舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』2024年5月18日マチネ公演感想 / 上野聖太くんハリー千穐楽

1幕

開演前、舞台に一番近いところから撮影したらけっこう幻想的な写真が撮れました。ちなみに座席はもっと後ろの方ですw。

9と4分の3番線でのハリーとアルバスが会話する場面。

上野ハリーは背がシュッとしててモデル体型、さらにかなりのイケメンで(特に横顔がすごく美しかった)おぉっ!!と惹きつけられました。見た感じとても知的な雰囲気でスマートな笑顔もかっこいい。理数系男子みたいな感じだったかもw。
対する小松アルバスは童顔で可愛らしく、最初はちょっと気が弱い少年という印象がありました。父親に組分けの不安を打ち明けるときなんか泣きそうな顔してて、これまで見た中で一番臆病なタイプのアルバスかもしれないなと思った。

そんな二人を見守る大和田ジニー、中別府ハーマイオニー、石垣ロン、橋本ローズの視線がとても愛情深くて冒頭からぐっときたなぁ。

アルバスとスコーピウスが初めて出会う場面。

小松アルバスは台詞のテンポが少しまろやかで、スコーピウスの反応をちゃんと見て受け止めたうえで会話をしていた姿がなんだか初々しくもあり微笑ましかったです。門田スコピもその空気感に合わせたお芝居をしてて、二人が会話を重ねていく中で着実に気持ちを通わせていく様子がリアルに伝わってきました。門田くんが本当にどんなお芝居も受けてくれる雰囲気を醸し出しまくっていたので、なんだかいつも以上に逞しく見えたかも。

ハリーがエイモスと押し問答になる場面。

上野ハリーはエイモスの話を聞いて入るんだけど、どこか少し冷ややかな印象が強かったかも。あの辛かった出来事を自分の中に封印していて呼び起こされないように抑え込んでるのかも、とか思っちゃった。上野ハリーがけっこう塩対応だったからか、篠原エイモスの苛立ちがいつも以上にヒートアップしてるように見えてなかなかスリリングなシーンになってました。
それを盗み聞いていた小松アルバスと鈴木デルフィー。小松くん、本当に見た目が可愛らしくて少年みたいなんだけど、どんどん気持ちが拗れてく感じがよく出てたと思う。鈴木デルフィーはこの段階では”普通の可愛い女の子”って感じ。宝意さんはこの時点から棘があるように見えたけど、鈴木さんは柔らかい雰囲気だったのが面白かったです。

長台詞を語る上野くんを見るのは今回が初めてだったのですが、声質がとても癒し系で「こんな柔らかい優しい声色だったんだ」と驚きました。なのにエイモスに対する態度はけっこう冷徹なので、声の雰囲気とのギャップが感じられて面白かった。

新学期のプレゼント事件の場面。

はしゃぐジェームズを注意する大和田ジニーの豪快さが本当に可愛らしくて大好き!そのあとアルバスを気にかけるときはまた違った愛情深い母親の顔してて。父親のハリーとなんとかうまく関係を修復してほしいという想いが溢れた視線がとても温かくて泣けました。家族を愛する気持ちが痛いほど伝わる大和田さんのお芝居、本当に良いよなぁ。

上野ハリーと小松アルバスの緊張感あふれる場面はどのように表現されるのか興味深かったのですが、これまで見たことのない雰囲気でちょっと驚きました。今まではかなり激アツなぶつかり合いが繰り広げられていましたが、上野くんと小松くんは我を失うほどの熱さではなくちょっときつめの言葉で討論し合う感じだった。これはこれでなかなか新鮮なシーンになっていたと思います。

あともうひとつ、毛布を渡されたときの小松アルバスの反応も今までとはだいぶ違っていたのも面白かった。藤田くんも福山くんも渡されたときから拒絶反応見せてたけど、小松くんは「僕にはこの毛布が必要だ」と自嘲しながらも抱きしめるようにそれを抱えるんですよね。もらって嬉しくはないんだけど、なんでも良いから縋りたい、みたいな表情だった。この反応は初めてだったのでとても印象に残りました。

