劇団四季ミュージカル『ウィキッド』を観に大阪四季劇場へ遠征してきました。
1月以来2度目の大阪公演観劇です。本当は夏前にもう1回と目論んでいたのですが…チケット発売日をすっかり失念してしまった為気づいたら完売状態に(苦笑)。遠征になるため前日予約チャレンジするわけにもいかないので、おそらく今回がミュージカル『ウィキッド』最後の観劇になると思います。大好きな作品なので、できれば近い将来名古屋あたりで上演してほしいんですけどねぇ(でも名古屋は移転されるって聞いてるのですぐには難しいか 汗)。
3月から映画版『ウィキッド』も上演開始されたので注目度が上がっている時期での観劇。正直どちらを先に見ようか悩んでいたのですがw、まずは舞台版をしっかり自分の中で咀嚼したいという気持ちが勝ったので映画はまだ観に行けてません(3月17日に視聴済なので後日感想アップ予定)。
ちなみに、映画版は今年上映されているのが舞台版でいうところの【第1幕】に当たります。つまり、続編ありきなんですよね。日本ではPRでそのことについてほぼ触れられていない気がするので、見に行って初めて気づいた方も多いかも!?後編の【第2幕】は来年までお預けらしいので(苦笑)、舞台版はいうなれば”先取り”みたいな感じになるのでしょうかw。
以下、かなりのネタバレを含んだ感想になります。
2025年03月14日マチネ公演 in 大阪四季劇場(大阪・梅田)
主なキャスト
- グリンダ: 山本紗衣
- エルファバ:小林美沙希
- ネッサローズ:守山ちひろ
- マダム・モリブル:八重沢真美
- フィエロ:カイサー タティク
- ボック: 今村綱利
- ディラモンド教授:田辺容
- オズの魔法使い: 勅使瓦武志
【男性アンサンブル】
川畑和寛、光山優哉、菊池俊、蔦木竜堂、二村誠俊、見付祐一、山下泰明、玉井晴章、長友デビッド洋輔
【女性アンサンブル】
前田更紗、石橋杏実、小川晃世、藤野りさ、刀根史夏、光井さや、榊山玲子、石田真子、結城湊海
※概要とあらすじについては2023年11月7日観劇レポートを参照してください。
上演時間は約180分(3時間)。ただしカーテンコールは除く。
1幕90分(1時間30分)、休憩20分、2幕70分(1時間10分)となっています。
全体感想・主なキャスト感想
これまでの『ウィキッド』感想
1幕
♪グッド・ニュース♪
山本紗衣さんのグリンダ、2ヶ月ぶりに見たけどさらに凛とした美しさに磨きがかかっているように見えました。特に目の輝きが本当に魅力的です。あと最後の歌い上げのときの高音の声の響きがすごい!!「ウィキッド!!!」の歌い上げなんか最高すぎて鳥肌きましたよ!紗衣さんって本当にすごい女優さんだと思い知らされました。
エルファバ誕生シーン、父親であるマンチキン総督を演じてたのは見付祐一さん!!見付さんは2年前の『オペラ座の怪人』大阪公演のときにアンドレ役で何度も拝見していたので、懐かしさが込み上げてしまいました。
それから、群衆の中にひときわ大きな青年が・・・と思ったら、長友デビッド洋輔くんではないの!長友くんも大阪オペラ座で何度も拝見してたので見つけると嬉しくなりますね(推しと同じ名前っていうのもポイント高いしw)。
♪シズ大学♪
小林美沙希さんのエルファバ、本当に大好きなんですよね。見てると本当に愛しくてたまらなくなる。シズ大学入学してきたシーンのとき、エルファバはみんなから露骨に避けられてしまうのですが「そんなこと慣れてるし!」みたいな強気の態度を取ります。でも、小林さんは強がりながらもセリフとセリフの合間の部分で寂しそうな傷ついた表情を垣間見せてくるんですよね。それがめっちゃ泣ける・・・。
