多くのミュージカル作品で活躍している実力派の役者さんたちが繰り広げたコンサート「THE Sparkling Voice Ⅱ 10人の貴公子たち」を観に大阪へ行ってまいりました。
第2弾ということで新しい男性メンバーが加わりました。私は第1弾は行かなかったのですが、今回は私好みの男優陣がズラリ勢ぞろいしていたこともあり思い切ってチケット確保してみました。
というのもあるのですが、本当は、昨年のミュージカル「スカーレットピンパーネル」で上口耕平くんがめっちゃカッコよかったので勢いでチケットを取ったというのが本当のところですw。
コンセプトは、女性が男性のナンバーを、男性が女性のナンバーを歌うというもの。これまであまりなかったミュージカルコンサート企画だったのでとても興味深く楽しめました。
それにしても大阪公演はやはり期間が短い。2日間3公演のみ…初日・中日・千穐楽が一気にくる感じでした。たぶん、全公演カテコ挨拶あったんじゃないかと思いますw。
私が観に行ったのがちょうど大阪初日。狙ったわけではないんですが取った日がたまたま大阪初日になったので面白い挨拶が聞けました。実はこの公演を観に行く前の日まで別のイベント参加のために仙台にいたので(爆)ちょっと疲れてしまうのではという危惧はあったのですが、それも杞憂に終わりとても充実した舞台を観れた満足感を得られよかったです。
2017.03.22公演 in サンケイホール・ブリーゼ(大阪)
メンバー
涼風真世 真琴つばさ 香寿たつき 姿月あさと 彩吹真央
石川禅 泉見洋平 藤岡正明 上原理生 上口耕平
構成・監修:荻田浩一
演出:伴眞里子
音楽スーパーバイザー: 塩田明弘
歌唱指導:高野絹也
個人的にスタッフの中にシオタクターと高野さんが加わっているのが嬉しかったです。特に高野さんはかつて「レ・ミゼラブル」のアンサンブルでよく観ていた方だったので、久し振りに名前を発見して懐かしい気持ちになりました。
OP挨拶
大阪初日ということで、オープニングにちょっとした挨拶がありました。全員は記憶メモできなかったので書けませんが(すみません)、憶えているご挨拶で面白かったものを少し紹介したいと思います(終わった後帰りのバスの中で思い出しメモしたものを参照していますw)。
ちなみに順番は並んでいる順ではなく、開演前のじゃんけんで負けた順とのことでしたw
まず最初のナンバーが終わった後にキャスト全員から自己紹介を兼ねたご挨拶がありました。司会担当をしていたのが石川禅さん。カテコでも司会してたので、今回のカンパニーのリーダーが禅さんってことでいいのかな。ちょっと動きを交えての最初のナンバーだったからか禅さんのクネクネした落ち着きのなさというかwwゼエゼエっぷりが何だか面白くて笑っちゃいました。貴公子めいたコメントをどうぞという最初の振りから始まってみんなちょっと戸惑い気味だったのも微笑ましかったw。なんか、あの禅さんの雰囲気、懐かしかったな~。
上口くん
(最初のナンバーのヘルちゃんをイメージしてかナヨった雰囲気w)
「僕の好きな言葉は、愛・勇気・”なんでやねん”です(にこり)」
上口くん、のっけから独特!!可愛すぎかっっ
彩吹さん
「今日はハスキーボイスなのですが、頑張ります」
(花粉症か喉を痛めたのか?ちょっと声がかすれていたので気になっちゃいました)
藤岡くん
(めっちゃ格好つけて自己紹介したんだけどガラに合わないのか途中で断念w)
「せめて、声だけは貴公子で頑張りたいと思います」
藤岡くん、掴みOKっだったよ!!