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アルバスとスコーピウスがエイモスに会う場面。

小松アルバスの説得がもう本当に一生懸命で、見てるだけで応援したくなるレベル。そんな彼を後ろからハラハラしつつ見てる門田スコーピウスなんだけど、終始キョトンとしててアルバスの突拍子もない言葉を受けるときの反応もいつもみたいに叫ぶんじゃなくて「え・・・」みたいなww。命をかけるって言葉聞いたときだけはビビって大きな声が出てたけど(笑)、全体的には呆気にとられちゃったみたいな雰囲気だったのが初めて見る反応だったのでめっちゃ可愛かった。特に最後、一人膝カックン状態になってたのは思わずクスッと笑って萌えてしまったではないか(笑)。
門田くん、小松アルバスの一生懸命な熱さを引き立たせるような受けの芝居がとても多くて本当に頼もしかったです。

ハリーがジニーに愚痴る場面。

未だにあのベッドの仕掛けが分からなくて注目してしまうのですが(笑)、今回は上野ハリーと大和田ジニーの本音の会話シーンもすごく面白くて見入っちゃいました。上野ハリー、外ではクールで理数男子っぽいんだけど、家の中・・・特にジニーの前ではすごく子供っぽい表情するんですよね。拗ね顔がめっちゃ可愛らしくて萌スイッチ入ってしまった(笑)。
そんな彼を叱咤激励する大和田ジニーはまるで彼の母親のようにも見えた。あの頼もしい愛情にハリーは支えられてるんだなって思うと、本当に素敵な夫婦だなとホッコリしてしまった。上野ハリーと大和田ジニーの関係がとても素敵。

ポリジュースの場面。

ここは出演者の反応がめっちゃ楽しい場面なのですが、3人ともよく特徴を捉えた変身っぷりで大いに笑わせてもらいましたww。特に上野くん、ちょっと前まではクール男子な雰囲気だったのにポリジュース飲んだあとのはっちゃけっぷりが別人のよう(笑)。執務室内での”オタク魂炸裂”的なハイテンション芝居もすごくてwww見てて思わず吹き出しちゃったよ!!ほんと、よく研究していらっしゃる(笑)。

それから、石垣ロン(中身別人)と中別府ハーマイオニーの”お熱い”やり取りもよかったなぁ。石垣くん、以前見たときよりもコメディセンスが上がっててとても面白かったです。中別府さんとの相性もすごくあってるように見えて楽しめました。

アルバスとデルフィーの場面。

鈴木デルフィーはこのときも可愛らしい女の子の雰囲気のままで。ウブな小松アルバスがホの字になっちゃうのも納得w。そんな二人の「ウィゾッ」なやり取りに嫉妬した門田スコピの反応がまためっちゃ可愛らしくて萌えたーー!!
そして二人でホグワーツを見つめる場面は…やっぱり何度見てもホロッと涙が出てしまう。門田スコピのセリフがホント泣ける。このときの言葉が数分後のシーンに繋がるんだと思うとなおさら切なくなるのですよ。音楽もすごく良いしね。

第一の課題後の場面。

今までもアルバスに対してうまく感情表現が表に出せずクールな対応しか出せない様子だった上野ハリー。世界が変わる前まではそのことに苦悩するような素振りも見せていましたが、変わってしまったあとは吹っ切れたように冷徹路線へ舵を切ってましたね。父親としての厳しさを見せつけてるのだろうけれど、アルバスにとっては心を持たないロボットのように思えたのではないかと。
あの柔らかい声色で静かに圧をかけてくる雰囲気醸し出してくる上野ハリー、怖かった。マクゴナガル校長に食いついていくときは特に。あのときの大和田ジニー、めちゃめちゃ衝撃受けてて胸が痛んだなぁ。怒りよりもショックのほうが大きいって感じだったのでなおさら。