本音を押し殺して妹のために耐えようとしてるエルファバの切ない気持ちがひしひしと伝わってきて心が痛かったよ(涙)。そういう繊細な表現力が小林さんは本当に上手いと思います。
それにしても、見付パパはめっちゃエルファバに当たりキツかったな(汗)。オペラ座のトークで見た見付さんご本人はとても穏やかそうな方だったので、そのギャップにびっくりしちゃうよw。
守山ちひろさんのネッサローズは、か弱いように見えても実はしっかり者といった印象が強かったですね。エルファバよりもちょっとお姉さん的な雰囲気に見える瞬間もありました。
グリンダは入学したてのときはめっちゃ自意識過剰なぶりっ子なんだけどww、紗衣さんが演じるとその中にもどこか品があるように感じられますね。良いとこのお嬢様なんだろうなっていうのが伝わってきます。でも、1月に見たときよりも少し「おバカ」度がアップしてて面白かった(笑)。
八重沢真美さんのマダム・モリブル、東京公演で見たときには登場したときから「こっっわ!!」と背筋が寒くなるような圧を感じたのですがw、大阪公演からは少しそれが薄れた印象があります。今回も最初は”ちょっと怖いオバサン出てきた”くらいな感じで(笑)。後半のことを考えると、今くらいの塩梅が私には一番ちょうどいいなと言ったところ。
今村綱利くんのボック、やっぱイケメンさん。でもグリンダに一目惚れしちゃったあとの目がけっこうヤバいww。完全にロックオンしてるなって感じてちょっとゾクっときたかも。
♪魔法使いと私♪
小林エルファバのこのナンバーの歌いっぷりも本当に大好き!!
特殊な外見であるが故に誰からも相手にされず、孤独を感じながらも必死にその気持を押し隠しながら生きてきたエルファバ。
でも、ネッサを取られてしまうという不安からつい魔法を使ってしまったことで思わぬ活路が開ける。マダム・モリブルから才能を認められたあと、誰もいなくなった舞台上で一人じわじわと喜びの感情をにじませていく小林さんのお芝居がこれまためっちゃ泣けるのです!!
最初は自分が認められた事実が夢のようで信じられないといった表情なのですが、次第にこれまで感じたことのなかった心の底から湧き上がる喜びにどんどん表情が明るく変化していくんですよ。「私の夢!!」の最後の歌い上げは本当に見事!!”本当に良かったね!!”って抱きしめてあげたくなっちゃうくらい♪魔法使いと私♪を歌う小林エルファバは愛しいです。
♪大嫌い♪
このナンバー、終演後もずっと頭の中をぐるぐる回るほど記憶に残るし大好き。エルファバとグリンダの対象的すぎる親への手紙の読みっぷりも楽しいし(紗衣さんグリンダのおバカなのにきれいに伸びる歌声が最高)、そこからつながるポップで楽しい旋律も最高。
内容的にはエルファバが孤立していくけっこうシビアな場面ではあるのですが、そこをあえて暗く描かずに明るくライトにノリの良い曲で魅せてくるっていうのが本当にすごいなと毎回思ってしまう。
山本グリンダと小林エルファバが向かい合うたびに敵対心むき出しにする表情はめっちゃ漫画チックで面白い。特に紗衣さんのお芝居が前回見たときよりもさらにコミカルになってて思わず笑ってしまったw。
あと、今村ボックの勢いもすごかったなw。グリンダ命!!なのでもう全力でエルファバを否定しまくりながらバリバリ踊ってた。この作品で一番怖いのはモリブル先生じゃなくて彼なのかもしれない(汗)。
田辺容さんのディラモンド先生、すっごい”ヤギのおじさん”感が出ていて面白いんですよね。2回目の「静粛に!」の足の動きとかめちゃ可愛らしい。基本的には優しいんだけど、グリンダに対する評価を語るときはけっこうマイルドに厳しい感じ(笑)。っていうか、よくあのテーマで書いた論文を他の先生は絶賛したなと毎回思ってしまうwww。
