『銀河英雄伝説 第四章後篇 激突』14.02.26ソワレ

あの大雪の遠征から約2週間・・・再び銀英伝を観に上京いたしました。今回は天候にも恵まれてよかったのですが、東京にまだ雪の名残が残っていることに驚きました(汗)。

マチネには違う演目を見ていたので到着がちょっとギリギリになってしまったのですが、前回観れなかったロビーパフォーマンスを少しではありますが見ることができました!

なんか、踊ってた!!どのような流れであのダンスが繰り広げられていたのか分からなかったんですが(汗)なかなかの熱演。千穐楽にも上京予定なのでw、その時はもう少し早く劇場入りしてじっくり見てみたいと思います。そう…もう、次に見る時はホントに舞台銀英伝最後なんですよね…。

いつも盛り上がっているカーテンコール。座長の河村隆一さんが本当に上手くカンパニーをまとめているなと感じます。この日はビデオ撮影が入っていたからか、カテコのプチトークはJの4人衆二階堂くんが端的なコメントで微妙な笑いを取ったあとww横尾くんがスラスラっとトークに入ってきてちょっと驚いた。フリートークはけっこうイケる感じじゃ…みたいな。しかしながら、「ビデオ撮影で緊張して台本とは違うセリフを言ってしまいました」と告白(笑)。私はまだ2回目なのでどこがどう違ってたのか全く分からなかったけど、「映像化するときは昨日のものを使ってほしいです」みたいなコメントしてて笑ったw。

ミニトークの後に、二階堂くんが「今日は皆でやりたいことがあるんですけど、河村さん話通ってますよね!?」と何やら確認。すると「たぶん・・・」と曖昧な返事をしてる隆一さんww。それを見て思わず教えようとする二階堂くんを間宮くんと貴水さんが必死に食い止めようとしてて笑えましたwww。で、キャスト全員で「みんな仲良し、銀河英雄軍!!」てな感じの事を叫んで終了。カンパニーの結束力の良さが伺える一幕でした。

カテコの挨拶の後に歌われる「Serching for the light」をみんなで合唱するときのキャストさんたちの幸せそうな表情がいつも大好きなんですが、今回も例に漏れず。カンパニーの皆さん、一人一人がホントに幸福そうな顔で歌っているのでウルッときました。

そんな中、やっぱり注目してしまう間宮くん。彼はちょっと歌を苦手としているようで(内乱のトークの時にいの一番謝ってたからねww)自分のパートが近づいてくると表情に多少緊張感が走るんですよ。そんな間宮くんを隣にいる貴水さんが見つめてて、その視線を感じた間宮くんも貴水さんの顔を見て「よし、いくぞ」みたいな良い顔になる。歌っている間もよく貴水さんと目が合って嬉しそうにしてる間宮くん見るのがもう、個人的な楽しみの一つでして(笑)。
お兄ちゃんみたいな存在なんだろうね~。舞台の上ではものすごく大人な間宮くんがストーリーから離れると弟キャラになるのがなんだかものすごく萌えますw

 

主なキャスト
ヤン:河村隆一、ラインハルト:間宮祥太朗、ルビンスキー:増澤ノゾム、オーベルシュタイン:貴水博之、メルカッツ:渡辺裕之、キャゼルヌ:天宮良、ポプラン:中川晃教、コーネフ:中村誠治郎、ビッテンフェルト:小谷嘉一、アッテンボロー:横尾渉(Kis-My-Ft2)、マリネスク:伊藤哲哉、コールドウェル:真田佑真(noon-boyz)、シュナイダー:野澤祐樹(noon-boyz)、ムライ:IZAMU、ミッターマイヤー:二階堂高嗣(Kis-My-Ft2)、ロイエンタール:平田裕一郎、シェーンコップ:山口馬木也、エミール:HARUNA(SCANDAL)、フレデリカ:はねゆり、ケッセルリンク:三上俊、ユリアン:大前喬一、ヒルダ:中山由香、トリューニヒト:井田國彦、キルヒアイス:福山翔大、マシュンゴ:一之瀬ワタル ほか

以下、ネタバレを含む感想です。

 

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本編感想の前に、まずは舞台後に行われたトークショーについて少々。

司会はミカシュンこと三上俊一くん。ケッセルリンクの格好でニコニコしながら現れているのがなんだかアンバランスで可愛かった。で、トークショー始める前に「みなさんも僕たちの仲間だと思っているので」ということで、カテコでカンパニーさんたちがシャウトしてた「みんな仲良し、銀河英雄軍!」を客席も一緒にやりました(笑)。ミカシュンくん、めっちゃ嬉しそうで癒されました~。

