千穐楽の一日前、運良くチケットが手に入ったので最後にもう一度銀英伝観に行ってしまいました。始まる前はまさかリピートするほど行くなんて思いもしませんでした(結局3回w)。第1章から前回の星闇まで全て観てますけど1度きりだったし。
ここまで惹きつけられたのは、やっぱり衝撃の間宮ラインハルトの存在が大きいです。彼の芝居は私を中毒にさせるんじゃないかってくらい猛烈に印象に残りました。財政と時間があれば毎日でも行きたかったくらいですww。将来ものすごい大物になるんじゃないか!?
この日の客席もかなり埋まってましたが、2階席は閉鎖していたようです。一番入っていたのを見たのは前回だったということか。あの日は本当にびっくりするほどすごい人だったからなぁ。
だけど、1回目に観に行ったときのスカスカっぷりは衝撃的だった。後半には人が入ったけど、やっぱり本当の銀英伝ファンが逃げてしまったのではないかという懸念は拭い去れません。それが本当に残念。次回公演からは本当にキャスティング慎重にしてもらいたいです。新たなファンを増やすという試みはいいと思いますが、せめてもっと芝居に、そして銀英伝に情熱を持ってる人を持ってきてもらわないと…。それだけは本当にお願いしたい。
カーテンコールはこの日も楽しいトークが繰り広げられてました。隆一さんは毎回毎回スペシャルカテコを演出してくれて本当に嬉しかった!なかなかああいう楽しいカテコを見られる機会は他の舞台ではありませんからね。出演者の皆さんへの親近感も深まったし、この舞台が好きになったきっかけにもなりました。
まずは馬渕さんに「ジェシカを演じられるのもあと少しですね」みたいに振った隆一さん。それに対して微妙な笑いをしながら「そうですねぇ」って返事が来たものだから「なんか嬉しそうですね!?」みたいにツッコミ入って馬渕さんが必死に否定してましたww。こういうやりとり、なんか、最初に観たときもあったぞ(笑)。
そしたら隆一さんが横尾くんに「なんか言ってやって」みたいに振ると「もっとやる気だした方が良いです」みたいに諭しててww「めちゃめちゃあるわよー!」みたいに反論してました(笑)。ツンデレな馬渕さん、可愛かったww。横尾くんとはラストの歌のとき見つめ合いながらやってたから仲良かったのかもしれませんね。
あと、隆一さんがキスマイの二人に「ファンのために何か言ってよ」みたいに振ってて。それぞれアイドルとしての顔で「愛してるよ」とか「僕のためにありがとう」とか言って会場を沸かせてました(笑)。二人のファンのためにという隆一さんの気遣いでしょうねぇ。キスマイ二人は言った後赤面してて可愛かったけどwww。
そんな隆一さんに貴水さんが「真面目なこと言っていいですか」と入ってきて。「こんな楽しい仲間たちを見事にまとめてくれた隆一さんに皆さん拍手をお願いします」って。会場から盛大な温かい拍手化湧き起こってすごく良い雰囲気になってました。ほんと、なんか、頼れる兄貴 って感じだったしお客さんへの気遣いもあっていい人だなって思った。私の中の隆一さん株がちょっと上がりましたもんww。
しかし、そのあとすぐに貴水さんが壊れだしてwww真面目な雰囲気が一転して会場大爆笑(笑)。すると横にいた間宮くんが暴走しだした貴水さんを抑えるようにしてて(それでも彼も爆笑してたけどww)、そのあと間宮くんに無茶振り要求した貴水さんw。「宮迫です」のリアクションやらされててその直後に恥ずかしがって急いで後ろに逃げてしまった間宮くんがめっちゃ可愛かったwwww←ラインハルトの格好でやってるから余計(笑)。
でもそのあとに間宮くんが「貴水さんは本当にすごいんです!」とアピールはじめて。
「僕が舞台袖から出ていくまで貴水さんは動かないんです。僕が出ていった後に立ち上がってて、本当にオーベルシュタインなんですよ!本当にすごいと思いますっ」