ただ、グリンダのレポートを「ダラダラ長いだけで中身がありません」とバッサリ斬るシーンは私も結構グサリときます(←当ブログの内容がまさにそれなのでw)。
ディラモンド先生の授業中のエルファバとネッサローズはかなり仲良し。この日もネッサが本(教科書?)をエルファバに見せていたり、エルファバが熱心にネッサに解説してたりと、かなり親密な様子でした。ふたりともこの時点ではとてもいい関係なので、後半のことがよぎるとつい切なくなってしまう。
エルファバとディラモンド先生のお昼分け合いっこシーンは個人的にほっこりして好きなシーン。ディラモンド先生、実際に”あれ”をむしゃむしゃ食べてますが、いったいどんな味がするのだろう?と見るたびに気になってますw。素材とかね(←気にしちゃだめなやつww)。
そういえばこのシーンは映画には出てこないらしい?なんでだろう(17日に確認済)。エルファバの優しさがじんわりくる場面なんだけどな。彼女は学校で異端者扱いされてしまうディラモンド先生と自分を重ね合わせていて、先生もそれを察していて。二人の間に共鳴し合う絆が感じられるいいシーンだと思います。
♪人生を踊り明かせ♪
これまでずっとすれ違いで見れずじまいだったカイサータティクさんのフィエロ、ついに大阪公演で会うことができました。自転車の荷台に寝そべりながら登場した姿を見て・・・衝撃が走った。
”めっちゃ本物感あるっ!!!”
いや、見る前からフィエロ役にすごく会うだろうなという予感はあったのですが、それ以上に”フィエロ”でしたよ。カイサーさんはウイグルのご出身ということもあって顔の彫りも深いので、イケメン度がさらに濃くまさにこの役にぴったりといったところ。
これまでも「キャッツ」や「ロボット・イン・ザ・ガーデン」でお芝居見たことありましたが、じっくり拝見するのは今回が初めて(ごめんなさい 汗)。まず驚いたのが歌声の甘さです。こんなスイートな歌声の方だったのかとびっくり。歌い方も結構独特で、ちょいちょい自己アレンジっぽい音が入っていたのも印象的でした。あれ、もう鬼籍に入られた方の時代だったらめっちゃ怒られるだろうなと思ったんですが(汗汗)、私は嫌いじゃないですよ。フィエロのセクシーさも伝わってきたし。
あと印象深かったのが、フィエロにロックオンしたグリンダがボックを遠ざけるために策を講じるのを眺める場面。あのときグリンダはフィエロとラブラブになりたい一心で、後に悲劇につながるようなことをけしかけてしまう。ボックもグリンダによく想われたいからコロっと騙されちゃってて(苦笑)。
そんな彼女を遠目から見てるカイサーフィエロがめっちゃワルな顔してたんですよ(笑)。思わず「ひゃっ」と声が上がりそうになりましたww。
ダンスホール
ダンスホールでイチャイチャする山本グリンダとカイサーフィエロはめちゃめちゃ艶っぽい雰囲気で見ていてドキドキしましたww。カイサーフィエロは女性の扱いにかなり慣れてましたな(笑)。
そこへエルファバがグリンダから贈られた帽子を被って現れるわけですが、異様な姿にみんなからドン引きされてしまう。そこで彼女はグリンダが自分に嫌がらせをしたんだと悟るわけですが、そこで折れずに一人孤独にオリジナルの振り付けを踊ります。
そんな彼女の姿を目の当たりにしたグリンダは初めて罪悪感を覚えてしまう。針の筵の中で必死に自分の居場所を確保しよう必死になるエルファバの姿にグリンダは胸を打たれたんじゃないかなと。
でも山本グリンダのエルファバの真似事の動き、めっちゃ面白かったww。紗衣さんはすごく美人でお嬢な雰囲気のあるグリンダなので、あのカクカクした不格好な動きがなおさらコントに見えるんですよwww。ほんと可愛すぎて最高でした!
