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ミュージカル『ディア・エヴァン・ハンセン』東京公演観劇感想 2026年8月1日マチネ

ミュージカル『ディア・エヴァン・ハンセン』東京公演を観にEXシアター有明へ行ってきました。

EXシアター有明は2026年3月にオープンしたばかりの複合施設・東京ドリームパーク内にある劇場。有明は殆ど行ったことがないので、今回道に迷わないか行く前までドキドキでした(汗)。

劇場へのアクセスは、ゆりかもめ「東京ビッグサイト」駅か、りんかい線「国際展示場」駅のどちらかが最寄り駅になります。私は行きはりんかい線、帰りはゆりかもめを使用w。距離感的にはゆりかもめのほうが駅チカでしたが、りんかい線からのアクセスも分かりやすかった印象です(エスカレーターで3階まで行けるし)。
ただ、この日はビッグサイトでイベントが行われていたらしくドリームパークへの道が何重にも連なる行列に塞がれてしまって突っ切るのがけっこう大変でした(汗)。

ちなみに、劇場までの道のりにはあまり影がないので…8月の酷暑日続きの気候の中を歩くのはハード(汗汗)。帽子と日傘は必須かなと思います。こんな暑いなか劇場に毎日通うカンパニーの皆さんは大変だろうなと…。

こちらは、「国際展示場」駅からのアクセスから見た東京ドリームパーク。橋を渡ってすぐの場所にあります。ここの入り口すぐのところにあるエスカレーターに乗った先にEXシアター有明がありました(3階が1階席に当たり、5階の3階席まである構造でだいたい1500人収容とのこと)。
私は運よく1階席で観れましたが、サイド席だったんですけどけっこう見やすかった印象です。客層は吉沢くん回というのもあって若い女性の方が多かったですが、私の席の周辺は男性の方もけっこういらっしゃいましたので、作品的に色んな層から愛されているんだろうなと思いました。

ミュージカル『ディア・エヴァン・ハンセン』(以下DEH)は超話題作ということもあり、今回チケット戦線はかなりの激戦でした。特にWキャストの吉沢亮くん回は地方も含め様々な先行サイトでチャレンジしましたが、箸にも棒にも引っかからず(←たぶんFC枠でほぼ取ってたんじゃないかなと 苦笑)。奇跡的に引っかかったのが今回のホリプロ会員貸切公演でした。ホリプロ会員でよかったとしみじみ思っちゃったよw。
だけど、苦労してまででも1回は吉沢くんのエヴァンを観てみたかったんですよね。以前「プロデューサーズ」でミュージカル初挑戦した彼を見てすごく好感を持ったのもあったし、DEHを見たことがないにも拘らず漠然と”吉沢くんは絶対エヴァンにハマるはず”といった漠然とした確信があった。なので、1回でもチャンスが巡ってきたことは本当にラッキーでした。

吉沢くん人気もあり女性お手洗いの行列はエグかったです(汗)。劇場に到着したのは1時間近く前ではありましたが、最初に物販に並んだこともあり(ここで約25分費やした 汗汗)お手洗いを済ませて客席にたどり着いたのは開演5-6分前でした…(1階は諦め3階まで行った)。1時間半前くらいに着いてたほうがよかったかもと反省しました(苦笑)。
ちなみに、休憩時間の女子トイレ行列がこれまたエゲつなくて…こちらは今回諦めました。

物販はけっこう色々な種類がありますが、狙っていたアップルパイは入荷前だったのでゲットできませんでした…。

ただ、もうすぐ売り切れて手に入らないと覚悟していた吉沢くんエヴァンぬいぐるみは確保できました。こちらは2026年8月5日時点で東京公演分は完売したそう。欲しい方は受注生産の通販をお勧めします。届くのは冬だそうですが確実に手に入るので。ちなみに私は観に行く前から諦めていたため通販申し込みしてますww。

※2026年9月30日まで受付

DEHは映画化もされているので特にミュージカルファンは知っている方も多い作品ですが(ミューコンでもたまに楽曲出てくるし)、私は一度も見たことがありません(汗)。「ララランド」や「グレイテストショーマン」は行ったのに、なぜこれだけ行かなかったんだろうと(同じ作詞作曲コンビ)自分でも不思議w。
そんなバリバリ初見の私でしたが、最初から最後までえらい惹きつけられましたしテンポも良く全体的に分かりやすい作品でした。特に心にすっと馴染んでくる楽曲がとても素晴らしいのでミュージカル初心者の方にも受け入れられやすいんじゃないでしょうか。

予習なしでも全然ついていける内容だとは思いますが、1回しか観る機会がない方は最初にあらすじだけでも頭に入れたほうがいいかもしれません。そのほうが主人公の内面がより深く沁み込んできて感動できるような気がします。
ちなみに私はほんの触りだけ予習しました。これだけでも十分感動したしボロ泣きさせられました。あとから映画版も見てみたいなと思います。

以下、ネタバレを含んだ感想になります。

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上演概要

作詞・作曲・脚本・演出

  • 作詞・作曲:ベンジ・パセック/ジャスティン・ポール
  • 脚本:スティーヴン・レヴェンソン
  • オリジナル版演出:マイケル・グライフ
  • 日本版翻訳・演出:小山ゆうな
  • 日本版訳詞:高橋知伽江
  • 制作:ホリプロ