と一生懸命語ってました。間宮くん、貴水さんのこと本当に尊敬してるんだなぁって思って温かい気持ちになりました。後日ツイで"僕のコメントで時間取らせたら悪いと思って切り上げちゃったから感謝の気持ちがほとんど伝えられなかった"って間宮くん言ってたけど、私には十分伝わってきたよ。
すると、間宮くんのコメントに照れたのか、貴水さんは「そんなに僕を持ち上げなくたっていいんだよ」と言いつつ「もっと言って」みたいなリアクションしててまたまた会場爆笑www。もう、オーベルシュタインの格好で暴走してるから面白くって仕方ないよ、貴水さん(笑)。
前々楽のカテコはこんな感じでお開きになりました。私にとってはこれがマイ楽公演だったのですが、それに相応しい楽しい雰囲気で大満足。皆さん、本当にありがとうございました!最近落ち気味だった私の心は今回の銀英伝のおかげで復活いたしました(笑)。
観劇日:2012年04月12日マチネ
主なキャスト
ヤン:河村隆一、キルヒアイス:横尾渉(Kis- My-Ft2)、ミッターマイヤー:二階堂高嗣(Kis- My-Ft2)、ラインハルト:間宮祥太朗、ポプラン:中川晃教、オーベルシュタイン:貴水博之、ジェシカ:馬渕英俚可、アンネローゼ:白羽ゆり、グリーンヒル大将:天宮良、オフレッサー:石坂勇、ブラウンシュヴァイク:園岡新太郎、メルカッツ:渡辺裕之、トリューニヒト:井田國彦、ビュコック:伊藤哲哉、ロイエンタール:内浦純一、シェーンコップ:岩永洋昭、フレデリカ:はねゆり、シュナイダー:荒木健太朗(Studio Life)、コーネフ:中村誠治郎、ビッテンフェルト:川隅美慎、ユリアン:長江崚行、フロイライン:中山由香、アンスバッハ/リンチ:高山猛久、クリスチアン:深澤英之、リッテンハイム:佐藤和久、リヒテンラーデ:bable ほか
以下、本公演の感想です。例によって、やたら長いです(爆)のでご注意を。
今回の舞台、セットらしいセットはあまりなかったのですが、青山劇場の装置をフル活用していてすごいダイナミックな印象を受けました。この劇場にはこれまでも何度か足を運んでいましたが、あそこまでセリや回り舞台を縦横無尽に取り入れた作品はこれまで見たことなかったもので。特にセリの動かし方がすごかったですね。上がるところまで上がってその上に役者さんが立って演説するシーンとか、観ているこちらがドキドキしてしまうほど高かった(←ジェシカ役の馬渕さんとブラウンシュヴァイク公役の園岡さん、お疲れ様でした)。
あれ、一歩間違ったら役者さんたち怪我しかねないってほどグイングイン動きまくってましたので、かなりお稽古重ねられたのではないでしょうか。ホントにそれはすごいなぁと感動いたしました。
オープニングでプロローグ的にそれぞれのキャラの背景を見せる演出も個人的にすごく好きでした。何しろこの舞台は帝国と同盟が一緒に出ているのでやたら出演者が多い。そのなかで、彼らがこれから辿る運命を予感させるような動きを音楽に合わせてさせて自己紹介的に見せていく演出はドラマチックで観ていてワクワクさせられました。
グリーンヒル大将の元にこっそりリンチがコンタクト取ってきたり、演説するジェシカの後ろでトリューニヒトが企んだような笑みを浮かべていたり。一番印象的なのはアンネローゼとキルヒアイスが見つめ合う中ラインハルトが割り込んでくるシーン。二人の間に駆けつけるんだけど、その瞬間にサッと離れてしまって…自分の大切なものが失われてしまった衝撃を受けているかのような表情のラインハルトがすごく切なかった。
これはこの舞台のクライマックスを予感させてる演出ですよね。それは一瞬の出来事ではありましたが、その時の間宮くんの衝撃と悲しみが混じったかのような表情がものすごく鮮烈に私の印象に残りました。あの瞬間だけでラインハルトの衝撃を見事に表現できる間宮くんは本当にすごいと思う。
ヤンとユリアンとのやり取りは毎回なんだか癒されたな。隆一さんは本当にアニメの銀英伝をよく研究していらっしゃる…というか、愛していらっしゃるなというのがすごく伝わる。