そんな彼女に対する小林エルファバの心境の変化も印象深かった。最初は「なんだこいつ?」とムッとした表情で見入ってたんだけど、一生懸命自分に合わせようとしてくれるグリンダを見る内にどんどん表情が柔らかくなるんですよね。
自分の世界に踏み込んできてくれたグリンダの気持ちが嬉しくて、孤独だった表情に少しずつ明るさが灯っていく。その繊細な変化がとても感動的で思わずうるうるっときてしまいました。
このダンスホールの場面でもう一つ注目してしまうのがボックとネッサ。グリンダの策略でネッサに優しくすることになったボックですが、あのとき彼がネッサに本当の自分の気持ちを打ち明けていたら未来は変わっていたかもしれないなぁといつも思うんですよね。
でも「哀れみから一緒にいてくれるんでしょう」とネッサに言われてしまったら・・・「君は素敵な人」と思わず返してしまう気持ちもわかる。実際彼はネッサに同情する心はあっただろうけど憐れんではいなかったと思うんですよね。だからあの言葉が出たわけで他意はない。でもネッサはその一言にトキメいちゃって・・・。ネッサの気持ちを考えるとほんと切ない。ボックのグリンダへの執着心ってある意味ホラーだよなと感じました(苦笑)。
♪ポピュラー♪
山本グリンダの仕草がいちいち可愛くて萌え全開なんですが(笑)、ところどころカッコいい。エルファバとの距離を詰めようとグイグイ質問責めにするシーンは特にそう感じたかも。
しっかりエルフィーの話を自分の中に落とし込んでから反応する。だからこそ、彼女の過去の辛い話を聞いた後の「今の話、あなたには秘密かもしれないけれど真実じゃないわね」という言葉がサラッと自然に出てるように聞こえたんですよね。素直で嘘のない言葉だというのが伝わってきます。そんな紗衣さんのお芝居が私はすごく好き。だからこそエルファバは少しずつグリンダに心を開いていこうとしていたんだろうなと思えるのでね。
山本グリンダの♪ポピュラー♪の歌いっぷりはとにかく明るくて可愛らしく、時折男前になるのが好き!「らーらー♪」と中途半端ジャンプする場面があるのですがww、そのあと「よっしゃ」みたいにガッツポーズ見せてたのは笑いましたww。以前見た時はそのリアクションなかったぞ(笑)。
でもエルファバに”女の子の仕草”を教え込む場面ではめちゃめちゃ”ぶりっこ”グリンダでww。「きらきら~、きらきら~」のあとに「うふっ」というKawaiiリアクションまで追加(笑)。これを小林エルフィーがけっこう忠実にチャレンジしようとしてて思わず笑っちゃったよww。
おバカで最終的には自分が一番♪ってなるけど、エルファバを思いやる気持ちは本物だなと感じる山本グリンダ、そんな彼女に翻弄されながらも初めて自分を正面から見つめてくれたグリンダに心を開き乙女の恥じらいもみせる小林エルファバ。二人とも本当に愛らしくて最高でした。
♪私じゃない♪
エルファバとフィエロの心の距離が少しずつ近づく場面、エルファバがまくし立てて喋るのをビビッて受け止めてる時のカイサーフィエロは意外と落ち着いて見えました。圧倒されてはいるんだけど、あのまま黙って全部聞き入れてしまってもおかしくないよな、みたいな。チャラいようにふるまって入るんだけど、実は度量が大きくて優しい人じゃないかと感じたかも。
小林エルフィーはそんな彼のオーラに飲み込まれていってどんどん彼に引き寄せられていく。自然と心が彼を求めていったという印象。場面的にはこの時点ではまだ”恋愛未満”なんだけど、見つめ合った時の二人はそのままカップル成立しちゃってもおかしくないぞ的に見えちゃいましたw。
フィエロが去った後歌うエルファバの♪私じゃない♪。この時はエルファバがフィエロはグリンダのものだと自分に言い聞かせて諦めようと思いながらも彼への想いが募る気持ちを切々と歌っていますが、2幕ではグリンダが逆の立場に立って歌うことになっている。それを分かったうえでこのナンバーを聞くと毎回とても切ない気持ちになってしまいます。フィエロも罪な男だw。