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ドラコ来訪の場面。

今回一番驚いたのが川辺さんのドラコかもしれません。今まで駅長さん役として面白い川辺さんばかり見てきたのでドラコ役が想像できなかったのだけど、こんなにも無骨で硬派なお芝居を魅せられるとは!!駅長さんの面影全く感じなかったよ。本当に別人。融通が効かずいつも仏頂面で、戦ったらめちゃめちゃ強そうな強面感が満載。
ハリーとの対決のときも魔法の…というよりかは川辺ドラコの醸し出す雰囲気が迫力すごくて圧倒されてしまいました。上野ハリーの魔法、ほとんど効果出せなかったに見えたよw。

だけどその後(大和田ジニーのキレっぷりもすごかったw)、息子であるスコーピウスへの想いを切々と語る場面は完全に”父親”の顔してて…。ものすごく硬派で不器用だけど、内に秘めた息子への愛情は誰にも負けないくらい暑いんだなというのが伝わってきて泣けました(涙)。

図書館でのアルバスとスコーピウスの場面。

このシーンは毎回涙なしには見れなくてねぇ…。門田スコピの「じゃぁ、僕はどうなんだ!??」という叫びが本当に哀しすぎる。アルバスが自分と同じ熱量で友情を感じてくれていたわけではなかったと悟ってしまい、ついに心の底に閉じ込めていた孤独な本音を打ち明けてしまうわけで。その言葉の一つ一つがホントに、ひたすら哀しいのです(涙)。あのハイテンションな笑顔の裏にあるもうひとつの顔があまりにも切ない。
心の痛みとともに涙を流しながら”本当の自分”をぶちまける門田スコーピウスの魂のお芝居に今回も涙が止まりませんでした…。

その言葉を全身で浴びて必死に受け止めようと立ち尽くしていた小松アルバス。これまで考えもしなかったスコピの本音を聞いて少し茫然自失みたいになってたように見えたかもしれない(後ろ姿しか見えなかったけど 汗)。
スコーピウスに対してはうまく感情を伝えられないもどかしさは感じつつも、誠意を持って一生懸命謝罪していた姿がとても印象的でした。

嘆きのマートル登場の場面。

佐竹マートル、めちゃめちゃぶっ飛び可愛かったです!ここ最近、マートルのシーンが密かな個人的楽しみになってきた(原作も映画も未だに知らないんだけどw)。川辺ドラコのマートルに対する反応が地味に照れててこちらも可愛らしかったです(笑)。

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2幕

アンブリッジ校長の場面。

マクゴナガル校長と二役担当してる榊原郁恵さん。アンブリッジ役はあの可愛らしさがゾクっとするほど恐ろしくてなんだか見ていて癖になりそう(笑)。特にスコピに”グサグサ”行くときのセリフ回しは、愛らしいのに槍で突き刺しかねない怖さも感じられて面白いんですよね。
そういえば門田スコピ、「身体能力が高い」と言われたときの反応がこれまで見てきた中で一番地味だったなww。以前はウオーーって感じで力見せつけるような素振り魅せてたけど、この日は下の方で手をクロスさせてグッと力入れる程度だった。今までのも面白いけど、今回のほうが自然な反応かもね。

スネイプ登場の場面。

門田スコーピウスの必死の懇願がこれまためちゃめちゃ泣けました…。元の世界に戻したい一心で、自分はどうなってもいいから的な献身さが健気すぎ。泣きながら「どうか僕たちを助けて」と訴えられたら、そりゃスネイプ先生も心動いてしまうよね。このシーンではスネイプの想い人への気持ちも再確認できるのでいつもぐっと来てしまいます。
篠原スネイプはキャラ的には冷静沈着なんだけど、どこか豪胆で頼りがいがあってカッコいいです。

