病んでしまったというのが悲しい。
ネッサが歩けるようになったことを知り、喜び勇んでグリンダに想いを伝えようと飛び出していこうとするボックの気持ちもなんだか分からなくはないというか…。色んな意味でネッサもボックもグリンダに振り回され不幸になってしまったのかと思うとなんともやりきれない。

エルファバがグリンダとフィエロの婚約式を目撃してしまう場面。このシーンを見ると、あの途中でストップしてしまった日のことをいまだに思い出してしまう(詳しくはコチラ)。なにげにちょっとキリは良い感じなのでw、その後に始まるオズ陛下とエルファバの場面から第3幕だなと勝手に変換してる私です(笑)。

苛立ちを見せるエルファバの気持ちを和らげようと♪ワンダフル♪と陽気に歌って踊って見せるオズ陛下はまるで父親のような優しさを見せるんですよね。飯野陛下はすこし”おじいちゃん”的な雰囲気もあるのでなおさら柔らかい雰囲気を感じます(涼太さんのときは友達感覚って感じだった)。
チステリーたちを自由にしてほしいというエルファバの願いをオズ陛下が聞き入れる場面。飯野さんは「わかった」と告げるまでの”間”をけっこう長くとっているなという印象。本当はこのまま猿たちを自分の手元に置いておきたいといった下心が見えるようでとてもスリリングでした。それゆえ、この直後にディラモンド先生が変わり果てた姿で登場した時の動揺っぷりがすごくリアル。このあたりのお芝居がさすがだなと思いました。

助けに来てくれたフィエロと逃避行するエルファバの場面。二人は永遠に♪の時の富永フィエロはめちゃめちゃ愛情深く情熱的でドキドキします。特にエルファバを強く抱きしめた時の手の甲に走る血管がセクシーで思わずオペラグラスでガン見してしまったw。
グリンダに対する表面的な愛とは全く違うんですよね。これまで抑えつけてきたエルファバへの想いが激流となって彼の中に注ぎ込んでいく感じ。本当に心の底から彼女のことが愛しくてたまらないんだなって気持ちがひしひしと伝わってきてウルっときました。

そしてエルファバの言葉に対する「どうしたんだい?」「なに?」の尋ね口調がまたホワッとしてて可愛いんですよ、富永フィエロ。北澤さんで見た時の感動と似てるかもしれない。めっちゃ癒やされるw。

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ネッサの悲劇の現場でグリンダとエルファバが再会する場面。ネッサがあんな目に遭ったきっかけはグリンダの”嫉妬心”からということになっているので、このシーンは何だか見ていてチクチクします。結局ネッサは最初から最後までグリンダに翻弄されてしまったわけですが…、グリンダ自身は自分の言動が彼女の悲劇に繋がったことに気づいてないように見えるのがなんとももどかしい。

でも、二人がお互いの”武器”を投げ捨てて素手で取っ組み合いを始めるシーンはめちゃめちゃ好き(笑)。喧嘩していながらもじゃれ合ってるように見えてしまうのは私だけでしょうかw。
でもエルファバは取り押さえられてしまい、フィエロが助けにやって来る。ターザン的登場のフィエロには毎回客席から笑いが起こるのですがw、今回はリピーターも多かったようで今までよりは薄い反応だった気がする(笑)。
自分の身を犠牲にさらしてまでエルファバを救おうとしたフィエロの姿を目の当たりにしたグリンダ。あのときやっと彼女は”人を愛すること”の本当の意味を知ったのだと思います。

「彼は決して私を傷つけようとしなかった。ただ、彼女を愛してるだけなのよ」

囚われの身になったフィエロに語りかけるように告げたグリンダの言葉に思わず涙…。そしてそんな彼女にこれまで自分の気持ちを騙して付き合うフリをしてきたフィエロが「許してくれ」と謝罪する場面も泣ける…。富永くん、めっちゃ悲しそうな表情だったな。グリンダへの罪悪感がすごく伝わってきて胸が痛かったよ(涙)。

囚われてしまったフィエロが拷問を受けることを悟った三井エルファバ。必死の形相で彼を救う呪文を狂ったように唱え続ける闇に生きる♪のシーンは圧巻に次ぐ圧巻で、息をするのも忘れそうになるくらいのレベルでした。自分に真心を捧げてくれた愛するフィエロのために「私は悪い魔女ウィキッドになる」という壮絶な覚悟がこれでもかというほど見る者の心を揺さぶってきて涙が止まりませんでした(泣)。
内心では「何をしても憎まれてしまうのはなぜなの!?」という悲しみと孤独を抱えながらも、必死に自らを奮い立たせ「闇に染まってもいい」と追い込んでしまうエルファバの心境を思うと本当に辛い…。そこまで深くフィエロを愛する気持ちに激しく心打たれました。