2017年のトニー賞に9部門ノミネートされ、ミュージカル作品賞を含む6部門受賞しました。また、翌2018年にはグラミー賞最優秀ミュージカル・シアター・アルバム賞を受賞。さらに2020年にはイギリスの権威あるローレンス・オリヴィエ賞では新作ミュージカル作品賞なども受賞しています。

上演時間

  • 第1幕:85分(約1時間25分)
  • 休憩:25分
  • 第2幕:70分(約1時間10分)
  • 合計:約3時間(カーテンコール除く)

休憩時間のお手洗い(特に女子)の混雑はかなりエグかったので、なるべく開演前に済ませておくことをお勧めします。

過去の上演 / 日本公演スケジュール

世界初演:2015年のワシントンD.Cでの上演を経て2016年にオフブロードウェイに進出。正式開幕は、2016年ブロードウェイ(アメリカ)

その後、北米ツアー、カナダのトロント、イギリスのウェストエンドと続きます。

2021年に映画化(スティーヴン・チョボスキー監督)。

  • 日本初演:2026年7月25日~8月23日(東京・EXシアター有明)
  • 愛知公演:2026年8月29日~9月6日(御園座)
  • 大阪公演:2026年9月10日~9月21日(梅田芸術劇場メインホール)

公式あらすじ

エヴァン・ハンセンは学校に友達がおらず、唯一の家族である母親ハイディにも心を開けずにいる。社交不安障害の治療のため医師に勧められ、書いていた「Dear Evan Hansen」から始まる自分宛の手紙を、ある日、学校で同級生のコナーに持ち去られてしまう。それは誰にも見られたくないエヴァンの心の声が書かれた手紙だった。

後日、校長室に呼び出されたエヴァンは、コナーの父ラリーと母シンシアからコナーが自ら命を絶った事を知らされる。悲しみに暮れるコナーの両親は息子が持っていた手紙を見つけ、コナーとエヴァンが親友だったと思い込み、二人の友情を詳しく知るためにエヴァンを夕食に招待する。夕食の席で妹のゾーイから疑いの目を向けられるものの、エヴァンは両親の悲しみに耐えきれず、とっさに嘘をついてしまう。

公式HPより抜粋>

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キャスト(配役)

  • エヴァン・ハンセン:吉沢亮
  • ハイディ・ハンセン:堀内敬子
  • ゾーイ・マーフィー:木下晴香
  • コナー・マーフィー:立石俊樹
  • ジャレッド:須賀健太
  • アラナ:高野菜々
  • シンシア・マーフィー:マルシア
  • ラリー・マーフィー:新納慎也
  • ダンサー
    尾関晃輔、澤村亮、瀬崎宙乃、福島玖宇也、藤田実里

観劇感想/キャスト感想

本編感想

ブロードウェイやロンドン版は見たことがないので(というか映画すら…苦笑)何とも言えませんが、日本版は劇場がそれよりも大きいとのことでセットや演出が他とはけっこう違うそうです。

開演前から存在感を放っていたのは舞台中央の三重構造の回り舞台に建つ巨大な丸みを帯びた「窓」のついた壁。これが盆を回転させるごとに様々な景色を演出していて、一つ一つの場面の区別をつけやすかったしエヴァンのおかれた感情なども感じやすくていいアイディアだなと思いました。

ただ、一番最後のシーンでもこの「窓」の建造物を真ん中に置いていたのはちょっと違和感あったかも。エヴァンの精神状態とリンクさせるという意味ではあったほうがいいのかなと今となっては思うんですが、実際に劇場のサイドゾーンからあれを見ると…せっかくの感動的な光景が見切れてしまうんですよね(汗)。私はぎりぎり見えたからいいけど、前方サイドだとけっこう厳しいかもしれない。素人目で観た感じではありますが、ラストシーンはあの中央セットをどかすかもう少し奥に入れて解放感を出してほしかったかもと思いました。

ネット社会もテーマの一つになっているからか、舞台上にSNS画面を模した映像がけっこうたくさん流れるシーンがあります。その中に見覚えのある役者さんが…。神田恭兵くんじゃないか!?と思ったら…

やっぱりご本人でした!!お稽古にも代役参加されてたんですね。久しぶりに想わぬところで神田くんに会えて嬉しかった(ちなみに彼はその時期違う舞台に出演してました)。

日本独自の演出としてもう一つ上げられるのが「影」のダンサーの存在です。ほかの国とは違って劇場が大きいためセットを動かす人が必要だったという現実的な要因もあったそうですが、ストーリー的に揺れ動いていくエヴァンとその同世代の人物たちの微妙な心の動きをリンクさせる役割も担っていたかと思います。親世代のキャストにはこの影がついていないというのも印象的。
とにかく、ダンサーの皆さんの緻密な動きが本当に素晴らしかった。表では見せない感情の揺れなども見事に表現されていたし、少し後ろにずれながらも対象人物と同じ動きをするリンクっぷりも見事。こういった抽象的な演出は日本ならではなのかなと思いました。