ハーマイオニーとロンの場面。

中別府ハーマイオニーと石垣ロンの相性が本当にぴったりで、この時点では1幕とは関係が違うんだけどすごくお互いを信頼しあってる気持ちが伝わってきてグッと来るんですよね。性格的にはぜんぜん違うのに、お互いでお互いを支え補い合ってる感じが凄く良い。それだけに、”最後”のやりとりはめちゃめちゃ泣けました。

再会の場面。

湖から出てきてアルバスと再開した瞬間の門田スコピの歓喜っぷりが、今まで見た中で一番テンション高かったように見えました。前の世界で命の危機に接したときに思い浮かべた大切な相手が戻ってきてくれたことに心の底から安堵し喜んでる感じ。水から上がったとき大の字のように寝転びながら腰に結んでいた紐をシュッとほどいてて。あの仕草も可愛くてねぇ。
血管切れそうな勢いで元の世界に戻ったことにテンションアゲアゲだった門田スコピですが、父のドラコを目の当たりにした瞬間に我に返るのがめっちゃ面白くて最高です(笑)。

アルバスとスコーピウスの行動に対する榊原マクゴナガル校長が叱責するシーンも印象深かったです。発する言葉の一つ一つはとても厳しいけれど、彼ら生徒を愛するがゆえの怒りなのだということが痛いほど伝わってきました。その言葉の一つ一つは二人の気持ちにも、そして見守っていた親のハリーたちの胸にもしっかりと届いているようにも見えて感動的だったな。

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アルバスとハリーの会話の場面。

湖から戻ったアルバスにこれまでの仕打ちを謝罪するハリーでしたが、やっぱりうまく感情を伝えることができなくて。上野ハリーはなんとか自分の想いを届けたいとは思ってるんだけど、どのように言葉に出せば良いのか分からなくて終始困惑した様子でちょっと苛ついてるようにも見えたかも。あれは、アルバスとの関係がなかなか修復しないのも納得だったかなぁ。小松アルバスもなんとか近づこうとはするけど、あれではまだ心開けないよなと。

デルフィーの正体発覚の場面。

後半のこの場面に至るまで、鈴木デルフィーは本当に普通の可愛い女の子といった雰囲気だったので”あの”瞬間が訪れるときはかなり迫力がありましたね。声色もぜんぜん違っててまるで別人!!目のギラツキとかすごかった。彼女に仄かな想いを寄せてしまっていた小松アルバスが衝撃受けるのも無理ないなと。

ハーマイオニーとロンのイチャ場面。

「結婚生活をリニューアル」な提案をするロンに気持ちが高ぶってしまうハーマイオニー。二人が超ラブラブになったタイミングをハリーたちに目撃されてしまうシーンはいつもクスッとなるのですが、今回は上野ハリーの反応が面白すぎて吹いたwww。
あの瞬間を見たときの一言が最高すぎるだろうww!!今まではみんな目を覆ったりしてたけど、上野くんはひたすらクールな塩対応で(笑)。しかも狙ったわけじゃなくて自然に口をついてあの言葉が飛び出しちゃった、みたいな雰囲気だったのがさらに面白みを増してたと思います。

セドリックとの遭遇の場面。

アルバスとスコーピウスが図らずも偶然セドリックと遭遇してしまったシーンは、今回もボロ泣きしてしまいました…。小松アルバス、本当に心を込めて必死に”あの言葉”を伝えてた。それを聞いた瞬間のセドリックの表情が涙を誘う…。
このシーンは映画「炎のゴブレット」を見ておくとさらにグッと来るものがあると思います。私はハリポタシリーズほとんど見てないド素人なんですが、「賢者の〜」と「炎の〜」だけは見てまして。セドリックは登場しただけでウルウルっときてしまうのです。