トーク参加者は、原作者の田中先生、演出家の崔さん、隆一さん、そして間宮くん

間宮くんが出る最後のトークショーということでこの日のチケットを狙った私ですw。本当は若いキャストさんが中心のトークショー回の間宮くんが見たかったんだけど、遠征の都合上諦めて…この日にしました。ただ、2大ビックゲストが登場の時ってトーク的には若者は気を遣ってしまう場合が多いんですよね。ここだけが不安だったんですが・・・見事にその通りのトークショーとなりました(苦笑)。

これ、田中先生と崔さんの二人トークショーでよかったんじゃ…(汗)。約20分の時間の中で9割くらいはこのお二人しか話してない。隆一さんはそのなかでもうまーく会話に割り込んでてすごいなぁと感心してしまったよ。間宮くんはもう、上を立てている感じで前に出ることはなくひたすらビック対談に耳を傾けるだけで終わってしまいました(汗)。っていうか、なかなか入れないよね。せっかくトークに出てきたのにちょっと可哀そうではありましたが、あの場合はもう仕方がなかったかなと。

唯一、間宮くんが参加した話題が本編のクライマックスに行われる対談シーンについて。その部分はラインハルトとヤンの印象的な会話を魅せるためにあえて細かな演出などはしなかったそうです。隆一さんと間宮くんとの阿吽の呼吸みたいな感じであのシーンが出来上がったんだな~とちょっと感動しました。

田中先生はあまり体調がよくない中での観劇だったそうですが、この舞台を観てそのことを忘れてしまったと語っていたので一安心。素朴な語り口の田中先生ですが、体調不良と聞くとあの話方も具合があまり良くないのでは…と勘ぐってしまいたくなるので(汗)。

崔さんと田中さんはほぼ同年代だそうで。なんとなく崔さんのほうが若々しく見えてしまうほど田中先生はちっちゃくて素朴な方。そんな先生が、どうやってあんな壮大な物語を書こうと思ったのか不思議に思っていたという崔さん。すると、「話す人話す人に違う理由を語ってしまうんですよ」とホワワンとした雰囲気で語る田中先生に皆大笑いw。第一の理由は、前作が売れなかったので次は自分の好きなものを書こうとしてああなったってことらしいです。星空を見上げたのがきっかけだったかなと曖昧な回答をポワッと語る田中先生に皆癒されていましたねww。

このトークも収録してたみたいなので、たぶんDVDに入ると思います。それだけに、間宮くんがほとんど参加できなかったことがちょっと悔やまれるかも…(苦笑)。最後去り際に「ありがとうございましたっ」と元気よく爽やかに挨拶して舞台袖に入っていった姿まで入れてほしいものです。

 

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さて、本編について。

前回の感想の時はもう、あまりにも今まで見てきた銀英伝舞台と違っていたので戸惑いしかなく…ほぼ毒吐き感想だけで終わってしまいましたが(汗)2度目の今回はちょっとそれが薄らいだ感じがしました。今回の舞台に関してはリピートして正解だったなと…違う意味で。なんていうか、前回観て自分の中での違和感みたいな部分が分かった上での観劇だったので免疫ができたといいますか…。1幕ものすごく長く感じた前回に比べれば楽に観れたような気がします。

が、やっぱり納得できない部分もあるわけで・・・まずはそこから。

舞台上が、暗すぎます。オープニングをあんなに暗くしなくてもいいんじゃなかろうか。緊張感を出したいからなんだろうけど、シーンとして音楽もない中で明かりの少ないオープニングシーンって・・・これじゃこれから始まる舞台への高揚感が出ないですよ(苦笑)。間宮くんの凛としたラインハルトの芝居があれでは引き立たないと思えて仕方ない。

そして暗転の使い方。今回見てもやっぱり悪い意味での映像的だなと思ってしまった。編集できる映像でなら違和感なく見れるけど、舞台であの暗転の演出はストーリーのぶつ切りにしか思えないんですよね。オーベルシュタインとヒルダが視線を合わせた直後に暗転、フェザーンシーンになり・・・、再び暗転してオーベルシュタインとヒルダの同じシーンに戻ってくる。これ、舞台で見るとものすごい違和感なんですよ(苦笑)。最初見たとき何がどういう繋がりなのか分からなかったくらいだし。