ただ、何の情報もなく彼らの存在を目の当たりにした人の中には…その意味がよく分からないというのもあったかもしれない。そのあたりの見せ方は難しいですよね(汗)。

そしてこのミュージカルの最大の魅力と言ってもいいのが、ベンジ・パセックとジャスティン・ポールによるポップでライトながらも心にスーーッと感情が溶け込んでくる素晴らしい楽曲の数々です。この音楽がなければ、DEHという物語はもっと心が痛くて息苦しいものになっていたかもしれないと思ったほど。
パンフレットを読み返してみると痛々しくてキューッと泣きそうになるような感覚になる歌詞がけっこう出てくるのですが、時に明るく軽快な旋律が、時に優しくやわらかな旋律が、その痛みすら爽やかで清々しい風に変えてしまうような力を持っている。痛々しいのに希望が見えてくるって感じかなぁ(うまく言葉にするのは難しいけど)。これまで多くの人が”DEHの音楽は素晴らしい”と絶賛していた理由がよく分かりました。

特に印象深かったナンバーをいくつか挙げてみます。

  • エヴァンが自分の存在を認められたいともがきながら歌う♪窓越しに手を振る♪
  • 命を絶ったコナーの家族を前にして嘘の思い出をエヴァンが高らかに歌う♪永遠に♪
  • コナーがこの世にいないことに対するそれぞれ複雑な違う感情を残された家族が歌う♪レクイエム♪
  • コナーを忘れてほしくないという想いが結集して立ち上がった「コナー・プロジェクト」の初めての集会でエヴァンが演説する♪誰かが見つけてくれる♪ ←特に大号泣したナンバー(涙)
  • 生前は息子とうまく関係を気づけなかったコナーの父・ラリーがエヴァンの前で後悔を語り、父親に飢えていたエヴァンがラリーが本当の父親だったらと願ってしまう♪グローブの慣らし方♪
  • エヴァンが片思いしていたコナーの妹・ゾーイが、兄の存在のフィルターを外してエヴァンに想いを告白し二人の心が結ばれる♪二人だけの世界♪
  • これまで微妙なラインで均衡を保ってきた母・ハイディやプロジェクトメンバーのジャレットやアラナとエヴァンとの関係が崩壊し始める♪よかったね♪ ←皆の痛みと苦しみに共感して涙…
  • 周囲の不信の目や自らの中に大きく渦巻いていく罪悪感に堪えきれずエヴァンがマーフィ家の前で”真実”を涙ながらに打ち明ける♪言葉がない♪ ←エヴァンの張り裂けて粉々になった気持ちがこれでもかというほど押し寄せてきて苦しくて痛くて涙腺大決壊(号泣)
  • 真実を語った後抜け殻のようになったエヴァンの本当の心の叫びを聞いた母のハイディが、自分は何があっても最後まで味方でいると涙ながらに力強く語る♪大きな家、小さな私♪ ←ハイディのあまりにも切なすぎるまっすぐな親心とエヴァンの堰を切ったかのような号泣に超超号泣(涙)
  • 一年後のそれぞれの姿やわずかながらも一歩ずつ成長していることが垣間見える♪フィナーレ♪

他にも良い楽曲、良いシーンはたくさんあったんだけど…あえて厳選するとこんな感じです。

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社交不安障害を抱えカウンセリングに通っていたエヴァンが、母ハイディの勧めでなんとか友人を作ろうと行動を起こすところから物語が始まります。彼は必死に言葉を連ね友達を作ろうとしますがなかなかうまくいきません。そんなさなか、唯一彼と一時でもまともに向き合ったのが荒くれ者の烙印を押されていたコナーでした。
エヴァンはコナーとは接点がなかったし持つつもりもない雰囲気でしたが、あの瞬間コナーはエヴァンの中に自分と同じを感じ取っていたのではないだろうか。エヴァンはそれに気づく余裕すらなかったけれど…。

しかし、エヴァンが自分自身に書いたカウンセリング課題の”手紙”を強引に見てしまったコナーは態度を急変。激昂したままそれを奪って駆け去ってしまう。奇しくもこれが二人の今生の別れになってしまうことがなんだかとても哀しかった…。
もっとじっくり向かい合えれば本当に”友達”に発展する未来もあったのではないだろうかと。二人は全く違う性格だったけど、心の奥底に抱えていた闇は共通していたように見えたので…。

その後エヴァンはコナーの不幸を知るわけですが、コナーが最期まで持っていたのが…奪い去った”エヴァンによるエヴァン宛の手紙”だったことからストーリーが大きく動いていきます。コナーと家族の関係は上手くいってなかった。それゆえ失ってしまってからの気持ちの持っていきどころが分からず狼狽えている。
その姿を目の当たりにしたエヴァンは、咄嗟に”嘘”をつくのです。あの一通の手紙はコナーとの交流の証であると…。あの瞬間はただ嘆き悲しむコナーの母シンシアの気持ちを和らげたいだけだったかもしれない。しかし、同時に現実とうまく向き合えないながらもコナーの欠片を模索するマーフィ家の姿にエヴァンは羨望の気持ちを抱いたのかもしれない。

エヴァンの嘘は彼を取り巻く”形式上の”友人を巻き込みどんどん壮大になっていくわけですが、そのことに対する罪悪感はエヴァンの中にはないんですよね。これがとても印象深かった。エヴァンは”嘘”によって自分の環境が好転していくことを肌で感じ秘かに心を躍らせていたように見えます。
それはイコール、彼がこれまで抱えていた孤独があまりにも深くて陰湿だったことの証明にも感じられて…。見る側としては、エヴァンが幸福に突き進んでいくにつれてどんどん息苦しくなってしまう。彼の感じる幸福はすべて虚像から生まれたものであり、崩壊と紙一重のギリギリのところで成り立っていたわけですから…。