駅長さん登場の場面。

今回駅長を担当したのは尾尻くん。見た目イケメンさんなのに不思議ななんとも言えない言葉が飛び出しまくるギャップがたまらなく面白かった!今回は客席の反応も全体的にめちゃめちゃ良くて、駅長シーンでの笑い声もかなり大きかったです。
駅長を演じることが多かった川辺さんは今回その面影を全く感じさせない硬派すぎるドラコを熱演してますからねぇ。役者さんって本当にすごい。

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ハリーとダンブルドアの会話の場面。

愛情に飢えた本音をハリーが絵画の中のダンブルドアに語るシーンもいつもグッときます。
上野ハリーは、篠原ダンブルドアから発せられる言葉の一つ一つを噛み締めて飲み込むようなお芝居をしていたのがとても印象深い。篠原さんのセリフがいつも以上に染みて聞こえてきた気がします。
ダンブルドアが去ってしまったあと、自らの本音と向き合ったハリーがボロボロと号泣する姿をこれまで見てて…私もそれにつられて一緒に泣いてきました。でも上野ハリーはじわりと涙ぐむ程度でボロ泣きはしてなかったんですよね。じっとその場に立ち尽くして必死に自分の本音の部分を飲み込もうとしてるようにも見えた。これはすごく新鮮な反応で、こんな演じ方もあるんだなぁと感動しました。

そこへ川辺ドラコが入ってきてなんとか慰めの言葉をかけようとするのですが、そういうことに慣れてない感がめちゃめちゃ出てて(笑)。耐えきれずに「こういうことは苦手なんだ、本題に入っていいか」と話題を変えてしまうのがめっちゃリアルで腑に落ちたw。
今まで見てきたドラコの中では一番感情表現が苦手で不器用なんですよね、川辺さん。駅長さんとの違いに改めてビックリです。

アルバスがハリーの両親を目撃する場面。

まだ生まれたばかりのハリーを乳母車に乗せて嬉しそうに笑顔を浮かべているハリーの両親。彼らの未来を知ったうえでこのシーンを見ると本当に切なくて涙が溢れてしまう。二人が幸せそうであればあるほど辛い…。そしてその様子を目撃してしまったアルバスの気持ちに思いを馳せると…なんとも言えない気持ちになりますね。何度見ても…。

一方のハリーは息子が行方不明になって絶望感に襲われてて。その気持を理解しつつも必死に奮い立たせようと訴える大和田ジニーの懸命の説得シーンが激アツすぎて泣きました(涙)。大和田ジニー、本当に家族を愛してる気持ちがひしひしとリアルに伝わってきて心打たれるんですよねぇ。あの熱い気持ちがその後の幸運を呼び寄せたのではないかとすら思えてしまいます。
そして、それまでクールな表情が多かった上野ハリーに感情の熱が生まれる瞬間もここにあって。一気に開放されたかのような、ハリーの変わり目のような、そんな雰囲気が印象深かったです。

教会の場面。

このシーンの佳境に入りそうなところで、冒頭にも書いた「機材トラブル」が発生してしまいました(汗)。”あの方”が登場するとき、明らかにいつもとは違った形になってて…数回舞台を見てた人は背筋が寒くなったのではないかと。私もあの瞬間はストーリーから意識が離れて「無事か!??」と思ってしまった。あとから全員大丈夫だったと知って心底安堵しました。
非常にレアな経験ではありましたが、できればこういうことは今後安全のためにも起こってほしくないなと思います。けっこう心臓に悪い…。

再開後の展開は、その直前まであったことを忘れさせるような熱演で。プロの役者さんたちの集中力って本当にすごいなと感動してしまいました。カンパニーのあの結束力を感じられたからこそ、見ている私達客席側もその後のストーリーに没頭することができたんじゃないかなと思います。

このあとの顛末はネタバレになるのでここには書けませんが、ハリーたちがデルフィーに掛ける言葉がものすごく心に響くんですよね。あれは、今の現実社会で起こっている出来事にも当てはまると思ってて。誰もがみんな彼らのような思考を持てば、罪のない人々の命を奪うような戦争なんか起きないだろうにと感じてしまうのです。