オズ陛下の招待状をエルファバが受け取る場面、この時は八重沢モリブル先生、比較的柔らかい雰囲気なんですよね(東京で見た時はここの圧もけっこう怖かったw)。少し母心も垣間見えたりして。でも実は心の中では・・・と先読みして見るとやっぱり怖いかもw。
♪エメラルドシティー♪
見送りに来たフィエロはエルファバのことで頭がいっぱいになっていますが、カイサーフィエロはグリンダに対してもかなり優しい笑みを浮かべてましたね。たとえそれが作り笑いだったとしても、彼女の腕を取ってる時の彼はとても優しい。あんな態度を取られたら、フィエロがエルファバに少し前のめりだって察してしまっても”本当に好きなのは私よね”とグリンダが信じたくなる気持ちわかるかも…。
エメラルドシティーにグリンダとエルファバが初めてやってきてキャッキャする場面は何度見てもワクワクします。最初はあんなに「大嫌い!」とお互いを否定し合ってたのに、少しずつ距離を縮めて今ではこんなに仲良くなったんだなぁと思うとなんだかジーンときてしまう。それから、「誰も私を否定したりしない国、ここが私の居場所なんだ」と感慨に浸るエルファバのシーンもグッときますね。そんな彼女に「あなたはこの町にピッタリのエメラルド色」と言葉をかけるグリンダの飾らない優しさも感動的です。
♪センチメンタルマン♪
勅使瓦武志さんのオズ陛下はエルファバとグリンダに出会ったばかりの頃は本当に”気の良いおっちゃん”といった感じでとても親しみやすい。セリフ回しも緩急あって相手を惹きこむ魅力にあふれています。すぐに友達になれちゃうみたいな雰囲気。エルファバたちがすぐに気を許してしまうのも納得です。
それから個人的に好きなのは出世したモリブル先生が持ってきた本にグリンダが触れようとするシーン。「触ってもいいかしら~」と手を延ばすグリンダを寸でのところで「ダメ」と遮断してエルファバに持って行くモリブル先生ww。この時の八重沢さんの低音を響かせた「ダァメ」の言い方が毎回めっちゃツボ(笑)。
エルファバでチステリーに羽根を与える魔法を唱えた後からエルファバたちの運命が暗転していきますが、勅使瓦オズ陛下がこのあたりから裏の顔を見せてくるのがかなりゾクっとして怖かったですねぇ。さっきまで親しみやすいおっちゃんだったのに、エルファバに反発された途端じわじわ悪の顔に豹変。「あの子は知りすぎた」と言ってる時の勅使瓦オズ陛下の表情とかかなり黒でヤバかった!!
♪自由を求めて♪
エルファバとグリンダは逃げ込んだ倉庫でケンカになるのですが、そこにマダム・モリブルの恐ろしい演説が聞こえてくる。この時の演出がまた怖いんですよね。八重沢モリブルの迫力がすごすぎて、あれを見ると毎回”あなたこそが邪悪な魔女ウィキッドだろ!”と心の中で震えながらツッコミ入れてしまう私です(笑)。
グリンダは一緒に戻ろうと説得しようとしますが、エルファバは自らの正義を信じオズ陛下に頭を下げる選択肢はなかった。グリンダは一度はエルファバに賛同して一緒についていこうとしますが、強がりながらも実は怯えているエルファバの本音に気が付いて足がすくんでしまう…。もしもあそこでグリンダがエルファバと同じ道を選んでいたとしたら、未来はどう変わったのかといつも思います。
そして小林エルファバの1幕クライマックスの絶唱!!グリンダを守ろうという強い意志から声にもドスを利かせていたりして本当にすごい迫力でした!!彼女の強い正義感がヒシヒシと胸を突いてきて気が付いたら涙が出てしまっていたよ…。小林さんの歌には人の心を動かす力が凄いあると思う。
ここから先は映画版では2026年に公開される部分だと予想。ネタバレにご注意を。
2幕