隆一さんの芝居…っていうか、富山敬さんを完全にリスペクトしたヤン・ウェンリーだって前回以上に思いましたので。喋り方、間の取り方、頭をかく仕草(これはアニメの動きですけど)、相槌の打ち方、拗ねたときの言い回しなどなど…なんだかアニメ版ヤンを観ているかのような気持ちに何度もさせられました。ユリアン役の長江くんはアニメよりも元気な少年って印象ですごく良い感じ。セリフ回しも上手いし、ヤンを兄とも父とも慕っている様子がすごく伝わってきました。「29歳!?」って何度も聞きなおすシーンとか可愛くてよかったなw。
天宮良さんは最初に観たときは無口なキャゼルヌって思っちゃったけど(笑)、回数重ねていくうちにグリーンヒル大将に見えてきました。生真面目な雰囲気がすごく出ててよかった。はねゆりさん演じるフレデリカとの親子のシーンはちょこっとしか出てこないけど、その中での二人の良い関係が見えていたし、だからこそ後半の悲劇も納得いくものになった気がします。
あと、ヤンとジェシカの微妙な距離感も切なかった。ラップの存在が二人を素直にさせないんですよね。そう考えるとラップがとても気の毒に思えてしまうんですが…でも、「親友だと思ってる」とヤンとジェシカが握手するシーンは泣けました。
3回観て3回違和感を覚えたのはやっぱり、アンネローゼ様のソロダンスですw。切り取ってみれば美しいシーンだと思うし、哀しみの表情を浮かべながら踊る白羽さんのアンネローゼはとてもきれいで見応えがあるんです。ただ、銀英伝の流れとして観た場合、どうしても謎のダンスって思えてしまう(汗)。なんか唐突なんですよww。しかも今回皇帝陛下はお亡くなりになって出てこないわけですから、なおさらよく分からないシーンになってた気がします。
第1章でこの演出があればまだ納得できた気がするんですけどねぇ。アンネローゼとフリードリヒの関係もやってたので。でもそれを見ていない人にとってはチンプンカンプンだったんじゃないかなと(苦笑)。
「皇帝は後継者を定めないまま死にました」というオーベルシュタインの第一声で始まるシーン。いやぁ、貴水さんのオベっぷりがますます充実していて素晴らしかったですね。アニメでの塩沢兼人さんのちょっと暗くジメっとした言い方がものすごいツボでそのイメージがずっと染みついていたのですが、貴水さんは暗い中にも確固とした力強い意思表示のあるセリフ回しで独自のオーベルシュタインを見事に演じていると思いました。
accessのHIROがこんなに良い芝居をする日が来るなんて想像してなかったw。塩沢さんもあの世で貴水さんのオーベルシュタインに納得されているんじゃないかなと思い毎回ちょっと胸熱くしておりました。
そんなオーベルシュタインに「卿の言うことは正しい」と凛とした声で言い放つ間宮くんのラインハルトっっぷりがまた秀逸!!彼のラインハルト、本当に声だけで見ている者を圧倒させるかのようなオーラがあるんですよ。さらには手を顎に当てて冷たい笑みをこぼしながら思案している姿とか…本当に立ち居振る舞いもラインハルトそのものです。19歳であの舞台を支配するかのような存在感を出せるとは…衝撃の連続でしたね。あぁ、そこに、ラインハルトがいるっ!って毎回感動したし。
軍議の後、オーベルシュタインがミッターマイヤーとロイエンタールに義眼を見せるシーン。これは第1章でも同じ場面があって、あの時はアニメの再現っぷりに思わず笑ってしまいそうになったのですがww2度目の今回はなんか緊張感を持って見ている自分がいました。それだけ貴水さんがオーベルシュタインとのリンク率を上げたことなのかなって思います。
ミッターマイヤーとロイエンタールの反応ですが…ミッターマイヤーが猪突猛進系の人物になっちゃってるので違和感が最後まで拭えなかったな。第1章はそう考えるとすごく良かった…。