あとですねぇ、音楽の使い方が・・・勿体ないよ、やっぱり。三枝成彰さんがせっかく壮大な素晴らしいものを作ってくれているのに使いこなせていない。ここが本当に消化不良。せめてCD出してほしいです…。

それから・・・例の宴会。前回ドン引きしたと書きましたが…今回は免疫がついたのかさほど長くは感じませんでしたw、が、違和感だけは拭い去れない。イゼルローンを去る前の最後のパーティーってことなんだけど…同盟の人たちってすごく陽気だけどあんな騒ぎ方はしないと思うんですよね…個人的に。あれじゃまるで、忘年会のかくし芸大会(苦笑)。Jダンスにしても「おおっ、すごい動き」と思うまででもないというのが何とも…(苦笑)。

ストーリーやセリフについてはある程度仕方がないと思っているのですが、どうしても受け入れがたいのがラインハルトのチョコレート事件(爆)。前回は繋がりがよく分からなかったけど、あれって、つまり、エミールがラインハルトのためにチョコレートを持ってきたのを、キルヒアイスと重ねてしまいすぎてああなったってことなんですよね、たぶん。

っていうか、そもそもあのシーンにチョコレートっていうのがもう違和感ありすぎで(汗)。もっと違うアイテムはなかったんかいな、みたいな。しかもキルヒアイスの幻に向かってラインハルトが「食べさせてくれ」って…せっかく間宮くんが大熱演してるのに、シーン的に苦笑いせざるを得なかったのが悲しすぎる。ここだけはきっと、何度見ても納得できないんだろうなぁと。せめて「食べさせてくれ」のところだけでもカットしてほしかったです、ほんとに。邪念なく、間宮くんの熱演を堪能したかった(涙)。

あ、結局また毒が長くなってしまった(汗)。ここからはよかったなと思ったことについて。

 

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舞台銀英伝での一番の楽しみはやっぱり間宮祥太朗くんの素晴らしい熱演なんですけど、今回見ていてもう一人グッと来た若い役者さんがいます。ロイエンタール役の平田裕一郎くんです。

これまで何人ものロイエンタールを見てきましたが、その中でもかなり好きな部類に入る。ロイエンタールってものすごく複雑な人物で、ラインハルトへの忠誠心がいつしか自分がトップに立ちたいという野心へと変わってしまうんですよね。その部分で静かに葛藤しているのが今回。感情を表に出すキャラではないのですが、そんな微妙な野心への葛藤を平田君はすごく繊細に演じていて何度も心掴まれました。

さらには殺陣シーンがものすごくカッコいい!!迫力ある馬木也さんのシェーンコップにギラギラした闘志を燃やして斧を振るってる平田ロイエンタール・・・思わず見惚れてしまったw。こうして若くて才能ある役者さんに出会えたって思える瞬間がすごく快感ですね。休憩時間に写真セット買っちゃったよw。

新しくキャスティングされたキャラクターでドンピシャだと思えたのがシェーンコップ役の山口馬木也さんです。

岩本さんのシェーンコップもすごくカッコよくて好きだったのですが(松井さんはあまりにも貫録ありすぎて違うって思った 苦笑)、馬木也さんのシェーンコップは雰囲気や風貌など・・・私が思い描いていたイメージドンピシャです。アニメのシェーンコップに一番近いんじゃないかな。殺陣の迫力もさすがです、あれこそまさにシェーンコップの動き!さらにヤンにブリュンヒルトを攻撃しろと迫るシーンも印象的でした。ヤンに同盟の未来を託したいがために決死の説得を試みるあの場面はアニメのシーンがまるまる蘇ってきました。

フェザーンのエピソードは舞台にするにはあまりにも難しいと思っていたので(地球教のくだりは特に)どうしても地味になりがちなんですけど・・・増澤さんのルビンスキーとミカシュンくんのケッセルリンクの親子関係はなかなかドラマチックでよかったと思います。増澤さん、スキンヘッドにしてこの役に臨まれててもう本当に気合十分で清々しい。ケッセルリンクにトドメを刺すシーンは衝撃的でゾクッとしましたね。

ラインハルトがヒルダの前で弱音を吐くシーン。ここはアニメで見たシーンよりも自然でよかったと思ってます。アニメであの場面見たときはラインハルトが別人みたいになってしまって衝撃受けたんですけどwww、今回は流れ的にも自然だったんじゃないかなと。