♪魔法が迫る~この幸せ~♪
エメラルドシティで”善い魔女”となったグリンダですが、マダム・モリブルの手の中で転がされている傀儡のような存在になってます。彼女もそれは理解しているはずなのですが、多くの人に愛される立場になったことで彼らの象徴にならなければと言い聞かせているようにも見える。
一方のフィエロはエルファバのことが心配すぎてグリンダの心の小さな葛藤には気づかない様子。グリンダは多くの人に愛されるよりもフィエロ一人に愛されたいと1幕で言っていたので、彼に何も告げず演説の場を”婚約披露パーティ”にしてしまったわけですが(あれは誰でもビビッて引いちゃうよな 汗)、そうすることでますます彼の気持ちが離れていったのではないかと…。
フィエロの気持ちが自分から遠ざかっていくことを悟り傷ついたグリンダでしたが、民衆の前ではあくまでも愛されキャラを演じていく。♪この幸せ♪を歌っている時の山本グリンダはめちゃめちゃ切ないです。
多くの人から愛されるという夢を叶えて幸せを感じているはずなのに、心の奥に渦巻く”虚しさ”をどうしても拭えない。それがなぜなのか彼女の中ではまだ答えが出ていなくて…、紗衣さん、ずっと胸に手を当てて”私は幸せなのよ”と何度も自分を無理やり納得させるように頷いて歌ってました。まるで自分自身に呪文をかけて今の”幸せ”を納得させるように…。あの時の表情が本当に苦しそうで、見てるこちらも苦しくなってしまった(涙)。
エルファバとネッサ
オズ陛下やマダム・モリブルの策略にハマり”悪い魔女”として逃げ回る生活を送らざるを得なくなったエルファバ。彼女が頼ったのが妹のネッサローズだったわけですが、彼女は姉を「一族の恥」と断罪して助けようとしない。1幕では良好な関係を築いていた姉妹だったので、このシーンはとても哀しくなります。
ネッサはボックへの執着を捨てられずに彼を自分の元に縛り付けてしまっていた。ボックは足が不自由なことから周囲に引け目を感じていた彼女に肯定的な言葉をくれた初めての人だからねぇ…。それが彼女にとっての救いにもなったし、自分だけを愛してほしいという気持ちがどんどんパワーアップしてしまうのも分かるだけに切ない。
ボックはそんなネッサを鬱陶しいご主人様という目でしか見れなくなってしまっているわけで…。ボックがもっと早くネッサに自分の本当の気持ちを打ち明けていたらと思わずにはいられない。グリンダへの強い執着心を抱いたままネッサに従い続けてるボック見ると本当にもどかい。
でも結局ボックが告白したところでグリンダの気持ちが彼に向くことはないだろうなというのも見えてくるんですよね。それはそれで、ボックが違う意味で豹変する未来が待っているようで恐ろしい(汗)。
エルファバはネッサから「動物ばかり助けて自分のことは助けようとしてくれなかった」と八つ当たりされますが、その言葉にハッとさせられて呪文で彼女を救うことに成功。ところが、ネッサは感謝するどころかボックとの明るい未来しか描けなくなっていて…。ボックはネッサの変わった姿を見てグリンダとの恋愛にシフトしてしまうし…、二人とも”自分のこと”しか見えていないのが哀しい。
その気持ちのすれ違いが”悲劇”を引き起こすわけですが、エルファバが車椅子を動かした時に”ボックの姿”が客席にちょっと見えてしまっていたのはちょっと(汗)。あの時点では”見えちゃいけない”部分が見えちゃっててww。でもあれタイミングとか難しいんだろうなぁ。
♪ワンダフル♪
グリンダとフィエロの婚約式を目の当たりにしたエルファバは落ち込んだ気持ちを抱えながらオズ陛下の元へ再び会いに行く。このシーン見ると東京公演1回目観劇時の時のトラブルを思い出して未だにドキドキしてしまう(詳しくはこちら)。何事もなく物語が進んで今回もホッとしましたw。
