『劇団四季のアンドリュー・ロイド=ウェバー コンサート~アンマスクド~』福岡公演 2022.01.07マチネ

シンデレラ

ロイドウェバーが『シンデレラ』のミュージカルに関わったという話は聞いていたのですが、まだ2021年にイギリスで上演が始まったばかりとのことなので観たという人は日本ではなかなかいないのではないかと思います(コロナで海外には行きづらい状況ですしね…)。

そんな作品をいち早く日本語のナンバーとして聴くことができたのは非常にラッキーでした。披露されたのは♪バッド・シンデレラ♪。自由奔放な女の子が自分に素直に突き進む様が歌われていてポップで可愛らしい印象。福岡出身の平田さんがとても生き生きと歌っていたのがとても良かったです。

ちなみにCDは発売中です。

アンドリュー・ロイドウェバー

早く日本版も観てみたくなりました。

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サンセット大通り

最初にもちょこっと触れましたが、最初日本では劇団四季が版権を持っていました。ロイドウェバー直々に上演を打診されたそうですから、いかに四季との繋がりが密接だったかが伺えますよね。その当時主人公のノーマ役に実力派女優だった志村幸美さんを予定し準備をしていたそうですが、残念ながら病に倒れられてしまった故に四季で上演されることが叶わなくなってしまったそうです(志村さんがお亡くなりになったと知った時は本当にショックでした…)。

その後、版権を手放したため現在は上演権がホリプロさんに移り数年ごとに上演が続けられています。私も数回観に行きましたが、楽曲が本当に素晴らしくて(ストーリーはドロドロ系のサスペンスですがw)ロイドウェバー作品の中でもかなり好きですね。

ウィズ・ワン・ルック

ロイドウェバー卿によると、最初はノーマのビッグナンバーをディズニーアニメ『リトル・マーメイド』に提供しようと思って書いていたのだとか!!これはちょっとビックリするエピソードでしたね。全然違う作品ですからw。ディズニーから楽曲にNGが出されてしまったことを今だにちょっと恨めしく思ってるみたいに語ってたのがちょっと面白かった(笑)。

このノーマのビッグナンバーを熱唱したのが江畑さん。今もしも四季がサンセット大通りの版権を持っていたら、ノーマ役に抜擢されても何ら不思議はないと思えるほどの素晴らしい歌いっぷりでした。

この流れから映画の車が走る場面が映し出され♪カー・チェイス♪の生演奏が被る感じになりました。あの緊迫感溢れる音楽が最高です。

サンセット・ブールバード

ジョーのビッグナンバーでもあるこのナンバーを歌ったのが達郎くん。ものすごく気持ちよさそうに歌ってたのがとても印象的でした。もしかしたら彼自身、この役に憧れを持っているのかもしれないなぁと。ジョーはノーマと関わることで運命を狂わせてしまう青年ですが、こういった鋭い役回りでの達郎くんも観てみたいなと思いました。

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ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド~汚れなき瞳~

日本では2020年に三浦春馬くん主演のミュージカルとして上演されました。私も大阪公演を観に行くことになっていたのですが、コロナ禍の影響により中止となってしまい泣く泣く返金扱いに…。いつか再演した時に春馬くんのミュージカルをもう一度見たいと熱望していたのですが、まさかあんな悲劇的なことでそれが叶わなくなってしまうとは思いもしませんでした(涙)。生きててほしかったよ…春馬くん…。

ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド

このナンバーは1998年に開催された長野冬季オリンピックの開会式演出を担当した浅利慶太さんからロイドウェバー卿が依頼されて作った曲とのことでした。ここではロイドウェバーの浅利さんへの熱い想いがけっこう語られていましたね。日本公演用に撮影されたインタビューメッセージかと思われます。

ヴォルツ・オブ・ヘブン

劇団四季のソンダンシリーズではカーテンコール後のアンコールナンバーとしてよく歌われているので知っている人も多いと思います。ソロの部分は笠松くん平田さんが歌っていたのですが、私はどうしても洋輔くんを見てしまう。彼がこのナンバーを歌っている姿を見るだけでもう、感極まって涙涙…!!ソンダンに出演していた頃の洋輔くんを思い出しちゃうんですよねぇ。またこうして会えてホントに良かったなぁとすごく実感してしまった。

ラブ・ネバー・ダイ

この作品は「オペラ座の怪人」の後日談の物語で、現在はホリプロによって2回上演されています。装置の問題もあって東京の日生劇場でしか上演できないというのが本当に残念。再演では石丸幹二さんがファントム役となったので、遠征して観に行きましたが…、これがめちゃめちゃ私好み過ぎて買い足したほどでした(笑)。関西にも来てほしかったんだよなあ。

