日本テレビ開局70年記念舞台 『西遊記』東京公演 2024年1月28日 大千穐楽感想

2幕

是空国で「三大仙」に遭遇する場面、この時に彼らも玉帝によって下界に落とされちゃったことが判明するのですが、その話を聞いた時の和樹くん悟浄の「はっ!!!」っていう甲高いあざ笑う反応が面白かったですww。このあとも要所要所で「ハッっ!!!」ってカッパの鳴き声みたいなバカにする声出しまくってた和樹くん、ノリノリだったね(笑)。

そして”是空王国”の国歌斉唱。最初は悟空たちは「なんだこいつら?」的な視線で見てたんですが、悟浄だけはかなり早い段階から一緒になって踊って楽しんじゃっててww。その度に八戒さんから「ヲイッ!」と止められてたの、めっちゃ可愛かった(笑)。

”兎場胃通(うーばーいつう)”の場面も健在w。

皆が欲望に溺れたときにすかさず現れるのが最高に面白い!臨んだものが手に入った時の皆のはしゃぎっぷりが可愛くてたまらなかったよw。

そんなテンションのなか、徹平くん三蔵が自分の目の前を堂々と通り過ぎる悟浄に向かって「(私の)前を通らないっ!!」 とすごい剣幕で怒ってたのが迫力ありまくりだったなww。和樹くん「こっわ!!!」って素でビビってたように見えた(笑)。
そんな真面目な三蔵さんですが、一人になると必死に「経典が欲しい」という欲望と葛藤しててw。誘惑に負けそうになるたびに”兎場胃通”さんが釣り糸垂らして経典ぶら下げながら現れる演出、超マンガちっくで笑えましたw。

愛之助さん悟空と健さん牛魔王の朗らかな時間は見ていてとてもホッコリしました。”義兄弟”となった二人の絆がしっかり伝わってきてとても微笑ましかったです。客席見て「あ、べっぴんさんが」と指さす牛魔王に「それやっちゃだめ」って悟空がツッコミ入れるwのとかもなんか良いコンビだなって。このシーンがあるからこそ、後半の展開が泣けるんだよね。

シゲさん八戒が次から次へと食べたいモノ連想してテンション上げる場面。ここで「なんか歌舞伎みたいだな」みたいなアドリブが出てきてw。シゲさん、愛之助さんに「僕の動きでなんかダメ出しありますか?」ってけっこうマジモードで質問し出したのめっちゃ笑ったよwww。それに対して愛之助さんも「この足の上げ方がちょっとね」ってけっこう真面目にレクチャーしてて(笑)。もう本当にすっかり”仲間”なんだな~~って笑いながらも見ていて嬉しくなりました。

鎮元子と翠蘭のやり取りも面白かったな~。翠蘭は表向きでは鎮元子に囚われたってことになってるんだけど、実のところは「イケメン!!」と惚れ込んで自ら彼の元に行っちゃったって展開になってて(笑)。田村くん鎮元子がどんなに凄んで見せても翠蘭の奔放な姉貴キャラの前にはタジタジで何もできなくなっちゃうっていうギャップが可愛らしい。最初はそんな彼女に腹立ててるのかと思いきや、「俺はああいう女子がタイプなんだ!」という衝撃のドМ本性出すところとか最高だったww。

紅孩児の母、鉄扇公主が自分の過去を語る場面。ここで「是空国」がかつては”シャラン国”という名前だったというくだりでシゲさん八戒が「シャ乱Q!???」ってツッコミ入れる言い方がめっちゃ笑えるwww。これに合わせて和樹くん悟浄が「ばい、ばい、ありがとう、さよーなら~~」ってノリノリで歌い始めてww。これがまたエエ声で動きすらカッコいいから困る(笑)。
鉄扇公主の話を聞いて牛魔王には内緒で鎮元子を退治しに行こうと決意する八戒、悟浄、玉竜。妹を攫われた伯欽も最初は一緒に行くと言い張ろうとするけど、「留守番してろ」と説得されるや否やあっさりと「お願いしやーすっ」と軽い感じで引き下がっちゃうのが可愛くいww。それを見た3人が「かるっっ」とビビってたのも笑えたww。