この弱った時のラインハルトの心情を表現するのが間宮くんは本当に素晴らしすぎます。ラインハルトが背負っている心の闇をまざまざと見せつけられるといいますか…観ていてその痛みをこちらも共有してしまうんですよ。表では凛として常に強い自分を見せ続けているのに対し、病で倒れたことによってついついヒルダに弱みを見せてしまったラインハルト。一つ一つ灯っていく光に失った命を回想していく姿はあまりにも痛々しく弱々しく儚い。

そんなラインハルトが精神的に追い詰められてすがってしまったのがヒルダの自分に寄せている想い。ここの場面、前回観たときはラインハルトとヒルダの熱いキスシーンがあってかなーーりビックリ衝撃受けたんですが(汗)、今回は「一人にしないでくれ」とヒルダをグッと抱きしめるところで暗転になってました。個人的には、このほうが自然に受け止められてよかったと思ってます、色んな意味でww。

弱ったラインハルトは突然あんな大人な行動には出ないんじゃないかと思ってたし、孤独を噛みしめてる子供のようなラインハルトだったらそこはまずは抱きしめだけでしょう、みたいな。そのあとは想像にお任せでいいんじゃないかとww。なので、今回の演出にはホッとした部分があります、色んな意味で(笑)。

ポプランとコーネフとのやりとりはこれまでの舞台シリーズの中で一番濃いものになっていて感動的でした。クロスワードの答えがアニメではたしか「葬式」ってなってたと思うんだけど、舞台版の「一心同体」っていうのもいいなぁと。

アッキーが歌うのは彼ならではだからでしょうね。アッキーの歌は魂がこもっていて非常にドラマチックなので、コーネフの死の衝撃というものがものすごく伝わってくる。アニメではあっさり片づけられたエピソードでしたが、舞台版でこうして深く描かれていたのは良かったなと思いました。

 

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ヤンとラインハルトの会談シーンはアニメで見たままの雰囲気でとても良かったと思います。あそこは二人が親密になりすぎないようなギリギリ感があって、和やかだけど緊張感ありといったとても難しいシーンだと思うのですが・・・隆一さんと間宮くんが見事にそんな空気を演じきってくれました。生きる時代が違っていたら親友同士に慣れたかもしれないというラインハルトの最後のセリフが胸に刺さります…。そんな彼の孤独感をヤンも敏感に感じているようで…。

ただ、ヤンがラインハルトを見送った後に一人敬礼して幕っていう演出がちょっとドラマチック感に欠けてるなぁと思えてしまうのが残念。舞台ラストなんだから、もう少し盛り上げて終ってもよかったんじゃ…みたいな。これが今までの銀英伝舞台との違いでもあるんだよなぁ(苦笑)。

最後にやっぱり触れたい、間宮祥太朗くんについて。
前回のラインハルトよりも、さらに力強く輝いていて所々で衝撃を受けまくりました!特に戦いに向かう前の高揚感に包まれているときの表情は観ていてゾクッとするほどギラギラしてる。

キルヒアイスを失って以来、ラインハルトの気持ちがブレーキ効かなくなっているところが多々あるわけで。色んな意味で冷静さを失った狂気みたいなものが宿ってる。そんな処理しきれなくなってきている感情が破裂して病に倒れてしまったんだろうなと…。アニメを見ていた時にはそこまで感じられなかったラインハルトの心の底の部分を間宮くんは実に繊細に熱く演じてくれていると思います。声を張って自分を奮い立たせる戦闘シーンはもう圧巻!!

なんだかラインハルトが破滅に向かって突き進んでいるようで観ていて切なくてたまらなかった…。彼の声にはものすごいたくさんの感情が凝縮して詰まってて・・・その発する一音一音に心を掴まれてしまうのです。間宮くんの出ているシーンは本当にあの広い劇場を完全に支配してましたよね。

さらには弱った心をさらけ出すラインハルトの表現がまた繊細なこと!!特にヒルダに語るシーンは触れれば壊れて崩れ落ちてしまうんじゃないかってくらいの孤独感に溢れてて思わず涙ですよ…。あの強さの裏にこんな哀しい孤独を抱えているのかって・・・もう、ラインハルトに思いっきり肩入れして観てしまう。やっぱりすごい役者だよ、間宮くん!!

次回の観劇はいよいよ千穐楽。間宮くんのラインハルトに逢えるのももうこれで最後…。見届けに行ってきます!!

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