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全てが終わったあとの世界。

アルバスとスコーピウスが新しい段階に入る場面はとても印象深い。アルバスからローズとの今後の関係について問われた門田スコピ、今回立ち止まって考える時間が今までよりも長かったように感じました。「宮殿」の意味を改めて咀嚼して…、自分の中での優先順位を探ってるようにも見えた。
なので、そのあと彼の中でじわじわ沸き起こった感情が起こした小松アルバスに対する”行動”はものすごく意味のあるものに見えたし、とても感動的でした。

そして上野ハリーと小松ハリーのラストシーン。お互いに少しずつではあるけれども会話を交わしていく中でどんどん関係が修復していくのが伝わってくる、とても良い時間だったと思います。上野ハリー、やっと息子の前で”愛情”を素直に表現できたんだねと胸が熱くなりました。それを感じ取った小松アルバスも本当に可愛かったです。

後述

カーテンコールは笑顔いっぱいで、客席のスタンディングも早く大いに盛り上がりました。発表されている上野くんのハリー・ポッター役は今回が最後ということなので、舞台上のカンパニーからも温かいねぎらいの拍手が沸き起こっていたし、その輪に囲まれてた上野くんも満面の笑みでとても幸せそうだったな。

最初に美帆さんが上野くんにハグを求めて激アツな光景があって、そしたら反対側にいた小松くんも上野くんの背中を叩いて「僕も」ってアピール。それに気づいた上野くんがこれまた激熱なハグで包み込むといった感動的なシーンもありました。カバーキャスト同士、劇団ひまわり出身の仲間としても色々と感じることは多かったと思います。

今公演では、ひまわり仲間の岡くんもクレイグ役で出演を果たしました。キリッとしたイケメン君でアルバスやスコピへの”友達”感が出てて可愛らしかったです。

これまでアンサンブル枠として頑張りつつもカバーキャストの準備も同時進行で頑張ってきたメンバーたちの晴れ姿を見ることができて、なんとも胸熱な舞台でした。ほかの作品ではこういう機会はほとんど訪れないだろうから、すごく特別な時間だったのではないかと。
多少台詞回しが怪しかったり、段取りがまだちょっと掴みきれてないかなと感じたりするシーンもちょいちょいはありましたが、それでも素晴らしい熱演で色々心に刻まれました。

改めて思うけど、アンサンブルの役柄をこなしながらカバーである別の役もそれと同じ熱量で演じるって…ものすごい超人的なことですよね。そのカバーがメイン役であればなおさらのことです。プレッシャーも大きいだろうし、相当の精神力がなければできないと思う。
ハリポタ出演者の、カバー役者の皆さんに改めて心から敬意を。

上野聖太くん、ハリー役本当にお疲れさまでした!

本当はもっと演じられる機会があればさらに役が深まるだろうに、ちょっともったいないなとも思います。またハリーとして舞台に立つときが訪れますように(もちろん、みんな健康であるうえでのことですが)。

そして川辺さんも本当に長期公演お疲れ様でした!!駅長とドラコという全く違う二役を見ることができてとても嬉しかったです。新しいステージでもがんばってください。

また、今後の私の舞台ハリポタ予定がつかない状況で…行けても夏以降になりそうなので今回でお別れのキャストさんがほかにも多数いらっしゃいます。

門田宗大くんは2年前に舞台ハリポタが始まった頃から一番多く見てきましたが、毎回とても新鮮な感動を与えてくれてその繊細なお芝居に何度も心揺さぶられました。本当に長い間素敵なスコーピウスを演じてくれてありがとう!!これからの活躍も応援しています。

その他のみなさんも、これまで楽しませてくださり本当にありがとうございました!またいつかどこかの舞台でお目にかかれますように。

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