キルヒアイスとアンネローゼのシーン。ここはアニメではとても良いシーンだったし第1章でもジーンときた好きな場面。しかしながら、今回ばかりは違和感しかなかったのが本当に残念だった。宝塚風味で柔らかい気品あふれる白羽さんのアンネローゼがとても良い芝居をしているだけに、それに相対する某キルヒアイスの反応があまりにも無機質すぎた(苦笑)。
特にキルヒアイスが「ジーク、弟と仲良くしてやってね、というそのお言葉です」って復唱する場面…、アンネローゼのセリフの気持ちが全く入ってなくて棒読みで語るものだからものすごい違和感(汗)。いったいアンネローゼは誰に語りかけているんだろうかとすら思ってしまった…。せっかくの素敵なシーンもただ苦笑いするだけのシーンに成り果ててしまったのが無念すぎる…。
だから、途中からラインハルトが「姉上!」と駈け込んできたときには心底ホッとしてました(笑)。ここでキルヒアイスは一歩引きますからね。それにしても間宮くん、声の使い分けがこれまた素晴らしいですな。軍人でいる時とプライベートでいる時のトーンが全く違う。アンネローゼの前では本当に無邪気な弟の声に変わる。すごく柔らかくて可愛い弟・ラインハルト。笑顔の作り方も全然違いますしね。
しかし彼のすごいのはこの直後のシーンです。姉との穏やかな時間に柔らかな笑みを浮かべていた直後、シーンは暗転もなくキルヒアイスとの軍議シーンになるんです。その切り替えをものの見事にやってのけた間宮ラインハルト!!さっきまでの顔とは全く違う、冷酷な軍人の顔にスッと切り替わるあの技術力の高さ!!何度見ても衝撃的でしたね、あれは。恐るべし、19歳!!!
フロイラインとのやりとりでの間宮ラインハルトも印象的だった。彼女が入ってくる前のソファに座ってる姿がやたら艶っぽくて目を奪われる!!そのあとフロイラインの冷静沈着な言動に思わず表情を崩して笑ってしまうラインハルトもとても印象的。フロイライン・マリンドルフとは今後すごく重要な関わり合いを持って行くので、その一瞬で見せた心を許したかのようなラインハルトの表現がすごく良かったなと思いました。
今後、どこまで舞台で銀英伝が展開されていくのかは謎ですが(汗)、フロイラインとのドラマは間宮くんでぜひとも見てみたいです。
リップシュタット盟約のシーン、園岡さん演じるブラウンシュヴァイク公の乗ってる台がめちゃめちゃ高く上がるので毎回ドキドキしながら見てました(汗)。それでも園岡さんは圧巻の存在感で魅せてくれて拍手です。それにしても、なんか老けちゃったなぁ、園岡さん…。私の中ではまだミス・サイゴンの逞しかったジョンの姿が残っているだけになおさら。
このシーンで初登場する渡辺裕之さんのメルカッツ提督。アニメとは違ってやたらカッコいいしかもちょっと色っぽさすら感じさせるメルカッツw。抑えたトーンのなかにも説得力のあるセリフ回しが魅力的。荒木くん演じるシュナイダーに「卿はまだ若い」って言って立ち去るシーンなんて毎回ドキリとさせられてしまいましたよ。
岩永シェーンコップと中川ポプランとのアドリブ合戦は毎回パワーアップしていった気がします(笑)。もう、アッキーがめちゃめちゃテンションあげてアドリブ飛ばしてくるもんですから後半は岩永さんもそれに乗っかっちゃってシェーンコップから離れてましたからね(爆)。
この日はアッキーの真似して歌いだしww誠治郎くん演じるコーネフから「キャラが違うんだよっ」とか「音程が微妙にずれてんだよっっ」とか思いっきりツッコミで叩かれてました(笑)。そのツッコミっぷりが毎回増えてって、しかも絶妙の間でやってくれるもんだからホント面白かったよ、誠治郎くん(笑)。
捕虜交換シーン…これ、毎回、残念な想いでいっぱいだった(涙)。キルヒアイスがまだ幼いユリアンに向かって「頑張りなさい、と言える立場ではありませんが、元気でいてください」って語りかけるシーン。ここ、アニメで見たときはすごい感動していいシーンだったのに…。舞台でこれが出てくるの楽しみにしてたんですけど…。
第1章の時にこれがあればなぁ…。崎本くんのキルヒアイスでここは見たかった!!