禅さん
「みなさま、ごきげんよぉ~~」wwって突然始まって客席も戸惑いながら「ごきげんよ~」と返したらめっちゃ嬉しそうにしていて可愛かったです。やっぱこの独特な感じがいいのよねぇ、禅さんw。そのあと「ごきげんよう」の挨拶について「この言葉はいつでも使える」みたいなことを熱弁してましたww。
涼風さん
挨拶した後に「むかし妖精、今!?」と言ったかと思うと客席にマイクを向けて続きの言葉「妖怪~!」を求める涼風さんに吹いたwww。たしか昨年の舞台の挨拶でもこのフレーズ言ってた気がするけど、ついにアイドルのように客席に振るようになったのかwww。
洋平くん
もう挨拶する前からキラキラ感あふれる洋平くん!久し振りだよ~~!最初の挨拶も「きらめく汗の貴公子」って自分で言ってたのがウケるww。そう、泉見洋平くんといえば『汗』ですからねww。「最初のナンバーから汗が止まりません」と言ってて思わず笑っちゃいました。こういうトークもさすがですよね、洋平くん!好きだわ~~~!
上原くん
思いっきり低い声で「ジャンケンに勝ち続けると最後に挨拶しなきゃいけないプレッシャーがあって大変です」って言い出して客席大ウケww。「声だけは貴公子って言おうとしたらマサくん(藤岡くん)に言われちゃいました」と苦笑いしつつも低音維持してたのが面白かったです。
真琴さん
最後の挨拶だったので「ジャンケンの神様が私に降りてます!」と宣言してて客席が大きく沸いてましたww。
香寿さんと姿月さんの挨拶の内容はちょっと失念…ごめんなさい!!たしかどちらかが、挨拶の順番がジャンケンだって明かしてたような気がします。
全体感想
歌われたのは1幕が16曲、2幕が20曲の合計37曲です。
セットリストは開幕前に配られましたが、すべて書くのが大変なので…詳しくは上の写真を拡大してご覧ください。
今回選ばれたミュージカルナンバーの題材は有名なビッグナンバーは少なくて、どちらかというとこれまであまり歌われてこなかったナンバーや作品が多いなという印象でした。観たことあったり知っている作品が多めではありましたが、リピートしていないものがけっこうあってほとんどナンバー忘れてしまってる…なんていうのも。でもそれだけに、それぞれの曲がすごく新鮮に感じられました。
根本的に私は男優さんは男性ナンバーを、女優さんは女性ナンバーをっていうのがあって(それゆえ宝塚はちょっと敬遠してしまう 汗)…今回の男女逆転の企画には最初ちょっと不安視する部分もありました。でも、始まってみれば各ナンバーとも作品として見るのとは全く違った雰囲気で、これはこれで一つのショーとしてすごく充実していたと思ったし新たな発見などもあってすごく楽しめました。
それにしても、最初と最後以外はトークなし。ほぼ歌いっぱなしのハードな舞台だったと思います。皆様本当にお疲れ様でした。
以下、特に印象に残ったナンバーなどを少し上げてみたいと思います。
- 『ダンスオブヴァンパイア』より「恋をしているのなら」(全員)
まさかこれがオープニングになるとは思わなかったですね~。非常に斬新w。気弱な研究助手のアルフレート役に男性陣、アルフを襲おうとするヘルベルトを女性陣が演じてて、オタオタ逃げ回る男優さんたちがやたら可愛くて面白かったです。禅さんはここでかなり体力消耗したと思われますww。
- 『ラ・カージュ・オ・フォール』より「ありのままの私」(真琴さん)
これは市村正親さんがコンサートになると必ず歌うほど大好きって言ってた曲です。ザザはゲイでナンバー的に女性なんだけど、歌ってるのは男性なわけで。これは元宝塚の男役だった真琴さんにはピッタリな歌だったなと思いました。非常にカッコよかったです!
- 『蜘蛛女のキス』より「蜘蛛女のキス」(泉見くん)
わたしの5本の指に入るほど大好きな作品が『蜘蛛女のキス』。これを最初に見たときの衝撃は今でも忘れられません。ただ、ハロルド・プリンス演出版に限ります。再演された荻田さんバージョンはかなり演出改変されてしまっていてものすごく悲しい想いをしたんですよね…。
で、このビッグナンバーを洋平くんが妖しく熱唱してくれてすごく嬉しかった!!蜘蛛の巣がねっとり張りつくかのような歌いっぷりが最高でした。あぁ~、また再演してほしい、蜘蛛女!!(プリンスバージョン限定)
- 『エリザベート』より「マダム・ヴォルフのコレクション」(男性キャスト)
エリザは人気演目ということもあって3曲歌われましたが、そのなかでもコンサートではなかなかお目にかかれない「マダムヴォルフ~」が出てきたのはなかなか面白かったです!この時、男性陣がそれぞれ客席まで降りてきてめっちゃポーズ決めまくるんですがw、私の席のすぐそばには上口くんが来て、仕切りになってるところに寝そべってセクシーポーズ披露してくれてその周辺のお客さんの喝さいを浴びてました。上口くん、ダンスも得意ですから動きがとにかく魅力的!!間近で見られて眼福でございました~。それに可愛かったぞ!!!