初演はラミン・カリムルーさんが主演で上演されたもののあまり評判が良くなかったらしいんですよね。ところが、オーストラリアで演出部分などの大幅変更をして上演したところヒットしたと。このオーストラリア改定版が日本でも上演されているというわけです。
ロイドウェバー本人はとてもこの作品に思い入れが深いそうで、評論家の酷評なんて関係ないぜみたいな強気の発言をしていたのが面白かったw。私もこの作品が本当に大好きなので、ロイドウェバーには感謝の気持ちでいっぱいです。

愛は死なず

クリスティーヌがファントムの書いた愛の歌を熱唱する場面で登場するナンバー。ここはもうオペラ歌手のように圧巻のソロとなるわけですが、四季にもすごい人がいらっしゃいました!!『オペラ座の怪人』広島公演の時にカルロッタを演じていた吉田絢香さん。劇場全体を支配するかの如くのあの熱唱は本当にすごかったです。

君の歌をもう一度

今回の公演で一番私が衝撃を受けて大号泣したのがこのナンバーです。『オペラ座の怪人』でついにファントム役を手に入れた洋輔くんには、いつか『ラブ・ネバー・ダイ』にも出演してこのビッグナンバーを歌ってほしいなと思っていたんですよね。まさかその夢がここで叶うとは夢にも思っていなかったので(ネタバレ防止のためほとんど情報を入手してませんでした)、もう、感動…という言葉ではとても足りないほど感極まりまくって、嗚咽に近くなるくらい泣きました(涙)。

あまりにも感極まり泣きまくっていたので記憶がアヤフヤなんですけど(←ヲイww!!)、もう、なんというか、素晴らしすぎました、色々と!!やっぱりファントム役を演じたという実績があるからか、歌詞に乗せる感情の深みがものすごく豊かで圧倒的だったんですよね。特に後半の歌い上げる部分なんか、もう、思い出しただけでも胸が熱くなって涙ぐんでしまうほどです(涙涙)。あぁ…、こんな素晴らしい役としての歌を歌い上げる役者に成長したんだなという感動もあったし、なんかもう、色々感情がゴチャゴチャで…言葉になりません。

いつか、もしも機会が訪れたら・・・「ラヴ~」でその後のファントムとして生きる洋輔くんに逢いたいです。ホント、無性に会いたくなった。

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洋輔くんの♪君の歌~♪の余韻があまりにも深すぎて次の感動的な♪ピエ・イエズ♪の時もゴーゴー涙が止まらない状況。それくらい威力があったなぁ。っていうか、洋輔くんが登場するたびに泣きまくってたんですけど(←ヲイww)。

オペラ座の怪人

ロイドウェバーによると、初演の幕が開くまではトラブル続きで成功するかドキドキものだったそうです。パートナーだったサラ・ブライトマンが悪い評価を受けるんじゃないかとハラハラしてたとコメントしてたのはちょっとクスっとなりました(でも結局離婚しちゃったけど 苦笑)。

そして…、ついにきましたよ、この時が!!!待ってたよ、この時を(←興奮しすぎww)!!!

オペラ座の怪人

以前のソンダンの時にも飯田洋輔くんがファントムを歌う姿を見たことがあったのですが、今回はそれとはまた全然違う印象を受けました。最初の「愛しい人よ、今宵も」のフレーズからファントムとしての魂がすごい宿ってるのを肌で感じたんですよね。これはやはり、実際の本編にファントム役で立った経験があってこそ出てくる迫力なんだろうなと思いました。

なんてちょっと冷静に書いてみてはしたものの、実際の私の心の中はもう心臓が祭り囃子のように騒ぎまくって大変なことになってました(笑)。本当は、すごくすごく行きたかったんですよ、洋輔くんのファントムデビューの日!12年前突然恋に落ちたかのようにファンになったあの日から、彼がファントム役として舞台に立つことは私の夢のひとつでもありました。それが叶ったわけですから…、ほんと、駆けつけたかった。でも、環境や状況にそれを阻まれてしまって…結局東京公演での洋輔くんに逢うことは一度もできませんでした(涙)。

それだけに、”ファントム”として目の前に現れた姿を見て、もう、感無量というか…ただただ涙が止まりませんでしたよ…。

真瀬さんのクリスティーヌも美しく艶がありとてもよかった。本編でこの二人のコンビを観てみたくなりました。真瀬さんは今後四季の本舞台に出るご予定はあるのかな?完璧なクリスだったのでなおさらそれを願ってしまう。

オール・アイ・アスク・オブ・ユー

ラウル役として歌ったのは達郎くん。懐かしかったな~~彼のラウル。っていうか、ファントムがお兄ちゃんで恋敵が弟くんだなんて、どんだけ贅沢な組み合わせ(私的にw)!!

