2020年の大晦日を迎えました。皆様、体調など崩されていませんでしょうか。
昨年の今頃は、まさか2020年がこんな生きづらい年になるとは思いもしませんでした。新型コロナウィルスによってエンタメ…とりわけ舞台業界も大きな打撃を受けてしまうこととなりました。
多くの作品が中止になったこともとても辛かったですが、個人的には世間から『演劇は不要』という厳しい論調が多く聞かれたことが一番悲しかった。私の生きる糧でもある舞台芸術に関しての棘のある言葉をいくつも耳にして私自身の心も荒み気持ちが落ち込むこともありました。でも、一番辛かったのはやはり舞台芸術に携わって仕事をしている皆様だったと思います。
舞台ファンにとっても、舞台を作る人にとっても、2020年はとても厳しい一年だったのではないでしょうか。
緊急事態宣言が明けた後少しずつ舞台も始動しましたが、基本的には東京が中心です。最近少し地方公演も広がってはきましたが、やはり東京が多い。コロナ前よりもその傾向が大きくなってしまったことも個人的には残念です。
10月からぼちぼちと遠征していましたが、正直、かなり気持ち的に落ち着かないことが多かったです。感染対策に関してはもう、やれる限りのことはやる!っていう覚悟で向かってましたけど(汗)戻った後も1週間は生きた心地しないことも(苦笑)。私は今のところ何とか健康は保ててますが、カンパニーの皆さんのご苦労を想うと本当に心が痛みます。現にいくつか中止になったり延期になったりもしてますしね…。
以下、2020年の観劇作品について振り返ってみたいと思います。
2020年に観劇できた作品は以下の通り。
- ダンス・オブ・ヴァンパイア(大阪)
- CHESS THE MUSICAL(大阪)
- シャボン玉とんだ、宇宙までとんだ(大阪)
- フランケンシュタイン(大阪)
- ラヴ・レターズ(東京)
- ボディガード(大阪)
- ローマの休日(東京)×2
- コーラスライン(香川)
- オペラ座の怪人(東京)
- Beautiful(東京)
- RENT(東京)
- プロデューサーズ(東京)
- NINE(大阪)
2020年に観劇する予定が中止になってしまった作品は以下の通り。
- デスノート(大阪)
- RENT来日版(東京)
- アナスタシア(東京・大阪)×4
- ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド(大阪)
- ウェストサイドストーリーseason3(東京)×2
- エリザベート(大阪)×2
- ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート(大阪)
- ニュージーズ(大阪)
- ヘアスプレー(大阪)×2
- ミス・サイゴン(大阪)×2
- The Bridge(四季・東京)
- 四月は君の嘘(大阪)
- 巌流島(香川)
- ミュージカル・ミーツ・シンフォニー 2020(東京)
- RENT(東京・途中で中止)
並べてみると…無念さが増してくるなぁ。特に哀しかったのは2020年で一番楽しみにしていた『アナスタシア』を観ることができなかったことです。気合入れて東京と大阪4公演も確保していたのですが、1度も見れずに終わってしまいました(涙)。
また、観劇開始をした直後に遠征先で観劇予定だった『RENT』が急遽中止となる衝撃もありました。
そして、さらに哀しかった出来事だったのが…、三浦春馬くんが7月、突然この世から去ってしまったことです。ミュージカル『ホイッスル~』が東京の途中で中止になってしまい、大阪公演を観劇予定にしていた私はついに観に行くことができませんでした。それでも、時代が落ち着いたらまた再演して春馬くんの雄姿を見れると信じて疑っていませんでした。
『キンキー・ブーツ』での春馬くんのミュージカルを見たとき、今後も絶対見ていきたい役者だって思って成長をとても楽しみにしていました。間違いなく彼は、ミュージカル界を盛り上げてくれるはずだった役者だったのです。本当に、本当に、残念で無念で仕方ありません…。
春馬くん、もっと君の舞台姿、見たかったよ…。
毎年、その年のベスト5を挙げて振り返っていましたが、今回は観劇数も少なかったので3つピックアップしてみようと思います。
第3位 ローマの休日
4月から9月まで観劇遠征できずに鬱々としていましたが、意を決して東京へ出て感激したのがこの作品でした。初演を見ていたので懐かしい気持ちもありましたし、加藤和樹くんのジョー・ブラッドレーは絶対に観に行きたいと思っていました。
2日間で両キャストを観ることができて本当に感動したのですが、それ以上に、劇場に入れたことが本当に嬉しくて…それだけで感極まってしまうような観劇となりました。やっぱり自分は舞台作品が大好きだと、改めて心から思ったのもこの作品です。たくさん泣きました。
第2位 Beautiful
この作品も初演から見ているのでやはり遠征してでも観に行きたくて行っちゃいましたね(笑)。音楽が本当に最高なんですけど、それ以上に、これらを完璧に歌いこなすキャストが勢揃いしていることが本当にすごいのです。プリンシパル、アンサンブルの区別なく、皆がキラキラ輝いていて圧倒的な個性を見せてくれます。ラスト、キャロルがピアノを弾きながら歌う「Beautiful」のナンバーは本当に胸が熱くなって溢れる涙を止めることができませんでした。
第1位 ボディガード
珍しく大阪公演からスタートした作品でした。緊急事態宣言が出る間際で初日がずれ込み公演できるかどうかも分からないなか、公演決定された最初の日に観に行くことができました。東京公演は結局中止になってしまいましたから、本当に見れたことは幸運でした。客席は空席が多くお客さんも舞台も緊張感に包まれた雰囲気がありましたが、始まった瞬間のパワフルなエネルギーに圧倒されて時間を忘れて舞台に没頭した自分がいました。
あの時に感じた言いようのない感動は今でも忘れられません。カテコの役者さんも涙ぐんだり泣いていたりして…みんながみんな、あの時間をとても尊く感じていたに違いない。特別な空間に自分も入れたことが何よりも思い出深かった。
2020年は配信で演劇・コンサートを観る機会も多かったです。最初は「舞台はやはり生で観るもの」という考えがあって配信は避けているところがありましたが、観劇から離れた期間が長くなり気持ち的に落ち込んできて結局申し込むに至りましたw。でも、配信には配信の良さもあるなという気づきがあったのはよかったです。おそらく今後も増えていくと思います。
2021年は大沢たかおさん主演の「INSPIRE 陰陽師」からスタート予定です。配信で一足先に見ましたが、これはぜひとも生で観たいと強く感じました。社会情勢はますます厳しくなっているのでどうなるかは分かりませんが…どうかどうか、最後まで上演できることを願っています。
2020年も多くの方にブログに遊びに来ていただきました。ありがとうございました!2021年も諸々気を付けつつ観劇しに行く予定です。感想アップした折にはまた遊びに来ていただければ幸いです。
皆様どうぞ、良い年をお迎えください。