田村くん鎮元子がこれからやってくる敵を察知して荒くれどもを前に「鎮まれ―――!!」と呼びかける場面。なかなか騒ぎが収まらなくてついには「鎮まってくださぁーーい」と懇願してたのが可愛かったw。さらにここでは翠蘭と一歩進んだ関係になってることも明らかになっちゃうし(笑)で、どんなに凄んだところで、野郎どもの反応は「お・・・おぅ・・・」といった微妙な掛け声w。
そしてついに悟空たちとご対面ってことになるんだけど、この時シゲさん「おい、つんぐんすー(ちんげんし)」とめっちゃなまった言い方してて爆笑www。ここたしか博多座では「ちんげんさい」って言ってたような気がするんだけど(笑)東京に来てから変えたのね。そこからの闘いはもうドタバタ喜劇。LED映像も駆使しての超漫画チックな見せ方だった。

このどさくさにまたしても金角と銀角兄弟が登場して、でかいヒョウタンに悟空を吸い込んじゃう。この吸い込まれていく演出がアナログなんだけどけっこう面白かったですね。八戒たちが金角銀角を「出たな、並の妖怪」って揶揄してて藤本さんが「だーれが並だって!?」みたいにキレてたのも笑えたw。
この日は馬木也さんも超ノリノリでww。おっかさまの杖をおもむろに持ったかと思うと”魔女の宅急便”ばりにびよんびよん跨って飛んでて(笑)。「小さい頃は飛べたのにぃーー!!」って悔しがる馬木也さん銀角を見た藤本さん金角が「お前何やってんだ」と冷静にツッこんでたシーンはもう大爆笑でございましたわww。

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そしてやってきました、自由時間(笑)。話がどんどん”欲”深くなっていく展開に…わたしゃピンときちゃったよ!これって、博多のトークの時にシゲさんが興奮気味に「大阪初日で披露したら堤さんから一発アウトくらってお蔵入りしたネタがある(男子が喜ぶ系のw)」って話してたのが真っ先に浮かんできて(笑)もしやと思ったら、まさにそれだった(こちらの記事参照w)。それを目の当たりにした私は心の中で・・・

ついにやりやがったなwwwww!!(←乱暴な言葉ですみません 笑)

と頭抱えて笑いましたわwww。

さらに面白かったのは、「お師匠さんが寝言で馬肉食べたいって言ってたぞ」というくだり。村井くん玉竜が「あっしを食いたいってことでやんすか!?」と顔真っ青にしてて、シゲさん八戒と和樹くん悟浄が「二人で取り押さえようぜ」みたいになって万事休す状態に。すると、なんと、

村井くん玉竜の半身だけがするりと脱出してしまったではないですかっwwww!!!

大千穐楽でとうとうあの下半身から玉竜が解き放たれる姿を目の当たりにしてしまったよ(笑)。後ろの部分だけ掴んだ状態になってしまったシゲさん八戒と和樹くん悟浄は動揺しまくりwww。「この状況を説明しろっ!!」とシゲさんが追いかけまわしww、「緊急事態になったら下半身を脱ぎ捨てて逃げていいことになってる」と冷静に説明する村井くんwwww。それを聞いて「あ、トカゲのシステムか」と納得する和樹くんwwww。
もうこのあとも「こんなことしていいのか?」とか「見せていいものなの?」とかシゲさんと和樹くんがツッコミ入れまくるんだけど、「ちょっと何言ってるか分からない」とシレっと返す村井くんに爆笑に次ぐ爆笑の渦(笑)。どうやら、「3分以内にくっつけば無問題」とのことで、それを過ぎると下半身は溶けちゃうけど「また生えてくる」らしいですwwww。どんな下半身よっ(笑)。

玉竜問題が解決した後も「いいでやんすか?」「インディアン!?」と聞き間違えたりと、もう自由すぎる3人組(笑)。大千穐楽では何かが起こるフリータイムになるんじゃないかと思ってたけど、予定時間をかなり超えての大ハチャメチャ劇で予想以上に面白かったですw。
そろそろ終わりにしようかってタイミングでシゲさんが舞台袖に向かって「もう準備OKですか?」と素だか芝居だか分からない感じで聞き出してww。それに対して「OKでぇーーす」という複数の声が響いてきたのも面白かった。この自由タイムの間に色んな準備行われてるんですよね。最後は筋斗雲で宙乗りになった愛之助さん悟空が

「おまえら、話がめちゃめちゃ長いんだよっ!!」

と楽ならではのアドリブ台詞で登場してきて物語再開となりました(笑)。

金角銀角兄弟が鉄扇公主をヒョウタンに入れそこなっちゃうシーンも面白かったなぁ。悟空の時と同じように名前を呼んでシュッと吸い込むはずがなかなか上手くいかず、二人で顔を見合わせながら「これ中古品だったからなぁ」みたいなオモロすぎるやり取りがwww。で、試しに自分で試してみようと銀角が返事するんですが、この時の言い方がめっちゃキュートすぎて萌えた(笑)。