エルファバと二人きりで語るときの勅使瓦オズ陛下はフランクな雰囲気で”ちょっとオモロいおっちゃん”なイメージです。「ワンッダーフォーっ!」ってセリフの言い方がめっちゃツボで思わず吹き出しちゃったよ(笑)。この時の勅使瓦オズ陛下、エルファバに対するセリフ回しがどことなく肉親の情を含んだような感じなんですよね。友達のような娘のような、みたいな。それが後半の説得力に繋がるので、すごく良いなと思います。
でも、”魔法”を使った後の思わぬ出来事を知られてしまってからは、また裏の顔を見せてくるオズ陛下。勅使瓦さんはこの2面性をかなり分かりやすく出してくるので見ていてドキドキします。
エルファバがピンチになった時に駆け込んでくるフィエロ。カイサーさんのフィエロはオズ陛下に対してめちゃめちゃクールです。声色は優しいのにエルファバの敵だという目線を向けていて本当に発砲しそうな雰囲気だったのが印象深い。
♪私じゃない~リプライズ~♪
フィエロの本当の気持ちを目の当たりにしてしまってから抑えていた嫉妬心が外に溢れてしまうグリンダ。エルファバのことは友達として大好きだけど、フィエロへの熱烈な恋心も同じくらい燃え上がっていたんだなぁと…。そんな彼女が発した言葉が後の悲劇に繋がってしまうことになるのが哀しいんだけど、すごい人間的だなとも思う。
この♪私じゃない♪のリプライズは1幕でエルファバがフィエロとグリンダの関係に想いを馳せながら切ない気持ちで歌っていたシーンとリンクしてる。立場が逆転しちゃったんですよね…。それがほんと、何とも言えない気持ちになってしまう。
♪二人は永遠に♪
カイサーさんのフィエロ、エルファバに対してひたすら”甘々”でございました!!まぁ、とにかく優しくて、あの柔らかな温かさに包まれたらエルファバがどんどん彼に傾倒していってしまうのも納得です。「なぁに?」のセリフ回しもホント優しげでねぇ。あれだけ優しいフィエロを見たのは初めてかもしれない。最初はもう少しツンデレ的なイメージを抱いていたのでww、そのギャップに驚かされてしまいました(笑)。
♪闇に生きる♪
再会したエルファバとグリンダが大喧嘩するシーンは個人的に楽しみにしてるひとつ。今回も素手の大立ち回りは面白かったなぁw(特に山本グリンダの食いつきっぷりが最高ww)。あの場面、ケンカというよりもじゃれ合ってるようにしか見えなくてなんか微笑ましくなっちゃうんですよ。フィエロのことで二人の間に微妙な感情のズレはあるんだけど、顔を合わせればやっぱり”最高の友達”なんだよなぁ。
フィエロがエルファバを助けにやってくる場面は、以前は某ミュージカルのキャラを彷彿とさせる演出だったこともあってか笑いが起こっていたのですがww、最近は静かに見守る系のきゃくせきになりましたね(笑)。私も最初見た時は「ヲイヲイ」とちょっと苦笑いしたけどw今はもう普通に「あ、来たぞ」とワクワクしながら見ております。
エルファバを救いたい一心で”暴挙”に出てしまうフィエロ。でもグリンダはそんな彼の気持ちを理解していて…。「彼は決して私を傷つけない、ただ、彼女を愛してただけなのよ」というセリフは何度聞いても泣けます(涙)。グリンダはエルファバと接していくうちに”本物の愛”を学んだのだと思う。それがたとえ自分にとって望まない結果であったとしても、受け入れる強さを彼女は手に入れたんですよね。そんなグリンダの成長を目の当たりにしてグッときて涙が出てしまった…。
エルファバはフィエロを救いたい気持ちから一心不乱に呪文を唱え続ける。小林エルファバの強いフィエロへの愛情が言葉の一つ一つから伝わってきて大きく胸揺さぶられました。たとえ自分が「ウィキッド」と呼ばれ悪の存在として避けられる運命になろうとも、愛する人の命さえ助かればもう何もいらない。そこまで強くフィエロを愛し想い続けていたなんて…。