ビュコックとヤンが人目を避けて会うシーン。捕虜交換がラインハルトの同盟をクーデターで混乱させる作戦なのではとヤン気づいて相談する短い場面なのですが…ここで笑撃のアドリブが(笑)。
「やれやれ、帝国海苔巻を人目を避けて食べることになろうとは」
って、ビュコックさんがwwwww。見ればその手には本当に海苔巻があったww。同盟に帝国海苔巻なるものが発売されていたとは笑劇的でございます(笑)。しかもビュコックさん真面目な顔して「帝国海苔巻」ってリピートしてるんですものww。いつからこんなアドリブができたんだ!?思わず吹いたよ(笑)。それに対して隆一ヤンも
「メニューが多彩ですね」
とボソッと一言(笑)。もう、ほんとに、楽近いからアドリブ増えちゃったのねww。
帝国ではいよいよ門閥貴族を叩こうとラインハルトが彼らを「賊軍」と名付けるシーン。この時の間宮くんのラインハルトの圧倒的存在感がすごすぎます。まさに、貴族たちが「生意気な金髪の小僧!!」って怒り心頭したくなるほどの自信家っぷりですよ。声の張りといい抑揚のつけ方といい本当にもう、ラインハルトそのもの。そして何よりも素晴らしいのが、
「ファイエル!!!!!」
の号令ですよ!!!!3回彼の「ファイエル」の号令を聞きましたが、この日が一番すごかった。体中に鳥肌来るくらい迫力があった。言葉の中に込められた熱が一気に放出されるような感じ!?本当に君は19歳なのですか?と問いたくなるほどの迫力にただただ拍手喝采です。さらにあの目力!!!いやぁ、あれはなかなか出せるもんじゃない。見ながら猛烈に感動しまくってしまった。
石坂さん演じるオフレッサーは毎回すごい迫力で素晴らしかったです。で、ラインハルトを侮辱する言葉を連発するわけですが、その言葉にカーーッと頭に血が上った間宮ラインハルトの怒り心頭っぷりもこの日は一段と上がっててすごかった!!ラインハルトのまだ幼い若さが出てるなって思えたし、そこもまた魅力だったりして。
ミッターマイヤーとロイエンタールとの殺陣シーンは彼らを圧倒するだけの猛者っぷりを発揮する石坂オフレッサー。まるで野獣ww。完全に二人は押されてまして、オフレッサーの独断場みたいになってましたw。で、檻に入った後「落とし穴かよーー」がまた面白かった。この日はミッターマイヤーとロイエンタールの「だよ」の声も揃っててナイスw。
でもオーベルシュタインの生きて戻すべきって意見に反論するミッターマイヤーはどうも違和感がぬぐえなかった。あれ、完全にビッテンフェルトの役割だよなぁ…。なので、私は途中から二階堂くんはビッテンフェルトとして観ていた気がする。その方がしっくりくるし。彼を目立たせるためにあのような役のアレンジをしたんだろうけど、銀英伝を知っている人から見れば違和感以外の何物でもないんですよね。川隅くんと役を交代してほしかった。
同盟内でのクーデターで反乱軍のトップに就任したグリーンヒル大将。それにショックを受けるフレデリカが毎回本当にかわいそうでたまらなかった。はねゆりさん、なかなかいい感じ!あと、二幕冒頭のグリーンヒルと捕らわれの身になったビュコックとの会話も渋いながらいい味出してました。最後に「自分が立たなければ若い連中を抑えきれない」と苦しそうに語った天宮さんのグリーンヒルが切なかったな(涙)。
娘のフレデリカと普通に接するヤンのシーンもなかなか温かい雰囲気があって印象的でした。
戻されたオフレッサーはブラウンシュヴァイク公の怒りを買って処刑されます。この時の高山さんのアンスバッハがすごく良い味出してた。冷静に暗い表情で「明日は自分もどうなるか分からない」と語るシーンが特によかったなぁ。
オフレッサーが死んだ報を受けてミッターマイヤーが複雑な胸中を告白するシーンですが…これも、ビッテンフェルトが語っていると思えば何となくしっくりいく。二階堂くんは意外と感情込めてセリフが言えていたので、キャラ違いの役柄を演じているのがなんだか勿体なく思えて仕方なかったです。なのでなんか、私の中では途中からミッターマイヤーはいないものとして見ていた気がします(苦笑)。