鉄扇公主が羅刹女に変身する場面は、美穂さんがめっちゃカッコよかった!正直、台詞のお芝居はうまいとは思わなかったんですが(汗)、立ち居振る舞いがとても華麗で美しくオーラがあってなぜか惹きつけられてしまう。さすがトップアイドルとして活躍された方だよなぁと感心させられました。

そしてもう一つのコメディ見せ場が中臣鎌足さんが登場する場面。野添さんの2役目になるのですが、あの何とも言えないツッコミだかボケだかが分からないキャラクターが絶妙すぎて楽バージョンもめっちゃ楽しませてもらいましたw。金角銀角とのやり取りとか最高(笑)。野添さん鎌足が持っていた尺でピシィッと馬木也さん銀角の手を叩いて「ほら音が鳴るであろう」と白けちゃうのとか爆笑ものでございましたww。
そうこうするうちに愛之助さん悟空が現れて一緒に戻るってことになったのですが、”アナログ”筋斗雲が客席最前列のところに待機してあったようで。悟空が銀角に「あれ取ってこい」と言ったものの、馬木也さんがお客さんのマフラー持ってきちゃって愛之助さんが「ばかっ!!それじゃねぇよっ」って強烈なツッコミ入れるやり取りも(笑)。ホント、漫才見てるみたいだったわww。

で、結局鎌足さんは最後の最後までステージの上に上がれず舞台下でギャーギャー喚くのみw。ついには「わしはこの物語の中で全く関係ないんだ!!」とぶっちゃけてしまった野添さんに大爆笑www。いわゆる、サービスシーンってやつですな。最後は大きな拍手のなか満足そうにニコニコ去って行かれて可愛らしかったです。

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一方の羅刹女と牛魔王の闘いに戸惑う八戒、悟浄、玉竜。「こんな夫婦喧嘩だってある!」とかなんとか適当なこと言ってギャーギャーしてたんですがw、その途中で和樹くん悟浄が突然オネエからオトコになって「知らねぇって言ってんだろっ!!」みたいにキレちゃったの最高に面白かったwww。
そのあと三蔵が三大仙に攫われそうになったのを3人結束して救い出すことになるわけですが、戦いの間になんと三蔵さんが自力で縄から脱出ww。その後の「こいやぁーーー!!!」みたいな、御坊らしからぬ戦闘モードの徹平くんがめちゃめちゃイカれてて面白すぎた(笑)。楽ということもあり、もう全身全霊で牙剥いてて和樹くんたちも超ビビってたwww。

そのころ悟空は二人の争いに参戦して羅刹女を退治してしまうわけですが、それを目撃してしまった息子の紅孩児の母を求める声がとても悲しかった…。さらにもっと悲しいのが愛する人を失ってしまった牛魔王。ショックのあまり鬼似豹変して悟空に襲い掛かることになっちゃうのですが、松平健さんの殺陣がもう本当に鬼気迫る迫力のキレ味で目が離せませんでした。
それを全てガッツリと受け止めて応戦していた愛之助さんの反射神経も本当に凄い!!大千穐楽は特にこの二人の対決が圧巻すぎて息が止まりそうになってしまった。

最終的には牛魔王が愛する鉄扇公主の幻に諭されて正気を取り戻すことになるのですが…この時の健さんのお芝居が本当に切なくてねぇ…。後ろに控えていたシゲさんや和樹くんがお芝居の中でもグッと涙をこらえながら見入っている姿とても印象深かった。愛する人を失った喪失感、たとえようもない哀しみが見る者の胸に迫ってきて…私も思わず落涙してしまったよ(泣)。あと、真威人くん紅孩児「私は人間でありたい」って訴えるシーンも泣けた。まだお芝居としては発展途上的なところもあるけど、本当に心を込めて演じてる気持ちは伝わってきて
さらにこの後の牛魔王の顛末が切ない。”変わり果てた姿”を見た愛之助さん悟空が語りかけるセリフもジンワリ胸に沁みてまた泣けてしまいました。

そしてラスト、奥様の…もといw、紀香さんお釈迦様と愛之助さん悟空・徹平くん三蔵との時空を超えたキャッチボールが面白すぎた!大千穐楽はそれ専用のやつを用意してるんじゃないかなと思ったら、やっぱりでしたね(笑)。
「試練はまだまだどっっ・・・・さりあります」「どっ」が前回観た時の3倍くらい長かったしw、さらに先のセリフもめちゃめちゃ盛ってたぞw。さらにさらに最後の最後には紀香さんお釈迦様、愛之助さんへの労いと夫婦愛ともとれるような台詞が(笑)。「天竺の経文もらったら、帰るコールわすれずにね」みたいなことおっしゃってたの超ウケたwwww。悟空が照れまくるなか、徹平くん三蔵が満面の笑みで「なぁむぅ~~~」と感謝してたのも可愛かったぞ!