- 『レ・ミゼラブル』より「夢やぶれて」(禅さん)
このナンバーは有名なのでよくミュージカルコンサートでも歌われるのですが、男性が歌うのを観るのはなかなかないので新鮮でした。しかもそれを、ドラマチックに歌い上げることでは群を抜いている禅さんが担当ですからね~・・・もう、すごく胸に沁みました。かつてマリウス役で出演してた時、その腕の中でエポニーヌは息絶えてしまうわけですから…そういう意味でも何だか因縁を感じて感慨深かったです。
- 『レベッカ』より「夜を越えて」(禅さん&涼風さん)
この二人はミュージカルで夫婦役など共演がけっこうあるので、こうしてコンサートでデュエットとして観ることができるのが何だかとても嬉しかったです。なんかしっくりくるお二人でした。
- 『ジキル&ハイド』より「罪な遊戯」(姿月さん&上原くん)
姿月さんのルーシーと理生くんのハイド、それはそれはスリリングでセクシーで見ごたえ十分でした!ここは男女逆転はなかったですね。ジキハイはドラマチックなナンバーが多いですから聴き応えあるんですが、理生くんはこの世界感に合ってるかもしれません。
- 『エニシング・ゴーズ』より「You Are The Top」(香寿さん&藤岡くん)
このナンバーの時の二人のラブラブっぷりがめちゃめちゃ可愛かったです。確かナンバーの最後に藤岡くんがタータンさんの口にチューしようとして寸でのところでやめになったみたいなのがあったようなww。
- 『ファントム』より「世界のどこに」(彩吹さん)
今回のコンサートの中で一番残念だなって思ったのがこのナンバーだったかも…。彩吹さん、ハスキーな声になっちゃったって言ってたんですが…このナンバーはもっと情感こめてしっかり歌ってほしかった気がします。
というのも、私『ファントム』も5本の指に入るほど大好きな作品で、特に「世界のどこに」のナンバーは何度も泣いたくらい印象的なナンバーなんですよね。城田くんのもよかったけど、個人的にはやっぱり大沢たかおさんの鬼気迫る胸を抉られるような歌いっぷりが忘れられません。歌唱力という点では微妙だったかもしれませんが、それ以上のものがそこにはあったので(それをきっかけに大沢さんのFCに入りましたw)。
- 『ルドルフ・ザ・ラストキス』より「それは私だけ!」(上口くん)
これまであまり大きな作品でソロナンバーを歌うのを聴いたことがなかったんですが、めっちゃ上手かったよ!!上口くん、近い将来大きな作品でもっといい役が付くといいなって思いました。かなりの有望株だと思います。
- 『回転木馬』より「人生ひとりではない」(禅さん)
これはもう、聴いていて涙があふれました!!前奏聞いただけでもウルっとくるナンバーなんですが、禅さんの優しく包み込むような…そしてドラマチックな歌声にとにかく心が震えました!!これだけでもお金出したかいがあったと思えたくらいです。
何を隠そう、私のミュージカルはまりのきっかけになったのが95年上演の『回転木馬』。この公演でビリーを演じていたのが石川禅さんでジュリーは涼風さんでした。私が観たのは宮川浩さんのビリーでしたが、あの時の感動は今でもくっきり残ってます。その作品のナンバーを禅さんが歌ってくれたのが何よりも嬉しかった。
- 『ミス・サイゴン』より「命をあげよう」(泉見くん)
禅さんの感動の熱唱の次に洋平くんの「命をあげよう」とは…もう、怒涛の感激の波が!!サイゴンではトゥイを演じていた彼が、今回キムのビッグナンバーを歌い上げるという・・・これも何かの因縁か。洋平くんのキム、ものすごくドラマチックで聴いていて心抉られるような感動がありました。何よりも、彼のサイゴン愛がひしひしと伝わってきて…またまた聴いてて涙してしまいましたよ…。
洋平くんのトゥイは私の中では今のところ日本一。宝物です…!