オーベルシュタインがラインハルトに冷酷な判断を下させるためにキルヒアイスをさりげなく遠ざけようと画策するシーンは見応えがありました。降伏を待とうと主張するキルヒアイスの意見と敵を殲滅すべしというオーベルシュタインの意見との間で揺れ動くラインハルトの微妙な心理を間宮くんはここでも繊細に演じてくれていました。
ヴェスターラント事件は衝撃的ですが、原作ではヴェスターラントの住民たちがラインハルトのことを慕っている描写があったのでそういった意味では舞台はちょっと曖昧になっちゃったなとは思いました。
ブラウンシュヴァイク公が自分の領地を壊滅させようとしてることを知り、急いで援軍を派遣しようとするラインハルト。しかしこの悪行を利用するために静観すべきと主張するオーベルシュタイン。二つの意見の間で苦悩するラインハルトは結局オーベルシュタインの策に乗ってしまうわけですが、この決断をするまでの間がすごく良かったよ、間宮くん!空白の時間の中に計り知れないほどのラインハルトの葛藤が読み取れました。
この重苦しい雰囲気をガラッと変えるアッキーと岩永さんのアドリブ合戦は今回も炸裂してましたww。アッキーのテンションに釣られるように岩永シェーンコップ、ドン・キホーテのテーマ曲に合わせて「ロンロンロン、ローゼン、ローゼン・リッター♪」って・・・wwww。しかも最後尻すぼみになってるし(笑)。これを見た誠治郎コーネフは「恥ずかしいならやるなっ」と叩いておりましたww。おっしゃる通りだよ。ってか、シェーンコップが壊れすぎだよ(爆)。それだけすごい、アッキーの吸引力ってことかーw。
このあと、スパルタニアンが出動するシーンになってからはカッコいいんですよねぇ。ポプランとコーネフの歌とアクションが見応え十分。特に誠治郎くんの回し蹴りには毎回惚れ惚れさせていただきました。
ジェシカが撲殺されるシーンは毎回辛かったなぁ。民衆たちが殴り倒されていく音がやたらリアルだったし、痛みが伝わってくる。銃で何度も殴られるジェシカも見ていて辛かったけど、最後の力を振り絞って「いる資格のない場所から出て行きなさい」と言い放った姿がとても印象的で泣けました。馬渕さんの熱演が素晴らしかったです。
フレデリカがジェシカの死の報告を読み上げる前にその報告書を落としてしまうシーンも切なかったです。ヤンはそれを覚悟していたかのように静かに受け止めるんですよね…。でも心の中は哀しみで溢れているはずであって。このあたりの感情表現は隆一さん、ちと弱かった気がするんだけど(汗)。
そのあとアルテミスの首飾りをすべて破壊された軍事革命軍は敗北を悟る。リンチはラインハルトに仕組まれたことなんだと彼らに告げるのですが、リンチ役はアンスバッハの高山さんが演じてて。この演じ分けがまたなかなか良かったです。全然違う雰囲気出てましたからね。
グリーンヒルがリンチに殺害され、代表としてクリスチャンがヤンと通信を取るシーンも印象的。暴力によって秩序を保とうと反乱を起こした彼らに対し、ヤンは毅然と異を唱えるのですが、この時の隆一さんの芝居は力強くてよかったです。哀しい結末に呆然とする同盟軍の皆の顔を見てたらとても切なくてウルウルしました…。
そして、ヴェスターラントを見殺しにした自分を責め苦悩するラインハルト…。この時の苦しみっぷりがまた間宮くん秀逸です!毅然としていたラインハルトが嘘みたいに脆く崩れそうになってる…。そこにキルヒアイスが現れて…なんとか気持ちを落ち着かせようとするんだけどヴェスターラントの件を詰問され思わず感情的になってしまう。
この二人の言い合い、どうもテンションの落差が激しくてこれまで違和感があったんですが…なぜか横尾くん、ここは今までの中では一番頑張ってた。良かったとは言えませんが、"お?"と思えるくらい感情が入ってたよ。良かったよ、最後に少しはマシなキルヒアイスが見れて…(苦笑)。その成果もあってか、間宮くんのラインハルトが今まで以上の剣幕でキルヒアイスに食って掛かっててすごかった!