こうして大団円で舞台『西遊記』幕を下ろしました。大千穐楽ならではのアドリブ満載で本当に最後の最後まで楽しめました!始まる前はここまで面白いとは予想してなかったよ。

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後述

カーテンコールでは、なんと出演者全員による一言挨拶がありました。

若いアンサンブルの皆さんが一人一人本当に充実した表情してたのが印象的。このカンパニーがいかに充実していたのかが垣間見えたような気がしました。

野添さんは「結局最後まで舞台の上には上がれない鎌足だったけど」みたいなこと言って場を和ませながらも、70公演誰も怪我無く乗り越えられたと嬉しそうな表情をされてましたね。曽田君は「帝役の時に何度も野添さんをビンタしちゃってごめんなさい」と恐縮しまくりなのが可愛かったw。野添さんは「全然平気だよ」と寛容な笑顔。本当に若手からベテランまで良いチームワークだったんだなとホッコリしました。

馬木也さんは「この役とお別れするのが寂しくてなりません」とちょっとシンミリ。藤本さんも充実した表情をされていて「馬木也さん、本当にありがとね」って労いの視線を送っていたのが胸アツだったな。本当にこの二人、良いコンビだったもの!

村井くんは「見た目そのものがギャグでしたが」と下半身について言及w。サイドテーブルみたいに馴染んでるって言ってたのも爆笑しちゃったよ(自分の横に回してたしww)。最後の最後まで最高に面白かった!
和樹くんは「今後どんなに頑張ってもこのキャスト、カンパニーはそろわないと思う」とちょっとシンミリ。「この舞台西遊記はもはや自分の生活の一部になってしまっていて、明日からも同じ時間に起きてしまいそう」と語っていたのが印象的だったな。良い仲間たちと良い時間を過ごせたんだなって思えて嬉しかったです。

シゲさんは挨拶はのっけから「まずはお詫びを」と謝罪から(笑)。あの、自由時間で封印ネタをやっちゃったことをヘコヘコ謝ってましたww。なんでも、1度きりで封印してしまったので不完全燃焼があったらしく、千穐楽で成仏させたかったのだとのことwww。あのフリータイムがあったおかげで70回を新鮮な気持ちで演じることができたと最後は笑顔でした。

中山美穂さんはちょっと涙ぐみながらスタッフやキャストの皆さんに感謝を語っていた姿が印象深かったです。健さんは「自分もまだまだ現役で殺陣ができるんだということを実感できた」と嬉しそうに挨拶されてましたね。

徹平くんは最初感謝の言葉を述べてたんですが、最後に「やり残したことがある」と。何かと思ったら、「玉竜は三蔵の乗り物のはずなのにまだ一回も乗ったことがないので今乗馬してみたい」とのことwwww。で、本当に村井くんの”半身”に乗っかることになったのですが…その瞬間に何やら”不気味な”音がしたらしく慌てて降りてましたwwww。シゲさんが村井くんの半身触りながら「冷たくなってる!!!」と叫んだり、もうカオス状態で大爆笑でした(笑)。
最後に客席も含めて「な~~むぅ~~~」納め。ああ、これでちゃんと締まったなと。

最後に愛之助さん、「和樹君が言ってたように、この一座はもう集まることができないかもしれない」と。”和樹くん”って愛之助さんが呼んでくれたことがなんか個人的にとても嬉しかったですね。「できればまたみんなで天竺目指して行きたいです!!」と力強く笑顔でコメントして幕となりました。
これだけ多くのカンパニーをまとめるの、本当に大変だったと思います。しかも地方公演も含んでの70回という長丁場でしたし、合間には歌舞伎公演も挟んでいたんですよね。それなのにあの元気なパワーと皆を引っ張っていくオーラ、本当に凄いとしか言いようがない。そんな愛之助さんだったからこそ、若手からベテランまでみんな一丸となって着いていってたんじゃないかなと思いました。カンパニー、ほんと充実した良い表情してたもの。

本当に本当に楽しい時間をありがとうございました!!皆さん、お疲れ様でした!!

兎場胃通さん、円盤欲しいですーーー!何とか持ってきてもらえませんかねぇ~~~。

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