やっぱり、孤独だった自分に一番最初にまっすぐ向き合ってくれた人は特別なんだろうなと思います。ネッサもそうだったようにね…。二人はなんだかんだで似た者姉妹だったのかもしれない。
♪魔女を殺せ♪
エルファバを攻撃する民衆を眺めている時のマダム・モリブルは本当に冷酷無比。グリンダへの本音をぶちまける時とか、八重沢さんのセリフ回しめっちゃ怖いんですよ。個人的には「お嬢ちゃん」の台詞の言い方がツボで毎回背筋寒くなりますw。
♪あなたを忘れない♪
エルファバがチステリーに「もっと喋る努力をしてちょうだい」と訴えるシーン、初めて見た頃は殆ど気にしなかったんだけど、再演されたころからめちゃめちゃ注目するようになりました。動物たちはオズ陛下…というよりはマダム・モリブルの策略で言葉を奪われ社会的立場を奪われてしまっていた。そんな彼らをもう一度日の当たる場所へ戻してあげたいエルファバ。その気持ちをきっとこれまでも何度も訴え続けていたのだろうけど、なかなか「喋る」まではいかなくて…。
でも、すべてが”終わった”ときにエルファバの気持ちがちゃんと彼らに届いていたんだと分かるシーンがあるんですよね。それが最近ものすごく胸に沁みます。
エルファバの元に駆けつけるグリンダの場面。グリンダはなんとかエルファバに逃げてほしいんだけど、”フィエロの顛末”を知った彼女は”消える”ことを選択します。この時の彼女の本当の決意をグリンダは知らない…。エルファバは自分と最初に親友になってくれた大切なグリンダに”本当のこと”を明かさないまま別れの言葉を歌う…。
この時、山本グリンダはエルフィーの言葉一つ一つを必死に噛みしめて飲み込むように何度も頷いてた。誰よりも大切な親友と別れたくないけれど、彼女の選択を尊重しなければならないと自分に言い聞かせるようで…。それでいて必死に涙が零れないように耐えてたんですよね。前回見た時はかなりボロボロ涙がこぼれていたように見えたのですが、今回はめちゃめちゃ紗衣さん耐えてて…、その姿に涙腺を刺激されまくってしまった(涙)。
♪フィナーレ♪
エルファバから託された魔法の本を抱きしめている時の山本グリンダ、本当に泣けた…。目をギュっと閉じてエルファバとの思い出を自分の中に落とし込み耐えてるようにも見えて切なくてねぇ。
そんな彼女の足元で、”もう一つのドラマ”が展開されていて。ここは大ネタバレになるので毎回書かないようにしてますが(汗)、グリンダとエルファバの物語の最後に待ち受けているものを目の当たりにすると、やっぱり切なくて涙が溢れてしまいました。
後述
カテコのときのエルファバとグリンダ、めっちゃ仲良しでほっこりします。小林さんは満面の笑顔で最後袖に捌けていきますが、紗衣さんはピョンピョン跳ねるように大きく両手を振りまくって袖に入って行って・・・それが超可愛らしい(笑)。
ちなみに、八重沢さんは最後の糧この時までずーーっとマダム・モリブルのキャラを崩してない!あれはあれですごいなと思います。
私の大阪「ウィキッド」観劇はこれでおそらく最後。もう1回入れておけばよかったなぁと今になって後悔してしまう(苦笑)。それくらい大好きな作品なのでね。あと・・・武藤くんのフィエロにはもう一度会いたかった。カイサーさんのフィエロもとても良かったのですが、個人的ツボにがっつりハマったのは武藤くんの芝居だったので。7月の楽までに運が良ければ前日予約で突発日帰り大阪やってしまうかも(←たぶん無理だけど 笑)。
グッズの新作が出たということで、シークレットチャーム第2弾を2つだけ購入しました。
1幕ラストのエルファバが出たのは奇跡!!
大阪の後の上演地は発表されていないのでどうなるか分かりませんが、福岡当たりだったら行ってしまうかも!?できれば名古屋がいいんですけどね(日帰りしやすいし)。映画も公開されたことですし、舞台版ももう少し長く上演してほしいなと思います。