やがてエヴァンの築いた幸福の世界は綻びを見せはじめ少しずつ崩壊していく。守ろうとすればするほど嘘と真実の接点が曖昧になり、追い詰められていくエヴァンを目の当たりにする場面は…やがてくるだろうと予想はできていても痛々しくて辛くて苦しくてたまりませんでした(涙)。
最終的にエヴァンの中に去来したのは、自分を受け入れてくれたマーフィ家を欺いてしまったのではという罪悪感だったかと。堪えきれずに打ち明ける決定打はここにあったんじゃないかなと思うと…切なすぎて涙が止まらなかった(泣)。一番大切だと思っていた存在だったのに、結果的に傷つけてしまったかもしれないと気づいたときのエヴァンの痛みとやり場のない哀しみに泣いたよ…。

でも、この”嘘”の先には希望もあって。それが、エヴァンと母の本音のぶつかり合いと「気づき」

エヴァンの母・ハイディは女手一つで必死に息子を育て働いてきた。その忙しさと余裕のなさがエヴァンの心に闇を落してしまう結果になったのはあまりにも悲しい。孤独を拗らせていったエヴァンは、気づかないうちに母親ではなくマーフィ家に心を寄せるようになっていた。それを目の当たりにしたときのハイディのショックは計り知れないものがあったに違いない。
しかし、エヴァンは最終的に心の重荷に耐えきれなくなりマーフィー家から離れざるを得なくなる。プロジェクト参加していた形式上の友人たちも彼の元を去り孤立無援。しかし、本当に孤独になったと思われた彼の前に手を差し伸べてくれたのは母親だった。エヴァンがそれに気づく場面は涙なしには見れませんでした(泣)。

DEHは”楽しい”というくくりには入らない複雑な要素がたくさんある作品だと思います(ところどころクスっと笑えるシーンはありますが)。これまでの人生の中で一度でも漠然とした”孤立感”を覚えたことがある人は、最初からクライマックスシーンまで心が抉られるような痛みと苦しみを覚えるかもしれません。私はどちらかというと”そちら側”の人間に当たるので、あの楽曲がなければ息苦しくてたまらなかったと思います(汗)。
でも、不思議とその痛みが不快なものではなく癒されていくような感覚が終始あったんですよね。なんというか、そっと背中を押して励ましてくれる感じ…。痛みを伴うんだけど、それを凌駕する優しさに溢れている。DEHはそんな素敵な作品でした。これは何度も見たくなるはずだよ。

9月に柿澤くんエヴァンをもう一度見る予定なので、ストーリーや楽曲の細かい感想はまたその時に書き記したいと思います。

ちなみに、2026年冬以降に日本版DEHのCD発売が決定しています。両バージョン聴けるそうなので要チェック!

事前予約も始まっていますので興味のある方はぜひ。私ももちろん予約します。

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主なキャスト別感想

エヴァン・ハンセン:吉沢亮くん

最初にもちょっと書きましたが、私はDEHを一度も見たことがなかったにもかかわらず(汗)なぜか観劇前から”エヴァン役は吉沢くんにハマるはず”といった根拠のない確信がありました。今回実際に彼のエヴァンを観て、その直感は間違いではなかったと実感。”エヴァン”は吉沢亮くんに「来るべくして来た」役柄だなと心底思いました。

吉沢くんのミュージカルを見るのは「プロデューサーズ」以来2度目。その時歌がけっこう上手くて驚いた印象があったので歌唱力にあまり不安はありませんでした。ただ、あの時よりも難解極まりない音階のナンバーが多かったので多少音程に揺れを感じてしまう部分は確かにありました。が、ミュー経験が圧倒的に少ないことを考えると、よくぞあそこまでしっかりと歌い込んだなといった感動のほうが大きい。ほかの仕事もあって時間も限られていただろうに、相当努力されたかと思います。歌声も以前聞いた時よりも骨太で歌詞の一つ一つもしっかりと客席まで届いていた。乱高下する音階もこなしながらしっかり感情も乗っていて…もうそれだけでも胸アツものでしたよ。改めて、吉沢亮くんは”努力の人”だなと思った。

何より素晴らしかったのがエヴァンとしての立ち居振る舞い方、お芝居です。登場した瞬間から、舞台上にいたのは”吉沢亮”ではなく”エヴァン・ハンセン”でした。これは本当にすごいこと。

吉沢エヴァンは登場した時から徹底的に心を閉じていて、周囲との接触もできれば避けたいと思うタイプの青年に見えました。社交不安障害を背負っているからか、自分の周りに分厚いバリアを装備していつでもその中に逃げ込めるようにしている感じ。そしてそこはかとなく漂ってくるエヴァンの抱えている心の闇
その一方で、孤独でいることにも鬱々とした気持ちを抱えていて。木から落ちたのも絶望して命を絶とうとしたわけではなく、木から落ちた自分を誰かが見つけて心配してくれるのではないかという期待に縋っての行動だった。二つの相反する孤独を抱えた心のほの暗さの表現が実に繊細。だからこそ、彼がマーフィ家に自分の居場所を見出し依存していく展開がとてもリアルに感じられました。