プリマ・ドンナ

このナンバーは支配人たちがカルロッタを盛り立てて何とか舞台に立たせようとヨイショしまくるシーンに出てくるんですよね。で、カルロッタはそれに乗せられて最後は気分良く舞台に出ることをOKするわけで、今回のコンサートでは吉田さんがノリノリになったカルロッタのところを熱唱。やっぱりすごい声量でした!

ザ・ミュージック・オブ・ザ・ナイト

そして、「オペラ座~」のトリを飾るのは洋輔くんファントムの♪MOTN♪。なんという美しく深みのある歌声!!!そして、声色のところどころに感じる優しい響き…。あれは本当に唯一無二の歌声ですよっ!!!

っていうか、もう、ファントムがそこにいるじゃん!!っていうね。洋輔くんのファントムが目の前にいるんだよ…。もうこれ、泣くしかないっしょ!!みたいな(当時の私の心境がかなりイってたものでw)。もうほんと、生きててよかったって思ったくらい嬉しかった。

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スクール・オブ・ロック

この作品は2015年にロンドンで開幕したもので、ロイドウェバー作品としてはかなり最近のものですね。日本語版は2020年夏にホリプロ制作で上演されることが決まっていましたが、コロナの影響で残念ながら全公演中止に追い込まれてしまいました…。

ロイドウェバーはこの作品にロック魂を吹き込んだとかなり思い入れがあるようなコメントもしていたので、世の中が落ち着いた頃に今度こそ日本版が無事上演されることを祈りたいです。

支配者に立ち向かえ

これが最後のナンバーということで、白瀬さんが舞台奥から「ありがとう!!福岡ぁーーー!!」ノリノリでシャウトしながら登場。おお!!と思っていると「さぁ、立ち上がれぇーー!!」と客席にスタンダップ要求w。セリフの流れなのかその場のテンションなのかが分からなかったのですが、これはもう、立って手拍子しながら一緒に乗った者勝ちだなという雰囲気になりましたねw。

ステージの上のカンパニーの皆さんと、福岡の劇場に集まったオーディエンスとが一体になるような素晴らしい光景でした。時節柄声を出すことはできないけれど、みんな熱い手拍子や拍手を贈っていて、役者の皆さんやバンドの皆さんの熱量がまたさらに上がったような印象もありました。
やっぱり舞台は、観客がいてこその芸術だよなぁと改めて思いましたよ。あの一体感はその場に行かなければ味わえませんから。なんか、繋がったような感じがして本当に嬉しかった。

そのままカテコに突入。流れていたナンバーは『スターライト・エクスプレス』より♪プレイアウト スターライト・エクスプレス・メドレー♪でした。これはロイドウェバーの初期の頃の作品ですが、歌がこれまためちゃめちゃカッコイイんですよね。たしかソンダン55では歌として登場してたと思うので、またいつか復活させてほしいです。

福岡公演最終日は満席には至りませんでしたが客席のボルテージはとても高かったです。カーテンコール何回あったかなぁ。何度も何度も出てきてくれて、身体全体で大きく手を振る洋輔くんの姿に一人胸熱くして涙しておりました(←すみません、もう、止まらなくて 汗)。

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後述

今回はダンスはキャッツのところで少しあったくらいで、9割以上はじっくり歌として聴かせるコンサートだったと思います。劇団四季の中でも特に歌唱力に自信のある10人の役者さんの圧倒的なパフォーマンスをこれでもかと体に浴びて…、本当に幸せで贅沢な時間でございました。

でも個人的には…やっぱり、飯田洋輔くんの生のパフォーマンスを久しぶりに堪能できたことが何より嬉しかったです(涙)。逢いたかったんですよ、ほんとに・・・。オペラ座デビューを見逃してしまった悔しさに耐え続けてついに!だったので、感無量の思いでいっぱいでした。これだけでももう、博多までの交通費を出して駆けつけたかいがあったというものw。あぁ、やっぱり大好きだなぁと心震える時間を過ごすことができて本当によかったです。

以前は劇場に手紙を書いて持っていって渡してもらっていたりしたんですが、新型コロナ禍になってからはそれも叶わなくなり、送ってもいいものか分からず寂しく思っていました(劇団に送るっていうのは大丈夫になったのだろうか?)。ただ、最近になって洋輔くんがTwitterデビューしてくれたので感動の気持ちを伝えることができるようになったのは嬉しい。

「アンマスクド」はあともう1回だけ遠征する予定になっています。新型コロナ禍の影響がどんどん大きくなっていく昨今で非常に気がかりではあるのですが…、どうかどうかもう一度だけ逢わせてください、神様!!な心境です。カンパニーの皆さんも何とか全員健康で最後まで駆け抜けられますように!!ひたすら祈っています。

ロビーに飾られてあったお正月仕様の『ロボット・イン・ザ・ガーデン』が可愛かったです。今年秋以降ツアーが来る予定らしいのでその時に行こうと考えてます。

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