「私がいつお前に意見を求めた!?」
のセリフの強さも圧倒されたけど、そのあとの
「お前はいったい俺のなんだ!??」
と頭に血が昇って食って掛かる間宮ラインハルトは圧巻でした!!!ものすごい興奮状態で、ラインハルトの心の中が苦しく揺れ動いているのが手に取るようにわかる。
さらに切なかったのは、「私は閣下の忠実な部下です、ローエングラム公」とキルヒアイスが社交辞令の言葉を残して去って行ったシーン。思わず「お前は俺の何なんだ」と問い詰めてしまったことに後からハッとして、その後悔の気持ちから思わず後ろに少しずつ後ずさりしてしまうんですよ…。
そして去ってしまったキルヒアイスの背中に向かって泣きそうな顔して「あ…」って言いかけて止めてしまう。キルヒアイスに自分の愚かな言動を謝りたかったけどそれができなかったラインハルト…。この一連の感情表現が本当に繊細で、観ていて思わず落涙ですよ(涙)。ホントに間宮くんには驚かされっぱなし。そのあと苦しげにソファに座り込む姿まで本当に切なくて切なくてねぇ…泣けました。
メルカッツが自殺を思いとどまるシーン。ここ、前回のトークショーの時に隆一さんたちが「ファイト、メルカッツ!ってやってほしい」とか話してたの思い出してちょっと吹きそうになっちゃったよ(爆)。緊張感のあるシーンなのにぃぃw。でもなんか、千穐楽の時にちょっとアドリブ入ったらしいですね(笑)。それを目撃したかったような、しなくてよかったような・・・複雑な心境w。
ブラウンシュヴァイク公の最期のシーン、やっぱり酔っぱらった芝居でもめちゃくちゃ良い歌声を披露している園岡さん。キャストの皆さんが袖で見ていて惚れてしまうのも分かりますw。で、自殺を促すアンスバッハ役の高山さんんもリンチとは全く違う顔に戻っててすごいなぁと毎回感動させられておりました。
勝利式典でのシーン。チラチラとキルヒアイスのほうに視線を送ってるラインハルトが切なかった…。その直後にキルヒアイスはアンスバッハによって殺されてしまいますからね。だけど、やっぱり、キルヒアイスの死ということに関しては泣けなかったよ(苦笑)。ロボットみたいだったし…。頑張ってくれたのはあのラインハルトとの言い争いのときだけだったか。ビジュアル的には良いと思っていただけに本当に残念だった。
しかし、このシーンを涙させるものに変えさせてくれた間宮くんのラインハルト!キルヒアイスが虫の息になっているとき、間宮ラインハルトはまるで子供のように「嫌だ、嫌だ!!!」って泣くんですよ(涙)。ミッターマイヤーが「駄目です、もう亡くなりました」と言っても、「嘘をつくなミッターマイヤー!卿は嘘をついている!」と目の前の事実を必死に否定しようとしている姿がもう…切なくて切なくて見ているこちらもボロ泣き。
「キルヒアイスが私を置いて先に死ぬはずがないんだ…!目を開けろキルヒアイス!!」
もうここは涙と絶叫と…、とにかくすごかったです、間宮くん。泣きました、ほんとに泣いたよ、間宮くんっっ(涙)。あの感情表現の激しさはなんだ!?あまりの迫真の泣きの芝居に次のトリューニヒトとヤンのシーンが頭に入ってこなかったよ。
アニメではここまで激しく感情表現がなかったラインハルト。桃李くんも頑張ってたけど、ここまで心揺さぶられる嘆きではなかったと思う。そう、間宮くんのあの感情表現は見ている者の心をこれでもかってくらいに揺さぶるんですよ。ものすごい人間的。そういう弱さも含めてラインハルトなんだって思えた。