外の世界とうまく関係を築けない…というよりも築くことすら拒絶しているように見えた吉沢エヴァン。そんな彼が一つの小さな嘘から始まった変化に触れていくうちに、今まで知らなかった温もりを知ってその場所から離れられなくなる。虚構の世界を真実にしてしまいたいというほの暗い感情すら見え隠れしていくわけで、このあたりを魅せるお芝居も実に絶妙。見ているこちらとしては本当にハラハラするというか、居たたまれなくなるというか…もうすっかり吉沢くんエヴァンの世界観に惹きこまれてしまった。

全てが本当にエヴァンとして素晴らしいなと思ったのですが、特に衝撃を受けたのが「息遣い」です。1幕ラストで大勢の前で演説するシーン、最初は上手く言葉が出てこなくて立ち尽くしてしまうのですが…そこから次第に”コナーの親友”という自分を落とし込んでいくエヴァン。この時の”間”のお芝居が実に素晴らしかった。
人前に出た恐怖で震えていた”息”が少しずつ力強さを灯していって、最終的に自分自身の言葉で見事なスピーチとして完成させる。その一連の流れが手に取るように伝わってきた。このお芝居、本当にすごいなと思ってめっちゃ震えました。

クライマックス、嘘が牙をむいて自身に襲ってきたことで精神的に追い詰められたエヴァンがマーフィ家に真実を打ち明ける場面。そこから実母であるハイディの自分に向けられていた愛情に気づいていくくだり。
吉沢エヴァンはもう自分自身がバラバラに引き裂かれてしまうかのような繊細さを剥き出しにしていて…。あの時の彼のエヴァンは思い出すだけでも涙がこみ上げます。そこからの母親の愛情にやっと気づいたときの涙のお芝居がまたすごくて。あれはお芝居を越えてたよね。これまでなかった感情が抑えきれずにどんどん溢れてきて、過呼吸のような涙として表に出る。あんなん…耐えられないよ!!泣くわっっ(号泣)。

そんな闇深い吉沢エヴァンが見せたラストシーンの表情がまた秀逸です。たしかに見えたよ、エヴァンの心の成長が。大きな一歩ではなくて小さな一歩。自分の存在を知ってほしいと渇望するあまり思いつめてわざと木から落ちたかつてのエヴァンが「もう木に登ってもその手を離すことはない」と歌うシーンが特に感動的で…。初見なので歌詞も知らなかったのに、心の中で同じフレーズを歌ってましたからね、私。それだけ彼のエヴァンに強く心惹きつけられていたんだなと実感しました。

他にもたくさん印象的なシーンがあったんだけど、ここには書ききれない。吉沢亮くんのエヴァンを観れる機会はこの1回だけでしたが、出会えてよかったなと心から思いました。やはり彼の演技力は期待を裏切らなかった。世間から大きく注目される少し前あたりから知った俳優さんですが、ここまで来るのにたくさんの努力と経験を重ねたかと思います。今の活躍と評価はとても嬉しい。

できれば再演が実現した折にもう一度エヴァンを演じてほしいなと思います(チケット取れるか心配ですが 汗)。

ハイディ:堀内敬子さん

堀内さんが演じたハイディも実に魅力的で何度も感情移入させられました。

ハイディは生活のために懸命に働いているシングルマザーですが、エヴァンのことにも最初からとても気を配っているのが伝わりました。息子の前ではいつも元気で明るいお母さん、しかもなんだか可愛らしさすら感じさせるのは堀内さんが演じられるからこそ。
でも、仕事が忙しすぎて息子と接するときもいつも慌てている雰囲気だし約束したことも忘れてしまう余裕のなさがある。本当はもっとしっかり向かい合いたいのに、責任感が強すぎて生活のために働くことに気を取られ息子の本当の内面まで理解しきることができなかった。そのあたりの不器用さがなんとももどかしくて、見ているこちらとしてはハラハラさせられてしまいます。でも全然嫌味がないんですよね。だから見ているほうも嫌いになれない。

印象的だったのは、ハイディが初めてエヴァンが自分ではない家族に居場所を見つけていたことを悟る場面。マーフィ家の人たちはとても温かくて親切なのですが、そうであればあるほど苛立ちや嫉妬心が募ってしまう。何故息子の気持ちに寄り添っているのが彼のことを一番に想う母である自分ではなく裕福な別の家族なのかと。
このシーンでの堀内ハイディの気持ち、めっちゃ共感してしまった。息子への愛がしっかりあるからこそ、彼に選ばれなかった悔しさみたいな感情があったんだろうなと。堀内ハイディの母親としてのプライドを傷つけられたことへの嫉妬と悔しさに囚われてた人間臭いお芝居がとても切なかったです。

そこを経てのクライマックスでのエヴァンとのやりとり。特に♪大きな家、小さな私♪のナンバーは涙なしには聞けなかったよ!!自分の愛情をきちんと伝えられなかった自分への不甲斐なさを受け入れつつ、しっかりとまっすぐに伝えた息子への愛。それがこれでもかというほどひしひしと伝わってきてめっちゃ感情移入させられました。堀内ハイディがエヴァンに向けた愛情はとても温かくて大きくて優しかったです。