本格的に魔女狩りが始まるなか、グリンダはモリブルの本当の姿を目の当たりにする。自分は利用されていただけなんだと気づいた時の中山グリンダのなんとも言えない怒りと悲しみが入り混じった表情がとても印象深かった。
本当に大切なものはなにか気づいた彼女が駆けつけたのはエルファバの元だったというのが泣けます。潔く消える決意をしたエルファバを止めようとするグリンダ。「自分が悪い魔女とグルだと疑われても構わない」と告げたあの言葉に一欠片の嘘もなかった。今までの彼女だったらあんな言葉は出てこなかったと思うんですよね。最後の最後になってやっと”本物の親友”の存在に気づけたというのがなんとも切ない。

そんなグリンダにエルファバは自分の想いを託すあなたを忘れない♪

「あなたはみんなに愛されたままでいてほしいの」

それはエルファバには叶うことができなかった夢でもあって…。自分の代わりにグリンダには”幸せ”であってほしいという気持ちがありったけ込められてるように思えて涙涙…。

「私には友達がたくさんいるけど、大切なのはあなただけ」

ずっと探し求めていた”本当の幸せ”は実は自分のすぐ近くにあったことに気づけたグリンダの心からの言葉がさらに涙を誘います。その時にはもう別れがすぐそこまで迫ってるというのがなんとも切ないんですよね…。やっと本物の”親友”同士になれたのに(涙)物語は残酷だなと。

全てが終わったあと、チステリーがグリンダにエルファバの残したハットを手渡す場面も非常に感動的です。動物たちを心から愛し守ろうとしてくれたエルフィーの気持ちはしっかりと彼らに届いていたんだなと思うとまたさらに泣ける。

そして冒頭のシーンに戻るフィナーレ。中山グリンダが友への思いを抱きしめるようにグッと涙をこらえた表情が切なすぎてまたまた涙…。その一方では違うドラマが展開されてるんですが、ここで”彼女”が”彼”に告げる「ただ物事を違う角度から見ているだけ」と語る言葉が印象深い。2幕中盤で逆の立場で同じセリフが出てくるのと見事にリンクしてるんですよね。二人の絆がより強く感じられてとても感動的です。
ラストシーンの富永くんの”アレ”の動きがめちゃめちゃ上手い!!最後の音楽がなる瞬間の絶妙なタイミングで”アレ”やるのほんと難しいと思う。最高だった。

グリンダとエルファバ、本音を打ち明け合える本当に素敵な関係。もし叶うことならば、二人が再会する未来も存在してほしいなと思えるラストです。

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後述

前楽ということもありカーテンコールの拍手もめちゃめちゃ盛り上がってました。いつもよりもちょっと多めに出てきてくれた感じかな。何よりキャストの皆さんの充実した笑顔が清々しく本当に素敵。
四季の舞台は千穐楽付近になるといつまで経ってもカーテンコールが終わらないくらいすごいことになるのですが(汗)、今回は前楽で私のようにこの日が最後だったファンも多い割には良い塩梅で終わったなという印象があったかも。

私の『ウィキッド』東京公演は全3回で終了。あの大激戦のチケット戦線の中よくこれだけ確保できたなとw。違うキャストさんも見て色々と比較してみたかったなとも思うのですが(四季はそれが難しいのがストレスでもある 苦笑)、見る回ごとに進化していく俳優さんの姿を目の当たりにする楽しみもあったので(特に中山さんと富永くん)とても充実した観劇となりました。

約10年ぶりに再演となった今回、改めて素晴らしい作品であることを再確認。ただ、本当のところは…生の音楽で観たいなという気持ちも拭いきれないんですよね。一度でいいから生演奏で演じられる『ウィキッド』見てみたい…。まぁそうなるとチケット代が値上がりするだろうからあまり大きな声では言えないんですがね(四季がチケット代なんとか抑えられてるのは生演奏ではないことも大きいと思うので 汗)。

次は大阪が決まっているので…、遠征はお預けといいながらもやっぱり先行が始まったらチャレンジしてしまうかもしれない(←1回は行きたい、ホントに 笑)。

これまでの『ウィキッド』感想

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