そしてさらにオーベルシュタインがキルヒアイスのことをアンネローゼに告げたと知ったシーン。衝撃のあまり「喋ったな!?」と激しく迫るシーンもすごい!でもそこで感情を暴走させたままにせず、オーベルシュタインの言葉に自分を抑えていく芝居がまた素晴らしいです。
アンネローゼと語り合うシーンも涙なしには見れませんよ。姉の前で、まるで幼児のように「私にはまだ姉上がいます、そうでしょう?」ってすがる姿の何と切ないことか!!しかもそのあとのアンネローゼの「お互い意外に大切なものは何も持たなくなってしまった」という言葉に泣き崩れてしまう姿なんか…もう、観てて号泣(涙)。ラインハルトの底知れぬ悲しみがめちゃめちゃストレートに迫ってきた。
ダメ押しのように泣けたのは、最後にアンネローゼに「姉上はキルヒアイスを愛していらっしゃったのですか?」と尋ねる場面です。そのことに対して何も言葉を発しなかった姉の姿を見て…間宮ラインハルト、自分の両手を見つめながら
「なんてことを…!!!」
って言いながら声をあげてキルヒアイスの名前を叫びながら号泣するんですよ(涙)。あれは泣けるっっっ!!!!もう、ボロ泣きです(涙)。姉の大切なものを奪ってしまったという激しい自責の念、大切な友を失ってしまったことへの計り知れない哀しみがこれでもかというほど伝わってきた。こんなすごい哀しみの表現をできる若い役者さんがいたなんて…!これはもう私の中では事件です。
さらにさらに、間宮くんのラインハルトのすごいところは…崩れ落ちるように悲しみに暮れていた直後に場面が切り替わった後、キリっとした軍人の顔に戻ったことです。
あんなに再起不能になるくらい哀しみのどん底にいたはずなのに、オーベルシュタインやミッターマイヤーたち部下の前に出た瞬間に冷酷なラインハルトの顔に戻ってる。声も凛と張りつめて威厳のあるトーンになってるし…。
この場面って、暗転もなく急に変わるんですよ。それに見事に対応した間宮祥太朗くん、おそるべしっっっ!!!!衝撃以外の何物でもなかったですね。もう本当に身も心もラインハルトなんだなって思いましたよ。ものすごい緊張感と対応力。ただただ脱帽です。
ラストシーンはヤンに査問会の呼び出しが来たと知らされる場面でした。この査問会はヤンにとって大きな事件となってしまうわけで、それを想うとなんだか切なかった。
そしてラインハルトはキルヒアイスに宇宙を手に入れることを誓う。
「失ったものの大きさを想えば、それくらいは手に入れなくてはな!!」
って言った時の前を向いた晴れ晴れとした表情が間宮くん絶品でした!そしてヤンとのすれ違い。対比。非常にドラマチックでした。
カテコの後の全員で歌う「Searching for the light」は本当に大感動モノでした。だって、帝国も同盟も一緒に笑って歌ってて…それ見るだけで涙が出てしまったよ。ここでもやっぱり間宮くんに目が行く私w。とっても嬉しそうにそして楽しそうに思いっきり歌ってて、めちゃめちゃ可愛かった。
いやぁ、本当にまさか舞台版銀英伝を見てこんなにボロ泣きさせられる日が来るとは思いませんでした(笑)。私の心をこれでもかと揺さぶった間宮祥太朗くん、これから大注目ですよ。彼は私が予想したはるか上の芝居を魅せてくれた。感謝の気持ちでいっぱいですね。若いながらもこんなにすごい芝居ができる役者くんがいたとは!
8月の公演もラインハルト役が決まっているそうで。今度はもう少し中心メンバーとして紹介されてもいいんじゃないかな。それだけのオーラと力が彼にはあると思う。次もさらにすごい芝居を魅せてくれるはず。間宮くん、頑張れ!!これからもずっと応援するよ!