9月もう一度堀内ハイディを見る予定なので楽しみ。

ゾーイ:木下晴香さん

晴香ちゃんのゾーイは登場した時からめっちゃクール美人で、最初は彼女が演じていると気がつかなかったくらいです。凛とした美しさとカッコ良さを兼ね備えた魅力的な女の子で、エヴァンが秘かに片想いする気持ちも納得。

ゾーイは兄であるコナーから”良くない扱い”を受けることが多かったため、息子との向き合い方を振り返り鬱々と苦しむ両親とは違う感情を抱いていました。彼女はどうしても兄を悼む気持ちにはなれなくて、そんな自分自身にも苛立ちを隠せない。一方で、幼い頃に家族と笑いあえてた兄との思い出も捨てられず、もっと理解してあげることはできなかったのかという後悔も抱えていた。
表面的には凛とした美しくカッコいい女性なのに、内面では兄に対する相反する気持ちの狭間で苦しんでいたゾーイ。その繊細な感情を晴香ちゃんは見事に演じていたと思います。

エヴァンは兄への複雑な感情に苦しむゾーイのため、”果樹園”というワードをきっかけに自分をその中に落とし込んだ架空の思い出話を膨らませていく。最初は怪訝な表情だった晴香ちゃんゾーイがどんどんエヴァンの語る兄・コナーのエピソードに魅了されてしまうくだりはとても印象的でした。ゾーイは兄の仕打ちに憎しみを抱きながらも、心の奥底では愛されたいと思っていたわけで…。エヴァンの虚構の話に出てくるコナーは彼女の理想に当てはまってしまったんですよね。
エヴァンの嘘の話に救いを見出してしまったゾーイは、語ってくれたエヴァンに想いを寄せるようになっていくわけで、このあたりの心の変遷のお芝居も晴香ちゃん巧いなと思いました。

ついにゾーイはエヴァンを「兄・コナー」という存在抜きでありのままの二人として恋仲になることを望んでしまうのですが、ここの展開も見ていてヒリヒリしました。晴香ちゃんゾーイの気持ちが純粋であればあるほど、吉沢エヴァンの”嘘”の罪深さが浮き彫りになっていくように思えたので。彼女のエヴァンへの気持ちは本当に”恋”に発展していたのか、後から考えるとけっこう難しいシーンでもあります。
そしてついに”真実を知るとき”を迎えるわけですが、ラストシーンでのエヴァンとの会話をする晴香ちゃんゾーイの何とも言えない彼との距離感のお芝居が秀逸でした。

コナー・マーフィー:立石俊樹くん

立石くん、久しぶりに舞台で見たけどやっぱりめっちゃカッコいい!背が高く、そして思わず惹きつけられてしまうほどのお顔立ちが最高です。

※お詫び
ずーーーっと廣瀬くんだと思い込んで見てしまったので、感想がチグハグなところもあります。以前観たときよりめっちゃ大人っぽくなってたので、勘違いに気づくのが遅くなってしまった。本っっ当にごめんなさい!!立石くん(汗)。

コナーは序盤で命を絶ってしまうため、この作品の中での登場回数はあまり多くありません。この世から存在を消した後は、ほぼエヴァンとジャレッドで創作した”虚構の世界”の人物として登場するので”本当の”コナーはどちらかというと観る側の想像に委ねるといった印象が強い。

本物のコナーが登場するのは冒頭部分だけなのですが、立石コナーの最初のヤサグレっぷりがけっこうアウトローでヤバかったです。あれは家族のみんなも扱いづらいだろうし、学校のみんなが避けてしまうのも納得。立石くんはガタイも大きいのでなおさら迫力ありましたね。でも怖いだけじゃなくてその胸の奥には周囲と馴染めない苛立ちといった鬱屈な気持ちも見え隠れしててなんだか切なかった。
そんな彼に正面突破で”ギプスに名前書いて”と話しかけたのがエヴァン。この時エヴァンはコナーについて何も知らないので先入観とか全然ないわけですが、コナーとしては初めて正面から恐れずに来てくれた奴として映ったんじゃないかな。エヴァンのギプスに名前を書いてる時の立石コナーは本当に楽しそうな顔をしてたから…。だからこそ、その直後の悲劇の展開がめちゃめちゃ切なかったです。怒りのなかにも傷ついた表情を垣間見せた立石コナーに泣いた。

そこから先は、エヴァンたちが創り上げた”虚像”として登場するコナー。生前の姿とは違い明るく社交的なオーラ全開だしキラッキラしてる。シャキシャキ歌って踊る立石コナーはめっちゃ可愛かった!あんなコナーだったら、きっとみんな友達になりたくなるよねって感じ。本物とのギャップのお芝居が面白かったです。
その一方、エヴァンが追い詰められていく後半では彼の魂に語り掛けるコナーが出てくる。そのままでいいのかとエヴァンの心にジワジワ迫っていく立石コナーはダークで少し怒りの感情もにじみ出ていてゾクッとする怖さがあった。でもあれは、エヴァンが勝手に創造したコナーであると同時に”本物”のコナーの魂でもあったのかなとも思えて。生前もう少し二人に時間があればってすごく思ってしまった。