あと、どのナンバーかちょっと忘れてしまいましたが、男性陣が客席に降りてきてお客さんに持っていた花を投げてプレゼントするって演出がありまして。私の席の近くには洋平くんが来てくれたのですが、恥ずかしくて目を合わせられなくてお花ゲットできずww。
で、洋平くんのすぐ近くにいたお客さんがもらうことになったのですが、格好良くポンと投げてその人の膝に落とすはずが…お花が違うところへ行ってしまって「あっ」と急に素に戻り大慌てでお花拾ってその人にあげてましたwww。去り際も舞台モードの顔に戻りつつ申し訳なさそうに「ごめんね」の視線を送ってた洋平くんがめっちゃ可愛くて萌えました。
他にも素晴らしいナンバーが目白押し!!楽しいコンサートでした。またこういう企画やってほしいな。
カーテンコール挨拶
上口くん
「素敵な先輩に一生懸命ついていきたいです」といった殊勝な挨拶を最初していましたが、後半「僕の心のキャンバスは今真っ白なので大阪でヒョウ柄に染めたいと思います」とナイスな面白発言していてww客席も拍手喝采でした。上口くん、なかなかやるな~!大物になりそうな予感。
上原くん
「自分が貴公子と呼ばれていいのかいまだによく分かりませんがw、せめてこの公演の間だけは貴公子として頑張りたいです」理生くん、十分貴公子だから自信持って!と思いました。
藤岡くん
「耕平みたいなチャラいww挨拶ができないんですけど」って言い出して上口くんが「えぇ~」ってなっててww。さらに「ああいう挨拶するやつ信じられない」みたいにズケズケ言い出したもんだから(もちろん愛のあるイジリってわかってるよ!)禅さんが間に入って「仲が良い二人なんです」とフォローしてたのが面白かったです。さすがリーダーの禅さん!終始「僕みたいなのが貴公子ってほんと恐縮なんです」と汗汗してた藤岡くんが可愛かったです
真琴さん
「2幕で帽子かぶって踊るナンバーあるんですけど、なんか違う歌詞を言ってる人がいるなと思って…。で、今日その犯人が分かりました、私でしたwww」と思いっきり暴露して謝ってました!どうやら東京公演途中からずっと間違った歌詞で歌い続けてきたらしいです(笑)
香寿さん
「いつもジャンケン負け組なので次こそは頑張りたいです」と残り2回公演のジャンケンに意欲を燃やしていて可愛かったですww。
洋平くん
「元・女性の皆さんの仕草が…」と言いかけたところで「あ…」みたいに詰まっちゃってアワアワww。しどろもどろに必死に言いたいことを探る洋平くんに会場爆笑(笑)。「男性陣の貴公子は間違ってたなと思います」と汗汗しながらコメントw。残り2回なんとか先輩貴公子を見習って頑張りたいと必死に締めくくってて面白かったです。
禅さん
その洋平くんの挨拶を受けて「結局何が言いたかったと言いますとね」とフォローに入ってて、さすが頼りになるお兄さんっ!って思っちゃいましたw。「僕たちは宝塚の皆さんの貴公子ぶりにはかなわないってことなんです」と落ち着いた…まるでおじいちゃんのような口調で客席に諭すようにコメントしてて笑っちゃいましたww。「僕たちいつも舞台袖で出番のないときは宝塚の皆さんの踊りを研究してるんです」って言ってたのが可愛かったな。
最後に「あと2回は中日と千穐楽なので特別カーテンコールがあります。特に昼の部はお勧めです」とチケット当日券販売を促すようなコメントもww。そういうとこ、禅さん抜かりないわ~!さすがです(笑)。
ラストは涼風さんの「みんな、おおきに~~~!!」という一声でカテコ初日挨拶終了しました。基本、男優さんに注目してみていたため女優さんのコメントがほとんどうる覚えでレポできずすみません。
↑東京公演初日の挨拶は動画が上がってました。こんな雰囲気だったというのを感じていただけると思います。
楽しいコンサートをありがとうございました!