ジャレッド:須賀健太くん

まず驚きだったのが、須賀くんがもう三十路を越えていたという事実!!須賀健太くんは子役さんだった時にけっこう映像作品でたくさん見ていたので(映画「三丁目の夕日」の名演技は泣いた)、すっかり大人の男になった彼を見て感慨深いものがありましたよ。
その後も2.5次元舞台の「ハイキュー」とかに出演して大活躍だったのは知っていましたが、本格的ミュージカルは今回がほぼ初めて出そう。全くそうとは思えないほどの舞台度胸で、DEHの世界のスパイスとして躍動していた姿がとても印象的でした。

ジャレッドは唯一エヴァンと腐れ縁的な接点がある存在でしたが、決して”友達”と呼べる感じではないというところがミソ。自由気ままなチャラ男って感じで、口を開けば●ネタとかもバンバン出てくる始末w(←こういうところがアメリカミュージカルっぽい)。エヴァンは彼しか接点を持てる相手がいなかったので”友達”と呼びますが、ジャレッドはそう呼ばれることを嫌っていました。傍から見ても”友達”になれるタイプじゃないと分かってしまうくらい二人は全く違ってる。
ジャレットはエヴァンのことをまるで”子分”のように見てて、明るさのなかにも人を蔑むダークな部分を剥き出しにしてくる須賀くんのお芝居が印象的でした。

コナーのこともエヴァンはジャレッドにしか本当のことを打ち明けないわけですが、ジャレッドは面白がってエヴァンの嘘をどんどん拡大させていってしまう。特に嘘のメールをでっちあげてる時の須賀ジャレッドはめちゃめちゃハイテンションでまるでゲームしてるかのようで怖かった。表向きは明るくて面白い奴なんだけど、芯の部分では人を区別するようなほの暗い感情を抱いてる須賀ジャレッド。このあたりのお芝居の緩急はさすがでしたね。

話が進んでコナープロジェクトが立ち上がる頃には少し関係性も変わってきているようには見えますが、本質の部分ではやっぱり須賀ジャレッドはエヴァンのことを受け入れてないのかなと思いながら見ました。彼が語る”友達”はどこかちょっと軽くてエヴァンが求めてるものではない感じ。
須賀ジャレッドは全体的にストーリーのコミカル担当といった役回りではありますが、随所にダークさも滲ませたお芝居をしていたのがとても印象深かったです。

アラナ:高野菜々さん

高野さんは今回初めましての役者さん。めちゃめちゃ愛らしい外見でアイドルのご出身なのかなと思ったほどです。元音楽座の看板女優さんだったとは知らなかった。声も透き通り遠くまでよく届いていて聞き取りやすいし、歌もすごく上手い。

アラナは最初、エヴァンと同世代の中では”精神的に安定しているしっかりした子”という印象が最初会ったのですが、コナーが亡くなってから彼の存在が薄まっていくことに危機感を覚えるあたりから情緒不安定になっていきます。
高野アラナは生前のコナーへの執着にも似た感情を語るシーンの時に、自分をそちら側へ寄せようとする必死さみたいなものが伝わってきたのが印象的でした。自分が先頭に立ってコナーの存在を多くの人の中に残さなければいけない、といった使命感に囚われていく。強すぎる責任感がさらにエヴァンの嘘を拡大させていってしまう展開になるので、なんとも見ていて苦しかった。

コナープロジェクトが進んでいく中で少しずつエヴァンの言動が信じられなくなっていくくだりは見ていてとても切なかったですね。良かれと思ってやってきたことが、実は虚像の上に成り立っていたのではないかという不安に高野アラナがどんどん追い詰められていく姿は胸が苦しくなりました。
一見するととても明るくて責任感も行動力もある優秀なアラナですが、どこか先走ってしまう危うさも秘めていて。そんな人間らしい部分も高野さんは色濃く演じてくれていました。

シンシア:マルシアさん

マルシアさんが演じたシンシアはとても繊細でメンタル的にかなりモロい母親といった印象が強かったです。おそらくシンシア自身が思い描く理想の家族というものがあるんだろうけど、現実ではなかなかその通りには運ばなくて。
もがいているうちに息子が自ら命を絶ってしまった。その時の哀しみは想像を絶するものがあります。マルシアさんのシンシアが繊細であればあるほど、見ているこちらは身につまされるような気持になっていくといった感じで切なかったです。

シンシアがコナーが最期まで持っていた手紙を見て、エヴァンこそが”息子の唯一の親友”だと誤解するシーンのお芝居もとても惹きつけられました。手紙が真実かどうかの根拠は何もないのですが、それを確かめるといった発想が全くないんですよね。もう全面的にエヴァンがコナーの親友で救いの存在だったと自分の中で完結させてしまっている。夫や娘が疑念を持つ中、シンシアだけは頑なにエヴァン親友説を信じてしまっているわけで…。
マルシアさんのシンシアはあの時どんな小さなことでもいいから、生前うまく関係を築けなかったコナーにも幸せな時間があったのだという確証を求めていたように見えた。エヴァンの話が嘘かどうかは彼女の中では考える余地もなくて、ただただ彼の話は真実だということに縋りたかったのかなぁと。それが何とも言えず切なくてねぇ…。シンシア自身も救われたかったんだろうなと思いながら見てしまった。

やがて娘も夫もエヴァンの話が”真実”だと思い込むようになり、家族の関係も改善。その時のマルシアさんシンシアはとても生き生きとしていてとても幸せそうだったな。だけど、見てるこちらとしてはそんな彼女の姿が痛々しくも思えてきて居たたまれませんでした…。
やがてエヴァンから”本当のこと”を打ち明けられるに至るわけですが、このシーンの時のマルシアさんシンシア、心が粉々になって狼狽えて自分で自分が分からなくなるくらいパニック状態になってた。もうその姿を見ただけで涙…。あんな姿目の当りにしたら、エヴァンだって壊れてしまうよねっていうのが納得でした。

ラリー:新納慎也くん

新納くんのラリーはスラッとしていて上品で、裕福な家の旦那様といった雰囲気がプンプン漂ってきていました。今まで若々しい新納くんの役柄を見ることが多かったので、もう父親を演じられる年代になったんだなぁとちょっと感慨深さもありましたね。

ラリーはプライドが高くて仕事に手を抜かないようなタイプなんだけど、その分あまり家庭を顧みていないようなところがあって、家事や子育てはほとんどシンシアに任せてしまってる感じ。そんななかで向き合い方に一番苦戦したのが息子のコナーでした。
最初は興味がないような感じに見えたのですが、コナーの命が失われたあとの態度からは彼なりに息子のことを愛していて実はちゃんと向き合わなければいけないと葛藤していたのだなというのが伝わってきました。このあたりの微妙な心情を滲ませるお芝居、新納くんとても繊細に演じていて良かったです。

エヴァンがコナーと親友だったという話は最初半信半疑だったのですが、妻のシンシアが精神的に安定するにしたがってラリー自身もそのことを信じていくかのような印象がありました。家族が明るいとラリーも嬉しくてちょっとテンションが上がってる。最初登場した時はとてもクールな人物に見えましたが、時間が経ちコナーの見えなかった部分を”嘘”とは知らずに認識していったことで癒されていったのではないかなと。
特にエヴァンと野球について語るときの新納ラリーはとても生き生きとしていて、実現できなかったコナーとの会話を体感しているかのように嬉しそうにしてたのがとても印象深かった。この作品、マーフィ家が幸せになるのと反比例するようにエヴァンの内面が崩壊していくので…ラリーたちが楽しそうにしてる姿を素直に幸せな気持ちで見ることができなかったんですよね。

マルシアさんとのコンビネーションも絶妙。晴香ちゃんとの親子関係やエヴァンの中に息子を感じていくお芝居の変遷も繊細でとても良かったと思います。

カンパニーの皆さん、熱いさなかではありますが最後まで駆け抜けられますように!

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後述

この日はホリプロ貸切の特別カーテンコールが行われる日でもあり、3回目くらいの時にカンパニーを代表して吉沢亮くんから挨拶がありました。出てきた時に隣にいた晴香ちゃんの「まだ早いよぉ~」みたいな吉沢くんへのツッコミもあったりして可愛かった(笑)。たぶん吉沢くんが挨拶のタイミングちょっと早く勘違いしてたところがあったかもしれないw。

挨拶を始めた吉沢くんですが、まだエヴァンが抜けきってないような状態で。ソワソワオドオドした雰囲気やちょっと早口になりかかってたところとか。それだけ全身全霊掛けてエヴァンという役柄を自分に落とし込んでいるんだなぁって感動しちゃったよ。「楽しんでもらえましたか?」と客席からのレスポンスを求める時は吉沢くん自身に戻ってた感じでしたけどね。

挨拶は「魂を燃やしながら毎公演頑張っているので、これからも応援してもらえると嬉しいです」といった内容でした。短いながらも熱い気持ちのこもった吉沢くんらしいコメントだったと思います。
今公演は各地ともいくつかアフタートークの回がありますが、吉沢くんが出演する予定はないのでけっこう貴重だったかと思います。参加できてよかった。

カテコはそのあともう1回くらいありましたが、全体としては4回くらい。個人的にはこのくらいの回数が舞台の感動も色濃く自分の中に宿っている感じで一番心地いいです(6回を超えるのはあまり好きじゃない)。

もう一回吉沢亮くんのエヴァン見てみたかったんですが、もうチケットも確保できそうもないのでこの日の記憶を大切に収めたいと思います。ちなみに、当日券は各回販売されているそうなので(ネットでの事前販売。詳細は公式HP参照)余裕のある方はチャレンジしてみるのもいいかもしれません。

ちなみに…、DEHに吉沢くんが出演することが決まってからチケットの転売状況が深刻になっていたようで、ホリプロさんが本気の対策を取ることになる事態にまで発展しました。観劇した日もその日に含まれていて…私の座席界隈は何事もなくは入れたのですが、事前に告知されていた列は身分証明の提示などを求められ入場時に詳細なチェックが入っていたかもしれません。

正規に購入した人もその列に含まれていれば身分証明を求められるそうなので、観劇には常に証明書を持参していたほうがいいと思います。いい迷惑って話ですけどね…。こればかりは仕方ない。

転売サイトからの購入も転売ヤーをつけあがらせる要因になるので絶対にダメです。

ただ、もう少し全体的にリセールシステムをしっかり確立してほしいというのはありますね。一応チケプラという電子チケットサイトが推奨されているようですが、紙では対応不可らしいので誰でも使いやすいわけではないというのが痛いです…。せめて定価以下取引を貫いてる「おけぴ」さんとの連携をしていただければ…。

※余談

DEH上演中の有明界隈にはドラえもんや藤子不二雄キャラがたくさんいて癒されました。

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